女装しながらダンジョン配信中にTSしてしまった俺の話 作:TSの虜
『こんなもんかなっ☆いや〜最近特別なダンジョンが出来たって聞いて来たけど、当たりでしたね〜★来た甲斐がありました〜』
俺はニヤニヤを隠せない。いやー、今日このダンジョンだけで一万円ぐらい稼げたんじゃ無いか?美味いなぁ。ホクホクだ。
《コメント欄》
・初見です!可愛い見た目と、カッコいい戦闘シーンで好きになりました!誰かいろいろ教えてください!
・名前は星空カナタちゃん。黒のロングヘアーと青のメッシュが特徴的なjkダンジョン美少女配信者だ
そう、俺は
『後はっダンジョンの奥にいるボスを倒して今日は終わりにしようと思います〜☆いくらかな〜』
《コメント欄》
・此処まで順調だな
・それな
・安心して見てられるわ
・相変わらず可愛いな
・お金の事しか頭に無くて草
・お金が無きゃ何にも出来ないから……
『んじゃ!多分、もう少しだと思うんで頑張りま〜ああああああ!?』
取らぬ狸の皮算用の言葉とはまさにこの事だったと後に俺は語る。俺はまだ見ぬボスが生むお金に目が眩み、足下にあった罠に気付かなかった。その結果地面が開き、俺は下へと落ちてしまった。
『いったぁ……。もう、何で突然落ちるんですかぁ!』
痛い。確かに痛いが、カメラに写ってる筈だから本性は出さない。あくまでも冷静に配信者 星空カナタとして演じ切る。床罠で落ちるなんてイレギュラーでも対応していかなきゃ、この業界はやっていけない。
「何でって。そりゃあ君が此処に侵入して、好き勝手するからでしょ。全く我が家で大暴れして貰ったら困るよ」
そう言って奥の方から出て来たのは、ゴスロリ美少女だった。
『美少女だぁ』
思わず出た感想にゴスロリちゃんは吹き出す様に笑った。
「ふふっ、おかしな事言うね。君だって美少女じゃないか」
『あっ、確かに。おかしいですねっアハッ☆』
待てよ、このゴスロリは俺の事を落とした様な発言をしたよな。と言うかダンジョンを我が家って言ってたしって事は。
『もしかして、貴女はダンジョンマスターなの?』
「そうだね、君達の世界で言うとそう言う存在になるらしいよ。って言っても、ボクはそうかと言うと微妙なんだけどね。元は君と同じ様に冒険者としてダンジョンに潜っていたし」
『え、マジですか!』
「うん、マジだよー。だから君の気持ちも分かるんだけど、あまり荒らされてると大変なんだよー。って事で君に相談があるんだ」
相談?何だろう。
「君の願いを一つだけ叶えてあげるから、見逃してくれないかな」
『えぇ……。つまり、ダンジョン攻略を諦めろと』
「そう言う事になるね、このまま行けば、ボスに会って万が一倒されたりしたら一週間はダンジョン閉鎖をしなきゃ行けないからさ」
え、ダンジョンってそうだっけ?普通のダンジョンは周回も出来る筈だし違うと思うけどなぁ。
「此処は普通のダンジョンじゃないんだ。だからこそ、そう簡単に攻略されちゃ困るんだ。君の願いは何?ダンジョンマスターは、持ちダンジョン内では神様みたいな物。ボクが叶えられる物なら叶えるよ」
そんなの!決まってる。
「ん?待って。君、まさか!おとk『おっとぉ』」
辞めてくれ、頼むから辞めて下さい。男バレしたら需要なんて無くなる。結局人は外見なんだ。見た目で釣らなきゃ伸びないし、視聴者も増えない。いい歳したおじさんと、美少女が同じ時間に配信していたら沢山の視聴者が美少女の元に集るだろう。
俺は必死に目配せをして、男って言わない様アピールをした。のだが、彼女は怪しく笑うだけだった。
「ふふっ……恥ずかしがる事は無いよ。さっき、ボクは冒険者だと言ったでしょ?実はその時は男だったんだ。絶体絶命のピンチの時に仲間を助ける為に、ボクはダンジョンに残って命乞いをした」
「そしたらダンジョンマスターになる事を条件に、ボクは生き延びた。その時のダンマスの気まぐれでボクは女にされたんだけど、案外悪く無いんだ。きっと、君もそう言う格好してるって事はそう言う事だろ?」
『ち、違』
「いいや、隠さなくて良いさ。君の目が教えてくれる。君の願いは──」
『……あっ』
《この配信は終了しました》