パラディオン外伝 騎士と耳と尻尾の物語!   作:ウルトラ38

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星詠みの姫 後編

〜ペラッ、トン、ペラッ、トン〜

 

その頃フィリアンノ城ではミルヒが領主の仕事をしていた

 

ミルヒ:ねぇロラン?

 

ロラン:はい、姫

 

ミルヒ:勇者様は今日、何をされてました?

 

アメリタ:姫様、そのご質問…この所会う方会う方に毎日聞かれておりますが

 

ミルヒ:ふぇ?

 

どうやら無自覚だったようだ

 

ロラン:今頃は丁度、ダルキアン卿の庵に遊びに行っているはずですね

 

ミルヒ:そうですか!ブリオッシュ、勇者様を気に入ってくれたでしょうか?

 

ロラン:はい、ユキカゼや隠密達共々

 

ミルヒ:そうですか♪

 

アメリタ:はぁ…姫様、今日の午後のレッスンと夕食会のあと、スケジュールは開けてあります、勇者様とはその時にゆっくりお話をなさってください

 

ミルヒ:えっ!?本当ですか!!

 

アメリタ:そうですよね、騎士団長?

 

ロラン:はい、勇者殿にもちゃんと伝えてありますよ

 

ミルヒ:ありがとう!ロラン、アメリタ!

 

〜ブン、ブン、ブン、ブン〜

 

ミルヒは蒼真と話せるのが嬉しいのか尻尾をブンブン振っている

 

アメリタ:さぁ、騎士団長がお待ちです、こちらの書類の処理を

 

ミルヒ:はい♪

 

ロラン:お願いいたします

 

ミルヒ:は〜い!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『夜の城下町』

 

一般人:よ〜しよし

 

城下町に住んでいる住人がセルクル2匹に水を飲ませてると 

 

〜すぅ…〜

 

一般人:ん?

 

〜チラッ〜

 

後ろから大きな影が現れたのに気づき後ろを振り向くと…

 

一般人:オォォォォォォ!?

 

セルクル2匹:クェェェェェ!?

 

ユキカゼ:すみませ〜ん

 

ダルキアン:あぁすまぬ、ちょっと邪魔するでござる

 

そこにはユキカゼを先頭に大きなセルクル、ムラクモに乗ったダルキアンと体色がオレンジ色のセルクルに乗った蒼真が城に向けて移動していた

 

蒼真:街中に入ると、ムラクモは一際目立ちますね

 

ダルキアン:拙者と同じで図体がでかいゆえな…さて、拙者らは騎士団本部に顔を出すでござる、勇者殿は姫様と御会見でござるなぁ

 

蒼真:はい!

 

ユキカゼ:姫様の失礼のないようにするでござるよ〜

 

蒼真:大丈夫!行ってきま〜す!

 

こうして蒼真達は別れ、それぞれの目的地に向かうのであった

 

その後、蒼真は城に着き大浴場に向かい身体を洗おうとしたのだが…

 

〜大浴場〜

 

リゼル:……

 

メイド達:……

 

蒼真:……(な、なんでリゼルさんやメイド隊のみなさんがいるんだろう…?)(汗)

 

どういうわけか、リゼル率いるメイド隊が大浴場にいたのだ

 

リゼル:それでは、姫様直属メイド隊!勇者様の…徹底洗浄!!

 

〜チャキ!〜

 

メイド隊の手には石鹸とタオルが握られていた

 

蒼真:えぇ!?

 

リゼル:始めぇ!!

 

メイド隊:は〜い!

 

蒼真:わ、わぁぁぁぁ!?///

 

蒼真はメイド達に身体を洗われる

 

蒼真:や、やめてくださぁぁぁぁい!!!///

 

リゼル:やめません、一日中遊び回ったのに、ばっちぃ格好で姫様の御前に出るなど…このリゼル・コンキリエがメイド長の誇りにかけて許しません!

 

蒼真:じ、自分で洗えますってばぁぁぁぁ!!///

 

リゼル:問答無用でございます♪

 

蒼真:うわぁぁぁぁぁぁぁ!!///

 

〜それから時は経ち〜

 

ミルヒは夜景が見える場所で、お茶とお菓子を用意して待っていた

 

ビスコッティ騎士:姫様、勇者様がいらっしゃいました

 

ミルヒ:!はい、お通ししてください!

