諏訪大戦にでんせつポケモンが参戦するそうです   作:タニコウ

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この投稿主、他の作品の執筆を置いてきぼりにして東方に現を抜かしておるぞ!自分でもびっくりするぐらい筆が早い。

感想貰いました、ありがとうございます。そう言えば、一刻って二時間でしたね。感想で指摘して貰えて助かりました。午前2時~午前2時30分までを丑三ツ刻って、言いますもんね。授業で習いました。でも、完全に忘れていました。高校の国語教師には申し訳ないです。



でんせつ、主神と共に大蛇を打倒する

 

 皆さんは、ミシャグジ様を知っていますか?ボクが第一の生を過ごした地球では、洩矢神と同一視され、土着信仰を代表する存在でした。では、ボクが今いるこの推定東方世界ではどうだったのかと言うと、先程までボクの毛皮に顔を埋めて猫吸い改めウインディ吸いをなされている、いずれ土着神の頂点となる洩矢神こと諏訪子様の最強の切り札と言ったところでしょうか。そんなミシャグジ様ですが、東方では姿が出ていないのです。ですから、ボク達オタクが推測を立てたりなんだりをした結果、ミシャグジ様は白い大蛇だったのではないかと言う説が有力視されていました。

 そして、ボクと諏訪子様は辛くも現在、その推測が正しいと言う答えを目の当たりにしています。残念なことに、味方としてではなく敵としてですが。ボクの目の前には全長30メートルを余裕で超える白い大蛇がいます。

 どうやら、諏訪子様が探していた諏訪子様が守護している村を荒らした元凶はミシャグジ様だったみたいです。まぁ、ミシャグジ様は祟り神ですからね。人に牙を剝くことくらいありますよ、きっと。だからといって、ボクはそんなミシャグジ様を否定するつもりはないですけどね。長い人生改め、ウインディ生でそこら辺の価値観は完全にガラリと変わっちゃいましたから。大事なのは、ボクの身の回りだけなのです。

 

「颯希、いける?」

「ガウガウッ(はい、いつでもいけます。諏訪子様)」

 

 ――神具『洩矢の鉄の輪』

 ――『高速移動』

 

「グルルルルゥッ(おら、やんのか?ごるぁっ?)」

「シャァァァアアアッ!」

 

 ボクは、右手に神具を握った諏訪子様を乗せたまま軽く「いかく」した後、旅客機に迫る速度で急加速し、威嚇返ししようとするミシャグジ様の後ろに移動しました。

 

「ガウッ(今ですよ、ボクが合わせます。諏訪子様)!」

「切り裂け、洩矢の鉄の輪ッ!」

 

 ――『火炎放射』

 

「ギシャァァァアアアッ!?」

 

 諏訪子様が右手に持った鉄輪を投擲し、ボクが口から炎を吐き出します。諏訪子様が放った鉄輪が、ミシャグジ様の胴体を一文字に切り裂き、その直後にボクの炎が傷を上からこんがりと焼くことで更にダメージを与えます。ついでに、止血する意味もあったりします。仲間になって貰う必要がありますからね、死なれたら困ります。

 ダメージを食らったミシャグジ様は、上体を一度大きく仰け反りましたが、その隙を潰すかのように尻尾をボク達に向けて振り下ろしてきました。ボクは、横に軽く跳び、牙に炎を纏わせて噛み付く『炎の牙』を使い更にダメージを与え、諏訪子様がブーメランのようにして戻ってきた鉄輪を手に持ったまま振ってダメージを与えていました。

 因みに、諏訪子様の神具である『洩矢の鉄の輪』、別名『フラフープ』は外側に鋭い刃が付いていて、常に丸鋸みたいに回転しています。諏訪子様自身には、回転していてもダメージが入らないみたいで素手で直接掴んでいます。何故、掴んでても回転してるのかはボクにも分かりませんが、神具と言うだけあって不可思議なものなのでしょう。気にしたら負け、と言うやつです。

 

 ――『アイアンテール』

 

 ミシャグジ様は噛み付いたままのボクをブンブンと振って空高く飛ばします、再びミシャグジ様の尻尾がボクの背後から来たので、鋼鉄化させた尻尾で向かい打ちます。それにしても、本当に鞭みたいで速いですね。諏訪子様が、ボクとミシャグジ様が互いに鍔迫り合いになったところで鉄輪を使ってダメージを重ねてくれます。

 

「シャァッ!!」

 

