人には誰しも、何かしらの“激しい後悔”を所持している。
腕に包帯巻いて眼帯を着け、マジックで令呪的なやつを書いた片手を抑えて“エターナルフォースブリザード”とか言い出したり。
マークシート方式のテストで解答が一問分ズレていた事に終盤で気付いて、修正が間に合わなかった結果第一志望に落ちたり。
マンガやアニメの主人公を最早原型留めてないオリシュー化させて、そのキャラに自己投影して無双ハーレム俺TUEEEEさせる二次創作を作成したり。
まだ善悪の区別がついてない頃、女子に対して不適切な言動をとってしまったり。
大きい物から小さい物まで幅広く、誰にでも心当たりはあるだろう。
自分の記憶から抹消したい、無かった事にしたい黒歴史。
どうしてあんな事をしてしまったのか、どうしてこんな事になってしまったのか。
罪悪感や羞恥心でズシッと重くなり、ふとした拍子に思い出して『自分は何て事を……』と更なる後悔に苛まされる。
若気の至りで済ますには重すぎたり、逆に懐かしんで笑えるようになる程軽い出来事へと変化したり。人によって対応もまちまちだ。
『なんでダメなの⁉︎ いっしょにどうぶつえん、いこうっていったじゃん!』
『そうは言ってもね……お婆ちゃんは今、具合が悪くて動けないんだよ。だから、今日は我慢してくれないか?』
『でもでもっ!ずっとまえから、おとーさんとおばあちゃんと、どうぶつえんいこうってやくそくしたもん!ずっとたのしみにしてたもん!』
『………ゴメンね、洋ちゃん。動物園、楽しみにしてたのにねぇ……』
まだ僕が幼かった頃、家族で動物園に行く約束をしていたのに、お婆ちゃんが急に具合を悪くしてしまい、それでお出かけが中止になってしまった。
仕事であまり一緒に居られないお父さんと久し振りにお出掛け出来ると、お婆ちゃんと一緒に動物園へ行く事を楽しみに待っていた。
だからこそ、当日になって行けなくなったと分かった時は凄くショックだったし。布団の中で寝ていたお婆ちゃんがお父さんと話している所に突撃して、駄々をこねて泣き喚いた。
今思い返すと本当に恥ずかしいし、申し訳ない事をしたと思う。
けど、当時の僕はそんな考えに至らず。お母さんと離れ離れになった時以来、ずっと我慢していた分が爆発して、感情のままに泣き喚いてしまった。
『そんなにいきたくないなら……おばあちゃんなんて、しんじゃえばいいんだ!』
──だからこそ、子供心ながら感情に任せたままそんな事を言ってしまい。お父さんの制止も聞かず、そのまま家を出ていった。
町の中を当ても無く走り回り、お腹の虫が鳴るまで走り続けて、ふと顔を上げると空はオレンジ色に染まっていた。そこまで時間が経ったと、その時になってようやく気付いた。
公園のドーム型遊具の中で座って途方に暮れている所へ、少し離れた所で三人組の楽しそうな会話が耳に入ってきて。声の方を向くと三人家族らしき人達が歩いており、同い年くらいの女の子がお父さんとお母さんに持ち上げられてキャッキャッと仲よさげに笑ってる姿が目に入る。
『……おばあちゃんに、あやまらなきゃ』
三人家族の楽しそうな様子を見ていると、お婆ちゃんに酷いこと言ってしまった事を思い出して、急に後悔と罪悪感が押し寄せてきた。
早く帰って、お婆ちゃんに謝らないと。そんな想いに駆られた僕は、来た道を急いで引き返し、無事に住んでるアパートへと到着した。
『おばあちゃん……さっきは、ひどいこといって、ごめんなさい……
………おばあちゃん?』
怒られないかどうか不安に思いながら、恐る恐るお婆ちゃんが寝ている部屋のドアを開けて中へと入って、布団の横に座ってお婆ちゃんへ謝った。
けど返事は返って来なくて、不思議に思って顔を覗き込むと、そこには穏やかな表情で眠っているお婆ちゃんの顔があった。
早く謝りたいと思っていたけど、起こすのも悪いと思った僕はお婆ちゃんの布団の中に入って、起きるまで待とうと考えた。
布団の中は何故か寒くて、お婆ちゃんの体も冷えていた。だから少しでも温まって貰う為に、僕がお婆ちゃんに抱き付いて暖めてあげる事にした。
『おばあちゃん………ごめんね………ほんとうは、だいすきだよ……』
『………あぁ。お婆ちゃんも、大好きだよ。洋太のこと──』
