女装しながらダンジョン配信中にTSしてしまった俺の話 作:TSの虜
「……帰ってくれるかな。帰ってくれなきゃ、痛い目見ると思うけど」
目の前には眠そうな女児が立っている。手に兎のぬいぐるみを持っているのが女児感を増させている。また女キャラかよって思われそうだが、それはこっちのセリフだ。まぁ、可愛いから良いや。
『痛い目ってどのくらいでしょうか?一応私も大事な用があるので☆』
《コメント欄》
・真面目な顔して真面目な空気出してる
・どうしたんだよ
・そこは普通黙って引くんだよ
・粘ろうとしないでw
・大事な用って何?
・大事な用?
「何?話があるなら少しだけ聞いてあげても良いよ、はい。さーん、にー」
『アッテガスベッター』
そう言ってカメラドローンのスイッチを切った。秘密の話だからな。
「いーち」
やべえ、時間が。え、と。あ!
『男に戻して下さい!』
「目が覚める様な土下座を見せないでくれるかな。何?どう言う事なの?話聞くから、ほら立って」
『あーえと。実は……』
「成程ね、突然美少女にされて困ってるから元に戻して欲しいと」
『そうだな、その通り』
配信は切れてるし、元男が美少女口調で話してるって思われたら嫌だから素で話してる。いや思われるんだけだったら良いけど、言われたらおしまいだ。
「何言ってんの君は?」
目の前の女児は……女児はまずいか。えっとロリマス?駄目だ。ちょっとエッチなソシャゲの略称みたいだ。ダンマスロリーで良いや。
『いや、本当なんだって。心当たり無いか?元冒険者だって言ってたけど』
「ダンジョンなんて田舎の邪魔されない星空ほどあるんだから、分かる筈無いじゃん」
『そっかぁ』
参ったなぁ、この人がたまたま知らないだけか。もしくはあの人がぼっちで誰も知らないって言うのもあり得るかも。いや?待てよ、あの人をダンジョンマスターにした、ダンジョンのマスターを見つければ。
「……アイツしかいなさそうだね。ソイツ、ゴシックロリータの格好してた?」
『してた!そいつだ』
「何やってんのかねアイツ……。ごめんね、ボクは君を男に戻す事は出来ないんだ」
『そっか』
「でも、その代わり。奴が何処にいるかボクも協力しよう。奴は今、ダンジョンマスターの力を使ったせいで、今何処かで体を休めてる筈だよ。ダンジョンマスターの力は、強力な代わりにパワーをかなり使うからね」
『あ、だからダンジョンの代わりにコンビニが生えていたのか?』
「それは知らない」
知らないんだ、何なんだろう。あのダンジョンマスターは、さっぱり分からない。そう思いながらやっぱり気になるので、帰り道にダンジョン跡地のコンビニに再び寄る事にした。