 ミシャグジ様は次に、頭を下げて地面に擦るように大きく薙ぎ払いをしてきました。ボクは、今さっきの鍔迫り合いの反動で未だ空中にいました。不味いと思い、咄嗟に『守護る』の結界を展開しようとしましたが、その心配は必要ないとばかりに諏訪子様がボクの首裏をポンポンと叩いてくれたので、反撃のためにちょっとした大技の準備をします。どうでもいいんですけど、こういう時に、身体が長いと前と後ろで行動を分けることが出来てボクはちょっぴり羨ましく思います。

 

「これくらいなら、アナタの動きを止められるんじゃない?」

 

 諏訪子様が神力を解放し、手をミシャグジ様の頭部より少し手前に向けます。手から神力が放たれると同時に、地面からミシャグジ様の全長の半分ほどの分厚い岩壁がせり上がってきました。岩の壁は、強度が上手い具合に調整されていて、一度は耐えましたが二発目の攻撃で崩れました。そして、その時間があれば、ボクの準備も整います。ガラガラと崩れた瓦礫の奥に、ミシャグジ様の顔があり、ボクとミシャグジ様の視線が交差します。

 

 ――『大文字・蒼』

 

 ボクの口から出た『蒼い炎』を使った種火がミシャグジ様へと向かって飛んでいき、徐々に大きく広がっていき、『大』の形となってミシャグジ様にぶつかり、大きな音と共に爆発しました。ミシャグジ様は大きく仰け反ります。

 

「シィャァァァアアアッ!」

「ガウッ(何か来ます)!」

「避けて、颯季」

 

 ミシャグジ様は、仰け反った勢いそのままに顔を天に向けました。ボクの直感が、大技が来ると言っており、それを諏訪子様に伝えると回避の命令が来たので、口を放してミシャグジ様の周囲をジグザグに走ることで狙いを定めづらくさせました。

 ですが、そこは流石ミシャグジ様と言うべきでしょう。即座に一点狙いから薙ぎ払いによる広範囲攻撃に切り替え、首を回しながら口から黒い……なんでしょう?瘴気とでも呼べそうな黒いブレスを吐いてきました。……あれって、あくタイプっぽくないですか?なら、あれが使えますね。

 

 ボクは、目の前に迫ってきた瘴気の濁流を跳び超えて、頂点に上ったところで、後ろ足で大気を蹴るようにして諏訪子様を上に振り落としました。驚愕と困惑の表情を浮かべる諏訪子様を尻目に、瘴気の流れを変えたミシャグジ様によって、ボクは瘴気の渦に呑まれました。

 

「颯希ッ、瘴気を払え、洩矢の鉄の輪!」

 

 諏訪子様の放った鉄輪は、回転しながらボクが呑まれた瘴気の中へと飛び込み、霧払いをするかのように回転数を上げ風を起こしました。扇風機と化した鉄輪が徐々に瘴気を飛ばし、やがてボクの視界が外の世界の色彩を捉えました。ボクは、身体をグルッと一通り眺めたところ、胴体の一部が瘴気に蝕まれて黒くなっていますが、たてがみや尻尾、足首辺りから伸びているくすんだ金色の毛から、メラメラと炎が立ち上っていました。

 

 ――特性進化『せいぎのこころ』→『不倒なる正義』

 

 ボクのこの特性はチートで貰った特典の1つです。内容は、元々ウインディが持っていた『いかく』『もらいび』『せいぎのこころ』をそれぞれ上位互換みたいな性能にしたものを全て獲得する。と言ったところでしょうか?今回は、『せいぎのこころ』の上位互換である『不倒なる正義』です。説明いります?あ、いる。分かりました。

 この特性は、簡単に言うとあくタイプの攻撃を受けた時に発動して、『こうげき』と『ぼうぎょ』、『とくぼう』をそれぞれ1段階上昇させます。その上で、ボクが食らうダメージを1/4、つまり25%軽減してくれるんです。しかもしかも、この25%軽減ってタイプ相性とは別計算になっています。例えば、かくとう、フェアリータイプのポケモンがいたとして、そのポケモンにあくタイプのわざを使うとダメージが1/4になりますよね?そして、ダメージが1/4になったところに、この特性で等倍ダメージから1/4が()()されます。つまり、0。ノーダメージになるんです。要するに、タイプ相性とは完全に別枠となります。まぁ、ボクはあくタイプ等倍なのでノーダメージ云々とは関係ないんですけどね。でも、実はここからが肝で、別枠と言うことはタイプ相性を換算しない『りゅうのいかり』や『いかりのまえば』、『がむしゃら』みたいな固定ダメージを与える攻撃でも25%のダメージ軽減が働くんです。あくタイプ限定ですけどね。