気持ち良さそうに寝ているお婆ちゃんの寝顔を見ていると、自然と心が落ち着いてくる。
いつの間にかお父さんの声が聞こえてきたけど、それでもウトウトと意識が微睡んでいき、目蓋が重く感じてきて──
──謝る機会を、永遠に失った。
卍 卍 卍
(………うっわ。なんかメッチャ嫌な空気がする……洋太の家なのに……)
意を決して洋太の家に上がるべく、私は玄関の扉を開けた。
途端に肌へ突き刺さるような、重苦しく禍々しい雰囲気を全身に感じてしまい。思わず家へ入るのを止めそうになったけど、我慢して靴を脱ぎ、鞄を置いて中へ足を踏み入れた。
(とにかく、まずは洋太の所に行って、何かヤバい奴が憑いていたら……ロムさんの石を使って追い払うか、神サマ達に祓って貰えば、なんとかなる……かもしれない)
足音を立てない様に洋太の部屋へ向かおうと、記憶を書き換えられても尚腕に着けていた紅い数珠ブレスレットの冷たい感触に口を引き締め、慎重に歩き始める。
この家中に漂う重苦しい空気から察するに、余程ヤバい何かが取り憑いているのは間違い無いと思う。
ただ問題はそれが何なのかで、正体が分からない以上は不用意な手は打てない。かと言って、この状況をなんとかしてくれそうな霊能力者を知ってるワケでもない。
(……やっぱり、怖い。すごく怖い。すぐにでも、逃げたい……っ!
だけど、今洋太を助けられるのは……私しか、いない)
でもこれ以上、洋太を放っておく事も出来ない。
意を決して、怖い気持ちを押し殺し。洋太が居る部屋へ向かおうと、玄関のすぐ近くにある階段を登ろうと左を──
『オナカ スイタァァァ……』
(──デカいおじさん、降りて来た)
左にある階段の上から、2メートル以上はあるブクブク太った肥満なお腹に付いている大きな口が特徴の、大きなおじさんともいうべき“ヤバい奴”が降りて来たのを見て、思わずその場で固まった。
なんとか声は出さないで済んだけど……怖いのは変わらないし、逃げたい気持ちも変わらない。でも幼馴染を見捨てたくは無いので、自然に『逃げる』という選択肢は消える。
(どうにかして、やり過ごさないと……だ、大丈夫っ。あの時みたいにすり抜ければ──)
バレれば襲われかねない緊張感からバクバクと脈打つ心臓を抑えながら、何とか神サマの加護を保持したまま洋太の下へ向かうべく。かつて路地裏にいたヤバい奴の身体を通り過ぎた時みたく、階段から降りてくるデカいおじさんを無視しつつ、身体をすり抜けながら上へ向かおうとして。
『オカシ タベタイぃぃぃ……!』
「洋太、リビングにいるカナー(ムリムリムリムリ!アレは流石に無理っ!?)」
腹部にぽっかりと大きく開いた口からダラダラと涎を垂れ流し、ブクついた頬肉や贅肉を揺らしながら此方へ近付いて来たのを見て、あまりの恐怖と嫌悪感に思わず内心絶叫。
棒読みで精一杯平静を装い、洋太が居るか確認するフリをしながらリビングへと一時避難。
(つ、ついて来てる……!ど、どうしよう……このままだと、洋太の所まで行けない……
なんとかして、引き離さないと……っ)
その間にもヤバい奴は、此方へジワジワと距離を詰めて来るので。あちらにバレない様あちこち歩き回りながら、どうやってあのヤバい奴を引き剥がすかを必死に考える。
(……ロムさんの石。コレを使っておじさんの進行を妨げて、その間に階段の方へ……でも問題は、何処にアレを閉じ込めるかだけど……)
そこで一か八か、ポッケに入れておいたチカラの石を使って、背後のヤバい奴を閉じ込める作戦を思い付く。
果たしてその石が持つ効果で本当に時間が稼げるのか疑問を抱いたけど、それよりも何処に閉じ込めればいいのか、その問題の方が大きい。
(和室……あそこに、誘導すれば)
ヤバい奴を確実に閉じ込められる場所として、ある一室を思い浮かべる。
そこはリビングに続いている部屋……仏壇がある和室で、出入り口がひとつしかないそこならヤバい奴を閉じ込める事が出来る、かもしれない。
「……もしかして、和室にいるのカナー」
『ヨコセヨ オカシ ヨコセヨォォォ』
そう結論を出した私は、デカいおじさんを誘導する為。まずはワザとらしく和室に行くような素振りを見せて、彼方も和室の方へ行く様に仕向ける。
(大丈夫……大丈夫……っ!)
