一匹狼だった少女   作:桜水月

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嘘を暴く嘘

ー神崎隆二視点ー

俺と一之瀬は審議の結果が気になったので、下駄箱付近でDクラスを待つ事にした。少しすると桜木がやって来て3人で待つことになった。どうなるだろうかと一之瀬と俺が話しているのを聞く桜木…質問してみると「どうだろうね」みたいに具体的な事は何も言わない。暫くして

桜木「終わったかな」

溢すように言う。すると堀北が出て来た。視界には居なかったはずだ、なぜ分かったんだ?

一之瀬「あの堀北さん「ごめんなさい、今は時間が無いの」」

足早にその場を去ろうとする堀北

桜木「堀北さん、君が知りたい情報についてメッセージで送ったから見てくれないかな?」

まるで、堀北がどこで何をするのか分かっていたような発言。堀北は足を止め、端末を見る。そして桜木の方を見る。

堀北「なぜ、このタイミングなのかしら?」

桜木「分かっていそうだったから、無駄に動かせるメリット無いからね」

堀北「…そう」

用件も終わったらしいので、審議の結果を聞けた。暫くすると綾小路と女子生徒が1人出てきた。綾小路はこちらに気がつき、女子生徒の方は…

佐倉「葵ちゃんっ!」

桜木「よっと…」

全力疾走して桜木に抱きついた。支えるように桜木が受け止める。本人は微動だにしていない所や女性同士といっても身長差を考えるとかなり体幹がしっかりしているのが見てとれる。

佐倉「あのね…わたし…頑張ったけど、やっぱり…わたしじゃ…」

泣きじゃくる女子生徒を宥めるように頭を撫でる桜木。

桜木「これはね、愛里ちゃんじゃ無いと出来なかった事だよ。他の可能性だってあったかもしれない。けどね、それが今よりも良い状況にしたかどうかなんて、誰にも証明出来ない。だったら今が最善だと思うしか無い」

佐倉「でも…「でもじゃない!」」

桜木は愛里と呼んでいる生徒の両肩をぐいっと押して目をあわせる。

桜木「大丈夫だよ。須藤君の無罪は愛里ちゃんが作ってくれたこの猶予期間で堀北さんが証明してくれるから、そうでしょ?」

そうやって堀北に同意を求める

堀北「えぇ…でも」

桜木「私も出すし、多分話せば帆波ちゃんも神崎君も協力してくれるよ」

渋る堀北にわかっているように同意する。

一之瀬「それで証明ってどうするつもりなのかな?」

堀北は説明をする

一之瀬「にゃるほど…嘘を暴く為の嘘…」

俺は納得できるが、一之瀬は善人だ。こんな騙すような方法は

堀北「嘘で始まったものを嘘で終わらせる、それだけよ」

一之瀬「うん!わかった!Bクラスも出すよ!にしても、Dクラスにこんな切れ者がいただなんて、驚きだよ」

 

ー桜木葵視点ー

4人と別れた後龍園君に連絡した

桜木『約束通り退学が絡んだから訴えを取り下げて貰おうと思ったけど、取り下げなくても良いよ。きっと面白いものが見れられるから』

最悪失敗してもその場で私が脅せば良い。

 

そして次の日、私は特別棟の事件現場の上の階辺りにいた。やっぱり清隆は思いついてたか。彼の能力の高さは多分この学校でトップクラスだろう。さて、全員が生徒会室に行くのにこっそりとついて行く。一応警戒していたが、何も起きなさそうだ。それを確認し後はこの場から去るだけだったが…

綾小路「葵、そこにいるだろ?」

やっぱりバレてたか…

一之瀬「えっ!?」

動揺する帆波ちゃん。

綾小路「この作戦、お前は最初から気づいていた。何なら愛里を後押しし、堀北に分かりやすく助言もした。何よりお前は事件が起きる事を知っていたんじゃないか?」

桜木「知ってたよ。でも、前に言った通り須藤君自身の問題もかなりある。だから、そこまで協力しなかった。彼の変わるきっかけくらいになれば良いとは思ったけどね」

綾小路「なるほどな、じゃあ…」

プルルルと端末が音を出して、2人を見て許可を貰い電話に出る。どうして、彼女が?

桜木『どうし』プープー

そこで電話が切れた。おかしい。

綾小路「誰からだ?」

そう言い端末を覗き込む2人。

もう一度掛け直すが出ない。ふと、ある可能性が頭によぎる。もし…もし…そうなのであれば…彼女の身が危ない。前に見つけた位置情報システムを起動して直ぐさま私は走り出した。

走って走って…やっと声が聞こえた。

ある一点をみて、私は咄嗟に…

あぁ…間に合って良かった…

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