ブロッケンJr.「何を言ってやがる、原作も二次創作も違わねぇよ!
公式が制作した実写映画ではオリジナルキャラの権藤昭生が出て来て、
他の見えるちゃん二次小説でも色んなオリ主オリキャラが出て来る!
そこになんの違いもありゃしねぇだろうが!」
ザ・ニンジャ「違うのだ!!」
──見円洋太。1年G組所属の一学生にして、凄まじい力を秘めた光を神々しく身体から放つ特殊能力の持ち主。
その光にあてられた悪霊は、たちまち成仏し、昇天してしまうという……
「えぇ。私の目から見てもアレは、かなりのチカラを持っていると言えるでしょう……それで、他には何かありますか?」
いや、オレが知っている限りだと、今ので全部だが?
「………ほんとですか? 出し惜しみしてるとか、隠してるとかじゃないですよね?」
教室や職員室のある本館の向かいに建てられた特別棟、そこのとある空き教室にて。物凄く訝しそうな目で此方を見上げるロムさんは、椅子の背もたれに肘をついて軽く問い詰める様に言葉を続ける。まるで、何か裏がないかと探るかのように。
……いや、出し惜しみとか隠してるだとか言われても。こっちだって先以上の事はあまり知らないぞ? 強いて言えば、休み時間によくバナナを食べてるとか、ババ抜きが弱いとか、そういうコトぐらいだな。
そんな語りを聞いて「……そーですか」と、如何にもワザとらしく残念そうに肩を竦めるロムさん。案の定、彼の表情には全く残念そうな色など見られない。
「昭生くんなら、彼について色々と観てると思ってたんですがねぇ。
例えば、“チカラが蓄積している場所”とか、“光が強まるのはどんな時”か……とかね」
成る程、彼が真に聞きたかった事はそれか。
それだったら前に、彼が長時間座っていた部位に光がこびり付いてたり、体育の授業とかで使ったバッドやらラケットのグリップ部分が薄っすら輝いてたのを見たことがあったな。どちらも少し時間が経ったら消えたけど。ついでに言えば、興奮していた時や何かを食べた時は輝きが増していた気がする。
「……ふむ。やはりアレは原理として、チカラの濃度や定着性の違いこそあれど、ある種生命オーラと近しい存在みたいですね。昭生くん的にはどう思──」
「──さて。喋ってる最中申し訳ないが、今度はこちらの質問に答えて貰おうか?」
と。そこで顎に手を添えて目線を横へ逸らしていたロムさんを、隣で竹刀を構えていた男……この学園の風紀副委員長である賢道アザミくんが遮る。
その切れ長の目で鋭く見据えると、そのままロムさんの顎に竹刀の先を突き付け、静かに口を開いた。
「アナタは一体何の目的を持って、わたしの後輩に目を付けている? 何故、見円洋太に近付こうとする? 彼の持つチカラで、何を企んでいる?」
剣呑な雰囲気を纏いながら、されど感情を窺わせない声調で問うアザミくん。その表情からは“ただ質問している”だけには思えぬ凄みがある。
それはまさに絶壁の如き威圧であり、並の人間ならそれだけでも怯え震え上がってしまう事だろう。しかしロムさんは竹刀を突き付けられても尚全く動じる事なく、その視線を正面から受けていた。
そして数秒が経ち……やがて軽く肩を竦めたロムさんは竹刀の切っ先を軽く手で退かし、冷ややかな双眸で真っ直ぐにアザミくんの目を見つめ返し、「そうですね…」と口を開く。
「強いて言えば、彼のチカラが必要になる──かもしれないから、とか?」
「……『かもしれない』、か。随分と曖昧な答えだな。それで納得出来るとでも?」
納得いかないとばかりに眉間にシワを寄せるアザミくんに対し、ロムさんが一つ小さな息を吐いた後に言った。
「残念ながら、これ以上は答えしかねます。
どうやら貴方も『見える』様ですが、それでも
あ、でも彼を危険な所に連れて行こうとは考えてないので、そこは安心してください」
彼の母親に釘を刺されたのもありますけど。と呟きを溢しつつ、若干不満げに口元を歪ませていたアザミくんから、再びオレの方へと視線を向けるロムさん。
「ところで昭生くん、この学校に白沼くん来てませんか? いるなら是非、今後の仕事について相談したいと思ってるんですが」
「何、白沼も……? ……いや、アレは良いか」
「理由はお察しですけど、それにしては洋太くんと彼の扱いが真反対過ぎません?」
「まぁ、ガチ目で危険な目に合わせる……と言うのなら、流石に止めるが……ヤツは一学年の中でもかなりの問題児。人の役に立てるというなら、寧ろ持って行ってくれとしか……」
「本当に普段から何やらかしてんですか彼は?」