ヤバい奴は私の後に続いて来てるのを確認して、和室の襖を開けて中の様子を確認する。
『いっちゃん……それおはじきちゃう、ドロップさね……ムニャムニャ』
(洋太のお婆ちゃんが居た。しかもなんか頭に憑いてる)
和室にはただひとり鼻提灯を膨らませて、私を洗脳してたのと同じ一つ目オタマジャクシのヤバい奴を頭頂部から生やしている洋太のお婆ちゃんが、仏壇前の座布団の上で寝言を呟いていた。
『ハラヘッタぁぁぁ』
「っ……洋太、見当たらないナ〜……」
こんな所に居たんだ…とか。お婆ちゃんもあのヤバい奴に憑かれてたんだ…とか。どんな夢見てるの…?とか。そんな考えを過ぎらせていると、背後の方から悪寒の走る声が聞こえ。あのデカいおじさんがすぐ側まで迫って来ているのが分かった私は、慌てて奥の方へと足を動かす。
(よっ、よし……このまま隙を見て此処を出て、出入り口にロムさんの石を置けば!……でも、このままデカいおじさん置いて行ったら、洋太のお婆ちゃんが何かされるんじゃ……)
チラッと部屋に入ってきたデカいおじさんを横目で見て、かつてユリア達と行ったトンネル内で出会ったドラム缶と鎖のヤバい奴を思い出し。このデカいおじさんが洋太のお婆ちゃんを食べて取り込んでしまうのではないかと不安に駆られ、このまま置いていくのを躊躇う。
でも此処で足止めやら何やらしなければ、洋太救出の妨げになってしまうかもしれない。
そうこうしている内にもデカくてヤバい奴は腹の口で舌舐めずりし、私とお婆ちゃんの方へ近付こうとしていて……
(どうしよう……どうしたら……っ)
どうすれば良いのかと焦りながら辺りを見回すと、ふと仏壇にある物が目に入り。その物が置かれている場所まで足早で向かう。
「この水羊羹、美味しそうダナ〜……」
『……ミズ ヨウカン?』
仏壇の前に辿り着いた私は目的の物……カップの水羊羹を手に取ると、それをデカいおじさんに見せ付ける様に掲げる。
デカいおじさんはそれを見て、ブクついた頬肉や贅肉を激しく揺らしながら上と下の口から涎を滝に如く垂れ流して、物欲しそうな目でジッと見詰めている。
「り、リビングで食べようカナ〜!」
『ミズヨウカン タベタイぃぃ〜!』
(ひぃぃぃ〜〜……っ!)
