名探偵コナン漆黒の逃亡者(COC)   作:妖月くぅちゃん

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睡眠を削りながら書いているので、間違いがあるかも。



6話目

 

 

昨日、爆発薬とスタンロッドを手に入れる事に成功した俺は早く使いたくて、うずうずしながら布団から出た。

 

「あれ?哀は?」

 

そう言って辺りを見渡すと、台所からいい匂いがして来た。

匂いがする方をたどると、キッキンで料理をしている哀がいた。

 

「おはよう新二くん」

 

「おはようアイ。今日は早いんだね?」

 

「ずっと料理をして貰うのは悪いじゃない?それに今日は色々と大変でしょ?だからね」

 

そう言って笑う哀。

 

「まぁ、確かに今日の夜は忙しくなりそうだしね。料理ありがとう。ちょっと顔を洗ってくるよ」

 

少しやり取りをして俺は顔を洗いに行くのだった。

 

朝食が終わり、今日の夜の予定を立てて行く。

結論から言うと研究所で哀の作った薬とそのデータの破棄又は回収をするという話になった。

 

薬が組織に渡り研究されたら、哀が小さくなっている事がバレてしまうかも知れないからだ。

 

そして、時は過ぎ夜7時頃を迎える時間になった頃、俺たちは研究所を見る事が出来る喫茶店の駐車場にいた。

 

「アイ、建物の見張りをお願いね」

 

「何かあったら無線送るから安心しなさい。本当に行くのね?」

 

「ああ、当然。じゃあ行ってくるよ」

 

「必ず生きて帰って来なさい」

 

「ああ、必ず生きて帰ってくるよ」

 

俺はそう言うと扉を開け車から降りた。

 

夜の帳が下り暗くなる頃。昼間の騒がしさが何処か嘘の様に静かになり、星々が煌めき初める。そして何処か冷たい風が吹いていく。

 

俺はそんな中、一歩一歩と目的地の研究所に近づいて行く。

この建物に入ったら最後、後戻りは出来ないだろう。

どんな結果が待つにしろ、足掻けるところまで足掻くつもりだ。

そんな覚悟を決めながら、どんどんと建物に近づいて行くと。

丁度、建物に入って行く、茶色のローブを着た人と白のローブを着た計2人の姿が見えた。

 

俺は素早く正面ドアの横に隠れて聞き耳を立てる。

 

そうすると2人は出入り口に入ったすぐそこで止まっているのか話声が聞こえて来た。

 

「案内を頼めますか?なにぶん初めてくる場所でして。話にある例の薬がある所までお願いしますよ。」

 

「もし薬が手に入ったらその時はお願いしますよ?」

 

「ええ、もちろんですよ。私達は同志じゃないですか」

 

彼等はそう言うと歩き始める。

そうするとドタドタと奥から走る足音が聞こえてきた。

 

「貴方!見知らぬ人を連れ「パシュ」えっ?」

 

「うるさいですよ。これだから下等生物は嫌いなんです。ほら駆除はやりますので早く案内して下さい」

 

「何をっ!そこまでっ」

 

「どうしたんですか?種族が違うというのに情でも沸いたんですか?そんなんだから我々の種族は衰退して行くんです。願いを叶えたいのでしょう?それなら早く案内して下さい」

 

「分かったから、それをこちらに向けないでくれ」

 

「分かったなら良いんですよ。ほら行きますよ」

 

うーん、これはまた状況が変わって来たな。

でも上手く使えば、こちらの被害を最小限に出来るな。

彼等が敵を倒してくれるならその間に漁る事が出来るしね。

 

哀に素早く今起きたことを無線で話す。

 

『もしかしたら、敵対組織が乗り込んで来たのかも。慎重に行動をするのよ』

 

なるほどね。

でも本当にそうなのだろうが?

言葉の端々から見える言動を踏まえると人間を蔑んでいるのが分かる。

彼等は本当に人間なのだろうか?