白沼天匙が日頃から引き起こしているであろう、諸々のアレさ加減はさておき。アイツならさっき、白くて毛むくじゃらなクラス副委員くんに首絞められながら連行されてたぞ。「ふざけんなやドブカスがァ!」とか「ヤメろ!HA☆NA☆SE!」だとか、そんな事を元気に叫びながらな。自分の仕事サボって遊び呆けていたらしいから、同情は一切しないけど。
……だが、もしアイツの所に行くなら、今はやめておいた方が良いかもしれないな。
「……それは彼が、知人に痴態を見られたくないって思ってるからですか? パンフの情報だと、彼のクラスが女装喫茶になっているとありますが」
いやそっちはどうでもいいんだ。
問題なのは今、この学校でかなり厄介なのが動き回っているというコトだ──
卍 卍 卍
「それではコレより!第一回『文化祭大徘徊大会』の開催を、此処に宣言するッ!」
「…わー」
「にゃー」
とある廊下にて、数人の通行人から向けられる奇異の眼差しなど諸共せず。右手を大きく掲げ上げた状態で高々と声を張る、獣耳とメイド服衣装を装着した男子。羞恥心何処いった。
その横では、片や黒い長髪の少女が怠そうな瞳で拍手を打ち鳴らし、片や少女の足元で座り込む黒猫が何とも興味無さそうに欠伸をしていた。
「えー、今宵の大会では。我が校で行われている様々な催しに参加し、僕らと別行動を取っている徹達よりも楽しい思い出を作ることが、優勝の条件となっているであります!」
「色々ツッコミたいとこはあるけど、取り敢えず優勝したらどうなるの?」
「そりゃモチロン………えっと、その……優勝してからの秘密です!」
「イヤ何にも考えてなかったでしょ絶対」
女装コスを披露しながら勢いで言い繕った誤魔化を行う男子…洋太に対し、1年G組が出店している女装喫茶で軽い食事をしていた黒髪の少女…みこはバッサリと切り捨てる様なツッコミを叩きつけていた。
「あと今更だけど、なんでその格好のままなの? 徹君はシフト終わって早々、制服に着替えたけど」
「いやーたまにはこーゆーのも“アリ”かな〜思って。寧ろせっかく作って貰ったんだから、着なきゃ勿体無いじゃんね?」
「一緒にいるこっちは色々恥ずかしいんだけど」
キメ顔でカッコつける洋太に、溜息混じりでジト目を見せるみこ。
「洋太じゃなかったら普通に距離とってたよ」と半ば諦めた様な態度を見せつつ、変わらず同伴しながら会話を続ける。
「それにしても珍しーね?ハナちゃんが二つに分かれて別々で楽しもーって。いつものハナちゃんなら、みんなで楽しんだ方が良いよね〜なんて言うと思ってたケド」
「……まぁ、たまにはいいんじゃない? こういう日があっても」
そう答えながら彼女は、幼馴染と行動を共にする前に他の友達と交わしたやり取りを、二組を作り上げる為にハナが用意したという。長さにして20cm程で幅は1cmある細切り紙、計五枚のうち二枚の先が赤く塗られていたそれをくじに見立て、順番に一人ずつ引いてと差し出した姿を思い出す。
結果として、赤のくじを引いたみこと洋太(+αで黒猫)、無地のくじを引いたハナとユリアと徹君に分かれて各々好きに見て周ろうとなったのだが……別れ際にハナが目配せのウィンクをしたのをみた彼女は、洋太と実質二人きりにしようという気遣いだったのだろうと察した。
(くじの先を隠すように握りしめていたり、徹君とユリアちゃんが引く時は若干手にグッと力を込めていたし……多分最初から全部のくじ先が赤く塗られてあって、徹君達が引く時だけ指に少し力を入れて、赤い部位だけが千切れる細工をしてたんだろうな……)
尚、無地のくじを引いた徹とユリアは、持ってたくじの先に千切れた跡があったのを発見。そしてみこと洋太がペアになった瞬間、色々察した徹とユリアは何とも複雑そうな顔で黙り込んでいたのだが……それは別の話である。
「じゃあ洋太、最初どこ行く?」
「んん〜……取り敢えず、ちぃっと模擬店さ寄ってく? 僕、ちょっと小腹空いちゃったし」
「ん、分かった。じゃ行こっか」
「んなぁ」
閑話休題。策略に乗せられた感はあるものの、折角ハナが作ってくれた機会だ。みこは気恥ずかしさで少し顔を赤らめるも、幼馴染との時間を楽しもうと考えながら前を向く。
すっと指を絡ませる様に手を繋ぎながら、三歩後ろに下がった所を歩く黒猫に見守られながら、模擬店がある中庭の方へと再び歩き出したのであった。
その頃、二階の2年C組が開催しているお化け屋敷前にて。
「ヤダーッ! ゼッタイに嫌だぁ〜!」
「大丈夫、大丈夫だから! 俺も昨日入ったけど、前に行ったミセドのお化け屋敷よりは怖くなから! それに最後まで行けたら、露店のホットドック半額割引券貰えるから! 俺の分の割引券もあげるから、ねっ!」
