一匹狼だった少女   作:桜水月

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誰かの為に…

ー龍園翔視点ー

今日はアイツとクラスの奴らでカラオケに行く。もっとも、打ち上げというのもアイツを呼び出す為の理由でしか無い。次の手をうつのに邪魔されたらたまったもんじゃねぇからな。

だが、せっかくのカラオケだ。アイツの歌を聞くのもありかもな。

桜木「遅れてすいません」

龍園「問題無い、俺達の仲だろ?ほら、座れ」

そうして横に座らせる。一瞬クラスの奴らが驚きの目をこちらに向けるが俺が睨んだ瞬間に目を逸らした。

桜木「ありがとう」

桜木は入ってから少しあたりを見渡している

龍園「桜木、どうした?」

桜木「カラオケ?が初めてで」

カラオケが初めてだと!?流石に伊吹や椎名も驚いている。

龍園「箱入り娘なのか?」

桜木「えっ?なんで分かったの?」

桜木はその言葉に異様に動揺し、少し暗い顔をするが直ぐに元に戻った。過去に家族関係で何かあったか?

龍園「そりゃあ…な…まぁ見ての通り歌を歌う所なんだが、歌ってみるか?」

桜木「うーん、申し訳無いけど歌詞とかが分かる曲無いから遠慮しとくね」

椎名「そうですか…」

桜木をカラオケに誘うと言った所から少しワクワクしていた椎名は落ち込んでいるが

桜木「今度、一緒に来よ?」

椎名「はい!」

流石だな。人の感情の機微を見抜くのに長けている。

龍園「桜木、少し話がある」

桜木「…何かな?」

龍園「単刀直入言う、他のクラスにちょっかいを出すから邪魔をするな」

桜木「誰をターゲットにする気?」

龍園「Dクラスの須藤だ」

桜木「……分かった。ただし、退学がかかった時は動くから」

龍園「あぁ…分かったぜ」

本当はそのくらい追い詰めたかったが、こいつが首を突っ込む方が面倒だ。動揺しなかった所を見るとこの提案を分かっていた。更におそらくだが録音している。だがこいつにも弱点がある。それは他者に対して甘い所だ。いつかこいつも倒してやる…いや、こいつを手にするのも良いかもな…男女共に人気があり、能力も高い…クラス移動させるのもありか?

ー桜木葵視点ー

カラオケでCクラスと楽しく過ごして、今度はBクラスと食事会です。一之瀬さんからのメッセージにあった店につきました。辺りに大所帯が無い事から既に中に入っているのかな?そう思い一之瀬さんに連絡すると直ぐに返信がきた。どうやら読み通り中で待っているらしい。店に入り店員さんに確認をとってから奥にある大人数用の場所に案内された。

一之瀬「桜木さん、こんばんは♪」

さっき連絡をしたので待機していたのか一之瀬さんが挨拶をした。挨拶をした所でほぼ全員の視線がこちらに集まった。

桜木「こんばんは」

一之瀬「桜木さんの席は私と千尋ちゃんの間だよ」

と言い席まで手を引いていく一之瀬さん。

白波「桜木さん///こんにちは///」

頬を少し赤くしながら白波さんが挨拶をしてきた。ここ最近暑くなってきているからほてってしまったのだろうか?気にかけておこう

一之瀬「じゃあ、全員集まった事だし、高得点を取れた事を祝して乾杯!」

Bクラス「「乾杯!」」

一之瀬「桜木さん、ありがとうね」

桜木「Bクラスはあれが無くても退学者なんて出なかったと思うけどね」

「少し良いか?」

後ろから男の人の声がして、振り返る。そこにはBクラスのサブリーダーポジションの神崎君がいた。

一之瀬「どうしたの?」

神崎「桜木、CクラスとDクラスにも過去問を渡したのか?」

神崎君は訝しげな目でこちらを見ている。

桜木「うん、渡したよ」

神崎「お前の目的はなんなんだ?」

桜木「私は、今回は退学者さえ出なければそれで良かったの。ただ、少しだけAクラスへのメリットを考えて動いた点もあるけどね」

神崎「・・・分かった。時間をとらせてすまなかったな」

そう言い神崎君は席に戻って行った。一之瀬さんが私を殆ど警戒していないのに対して神崎君は警戒を緩めないようにしている。なるほど、確かにサブリーダーだ。

一之瀬「あのね、葵ちゃんって呼んでも良いかな?」

白波「あっ、私も…葵ちゃんって…呼びたいな」

桜木「ん、良いよ」

そしてBクラスの人や一之瀬さんと話していると本当に少しずつだけど千尋ちゃんがこちらに詰めて来ている。

桜木「どうしたの?」

そう質問したが、返答は来ず。代わりに千尋ちゃんが寄りかかって来た。わずかに高い体温、眠いのかもしれない。

桜木「帆波ちゃん、そろそろ帰るね」

一之瀬「うん、分かった」

帆波ちゃんも察してくれたのか笑顔だ。

桜木「千尋ちゃんも帰る?」

白波「えっ//あっはい」

そうして席を立ち、手前の方に座っていたツインテールの人も誘ってた。誘う時千尋ちゃんが残念そうにしていたが、ツインテールの人、姫野さんを放置する事もできなかった。彼女は多分この会の長さに飽きているのか人付き合いを面倒だと思っているのだろう。もの凄く帰りたそうにしているが同調圧力を感じているのか行動できないでいた。いや、むしろここで彼女が勝手に帰ってしまったら帆波ちゃんが姫野さんを気にかけるという構図ができて、彼女にとって面倒くさい事になるのかもしれない事を危惧しているのかもしれない。だから私が適当な理由をつけて一緒に連れ出した。

桜木「千尋ちゃん大丈夫?眠そうだったけど」

白波「えっ…大丈夫で、わっ!」

そういい歩いていると、千尋ちゃんは小石に躓いて転びそうになった。私はすかさず千尋ちゃんを支える。

白波「ふぇ///」プシュー

と声がしたらと千尋ちゃんは目をぐるぐると回して、寝てしまった。よほど眠かったのだろう。そう思いながら姫野さんに少し手伝ってもらい、千尋ちゃんをおんぶする。

姫野「意外に力あるんだ…ねぇなんで誘ったの」

桜木「居たくなさそうにしてたから」

姫野「そう」

桜木「姫野さんはクラスが嫌い?」

姫野「私に言わせればクラスの連中がお人好し過ぎなんだよ。ウチのクラスって大勢で集まって何かすることが多いんだよね。ま、それ自体は別にいいんだけどさ、とにかく一回一回が長いっていうか、帰れないのが問題でさ」

桜木「そっか…」

姫野「別に何も言わなくて良いから」

桜木「言ったら言ったでって事でしょ」

姫野「そうそう」

桜木「大丈夫だと思うけど、無理しすぎ無いようにね。ストレスは溜め込むと大変だから」

姫野「ん」

そうして3人で寮まで帰った




そろそろ動きだす…
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