デカいおじさんが涎を垂らしながら此方に視線を向けているのを感じつつ、仏壇とデカいおじさんの間を通る様に和室を出てリビングへと戻った。
思惑通りデカいおじさんが此方へ誘導されている事に内心でガッツポーズし、同時にデカいおじさんと掠った体の半分からおぞましい位の寒気と気色悪さを感じて鳥肌が立った。
「……一旦、ここに置いとこーっと」
『ヨウカンーー!オカシぃぃぃぃ!』
ソファの前にあるテーブルへ水羊羹を置いた私はすぐさまその場から離れ、デカいおじさんが水羊羹に意識が向いている内に、和室の方へと戻った。
「そうだ……襖、閉めとかないと……」
そして襖を閉めようと取手に手をかけた時、
(ふぅ……ようやく、ここまで来れた)
階段を登って二階へ上がって来た私はホッと胸を撫で下ろしながら、奥にある洋太の部屋へ向けて廊下を歩いて行き、遂に部屋の前へと辿り着く。
この先に居るであろう“ヤバい奴”の恐ろしい姿を想像しながら、深呼吸をして覚悟を決め──
「みこちゃん、そこで何してるの?」
そんな時。洋太の優しい声が、横から聞こえてきた。
彼の声を聞いた瞬間、恐怖と緊張で強張っていた身体が一気に脱力し、同時に笑みが溢れた。
「(なんだ……無事、だったんだ……)
もうっ!洋太、何処に行ってたの──」
安心しながらそう呟いた私は、洋太の声がした方に向き直って……
「みこちゃん、コッチヲミタネ?』
赤いネクタイに青いジャケットスーツで身を包んだオウム頭の異形が、洋太の声を発しながら階段の側に立っている姿を目にしてしまった。
『見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネ見タネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミタネミィィィィタァァァァァァネェェェェェェェッッ!!』
オウム頭の異形は、私がその姿を見たのをキッカケに、同語反復しながら凄まじい程の奇声を叫び放ち。赤く充血した目で此方を捉えると、嘴を大きく裂けんばかりに開いて、そこから夥しい量の涎を撒き散らしながら襲い掛かる。
(え、ちょ──やめ──来ないで──っ!)
内部に鋭い牙を隠し持っていた嘴が迫る、その数秒の間。幼馴染の声と間違えて反応してしまった己を責め、『来ないで』という叶わぬを願い。
嘴が私の頭に食らい付こうとした直前──何処からか放たれたエネルギー波によって異形の頭は吹っ飛び。その衝撃でオウム頭を失った異形は、後ろへ三歩後退りした後に、ブッ倒れて静かに消滅した。
(──これで……さん、かいめ……)
『……■■■■ ■■■■』
『■■■■ ■■■■……』
オウム頭の異形を祓う為に
けど今の私には、ナニカを話している事すら上手く聞き取る事が出来なくて。
激しい寒気で身体を震わせ、涙で視界が機能を失い、息苦しさで朦朧とする意識の中。
全ての加護を失ったという事実のみを、無慈悲に叩きつけられる。
(どう、しよう……コレ……
どうやって、洋太を……助ければ、いいの……?)
やがて話を全て終えた狐の二人組が消え去ったのを見届けると、己の無力さと不甲斐なさを悔やみながら。ただひたすらに、後悔の念を抱き続け──
『はーい、ゲームセット。お疲れ様でーす!』
突然、洋太の部屋から不気味な声が響き渡った。
その声を聞いた私は肩を跳ね上がらせ、未だに理解が及ばず動かせない脳を再起動させ、恐る恐る声のする方へ向いた。
(や、やっぱり洋太の部屋に、ナニカがいるの……?)
『あー、いいですよ開けなくて。コッチで開けますから』
「え……きゃあっ⁉︎」
この世ならざる存在の声に唖然とし、頭の中が混乱と恐怖で塗り潰される中。私の意志とは関係無くバタンと勢い良く扉が開かれ。それと共に見えない腕で首を掴まれたような感触に襲われながら、部屋の方へ引き摺り込まれてしまった。
部屋の中に引き摺り込まれた直後、部屋の中央に投げ飛ばされると同時に首から感じた圧迫感は消えたけど、かわりに両手を縄のようなモノで拘束されて逃げられなくなる。
『コンバンワ、四谷みこさん……今宵の余興。楽しませていただき、誠にありがとうございました』
両手が縛られて狼狽えている私に対し、目の前にいるナニカが語り掛けて来た。