「でもお化け屋敷はお化け屋敷じゃん! 徹くんトコの緩い奴じゃなくてガチ目な奴じゃん! あたしこういうのダメっていつも言ってましたよねっ!?」
「大丈夫……! 俺も一緒についてくから! だから、先っちょだけ……先っちょだけ……!」
「なんかスゴい嫌な言い方……グェッ。ぐ、ぐるじい……」
入り口付近では、コンカフェで受けた恥辱の仕返しにお化け屋敷へ誘う徹と、ユリアを抱き締めて必死にゴネながらも実はホットドック割引券に揺らぎ始めているハナの姿があった。
そしてまたもや窒息しそうになっているユリアは徹の際どい台詞に内心引いており、オカイコ様は鼻提灯を出して爆睡していた。
中庭に来て数十分。模擬店エリアにあるいくつかの食べ物屋を巡って適当に買って来た品物を持った洋太は、グラウンド中央辺りに設置されているベンチに腰掛けて食事を摂っていた。
「中学の時も思ったけど。模擬店や屋台で食べる焼きそばって、なんでこんなに美味しいのかなぁ? 他の食べ物でも同じこと言えるけど」
「……なんか特別なスパイスでもかかってるんじゃないの?」
「ハッピーターンの粉みたいな奴?」
「そうそう」
唐揚げ棒を食べ終え、次に山盛り焼きそばを頬張りながら呟き漏らす幼馴染を傍らに。みこは適当な返しをしながら、膝上に座している黒猫の背中を撫で回している。
そんな中、イカ焼きを口にした洋太が丸くなっている黒猫の顔を覗き見るように背中を丸め、ふと口を開いた。
「それにしても、またこの子に会えるなんて思わなんだなぁ! この猫ちゃん、前に僕が探してたみこちゃん似の黒猫だよね? あ、焼き鳥食べる? ネギ刺さってないヤツ」
「……私似かどうかは知らないけど、焼き鳥の方は味が濃過ぎて食べれないんじゃないの? 多分だけど」
「んん〜………じゃあ、この焼き芋はどうかな? ちょいどいい感じに冷めてきてるし、これなら大丈夫だと思うけど……ほれ、食うか?」
焼き鳥をずらし食べた後、紙袋からアルミホイルの塊を取り出し、中に包まれていた焼き芋の皮を剥ぎ取り始める。
剥いた皮を口に放り込んで小さく咀嚼しながら、小さめの一口サイズに毟り取った焼き芋を黒猫の目の前へ差し出す。
すると猫はヒゲを左右に揺らし、鼻先で匂いを嗅ぎつつ警戒する素振りを見せるも、すぐさま一口で食べ切って咀嚼を始めた。
「おっ!食べた食べた! ほれほれ、遠慮せずもっと食べなサイヤ!」
「……洋太、まだ口の中入ってるんじゃないの? そっぽ向いて拒否してるし」
「イヤ、『嫌よ嫌も好きのうち』と言うし。すぐに食い付く可能性があると痛っでェ!? 爪で引っ掻かれたァ⁉︎」
「そりゃそんなにしつこくしたら、そうなるよ……あーぁ、血出てるじゃん。絆創膏貼るから手出して」
一方的に餌付けしようとした結果、割と思い切り引っ掻かれて抑え蹲る洋太に対して呆れた目を向けつつ。掴んだ手の甲に付けられた三本傷を見ながら、みこは自身のバッグからウェットテッシュと絆創膏を取り出した。
……そういえばコイツの語彙力、普通に間違ってたり、かと思えばちゃんと合っていたり、結構偏りがある。なんてくだらない事を考えながら。
「きゃああああああっ!!」
「おんぎゃああああッ!!」
一方、アレから結果的にお化け屋敷へ入場する事となった徹達一行。
配布された提灯型携帯ランプの足元を照らす程度の明かりを頼りに、陰気な空気を漂わせる暗闇の中を恐々と進んでいく。
そんな彼らの上から五〜六匹のムカデ(のおもちゃ)がうぞうぞと襲い掛かる様に降って来た瞬間、ハナと徹は顔面蒼白になりながら盛大な悲鳴を上げていた。
そんな彼らの横で“お遊戯レベルのお化け屋敷ね”と退屈していたユリア、及び徹の頭の上で船を漕いでいたオカイコ様は同時にビクリと驚き跳ね上がりつつ振り向く。
「待ってコレ普通にメッチャ怖いじゃんっ! ホントにやめてよマジで無理だからッ!」
「
「ハナちゃんは兎も角、徹くんは何語喋ってるの⁉︎」
道中にも井戸から出て来た着物姿の骸骨や浮かび上がる
三人は急いでムカデが居る踊り場を駆け抜け、慌てて奥の順路へと突き進み。30秒程したのちに漸く落ち着いて来ると、徹が汗を拭って呼吸を整えながら徐に口を開く。
「ぜぇ……ひゅぅ……ハァ……よし。ここまで来れば、流石のヤツらも──」
そこまで言いかけた時。徹はふと、自分が何かを抱き締めながら移動をしていた事に気づき、首を傾げる。
何となく感触的に大きくて柔らかいぬいぐるみを掴んでいる様な気がするのだが、ぬいぐるみを持って来た覚えは勿論、学校で入手した覚えも無く。おかしいなと首を捻りながら視線を降ろして……己が腕の中に収まっているモノを見て硬直した。