そんな事を思いながらも、隠れている所から鏡を少し出し、相手の位置を確認する。

 

角を曲がり見えなくなったタイミングで忍び歩きでついて行く。

 

鏡の反射ではよく見えないが、人が次々と倒されているのが分かる。

 

ある程度一階の掃除が終わったのか2階の階段を登り消えていった。

 

それを確認すると俺は倒れている死体を無視して、受付の机下に置いてあるパソコンのデスクトップを解体を始める。

そしてある程度解体をして中にあるハードディスクを引っこ抜く。

 

受け付けのパソコンならば来客リストの情報も載っているだろう。

 

映画とかではかっこよくハッキングなどをしているが、実際は直接抜いて持ち帰った方が早いだろ。まぁ当然盗んだことは、ばれるだろうが、本人が特定されなければ変わらない。

 

次は事務所に乗り込み1番上の人が座っていそうな机を漁る。

当然、鍵が掛かっておりロックピックで開けている時間は無いだろう。

なのでパソコンを解体する。ドライバー1本で素早く解体すれば一分も掛からない。

 

そしてハードディスクを引っこ抜くと袋に包みリュックサックに入れていく。

 

そして、2階に上がる。

当然、聞き耳をして近くに人がいないかを確認してからだ。

 

階段を上がり2階の廊下に出ると沢山の人の死体が散乱していた。

その死体から出る血で廊下は汚れ、血の絨毯を形成している。

俺はそれを見ると少し気持ち悪さを感じたが、米花町ならよくある事だと思い出すと気にする事は無くなっていた。

 

「それにしても随分とやりたい放題してるな」

 

中には拳銃を持った奴もいると言うのに、ここまで一方的に倒せるものだろうか?

 

とりあえず研究室で、欲しい物が無いかを哀に聞いてみる。

 

そうすると、ここら辺に哀の机があるらしい。

当然そこにあるパソコンを解体して中身を持って行く。

 

余裕があれば他の資料も欲しいとの事なのでそれらの資料を軽く探してリュックサックに放り込んでいく。

 

そのついでに適当なパソコンからハードディスクも引っこ抜いていく。

 

そうして、探索していると哀から無線が入って来た。

 

『新二くん、組織の幹部、ジンとウォッカが建物前に来てるわ!もしかしたら例の薬を回収しに来たのかも』

 

『OK、なるほどここから競争と言う事だな。素早く回収して行く』

 

無線で会話をしながら、3階に上がる。

聞き耳を立てていたけど、無線でのやり取りのお陰かよく聞こえ無かったが、ローブを着た奴らの姿が無かったので問題ない。

一安心しながら探索を開始する。

 

そして哀が監禁されていたという部屋を見つける。入るとそこには幾らかのパイプが壁を伝っていた。

そして、その部屋奥の方には小さなダストシュートがあり、きっと哀がここから逃げたのだろうと言う事が分かる。

 

探索する所は後一つの予定なので、今まで取ってきた荷物を放り込む必要は無いかも知れないが迅速な行動を取るためには少しでも軽い方が良いだろう思い、ある程度増えた荷物をダストシュートに放り込んでおく事にした。

 

そんな事をやっていると、何処か焦った様に哀から無線が来た。

 

『奴ら、建物に火を放とうとしているわ!新二くん早く逃げなさい!』

 

逃げると言っても出入り口一つしか無いんだから必然と奴らに会う事になる。

 

流石に組織の幹部とやり合うのはきついだろう。

 

というか、火を放つとは思ってなかった。

もしかしたら、もう薬は回収されているのかも知れない。

 

『何処か火がこなさそうな場所とか覚えてない?』

 

『残念ながらそんな所はないわ…』

 

何処か気を落とした様な声で帰ってくる。

 

『まぁ、何とかして見るさ。最悪、水被って走るよ。哀も焦って変な行動とらないようにね』

 

一言、哀に注意の方をしておく。

これで、無茶なことをしなければいいが。

 

『あと、ダストシュートの方に集めた資料とか放り込んで置いたから回収の方よろしくね』

 

そして、3階にある実験室の前までやってくる。

話によると一際大きな作りになっており、実験の際に使うための薬品等が壁側に置かれているらしい。

その中でも哀の研究はトップシークレットに分類される為、専用の金庫が用意されているという話だ。

 

そしてその中に資料と薬が入っているらしい。

 

