これは、ボク達が山に穴を掘って、聖骸と化したシキちゃんのお父さんの遺骨を埋葬してから一週間後の、シキちゃんと厭い川へ翡翠を取りに行く日まで、残り5日を数えた日のことです。ボクと諏訪子様はいつも通りの日常を過ごしていたのですが、諏訪子様のとある発言でそこそこ大きな騒動になるんです。その原因たる一言とは、
「颯希、御神酒ってのを造るよ!」
「はぁ……?それって、ボク達が造る物じゃないですよね?御神酒って奉納品の筈じゃ?」
御神酒とは、神様にお供えする日本酒のことです。神饌と呼ばれる神前に供える食べ物やお酒のひとつで、神事や祭礼などの特別な日に行われます。神前に供えられた御神酒には神霊が宿るとされ、祭礼の後に振る舞われることでご利益があるとされているそうです。
つまり、諏訪子様とボクみたいな神側の存在が造るのは全く以て御神酒とは別の物になるんですよね。しかし、これくらいボクの記憶、と言うか知識を丸っと持ってる諏訪子様も知ってると思うんですけど……。
「そんなこと知ってるわ。でも、それは颯希が住んでいた未来の話でしょ?それに、颯希が自分で言ってたじゃん。この世界の神話や伝統は自分達で作るんだって」
「ぐぅ」
諏訪子様の言葉に思わずぐうの音が出てしまいました。実際、ボクがこの神話の時代で獣の姿でウインディの形を取っている以上、少なからず日本書紀なり何なりかでボクの存在が語られるでしょう。そもそも、ボクの目的が諏訪大戦に勝つことなので、その時点で既にボクの知ってる史実とは大きく異なるんでしたね。
?……つまり、未来のポケモンではボクことウインディが永久にリストラされると言うことでは?\(^o^)/オワタ
「ほらほら、分かったならこの米を噛んで壷に入れて」
ボクが遥か遠く20世紀先の未来に絶望していたら、諏訪子様がずずいっと、お米が山盛りになっている枡と空っぽの壷。…………よりにもよって、
「米噛み酒、ですか……」
「うん!」
米噛み酒。文字通りお米を噛んで造るお酒のことです。何でも、噛んだお米と涎に含まれている酵素がなんやかんやしてお酒になると言う物らしいです。二十歳くらいの人なんかは『君○名は。』で知ってるんじゃないですかね?
米噛み酒は通称『美人酒』と呼ばれています。まぁ……何と言うのでしょうか、あの映画を見て米噛み酒に憧れを持つ紳士さんが多数いたみたいじゃないですか。ボク自身今でも少々、あのシーンは記憶に残っていますので。ですから、正直に言いますと、
「やりたくないです」
「私が命令しても?」
「イヤです、恥ずかしすぎて死んでしまいます」
この時代の価値観だったら、大して気にはしないんでしょうけど、人間文化的には令和基準のボクには到底無理です!だって、あんなボクの涎で出来たお酒が他の人の口に入るんですよ!?そんなの、ちゅーしてるのと一緒じゃないですか!最悪、何処かに置き忘れたまま忘れられて、後世で掘り起こされて誰とも知れないおっさんの口に入る……あ、想像しただけで寒気がしてきました。
「ふぅん?じゃあ、私達が飲む分だけだったらいいの?」
「いや、そう言う訳では……」
まぁ、確かに誰とも知れない人に飲まれるよりかは幾分マシではありますが、それでも結構恥ずかしいと思うのですが……。
「はい、もうけってーい!颯希がこれ造り終わるまで、外には出してあげないもんね!」
手をぱちんと一度叩いた諏訪子様。なんか、そこはかとなく嫌な気配を感じたのですが、どうやらそれは当たっていたらしく、ごごごっと音を立てて、お社の入り口を床から迫りあがってきた岩が塞いでしまいました。
はぁ……。
「分かりましたよ……やりますよ……」
「むふふぅ」
満足げに胸を張っている諏訪子様にため息を吐きながら、ボクは覚悟を決めて用意されたお米に手を伸ばし、口に入れました。
………………なんか、諏訪子様がボクの身体に穴が空くのではないかと心配になるほど、じっくりと見てきて凄い恥ずかしいんですけど。
――――――――
米を口に含んでむにむにと口を動かす颯希を見る。私の視線に気付いているのか、颯希は顔を朱に染めて視線を伏せて私を意識しないようにしている。
「むくっ…んっ…」
十分に米を噛み潰したのか、颯希は長い髪を鬱陶しそうに手で抑えながら、顔を伏せて壷に向けて口を開いた。余り、口の中を見せないようにしたのか半開きになったぷっくりとした桜色の唇。そこから、唾液でぬらりと濡れた舌が先端だけが露となる。