「んぅ、はぁ……ぅう……ぐすっ」
抱き付いていたモノの正体であるハナは、涙で潤んだ瞳と共に顔を紅潮させながら強く抱き締めに来ている。
更には熱を帯びた豊満な胸部が形を変えて押し付けてられていた事を理解した徹は、心臓を激しく脈打たせ、顔面一杯には変な汗を浮かべ。挙げ句の果てには女性特有の香り等まで感じ取ってしまい、下半身にある聖剣が《烈火抜刀!》しそうになったのをいち早く感じ取った。
「………と、取り敢えず……出口までもう少しだし。さっさと出……ッ!?」
なんとか平静を保とうと彼女の肩に手を置いて優しく引き剥がした徹は、そのまま出口に向かおうとして……今度は背後からマシュマロメロンを押しつけられる。
振り向かなくても分かる。一度は離した筈のハナが再び抱き付いて来ていて、顔を背中に埋めたまま密着しているのだ。
結果、脳内で吹き荒れる煩悩と欲望が、理性をゴリゴリと削りまくっていた。
「……なんで、離れようとしたの」
「ちょ、は、ハナさん…? 流石にちと、引っ付きすぎじゃないですか……?」
「………徹くんが、意地悪なのが悪いんだよ」
胸の鼓動と昂奮が伝わってしまう事を危惧してか、動きを制限された事でこれ以上の歩みを進められず。邪な理由でお化け屋敷に誘ったのもあって若干の罪悪感を感じ、無理矢理振り解こうとも思う事が出来ずにいた。
激しく動揺しながら口を噤む徹の後ろで、ハナは小さく震える声で囁きかけ、当たる吐息で背中を熱し続けて言葉を紡ぎだす。
「徹くんが最初に誘ったんだから、最後まで責任とってよ……っ」
「………は、ハイ……」
頬を膨らませ、怒って拗ねている様な声音で告げてくる女友達に対し、徹は背中の感触と羞恥のあまり茹蛸の様に全身を赤く染めて完全に萎縮。
まさに『人を呪わば穴二つ』、撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけ、インガオホー慈悲は無い。
(………なんだろう。びっくりするくらい、口の中が甘ったるいわ……)
そんな二人のやり取りを横で見ていたユリアは、今にも口から砂を吐き出しそうな顔で辟易しながら。恥ずかしさと気まずさで居心地悪そうな気持ちに晒されていたのであった。
「──コロス……リアジュウ……ユ”ル”セ”ン”……ッ!!」
「にぎゃあああああ!?!?」
「Πォッ」
(なんかスゴい気合い入れて脅かしに来てる!?)
すると背後から突然、古びた包帯を身体中に巻いたガタイの良い男子が血涙を流し、怨嗟の如き呻き声を咆哮。
ミイラ男が両手を広げて迫って来ているのに気付いたハナは心臓が口からまろび出る程の悲鳴を轟かせ、ついでに抱き締めた際に胸を押し付けられた徹は情けない悲鳴をあげ、ユリアは悍ましい形相で驚かしにかかるミイラ男の執念深さに恐怖を覚えていた。
そして寝起き状態だったオカイコ様は、イビキをかいて二度寝を執行していた。
「──ンハッ⁉︎ なんか今、ハナちゃんの声と一緒に、徹の断末魔が聴こえたような……!」
「お化け屋敷で悲鳴あげてるだけじゃない?」
「それもそうか」
徹達がお化け屋敷でシャウトしてる頃、洋太とみこはコレから散策する本館三階へ向けて階段を上っているところであった。
途中でみこは文化祭のパンフレットで三階の展示物を確認。それによると、写真部や漫画研究部、書道部の作品などが展示されているらしい。横から覗き込んできた洋太も補足するように、三年生は軒並み露店を開いているからねーと呟く。
「しっかしこの子、ヤケに人馴れしてんぁ。オマケになんか、みこちゃんについて来てるし」
そこでふと、みこの横で階段をぴょいぴょいと上がってゆく黒猫を眺めながら、何となく疑問に思う洋太。
「んー、確かに妙に懐いちゃってる感じはするかな。この子の黄色い眼も、不思議と印象の残ってたし」
そのお陰かどうかは不明だけど、何故かあの時の黒猫だと分かってしまった。という心の声の下、過去に一度会っただけの子を見下ろしながら彼女も応える。
「こういうのって……えっと、『チンパンジー』って言うんだっけ? ぱっと見だとクールっぽいけど結構人懐っこいトコとかも……あぁ、あと『匂い』の方もみこちゃんに似てる気がするし」
「匂いって……あとそれを言うなら、チンパンジーじゃなくて『シンパシー』だよ」
そう言いつつみこは、この間グァストでミツエさんとアレコレ話をしてた時、彼が「霊とかの“ヤバい奴”の姿は見えないが、“ニオイ”の方は感知出来る」という旨を話していた事を思い出す。
(昔から結構鼻が利くとは思ってたけど、いつ頃から“そう”だったのかな……?