名を呼ばれて顔を上げると、閉められたカーテンの隙間から僅かに漏れ出る赤い光だけで照らされたナニカ……二つの馬頭蓋骨が合わさった頭部に『夢』の一文字が書かれた面紗を着けた狩衣装束姿の怪異が、十数人もの“ヤバい奴”を周囲に従えて、ワザとらしく丁寧にペコリとお辞儀をする。
『申し遅れました。
老若男女全て等しく、悪しき夢へと御誘いし、やがて黄泉の世へと導く者……
字名を、“夢魔法師”と申し上げます……以後、お見知り置きを……』
怪異が居座っているその下には、憔悴した様子でイビキもかかず、脂汗で顔をびっしょりと濡らした洋太が仰向けになって眠っていた。
卍 卍 卍
『ねぇおとーさん。おばあちゃん、なんでおきないの?』
昔は、大切な誰かが死んだという状況が理解出来なかった。
だから朝に起きてもお婆ちゃんが目を覚まさなくて、それがなんでなのか疑問に思っていた。
『おとーさん?おばあちゃん、どこにいったの?びょういん?』
『おとーさん?なんでみんな、こんなにあつまってるの?』
『なんでおとーさんも、みんなも、くろいふくきてるの?』
『……なんで、おばあちゃんがはこのなかに、はいってるの……?』
何処かに連れてかれても、沢山の人が集まって大きな箱に入って花に包まれながら寝ていても、死んだ事を受け入れる事が……理解する事が出来なかった。
『おとーさん。おばあちゃんは、どうしちゃったの?』
『ねえ……おばあちゃん、どこにいったの……?』
『おばあちゃん……おばあちゃん……?』
焼かれて骨だけになって、仏壇に写真が飾られて、三日ほど姿を見る事が出来なくなって。
『──あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!』
そこでやっと、お婆ちゃんが『死んだ』事の『意味』を理解出来た。
『あぁア……あ゛あ゛あぁぁぁ……っフぁ……ゔあぁわぁぁ……ッッ』
胸を掻き毟る程の寂しさと悲しさが全身に広がって、心が蝕まれる。
もう、二度と会えない。
話す事も、会う事すら叶わない。
それが悲しくて寂しくて辛くて、胸が張り裂けそうな程に苦しかった。
そんな現実に絶望し、涙と嗚咽を垂れ流した。
『ふグぅ……なん゛でっ……どうじで……おばあじゃん……うわァ、あぁ……ッ!』
何よりも、最後にお婆ちゃんへ酷いことを言ってしまい。
それについてちゃんと、謝る事すら出来なかった。
その事実が悲しくて、辛くて。何度もお婆ちゃんへ謝った。
何回も何回も、頭を叩いたり、ぶつけたりもした。
『……あ゛……あぎゅゔ………ゔぐっ、ごめン゛なざい……ごべん、な゛ざい゛ッ……』
お婆ちゃんともう二度と、仲直り出来ない事実が悲しくて。涙が枯れるまで泣き喚いた。
そんな泣く事しか出来ない、役立たずな自分が大嫌いになって。
やがてどうやって笑えばいいのかも、分からなくなって、忘れてしまった。
●腹に口がついたデカいおじさん
みこのお邪魔キャラとして進行を妨げた大きいおじさん。クソデカい力士並みに太った小汚ねぇおっさんの姿をしていて、洋太に与えられたご飯三食を替わりに喰っていたヤツでもある。
顔とお腹にそれぞれ口がついてるが、グラニュートではない。
●オウム頭の異形
神サマの加護三回目を消費させた異形の化け物。声真似が得意で、劇中では洋太の声を真似て太郎やみこちゃんを騙していた。
容姿の元ネタは『ウルトラセブン』のガッツ星人だが、みこちゃんに襲い掛かったシーンは『ガーテンオブバンバン』のオピラバードを思い浮かべながら書きました。
●特級怪異『夢魔法師』
ありとあらゆる『悪夢』に対する恐怖が積み重なり、私が産まれた。
女を犯し、男を玩ぶ。そんな夢を見させて、愉悦に浸る。
その夢を叶えるには、あまりにも不安要素が多すぎた。
だから先ずは、一番強烈な力を持つ存在から、排除する事にした。
私の障害となる者よ、永遠なる……眠りを……
●下らないあとがき
渋にもうpしてあった泉朝樹先生作、2025年の謹賀新年イラスト。みこちゃんって名前からとったのか、頭が三つある白蛇が描かれてましたが、他のヤバい奴と比べるとかなり可愛げありましたね☆
ちなみに、ここからは私の推理になってしまうのですが、恐らくあの怪異は『三岐大蛇』という名前を付けられているのではないでしょうか?