一匹狼だった少女   作:桜水月

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6日目・水も滴る良い女ァ

ー桜木葵視点ー

もうすぐで、試験が終わる。

さぁ最後の大仕事と行こうか。

ー堀北鈴音視点ー

この試験…本当に最悪だわ…

人とのコミュニケーションなんて私には不向きだもの…

そう思いながら火照る体に水を浸す。

にしても山内君には言葉も出ないわ。勝手に先行して勝手に転んで、更に私まで巻き込んで…

彼は一体何がしたいのかしら?

全くもって理解し難い…

泥もそろそろ落ちたので、服を取りに行く。

「えっ…」

キーカードが無い…

どうして?なんで…

とにかく、探さないと…

軽井沢さんだと良いのだけど…

「えっ」

煙?あんな…いや、現場に行きましょう

キーカードを奪ったのが伊吹さんの方ならこの小火騒ぎは彼女によるもの…なら今ならまだ近くにいるかもしれない。そう思い私は走り出した。

逃げる伊吹さんを見つけた。動揺?…もしかしてこの騒ぎは彼女によるものじゃ無い?けれど、逃げているという事は…彼女がキーカードを盗んだ犯人なのだろう。雨で体の熱も分から無い、ただただ体が重い…それでも私は…

はやく…はやく…取り返さないと…

 

 

 

それから私は伊吹さんと戦い負けた…

地べたに倒れている私を誰かが船まで運んだらしい。うっすらとだけれど、あの優しいぬくもり、それだけは覚えている。先生に誰なのか尋ねたが教えてくれなかった。あぁ…もう試験の結果が出てしまう。恐らく…いえ、きっと最下位でしょね。だって、キーカードを盗まれてしまったのだから…

 

 

ー桜木葵視点ー

私は伊吹さんと堀北さんが戦う所を近くで見ていた。そして龍園くんと伊吹さんと別れた後、葛城君に一言言い、堀北さんの所へ行った。

未だに動かない堀北さんに焦りを感じ、急いで近寄る。ここまで近づいたのに何も反応を示さない。お姫様抱っこでゆっくりと起こさないように持ち上げる。濡れていてこんなに冷たいのにまるで熟れたリンゴのように赤い頬や苦しそうな呼吸音…はやく船内に連れて行かないとと…獣化し加速する。

堀北「んっ…」

起こしてしまったかと思った。気にはしていたがやはり揺れが大きかったのかな?胸にギュと寄せて走り方を上半身が安定するようにする。

堀北「誰?…どこに行くの?」

桜木「ただのクラスメイトだ。今ベースキャンプに戻っている」

堀北「…そう」

…眠ったかな。嘘でもこう言わないと、暴れられて作戦失敗なんて笑えないからね。そろそろ船の近くにつくかな。獣化を解除し、少しずつ減速する。

「ここへの立ち入りは禁止だ!失格になるぞ!」

桜木「急患です!熱で意識を失ってます!はやく休ませてあげてください!」

そして数分後タンカーを持った人と茶柱先生が船から降りて来た。

茶柱「何故、連れて来たんだ。今は19時45分…Aクラスのベースキャンプの位置を考えると間に合わないぞ」

桜木「こんな雨の中、熱を出して倒れている人を見捨てれませんよ。まだ間に合うかもしれませんよ?」

今から走ると言わんばかりに腿上げをする

茶柱「そうか…なら、そう長く引き留めれないな」

桜木「配慮ありがとうございます。それでは」

 

その後点呼には間に合わなかった

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