でも今までの反応からして、そんなにヤバくない奴は感じられないみたいだし、仮に『感知』は出来ても『判別』自体は出来ていないから。余計な心配をしたり精神張り詰めたりしてないのは、少し安心したかな……)
「よーし、三階着いたよ〜! ほんじゃ、まずどこ行く?」
あーだこーだ考えてる内に三階へ到達し、通路に出たところで洋太は伸びをしながら口を開いた。
「じゃあ、取り敢えずはーー……」
「……んぇ? どないしたのみこちゃん」
展示コーナーを適当に散策しようと、廊下を少しばかり歩いていた二人と一匹。
だがパンフを片手に持ってたみこが突如顔を強張らせたかと思えば、洋太の腕をがっちりと掴んで強く密着し始めた。洋太は急に押し黙った幼馴染に軽い疑問を覚える。
「……洋太、何か変なニオイとかしない?」
「匂い? そう言われても、いつもの廊下のニオイと……たまに漂ってくる、“何日もお風呂に入ってない野犬”の臭いがするなーとしか。
これ嗅ぐ度に、誰か学校で犬を隠し飼ってるんかな〜って思ってるんだけど……もしかして、臭い嗅いで気持ち悪くなった?」
「…………いや、大丈夫だよ。私には、
妙な質問をしてきたかと思えば、間を置いて答え返してきたみこに首を傾げるが……此処で彼女の手が、僅かに震えているのを感じ取り。彼はようやく、みこが伝えようとしていた事をなんとなく悟った。
「……もしかして、『いる』の?」
先程のご機嫌な笑みを消し、真剣な眼差しを向ける洋太。そんな彼の問い掛けに、無言で頷くみこ。そんな彼らの目の前では……
『──グルルァ……』
頭部にはまるで仮面を被るかの様に、化石みたいな灰色をしたティラノサウルスの頭蓋骨を身に付け。ドーベルマンみたいなシャープな身体や、垂れた耳と先の尖った長い尻尾を持ちながら、身体中には鋭く黄色い目をギョロギョロと何個も蠢かせた。2メートル以上ある黒くてデカい図体をした化け物が、廊下に映った影の中からぬるっと出現していた。
『……』
その化け物は彼らの前に現れるや否や、まるで匂いを嗅ぐかのように辺りをキョロキョロと上下左右に動かし。頭部のTレックス頭蓋骨にある眼窩・前眼窩窓・側頭窓から覗く、無数にある同心円目の黄色い瞳で周囲を見渡していた。
一見番犬を彷彿させる動作をする化け物。そんな存在の眼と一瞬目を合わせてしまったみこは、蛇に睨まれた蛙の如く、此方を一瞥した不気味な眼光に当てられて緊張状態に陥っていた。
(なに、アレ……怖い、ヤバい……⁉︎ 震えが、止まらない……ッ)
その禍々しく畏怖を与える気迫と強い圧迫感に晒され、みこは全身から汗を噴き出させながら歯をカタカタと小刻みに音を鳴らし。足元にいた黒猫も、背中の毛を逆立てて警戒態勢に入っていた。
対照的に隣に立つ洋太は、そんな彼女の前に出ると普段通りの笑顔で話し掛ける。
「……えっと。そういえばそろそろ体育館で、お笑い研究部のステージが始まる筈だったから……そっち行く?」
「ッ。い、行く!早くいこ!」
呼び掛けによって硬直から抜け出せたみこは慌てながら肯首し、洋太の手を引っ張りながら階段の方へと戻ろうと背後へと振り返る。
『コ レ ヨ リ オ ソ ウ ジ シ マ ス ヨ』
(カタツムリぃぃぃーーー!?)
