ま! よ! け! の! 塩! (120年分)   作:哀森賢人/哀しみを背負ったゴリラ

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『重音 嗣和』

 

 CASE Ⅲ 『重音 嗣和』の場合

 

『次原 和梨』と『尾張 忌奈』。

 東雲四乃と五辻レイによって、その異常性を暴かれた二人の生徒。

 怪異【ツリクイ】であると目されながらも、その実、別の化物により日常が歪められていた二人は、加害者と被害者という立場の違いこそあれど、双方確かに不幸であったと言えるだろう。

 

 だが、【ツリクイ】の嫌疑をかけられた四人の生徒達の中で、最も不幸であったのが彼女達であるかと問われれば、否と答えるしかない。

 それは、四人の中に『重音 嗣和』──暴力と負の交友関係を以て周囲に害を成していた、この男子生徒の存在があるからだ。

 具体的に言うのであれば、その彼の調査を担当したのが──間宮二郷だったからである。

 

 

 S市西部。数年前に新しく建てられたビルにより、日中でも日が当たらぬようになったその土地に、その廃神社は有った。

 

 サカギ神社。

 

 十年程前に、管理していた宮司が急病で倒れ、その息子が不動産屋に勝手に土地を売却。

 所有権があいまいになった状態のまま、宮司と息子の両名が急死し、複雑な契約・相続関係により誰も手を付けられなくなり、行政にも放置される事となった、色々な意味で曰くつきの神社である。

 そして、人の手の入らない建物は荒れるという言葉があるが、神の社である筈のサカギ神社もまた、その例に漏れる事はなかった。

 

「いやー、マジで楽勝だな! あのババア、俺が孫アピールしたらすぐ信じやがった! 孫の声もわかんねーとか爆笑だわ!」

「なんか普通に郵便で札束送って来たしな! 逆に引いたわ! くひひ!」

「おーい、ウイスキー飲みてぇ奴居るー? 酒屋で高ぇのちょろまかしてきたぜー!」

 

 薄汚い金髪、溶けた歯、雑な刺青。

 個性を主張するようで、しかし画一的な安っぽいファッションの男達。

 転がる酒瓶、空の注射器、中身のない財布。スナック菓子の袋と、食い残しに蠅が沸いた弁当の容器といった、無造作に捨てられたゴミの数々。

 人の手が入らないサカギ神社の中には、いつしかロクデナシの人でなし共が入り込んでいたのである。

 

「よ。お前ら上手くやったみたいじゃねぇか」

 

 そして──そのロクデナシの群れの中に、『重音 嗣和』は居た。

 百九十センチに届こうかという長身。日焼けした肌。剃りこみの入った坊主頭。筋肉で膨れ上がった、丸太の様に太い腕と脚。

 スプレーで落書きされた鳥居の向こう側。道路から神社へと続いている階段を登って来るその姿を見たその場の不良達は、先ほどまでの享楽の時間を放り捨て、反射的に立ち上がり、背筋を伸ばす。

 

「つ、嗣和クン!? 今日はガッコ行ってたんじゃなかったんですか!?」

 

 年下の嗣和相手に慣れない敬語を使う、ツーブロックの不良。

 その眼に有る色は、尊敬と、敬愛と……そして、濃い恐怖。

 嗣和は、自身に向けられたその感情に対して、満足そうに笑みを作ると、慣れた様子で賽銭箱の上へと腰かけ、煙草を取り出しながら返事を返す。

 

「おう、行ってたぜ? 朝だけな。笹島はちっとでも顔出して大人しくしてりゃあ、出席扱いにするチョロいセンコーだからな。お前らも一応、ガッコウは行っとけよ? 顔出して覚えさせとかねぇと、クラスの連中に舐められんぞ?」

 

 煙草を咥えた嗣和は、ツーブロックの不良が手にしていた現金を当たり前のように奪い取ると、一万円札の枚数を数えて、その内の半分を自身のポケットに仕舞い残りを返した。

 そして、金を奪われた事に一瞬残念そうな表情を浮かべたツーブロックの不良の頭を無造作に殴ってから、煙を吐く。

 

「……ほーう。やっぱジジイとババアは金持ってんなぁ。どうせ、何年かすればくたばっちまうってのに、無駄にため込みやがって」

「……っすね! 俺らグループ、この稼ぎで全員バイク買い替えられますよ! これからもガンガン年寄り共から奪い取ってやりましょうよ!」

 

 鼻息荒くそう言った、金髪坊主頭の不良の顔へ向けて、嗣和は煙を吹きかけ言葉を返す。

 

「いいや、このやり方は続けねぇよ。こんなありきたりな詐欺、すぐにサツに嗅ぎ付けられんだろ。連中も馬鹿じゃねぇさ」

「ええっ!? じゃあジジイ連中への詐欺やめるんすか? 折角、業者から個人情報の名簿まで買ったのに……」

「やめるぅ? おいおい馬鹿言うんじゃねぇよ。単に、もっと頭を使うって話だ。これはあくまで慣らし。騙し方の練習だったんだよ。本命は別の方法だ」

 