実験室のドアを開ける前に聞き耳を立てると話し声が聞こえて来た。

 

「この金庫の中に例の薬があります」

 

「ふむ、なるほど。開けてくれませんか?」

 

「あれっ?薬が無い?」

 

「ふーん、どうやら話が違う様ですね。もしかして私の事を騙したんですか?」

 

「そんな事は無いです!ここにあるはずなんです!信じて下さい!」

 

何処か焦った声で懇願している様だ。

 

「まぁ、仕方ありません。無かった以上どうしようもないですから」

 

そう言うとパシュパシュという音が聞こえた。

 

「えっ…何で?俺を…」

 

「もう貴方は必要無いからですよ。裏切り者に優しくする通りはありません。そもそも信仰している神が違うじゃ無いですか。」

 

さらに追加でパシュと音が聞こえてくる。

そして、何かがバタリッと倒れる音が聞こえて来た。

 

入るなら今かな?俺はドアを開けて中に入る。

 

そうすると、金庫に入っている資料を回収している白いローブを着た奴がいた。

 

「おや、まだ生き残りがいまし「しねぇえええ!!!」」

 

向こうが呑気に喋りながらこちらを見ようとした瞬間に爆薬が入ったフラスコを投げる。

 

フラスコは宙で弧を描きながら白ローブ男に当たった。

 

「相手のゴールにシュート超エキサイティング!」

 

その瞬間途轍もない爆発音と爆風が流れてくる。

 

俺は体勢を低くしながら頭の前で腕をクロスして耐える。

爆風が止み、俺は体勢を元に戻す。

 

煙がモクモクとしている中、声が聞こえて来た。

 

「よくもやってくれましたね。大事な書類が吹き飛んだじゃないですか…」

 

何処か怒気を抑えながらも喋る。

そして、その間にも煙は晴れ、姿が見えて来た。

全身に鱗みたいな物が生えており、まるで爬虫類みたいだ。

一言で言うなら蛇人間と言った所だろう。

 

俺はこの世の物ではない存在に遭遇してしまい、吐き気がしたが考えて見れば米花町には人間かどうか怪しい奴等が沢山いる事を思い出した。

それを考えるとこれも一つの愛嬌かと思えて来た。

 

そして、その蛇人間は何処も怪我をしていなかった。

 

「ふぅ、危ない危ない。その気持ち悪い顔を見て吐く所だったよ」

 

「余程、殺されたいらしいですね。そんなに死にたいなら今すぐ殺してあげます!」

 

そう言って銃を構える人間もどき。

 

俺はそれを見ると腰に付けていたスタンロッドを抜くとーーー

 

「残念ながら生きて帰ると約束したからね。ここで死ぬつもりは無いよ!それに何の成果も得られて無い奴に負けるつもりも無いしね!」

 

「貴様!!」

 

その瞬間、幾つかの弾丸が放たれる。

俺は放たれた瞬間と同時走り出す。

怒りで手が震えていたせいか、銃弾が幾つか逸れるが1発の銃弾がこちらを捉えていた。

それを横ステップで避けると同時にスタンロッドを振り上げる。

向こうは回避しようと下がろうとしたが、それよりも早くあたる。

 

「出力最大だ!」

 

相手に当たりビリビリと凄まじい音が鳴り響く。

最高に楽しい。

 

「ぐわぁあああ!舐めるなぁあ!」

 

相手は痺れながらも無理やり距離を空けながら震えた手で銃を放つ。

急な反撃もあり、肩に1発を貰ったが、距離を離さまいと詰めながら、俺は最後の力を振り絞ると、スタンロッドを上から振り下ろす。

 

「これで終わりだ!」

 

そう言いながら、頭に叩きつける。

そうするとバチッバチッと焼ける音ともに奴は倒れた。

 

「爆薬を無傷で耐えたのに、棒切れ程度の物には負けるんだね…」

 

俺はそう言うと、奴の持っていた銃を回収する。

 

「さてと、残念ながら、とどめはしっかりとするタイプでね。悪く思わないでくれよ」

 

パシュ

サプレッサが付いた銃から出る銃弾は何処か間抜けな音を立てながらも奴の頭に当たる。

 