 うーん、自分で言うのも何ですけどぶっ壊れですよね、このチート特性、略してチー特性。防御系統も一段階上昇するのはやりすぎです。ボクも思ってますよ。

 

「ガウッ(この瘴気、チクチクと痛んで鬱陶しいですね)」

 

 ――『聖なる炎』

 

 ボクは、体内から聖の象徴であるホウオウが使う炎を出し、放出するのではなく、纏わせるように使いました。ホウオウの炎は邪気を祓う炎として有名です。そんな炎が、ボクを蝕む瘴気を浄化しました。瘴気は浄化出来ても傷は治らないので、この戦いが終わったら『朝の陽ざし』でも使いましょうかね。生憎、今日は快晴ですから全回復できます。あ、この技は第二世代仕様です。

 応急処置を終えたボクは、宙に浮かんでいる諏訪子様の元まで跳躍しました。諏訪子様は、器用にボクの背中に乗っかるとボクの首に左手を回して片手でしがみついてきました。

 

「あれ?熱くない」

「ガウッ?ガウガウッ?(そうなんですか?じゃあ、能力上昇した時の赤いオーラみたいなものなんですかね?)」

「へー、道理で妖力が増えてるわけだ」

 

 妖力が増えてるんですか?それは知らなかったですね。取り敢えず、『こうげき』も増えたことですし、そろそろ終わらせましょうか。

 

「ガウガウッ(諏訪子様、今から使う技は後隙が大きいのでカバーおねがいします)」

「分かった、お願いね。颯希」

「ガウッ(任せてください)!」

 

 トドメに使うのは、ノーマル物理最強の『ギガインパクト』です。ただ、ここでボクのチートが1つ悪さをするんですよね。

 

 ――特性発動『フレアスキン』

 ――『ギガインパクト』

 

 ノーマルわざをフェアリーわざとして扱う『フェアリースキン』のほのおタイプバージョンです。これによって1段階上昇、タイプ一致となった『ギガインパクト』がミシャグジ様へと向かって放たれます。

 ボクの身体から大量の炎が吹き上がり、天まで立ち昇る炎が収束しボクの身体が薄く深紅のオーラを纏います。……何か、諏訪子様もオーラ纏ってません?気のせいですかね?まぁ、いいでしょう。

 

「ギシャァッ!?」

 

 ボクが纏う『ギガインパクト』のオーラに威圧されたのか、今まで余裕を保って冷静に戦っていたミシャグジ様が初めて焦りの様子を見せ、雑な尻尾による攻撃をしてきました。

 

 ――『神速』

 

 まさに、致命的な隙となったその攻撃を雷を越す速さで避け、言葉通り刹那の内にミシャグジ様の目の前へ動き、そのままの勢いで後の行動なんて考えないとばかりの突進をミシャグジ様の頭にぶつけました。

 

「わふ?わわわっ!」

「おっとっと」

 

 そして、攻撃を終えるとポンッと音を立ててボクの姿が強制的に人の姿へと戻されて軽く落ちました。動けないので、地面にペタンと座ってしまいましたね。動いてみようとしましたが、やはり動けないです。正直、身体を起こしてるだけできついんですよね。ボクの背中に乗っていた諏訪子様は、いきなり空中に投げ出された訳ですが、特に慌てる訳でもなく空中に浮きました。

 

「ギィッシィャァァアッ!!!!」

 

 頭に大きな衝撃を受けたミシャグジ様は叫び声を上げながら暴れます。びったんびったんと尻尾が地面を強く打ち、その度に地面が大きく揺れ、山が畏れるようにざわざわと悲鳴を上げます。口からは、例の瘴気が暴れまわる首の動きに合わせてばら撒かれ、辺りの草木を殺していきます。

 そんな様子を、諏訪子様はボクの少し前で洩矢の鉄輪を持ち、ミシャグジ様を観察しながら、何かを考えているようです。どうしたのでしょうか?ちょっと、聞いてみましょうか。

 

「諏訪子様、どうかしましたか?」

「うーん、あの大蛇をどう使役するべきか、ちょっと悩んでるのよね。颯希はどうすればいいと思う?」

 

