一匹狼だった少女   作:桜水月

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インフルエンザになったので今週はお休みします


5日目・満月の夜

〈神室真澄の独白〉

退屈でつまらない人生だった。

あの時、坂柳に見つかってから

自由なんて殆ど無くて、面倒事も多いけど

こんな生活も悪くない

彼女は、私が万引きしたと言っても余り気にして無いし、ちょいちょい気にかけて来る可笑しな奴だった。

誰かから優しくされた事なんて殆ど無かった。

私はきっと嬉しかったんだ…

だから、彼女の為に全力で動く

ー神室真澄視点ー

ふと、目が覚めた。少し外の空気でも吸おうと洞窟をでる。すると、ゆっくりと歩く姿があった。背の高さ的に桜木。灯も持って行かずに、転んだりしたら危ないじゃ無い…純粋な興味から私は彼女の後をおった。確かこっちの方角だったはず…そうして歩いて行くうちに、開けた場所にでた。海沿いの岩場で彼女は座っていた。その姿は、普段とは全く違ってとても大人びていてそして哀愁だだよっていた。

神室「何してんのよ」

桜木「いや〜ここでしか見れないだろうなぁ〜と思ってね」

振り返らずに海の方を見て言う桜木。確かに、いくら都心から離れているとはいえ、学校では夜も明るい。こんなに真っ暗で自然あふれる所で空や海なんて見れない。桜木の隣りに腰掛ける。

桜木「珍しいね」

神室「そうね」

私も同じ方向をみる。すると、満点の星空で満月と海。星は瞬き、満月が辺りをほんの少し照らす。海は、昼間と違い全てを飲み込むようで、絶え間無く潮の満ち引きの音がする。ふと、隣に座る彼女の顔を見た。心ここに在らずと言うか、どこか遠くを見ていると言うか。普段と違って表情が全くと言っていいほど抜け落ちていた。私はそんな彼女を見て聞かずにはいられなかった。

神室「どうしたのよ?そんな顔して…」

桜木「えっ!?そんな顔!?」

指摘すると普段のような暖かい感じに戻った。

神室「…それで、何か考えてたんでしょ」

桜木「うん、まぁ…考えてたというか、過去を思い出してただけだよ。あの時も満月だったなぁって思ってね」

神室「ふーん」

過去…過去ね…

あんたも過去に何か抱えてるって事か

でも、話すわけがないでしょうね。

桜木「そろそろ帰ろうか。体が冷えそうだしね」

神室「そうね」

灯を点けて歩く。目が良いって言ってたけど夜目もきくのか、目の前は暗いはずなのにどんどんと前を進んでいく。

桜木「それじゃあ、おやすみ。神室さん」

少し疲れてたのかその声を聞いて私は眠りについた。

ー桜木葵視点ー

最初から気づいていた。

神室さんが後をつけていた事なんて。

けど、指摘されるのは想定外だったなぁ…

もっと上手く…

にしても満月か…

まるで………




満月 暗い夜を照らす存在。けれど、その光は月のもので無く、太陽の光を反射したものである。 また月は一面しか見せておらず、後ろを地球上から見る事はできない。
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