「人間もどきでも血は赤いんだね」

 

俺はそう言うと振り返りドアを出る。

ドアを出ると廊下がとても煙たい事に気づく。

 

「やっべ!燃えてたの忘れてた。どうしよう…」

 

大分、火が迫って来ているのかとても暑い。

それと同時にアドレナリンが切れたのか肩が痛み出す。

 

俺は焦りながらも右手で懐を漁ると、とある物がある事に気づく。

 

「一か八かかけて見るか」

 

そう言って、ダストシュートの部屋に向かうのだった。

 

ーーーーー

 

火は轟々と燃え上がり、暗い夜を赤く染める。

そんな中、1人の少女がダストシュート前で膝を付いていた。

 

「新二くん…どうして…」

 

そう、何処か覇気のない声で呟く。

そして、その手には彼が最後に投げ込んだであろう荷物が抱えられていた。

 

「貴方が生きていないと意味が無いじゃない…」

 

そうポツリポツリと言葉を漏らすと同時に涙が溢れて出てくる。

 

「嘘つき!生きて帰るって言ってたじゃない…」

 

何処か弱々しく放たれたその言葉は火の音に消されて行くと同時にドスッという何かが落ちてくる音がした。

 

「誰が嘘つきだって?あとダストシュートの前で叫ばれると耳が痛いわ」

 

そんな文句と共にゴミ箱から降りる新二がいた。

その姿は小さくなっており、何処か満身創痍だ。

 

「あ、あなたっ。その姿…!」

 

「久々に死ぬかと思ったわ」

 

そう言うと同時に彼に飛び掛かる灰原がいた。

 

「よかったわ…」

 

新二はそれを優しく受け止める。

そしてーー

 

「約束通り帰ってきたよ」

 

と言った。

 

 

「さてと、詳しい説明は後だな今はここから離れよう。ここまで派手に燃えていると野次馬達も集まってくるからね」

 

そう言って哀の手を握りながら離れて行く彼。

そして、彼はとある事に気づく。

小さくなってるから、車運転出来ないやんけと。

 

「はぁ、歩いて帰るか…案外近くて助かったよ」

 

何処かぶっきらぼうに言う彼に灰原が言葉を返す。

 

「いいじゃない、こうやって星空を見ながら帰るのも」

 

「いや、別に良いんだけとさ。肩打たれたせいで血が止まんないんだよね。右手一つじゃ綺麗に止血出来ないわ」

 

そう言って彼が見せた左肩には雑に巻かれた布切れがあった。

その布から血が滲んでおり何処か痛そうだ。

 

「見せなさい。私がやってあげるわ」

 

そう言うとテキパキと布を巻き直す。

そうすると、今さっきよりも血の出が減った。

 

「さてと、こんな姿になってしまったし何か名前を考えるべきか?」

 

「貴方、組織の連中に顔バレしてないじゃない。偽名考える必要あるかしら?」

 

「流石にこの姿になったら、「俺が新二だ」って言っても誰も信じないだろ?」

 

「確かにそうね。良い名前考えてあげるわ」

 

「大丈夫。もう決まってる。江戸川コナンって名乗るわ」

 

「辞めなさいそのダサい名前。と言うか諦めて無かったのね」

 

そう言い合いをしながら、2人仲良く手を繋ぎ阿笠博士の家に帰って行く。

 

それを何処か祝福するように月明かりが淡く道を照らす。

この先、色々と事件に巻き込まれるかも知れない。だか今は無事生き残ったと言う事だけを噛み締めるべきだろう。

 

 

 

シナリオクリア

シナリオ名「名探偵コナン漆黒の逃走者(フュージティブ)

 

ハッピーエンド

「その照らす先は」

 

 

 





後で後日談と裏でどんな事になっていたかを上げるかも知れませんが、とりあえず完結です。
実はキャラ同士で勘違いが起きまくっているのですが、探索者視点だけだと全容が掴みにくいです。
後、話を書く上でKPとPLのやり取りを抜いた上で書いてます。
じゃないとネタバレになるからね。仕方ないね。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
感想やお気に入りをしてくれた人もありがとうございます。
とても励みになりました。
それではまた何処かで会いましょう。
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