 え?諏訪子様が知っているのではないんですか?まぁ、知らないものは仕方ないですし、ボクも少し考えてみましょうか。地球の伝説では、こういう時のお決まりは負けを認めさせて、調伏させる。ですよね。

 

「ふーん、じゃあそれでやってみようかな?」

「申し訳ありません、諏訪子様。ボクはまだ動けそうにありません」

「気にしなくていいよ、さっきまで十分頑張ってくれたし。颯季は無理しないで休んでて?後は、私がやるから」

 

 ――神具『洩矢の鉄の輪』

 

 諏訪子様は神力を再び解放させました。神力を帯びた掌を地面へと付けると、ぽんって音が聞こえそうなほどの勢いで鉄輪が出てきました。それも、1つ2つ3つ4つとどんどん増えていき、諏訪子様の周りを守るようにくるくると回っています。

 

「いきなさい、洩矢の鉄の輪!」

 

 数が丁度8つを数えたところで鉄輪の生成が止まり、諏訪子様が既に持っていた鉄輪も合わせた合計9つの鉄輪がミシャグジ様へと襲い掛かり、縦横無尽に動き回ってミシャグジ様の長い身体に数え切れないほどの切り傷を作っていきます。ミシャグジ様が暴れていたからか、彼が大きな音を立てて地面に倒れるのに、そこまでの時間は掛からなかった。

 

「私、洩矢諏訪子に従いなさい。赤口(ミシャグジ)さま」

 

 諏訪子様は倒れたミシャグジ様に近寄り、彼の返り血で染まって色が落ちなくなった赤い口の上を触りながらそう言いました。諏訪子様の言葉と同時に流れた神力が、ミシャグジ様の身体を包み込みました。

 すると、ミシャグジ様の鼻先から白い光の玉のような物が出てきて、諏訪子様の胸へと吸い込まれました。これで、ミシャグジ様が諏訪子様の支配下に置かれたのでしょうか?

 理性さんはめちゃくちゃミシャグジ様を羨ましがってますが、ボクの野生の勘さんは今の光の玉は魂で、それを諏訪子様に取られるから傀儡となってしまう可能性があって危険だと言ってますね。それはかなり魅力的な話ですが、意思を奪われる可能性があるのは流石に遠慮したいですね。やっぱり、ボクの第六感は理性さん含めて優秀ですね。

 

「ふー、終わったー。じゃー、帰ろうか?颯希も、勿論着いて来るよね?」

「…………いいんですか?」

「当たり前じゃん。もう、颯希って私の信者でしょ?それに、私は友達だと思ってるし」

 

 驚きました。まさか、諏訪子様がここまで友好的な方だとは思いませんでした。ボクのような今日会った妖怪を友と呼んでくれるのなら、ボクの答えは決まっています。

 

「では、これからもお供させていただきますね。諏訪子様」

 

 ボクが諏訪子様にそう返すと、諏訪子様は満面の笑みで頷きながらこう言うのだった。

 

「うん!これから、私の神獣としてよろしくね、颯希」

「わふ?神獣?ボクがですか?」

「颯希、気付いてないの?颯希には神力が宿っているんだよ」

 

 神力?ボクが?

 

 

 

 知らないんですけど……なんですかねそれ……こわいです……。

 





こうげき種族値110ACぶっぱの1積みから繰り出されるタイプ一致威力225の無慈悲な攻撃がミシャグジ様を襲う。
『不倒なる正義』やら何やらのチートに思うことがある方もいることでしょう。でもね、これくらい盛らないと神奈子との戦いが成立しないと思うの。だから、許してヒヤシンス。
ちなみに、察してる方もいると思いますが、しっかりと『ふくろだたき』で6段階上昇します。アシストパワーと合わせたいですね。実は、初期案だとABD上昇ではなくACS上昇でした。でも、それだと高速移動が使えないことに気付いたし、遠距離チクチクする颯希ちゃんが目に見えたのでやめました。僕は、戦闘シーンはごりっごりのインファイトが好きです。


おまけ ポケモン風ミシャグジ様紹介
名前:ミシャグジさま たたりがみ

タイプ:あく、くさ

高さ:41.3m 重さ:666.6kg

白い大きな身体が特徴の祟り神。その真っ赤な口は、喰らった獲物の血がこびりついて落ちなくなった化粧である。口から吐く黒い霧は草木を枯らし土地を殺すと言われている。また、目撃例はないが、彼の進んだ土地は豊饒に恵まれると言う伝説があるとされている。


次回 でんせつ、主の村に行く、です。お楽しみに
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