(………ほんの僅かだけど、今度は古いワックスみたいな臭いがし始めたな)
だが階段の方から、今度は寄生カタツムリを模した造形をした化け物が粘性の高い音を立てて接近して来ており。それに気付いたみこは内心でツッコミを入れ、洋太は階段の方から漂ってくるニオイと幼馴染の表情から色々察した。
「(うーむ、どうする……? 僕が先に行けば怪異?を浄化なり退けらせるなり出来るかもだけど、もしそれで逆上してみこちゃんに襲い掛かる可能性があるし……よし、此処は一旦空き教室に避難すっか!)みこちゃん!あそこから見える外の景色綺麗だから、こっち来て!」
「え、あっ、うん!」
足りない脳味噌で考えた結果。洋太は咄嗟に閃いた方法で一旦みこを避難させる為、近くにあった階段横にある三年教室の扉を指差した。
それを見て咄嗟に従ったみこは、ヤバい奴に違和感を悟られぬように教室の中へ入り込もうとするが……そんな彼女の足に黒猫が、まるで足止めするかの様に纏わりつき始める。
「え……⁉︎ ちょ、どうしたの……!」
「ん? なんだろう、急にまた人懐っこくなったけど」
「んなぁお…!」
やけに慌てた様子で鳴き声を上げながらしがみつく黒猫の姿に困惑しているみこの隣で、洋太が何事かと思いながら教室への戸を開く。
『……グギャアァ!!』
その瞬間、向こうの廊下でウロウロしていた化け物が彼らの方へと勢い良く方向を変え。身体中にびっしり引っ付いた目玉が一瞬の内に赤く染まり、跳躍。
気付いた時には大口を開け、距離を詰めて来ていた。
「ッ!? よ、洋太! 早く見せてよ、その景色っ!」
「んぉッ!? ちょっと…急に押さないで⁉︎」
急激に迫って来た存在にみこは即座に反応し、慌てて洋太を教室内へと押し込み。黒猫も急いで抱きかかえながら中へと入って直ぐ、戸を閉めて道筋を断つ。
(今の流れでバレなかった……⁉ なんとか、逃げれたっぽい?)
不安そうな気持ちで聞き耳を立てて、廊下からは足を踏み鳴らす音や急停止する様なガリガリ音を耳に入れていたが。しばらくしてそれが鳴り止んで、静寂が訪れる。
(行ったの、かな……? いや、若干唸り声っぽいのが聴こえる)
まだ廊下を徘徊してるかもしれないと考え、もう少し此処で休憩しようと決めたみこは息を吐いて安堵し。ずっと抱きかかえていた黒猫を地面に降ろし、一息つきながら洋太の方を振り返る。
「──はいっ、参加名簿にサインしてくれてありがとね〜!」
「こっちこそどういたし……え、待って。参加って何にですか?」
そこでは名前が欄に書かれた紙を挟んだクリップボードを手渡す幼馴染と、黒いレザーのロングコートやロックな服装を身に纏った年上らしき男子が、それを受け取る姿があった。
「……洋太、何してんの?」
教室内に他の人物がいただけでも驚きだというのに、いつの間にかビジュアル系バンドの人みたいな姿をした人に名前を書いた紙を手渡している光景で、彼女の目は軽く点になる。
「いや、なんかサイン書いてって言われたから、てっきり僕のファンかと思って……」
「詐欺師からしたら最高のカモだよ、そのムーブ」
幼馴染の将来に一抹の不安を抱きながらみこは半眼になり、ため息を吐く。
今度は洋太の前にいた人物へと目を向け、質問を投げかける。
「あの、すみません……ここで何してるんですか?」
「ふふふ、いい質問だね……では応えてしんぜよう」
「アレ、そんなキャラでしたっけ? さっきサインして言ってた時となんか違くない?」
「我らは『遊戯研究部』!おれは遊戯研究部の部長『猛戦郷潔』である!そして此処では皆に、楽しくゲームを楽しんで貰っている……」
洋太の呟きをガン無視されながら語られる説明を聞き、みこは若干薄暗い教室内を見渡す。そこでは二つにくっ付けた机を四つほど設置され、その内ひと席には二人組の男性達が座り、対面にいる制服を着た男子とボードゲームをやってるのが見受けられる。
「これより君達には、我々とゲームをして貰う!」
「……それは良いんですけど、パンフの何処にも遊戯研究部の名前がないのは」
「勿論豪華な景品も用意してあるぞ! 例えばお菓子の詰め合わせ、例えばラムラビのクソデカぬいぐるみ、例えば中古のゲームソフト……」
「もしかして先輩、勝手に空き教室使ってません? 部屋の電気つけてないのも雰囲気作りの為じゃなくて、生徒会とかにバレないように」
「そして!!カップル専用の景品として、こちらのペアネックレスを先着一組名前に進呈いたします!!」
「ねぇ洋太、この人どんどん話進めていくんだけど」
話を全く聞かない変な部長こと郷潔に対し若干冷たい目線を送るみこ。そんな彼女の目の前で、箱に入った2つの首飾りを披露される。