そして、たらりと唾液と言う膜で包まれた米粒の塊が壷の中へと落ちて消えていく。後に残ったのは、米粒達と颯希の舌を繋ぐ唾液の架け橋だけだった。そして、それを颯希は舌を器用にちろちろと動かして橋を切り離して、残った唾液を舌で絡めとり口の中へと戻っていった。その時に、唇に僅かに付着した唾液が艶かしく光を反射することで存在感を主張している。
「あ、あの……諏訪子様?」
「ん?なに?」
颯希が少し顔を上げて私の方を向いている。私は胸のうちに溢れそうになっている颯希を食ってしまいたい感情を隠して、何でもないかのように振る舞う。
「そ、その。……そんなに見られると、ボクでも恥ずかしいのですが……」
どうやら、私が見ているのに耐えられなかったみたいだね。さっきよりも羞恥に染まった顔と上目遣いでそんなことを颯希は言った。目が少し潤んでいるように見えるのは気のせいではないと思うけど。…………ふむ。
「あー、私のことはお気になさらず」
私の中でむくむくと私の神力で生やした植物のように、あっという間に現れて私の脳内で主張を始めた嗜虐心に従って颯希に返す。颯希は私の言葉に頬を小さく膨らませて、目尻を少しだけ吊り上げながら私のことを無言で睨み付けてくる。でも、未だに上目遣いでこっちを睨んでるものだからさ……うん、かわいい。
「ほらほら、さっさと続けないと終わらないよ?」
「うぅぅっ……」
私がそう言えば、颯希もここに閉じ込められっぱなのは嫌なのか、唸りながらも米を手に取り、そして再び口に含ませる。また、むにむにと口を動かしながら咀嚼し、二回目からは巫女服の袖で口元を隠すようにして、私からは見えないようにされてしまった。
まぁ、未だに顔は人間の耳まで熟れた林檎のように真っ赤にして此方を上目遣いで睨んでいるし、更には颯希が米を壷の中に吐き出した後に直ぐに次の米を掴みに行くものだから、少し口の端から唾液が糸を引いているのだ。
「んっ…はぁ…はぁ…」
早く終わらせようと呼吸を最低限にして必死に米を噛んでは吐き出してを続けているからか、酸素が身体に回っていないらしく、荒くも艶やかな息を吐き始めた。正直に言っていいかな?
むしろ、さっきよりも袖の裏側で何が起きているのかを想像する余地がある分、余計に
「んぅっ……んぇっ……諏訪子様、終わりました」
なんて、そろそろ颯希が言ってた互いを知る時間がうんたらかんたらも無視して、颯希のことを襲ってやろうかと本気で考えていたら颯希が颯希の唾液とついでに米が入った壷を見せてきた。
荒くなっていた息を整え、僅かに上気した頬と、少しだけ巫女服がはだけて白衣の下にある白い柔肌に包まれた小ぶりな胸がちらりと見える。
「はぁ……颯希、服直しな」
「わう?…………ッ!?」
何とか人外としての欲望が暴れそうになるのを抑えて、颯希に乱れた服を直すように言うと。最初は分かってなさそうに首を傾げていたけど、すぐに再び顔を真っ赤にして慌てて後ろを向いて身嗜みを整える。
そして、身嗜みを整え終えて私の方に向き直った颯希は胸元を隠すように腕を組みながら、上目遣いで私を見る。
「み、見ました、よね?」
「勿論、がっつりと」
恥ずかしさのあまり、消え入りそうな声でもじもじとしながら颯希は言った。対する返答は当然、正直に答える。そうすれば、颯希はきっと――
「わ、わうーっ……もう、お嫁に行けないですぅ……」
そんなことを言いながら、顔を両手で覆ってしまうだろう。……本当に私の予想通りになるとは思わなかったけどね。
「はいはい、私がちゃーんと責任を取るから泣かないの」
「うーっ……諏訪子様ぁ……!」
私の言葉に感極まった様子で私へと向かって突撃すると、私と颯希の頬を擦り合わせるようにしてくる。羞恥心が限界を超えたらこうなっちゃうんだよね、颯希って。まぁ、それが颯希のかわいいところなんだけどさ。
フフフ、お嫁になんて死んでも行かせないからね。花嫁姿を見せるとしたら、私にだけ。
私と颯希は、文字通りずぅっと一緒だ。
よだれってエッチだよねってお話。僕は、小学生の時に三葉のよだれに狂わされました。性の目覚めはここでした
それからは、穴開きのボールギャグに嵌まりました。よだれを我慢しようとしても、できずに口から大量に零れて泡と糸を引く感じがメチャクチャすこすこのすこ
みんなの癖も教えて下さい
次回 でんせつ、川へ行く
今までがサブストーリー的な感じです。ここから、メインストーリーが進みます