 

〜ギャリン!スタ、スタ、スタ、スタ〜

 

護衛の騎士2人が交差していた槍を解くと、スーツ姿の蒼真はミルヒの元まで歩いてくる

 

蒼真:こんばんは、姫様♪

 

ミルヒ:こんばんは、勇者様♪

 

ミルヒ:今日はちょっと涼しいですから、温かいお茶を用意したんです、甘いお茶はお好きですか?

 

蒼真:はい、大好きです

 

ミルヒ:よかった〜♪

 

蒼真:ビスコッティのお茶っておいしいですよね、果物みたいな香りで

 

ミルヒ:お茶は我が国自慢の特産品です、遠くの国では結構高級品として扱ってくれてるんですよ

 

蒼真はお茶を一口飲む

 

蒼真:納得です♪

 

〜カチャ〜

 

ミルヒはお茶の入ったカップを置く

 

ミルヒ:で、あの…勇者様

 

蒼真:?なんでしょうか?

 

ミルヒ:改めて謝らせてください…召喚のこと、すみませんでした…

 

蒼真:あぁぁぁもう、気にしないでくださいってば…みんなによくしてもらってますし、楽しいです!

 

ミルヒ:本当ですか…?

 

ミルヒは少し不安そうに聞く

 

蒼真:勇者は嘘をつきません!それに、リコから聞いてません?帰る方法もちゃんと見つかるみたいですし、気にすること何にもないですよ♪

 

ミルヒ:はい…

 

蒼真がフォローしても、ミルヒはまだ負い目を感じているようだ

 

蒼真:実は僕、姫様に聞きたかったことがあってね

 

ミルヒ:あ、はい!

 

蒼真:なんで召喚勇者に僕を選んでくれたの?他にも僕より強い人達がいたのに?

 

ミルヒ:えぇ!?ええっと…あの…///

 

蒼真:あぁ!内緒の話だったら…聞かないでおくけど…

 

ミルヒ:その…内緒というほどでもないんですが…えっと〜ですね…

 

蒼真:はい

 

ミルヒ:勇者様は、「星詠み」ってご存知ですか?

 

蒼真:星詠み?

 

ミルヒ:紋章術の一種なんですが、映像盤を使っていろんなものを見ることができるんです

 

蒼真:いろんなものを…?

 

ミルヒ:遠く離れた世界のこととか…人によっては探し物とか、ちょっとした未来とか…

 

蒼真:へぇ〜…

 

ミルヒ:もちろん、見えると言ってもほんのちょっとだけですし、そんなに自由に見たいものが見られるわけではありませんが…

 

蒼真:はい…

 

ミルヒ:で、私も少し星詠みができますので、時々見てたんです、フロニャルドから遠く離れた世界のこと…

 

ミルヒの脳内イメージには、当時見ていた蒼真の活躍の映像が流れている

 

ミルヒ:壊された街で暴れる邪悪で凶暴な人型の魔物に立ち向かい、勇敢に戦っていた金色の髪の男の子のこと、街の人々や仲間を守るためにどれだけ攻撃を受けて傷ついても、立ち上がって魔物に立ち向かっていく姿はとても一生懸命でものすごくまっすぐで、こんな方が私の…この国の勇者様だったらいいなって…そう思ったんです…!

 

蒼真:壊された街…邪悪で凶暴な人形の魔物…それって初めて朔弥義兄さん達と会った時の!

 

作者「読者のみなさまの中にはリメイク前の前作からの読者もいるかもしれませんがご説明させていただきます、ミルヒが見た蒼真の戦いは、蒼真とみゆき達がまだ新人でバッドエンド王国と戦っていた際に起きた出来事、当時のプリキュアオールスターズと蒼真、朔弥、明の3人のナイツが集結し、バッドエンド王国の幹部「ジョーカー」が生み出した悪の戦士、カオスフュージョンUとの戦いだったのです」

 

ミルヒ:たしかに、勇者様以外にもお強い方達はいました…ですが、勇者様はどんなに攻撃を受けても立ち上がって、最後まで諦めず、あの魔物を打ち倒しました!それに勇者様から感じる暖かい光…私にはそれが皆を勇気づける勇者の光だと感じたからです!ですからあの方々ではなく他の誰よりも勇者を…!