一つは三日月型のチャームを着けた、銀色鎖輪のシンプルデザイン。もう一つは金色のチェーンと、小さめな円型チャームに六芒星の装飾が彫られたものであった。
「さぁどうする!ゲームをするのか、しないのか。選択肢は二つにひとつだァ!」
「なんかどんどんテンション高くなってね?」
ビシィッ!と人差し指を突き付けポーズを決めてくる姿に、洋太は眉を少し八の字にしながら「それでみこちゃん、どうする?やる?」と尋ねる。
それに対してみこは、教室内の怪しげな雰囲気にどうしたものかと悩みながら考え込むが……現在教室の外には化け物が徘徊しており、それらを警戒して教室から出たくないというのが本音であった。
「……うん、折角だしやろっか」
「OK!ではこちらへお掛けになってお待ち下さい」
「ほいさー」
結局精神衛生上の保全が勝り、取り組む事にしたみこは先に席へ着いた洋太の隣に座り、続いて対面には部長さんが卓に着いた。
ちなみに黒猫の方は落ち着かない様子で忙しなく、椅子に乗ったり飛び降りたりを繰り返していた。
「それでは、どのゲームをしようか。オセロか? UNOか?トランプもあるから、7並べとかもできるぞ?」
楽しそうな顔をしながら問いかけてくる郷潔に促されて考える中、ふと隣の位置する卓で行われているゲームの内容がみこの目に入る。
テーブル上には六角星が描かれているプラスチック製の盤面があり、そこに置かれた三色ある駒の内一個が、同じ色の陣へ移動し……たった今、ゲームが終わったらしい。
「だぁクソ!負けたー!」
「オレこのゲーム結構自信あったんだけどなぁ」
「はーい、対戦ありがとうございましたー」
勝ったのは男子生徒の方だったらしく、負けた一般来訪者である男性二人は悔しそうに項垂れている。しかし彼女は特に深く興味を抱かぬまま、どんなゲームをするのかと思いながら、再び自分の座る机の方へと意識を向けた。
『──それでは いただきまぁす』
瞬間、ねっとりとした甘ったるい声が、背筋を撫で下ろして忌避感を煽る声が、隣の方から彼女の耳に届いた。
その声は、直接かけられた訳でも無いのに。突き刺すような悪寒と生理的な嫌悪が走り抜け。全身を一気に粟立たせたみこは、咄嗟に洋太の手を握ってそれらを緩和させようとする。
「それじゃあ、ババ抜きのトランプを配りますね」
「……あっ、はい!よろしくお願いします!」
顔をしかめていた洋太がすぐに意識を戻して返事をしてる間にも、その声の主は……頭部に当たる部位に緑色の炎を揺らめかせた、人の形を模った黒い液体状のナニカが男性二人の背後に立って。その鋭く尖った腕を、背中から突き刺した。
「では、開始しよう──」
グリグリと抉った後に抜き取った、そのナニカの手の先には、赤く輝く光の球が突き刺さっていた。
「勝負に勝つか……或いは負けるか……
君達に与えられた選択肢は、二つにたった一つだ」
やがて腹部の部分から開いた一文字の線が裂傷の如く横に割れ、それによって出来た口の中へと、光の球は放り込まれた。
卍 卍 卍
場所は変わり、1年G組の教室。
「ぅえーい、おかえりくださいませご主人様ァ〜」
「オイこらテメェ⁉︎ 何だその態度は! それがお客様にする態度かよ!! もっと愛想良くしろよな!?」
「でしたら
「ゥわぁ〜お!
天狗のお面を頭に被り、インナーの上に着物を着崩して身に纏った男子生徒…白沼天匙が不機嫌そうに、腰かけていたお客に煽りを交えながら暴言を飛ばしていた。
「白沼ァッ!! お客に失礼な態度取ってんじゃねーぞ!?」
「すすすすすみませんお客様! ウチの阿呆がご迷惑をぉぉ!?」
そんな様子を見ていた副委員長の蒼氷錦吾が大声で叫び咎め。委員長である水野巻衣がお客さんに平謝りをして何度も頭を下げているのが視野に入れながら、天匙は首根っこ掴まれて引き摺られていた。
「……お前はさぁ。客の接客する度に煽ったり、クソみてぇな態度取ってんじゃねーぞ」
「なんや鬱陶しいなァ。しゃーないやろ、こちとらやりたくも無い女装をしとるんやで? もうちょいリスペクトしてくれや」
「リスペクトして欲しいなら、もっと真面目にやれよ」
耳くそほじくりながら文句を言ってる天匙に、呆れた顔をしながら諭す錦吾。
クソデカ溜息を吐き出し頭を抑えつつ、「……次やらかしたら、打ち上げの時お前だけ追い返すからな?」と言及する。そんな彼の警告に対し「へいへーい」と気怠そうに返答する天匙は不貞腐れながらも渋々納得した様子を見せつつ、教壇の上に座ってスマホを弄っていた。
(……ハァァァァァァ〜〜〜……クッソ面倒いわぁ。何が面倒いって、他人に贔屓せなアカンのやアカンわ。チッ糞カスが、なんでウチがこないことせなあかんねや。コレがお化け屋敷やったら、もうちょいヤル気も出たんやけどなァ〜)
仕事に戻った錦吾を見送り、額に薄っすらと青筋を浮かべながら苛立ち紛れに舌打ちした後、頭の中で愚痴を呟く天匙だったが。彼の耳に誰か教室内へ入ってくるのを知らせる足音が響いてきたので、取り敢えずテキトーに接客をするべく、立ち上がって入り口の方へと歩む。
「へーい、お帰りなさいませーごしゅじ、ん……さま……」
だが彼は、欠伸混じりで挨拶をしつつ視線を向けた先で。教室入口の扉の影に立つ人影を目にして、言葉の続きは途切れた。
「──へぇ。今の文化祭って、こういうのが人気なのかぁ」
そこに立っていたのは、濃紺色のスーツを身に纏い、白髪が混じって灰色になった髪をオールバックにした。此方の心の奥まで見透かしてくるかのような、そんな赤き眼光を備えた初老の男性。
その人物に見覚えのある天匙は細い目を見開き、背中から冷や汗を流しながら、口を開いた。
「……お久しぶりやな、セトさん」
「うん、久し振りだね天匙くん」
和かに笑い掛ける男性…セトに対し、天匙は内心苦虫を噛み潰したかの様に表情を歪ませ、表面上は何食わぬ顔で営業スマイルを浮かべていた。
「それにしても、中々面白い格好してるね。なんの格好だい? 天狗のお面付けてるけど」
「………天狗を女体化させたヤツやで」
「女体化……? えっと、それは最近流行りのアレかい? 戦艦や競馬をモチーフにして、女の子キャラクターにして作るっていうの」
「ゆうて別に最近でも無いけどな」
相変わらずの調子で応える天匙だが、今の彼はいつも見せるヘラヘラ顔ではなく、むしろ困惑しているといった様子であり。胸の内で「早く帰ってくれへんかなァ」とぼやきながら、眼鏡越しに見える周囲の景色を眺め回し。
最後には深い溜め息を漏らして俯きながら脱力し、観念したかのように息を漏らす。
「さて、と……それじゃあ早速、席に案内してくれるかな?
“此処のクラスメイト”の話でも、しながらね……」
中折れハットとスーツを身に纏った五人の黒づくめの男達に、まるで逃がさんとばかりに周囲を囲まれ。天匙は内心、先程よりも深々とした溜息を溢す。
●セトさん
人間ダイスキ!化け物スレイヤーおじさん。えらいねェ〜〜〜!
霊を見る力は無いが、黒づくめの男達を計五人従えており。彼らの声を聞いて霊や化け物が居るところを特定した上で、アイアンクローなどの物理攻撃(自傷ダメージ有)を与えて除霊している。その除霊方法の仕様から、『シャイガイの顔を見る』や『メデューサと目を合わせる』といった具合の見たらアウト系の怪異にべらぼう強いと思われる。
普段は会社員をしており、甘いのは苦手(食べれないとは言ってない)。お仲間の名前はそれぞれ、アオヤマさん、オオムラさん、フジオカさん、ボウテさん、レイダさん。
●白沼天匙
天狗の女装コスプレをしていたドブカス眼鏡。キャルッ。
実家の仕事はちゃんとするが、それ以外の仕事や行事は大体サボろうとするタイプの真面目(?)系クズ。文化祭の出し物が思っていた奴と違った上にクジで女装する事が決まった為、当日は普通にブッチしてやろうと思ったが。露店のイカ焼きを食ってる所で錦吾くんに見つかり、強制連行された。
MBTIは『
●水野巻衣
前回の話で擬人化したスライム(ホイミスライム)のコスプレをしていたショタ委員長。ぷるぷる、ぼく悪いブロブじゃないよ。
誰もが憧れる委員長になりたくて、クラス委員に立候補して無事選ばれた……までは良かったが、そのちっこいショタ体格と頑張りが空回りしてしまう性格のせいで他の生徒達から、良く言えば暖かい目で見られ、悪く言えば結構舐められている。ありふれの畑山愛子せんせーかな?
MBTIは『
●蒼氷錦吾
今回はチョイ役で、基本裏方に徹していたらしいメチャヤバい副委員長。接客だ!接客だ!!接客だァッ!!!
本来はひとりでいる時が一番好きなのだが、成り行きで副委員長になった際は死ぬ程めんどくさいと感じてた。しかし委員長である巻衣の、何回失敗しても尚頑張っている姿を何度も見ているうちに、なんかほっとけなくなってしまい。その結果何だかんだで、積極的に彼の世話を焼く様になった。
MBTIは『
●前回の補足
Q.前回の後書きにて、つばめちゃんが一級呪霊クラスの怪異だと紹介されましたが、今まで登場した怪異と違って洋太の光に対する忌避感は見られませんでした。どういう事でしょうか?
A.つばめちゃんには二つの形態が備わっており。通常形態だと守護霊とほぼ同じ扱いになるので、神の光に対する耐性が高くなっています。悪霊形態の場合は、そもそも成る頻度が少ない上に、この形態の時でも馬鹿猿に近付かない様にするくらいの理性はある。
Q.今回出て来た男性一般来訪者達がやってたゲーム、is なに?
A.ダイヤモンドゲームという、全ての駒を同じ色の陣地に移動させるボードゲームです。このゲームで使う駒は、俺が飲み込んだ。