 

蒼真:へ?

 

ミルヒ:…!///あぁいえ!勇者様を勇者としてお呼びしたいと思ったって…なんか変かな〜って…うぅ…う…///

 

ミルヒは自分で自爆したことに気づき早口で喋り、恥ずかしさのあまり頭から煙を出す…

 

蒼真:あの姫様、良ければ僕のことは蒼真ってお呼びください

 

ミルヒ:蒼真…様?

 

蒼真:蒼真です

 

ミルヒ:あっはい…!えっと、コホン…「他の誰よりも、蒼真に来て欲しい蒼真がこの国の勇者になってくれたらいいなって」思ったんです…

 

蒼真:…!ありがとう、姫様

 

同刻、城内の倉庫でロランとダルキアンが整理をしていた

 

ロラン:すまなかったねぇ、ダルキアン卿、結局手伝わせてしまった

 

ダルキアン:なに、国の慌ただしい時期に、1年以上も留守にしたでござる、小さなことでも役に立たねば

 

ロラン:君は元より国に縛られる器ではないんだ、今もビスコッティに席を置いてくれているだけでもありがたいよ

 

ダルキアン:買い被りにござる、拙者ただの風来坊にござるよ

 

ダルキアンは近くにあった椅子に座る

 

ロラン:今度は当分いてくれるんだろ?

 

ダルキアン:…拙者の探し物がどうなるかは、ユキカゼの星詠み次第いえ、なんとも言えぬでござるが…なるべく長く留まりたいでござるよ

 

2人は作業を再開する

 

ダルキアン:それに…隣国ガレットには何やら不穏な空気があるでござるしな

 

ロラン:あぁ、私は星を詠めないが、ガレットの戦の仕掛けようが尋常と異なるのは明らかだ…

 

ダルキアン:ガレットというよりレオ姫が…でござるな…考えたくはないが…魔物の類が関わっておるやもしれん、そうなれば正しく…拙者の出番でござるな…!

 

ダルキアンは腰に装備している刀に触れる

 

その頃、蒼真とミルヒは話を終え、おやすみの挨拶をしようとしていた

 

ミルヒ:では蒼真、明日の朝約束です!

 

蒼真:はい!6時に裏門、了解です!

 

〜タッタッタッタッ〜

 

蒼真は自分の部屋に戻っていく

 

リゼル:姫様、勇者様とお約束ですか?

 

ミルヒ:朝の散歩ご一緒しましょうって、蒼真早起き平気なんですって!

 

リゼル:それはようございました♪

 

メイド:お散歩楽しみですね〜♪

 

ミルヒ:はい!…一緒のお散歩、昔はいつも、レオ様と一緒だったっけ…

 

その頃、同刻ガレットの城では…

 

〜ガシャーーン!〜

 

レオが花瓶を床に叩きつけた

 

レオ:くそぅ…またか!戦を済ませて戻っても、やはり何も変わらん…いや!かえって悪くなった!!さして強くもないワシの星詠み…なのに何故…こうまではっきり未来が視える…!

 

レオの前にある3つの映像盤には血の海を作り倒れている蒼真とミルヒが映し出されていた、そして映像盤に文章が書かれていた

 

「エクセリードの主・ミルヒオーレ姫とパラディオンの主・勇者蒼真、30日以内に確実に死亡。この映像の未来はいかなることがあっても動かない。」

 

レオ:ミルヒだけでなく勇者まで死ぬ…!星の定めた未来か知らんが…かのような出来事、起こしてたまるか!!

 

レオは隣の部屋に向かって歩き出す

 

レオ:貴様を出すぞ、グランヴェール!!天だろうが星だろうが…貴様とならば動かせる!!

 

〜キュイィィィン…!〜

 

レオの前には青白い光を放つ巨大な大斧があった!

 

リコ『レオ閣下が、ビスコッティ及び周辺諸国に対して、驚きの布告をなされるのは…この、翌日のことでありました…』




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