 嗣和が浮かべるのは、自分を賢いと思い込んだ、かえって浅薄さを浮き彫りにする笑み。

 そして、嗣和はポケットに無造作に手を突っ込むと、周囲の不良達に向けて、勿体ぶったように其れを取り出して見せた。

 

「お前ら、コレ何だと思う?」

「……? 何すかコレ? 文字が書いてある、小さいビー玉っすか?」

 

 嗣和の掌の中に在るのは、一つ一つが飴玉程のサイズの、三十個ほどの透明な球体。

 それを見て首を傾げた金髪坊主頭の不良の疑問の言葉に対して、嗣和は神妙な表情を作り返事を返す。

 

「──いいか、これはな。この神社に祀られてた、願いの叶う霊験あらたかな秘宝だ。これを持ってれば、何もしなくても幸運が寄って来るっていう伝承がある代物なんだよ。……ここだけの話、俺がこんだけ喧嘩に強くなったのも、金が転がり込んでくるのも、実は全部この秘宝を手に入れたお陰なんだぜ?」

「えっ!? そ、それマジっすか? すげ──あ痛っ!?」

 

 驚きと興奮を見せた金髪坊主頭の不良。しかし、彼に対して嗣和は、不意打ち気味に指でガラス球の一つを弾き飛ばし、額へとぶち当て──さっきまでの神妙な表情を捨てて、鼻で嗤って見せた。

 

「ばーか、信じんな。ンなもんある訳ねぇだろうが。こいつは、この神社の建物の中に転がってた数珠を、俺が適当に千切ってバラしただけのモンだよ。いいか? これからの俺達は、さっき話したみてぇに、このただの石ころに『そういう設定』を付けて、ジジイとババア連中に高値で売りさばくんだよ」

「え、ええ? その、なんでわざわざ、そんな面倒な事すんですか?」

「……ったく。そこまで説明しないとならねぇとか、お前らはやっぱり馬鹿だなぁ」

 

 仲間である筈の不良達に対して嘲笑を向けながら、嗣和は言葉を続ける。

 

「俺らは、説明して商品を売る。相手は同意して商品を買う。そうするとな、一応双方同意のもとで売ったって事実が残るから、サツが介入し辛くなるんだよ。いわゆるレーカン商法って奴だ」

「へぇ……え? それ、つまり騙し放題ってコトじゃないっすか! すげぇ!!」

「やべぇな! 捕まらなかったら車とか買えるんじゃね!?」

 

 興奮に沸き立つ不良達。

 その余りの頭の悪さを見て、しかし嗣和は笑みを浮かべる。それは、自身より年上である筈の不良連中が、腕力でも知能でも、自身より劣っている事に対する優越感。

 自分が群れの中で一番上の存在であると言う、確信によるものであった。

 重音嗣和という少年は、この瞬間、人生で最も強い幸福を感じていた。

 この世で自身が最も強く、最も賢く、最も偉いのだと。周りは馬鹿ばかりで、これからも成功し続けていくのだと、疑いもせずに本気で信じていた。

 故に、だからこそ……当然のように。

 傲慢で伸びた虚飾の塔は、いとも容易く崩れ去る事となる。

 

「ん? あれ? カズ君達どこ行った?」

「つか、なんか人減ってね?」

「……ああん?」

 

 暫くして。酒を飲みほろ酔い気分となっていた嗣和が、周囲で媚びを売っていた金髪坊主とツーブロックの不良達の言葉を聞き、辺りを見渡せば、確かに、つい先ほど前まで境内でくつろいで酒や煙草を楽しんでいた、舎弟連中の姿が忽然と消えていた。

 黙って勝手に帰ったのかと、嗣和は一瞬怒りに顔を赤くしかけたが、しかし、直ぐにその怒りを収める。一度嗣和による暴力を受けた彼らが、挨拶もなしに嗣和を残して消えるとは──一人二人であればともかく、全員がそんな舐めた真似をするとは、到底考えられなかったからだ。

 そのため、目を瞑り深呼吸をしてから数歩前へと進んで、気持ちを落ち着けた嗣和は、他の可能性を考えつつ、周囲に居た二人の不良達へとゆっくりと振り返る。

 

「……ったく。舐めた真似しやがって。おい、何が目的だ? サプライズプレゼントとかなら、まあ許してやるけどよぉ。もし、共謀して俺を襲おうとでも考えてやがんなら──」

 

 振り返り、そして気付く。つい先ほどまで後ろに居た筈の不良二人の姿も、消えている事に。

 ……ぞわりと、鳥肌が立つ。

 全員だ。神社の敷地から、嗣和以外の不良達の姿が全員、消えてしまっていた。

 

「おい……おい! どこ行きやがったんだよお前ら! おい!?」

 

 大声で凄んでみても返事は無く、夜の境内に空しく声が響くばかり。

 石畳の上を湿気た風がなぞり、ビールの缶が乾いた音を奏で転がっていく。

 異常事態。

 自らの与り知らぬ未知に巻き込まれている。嗣和の本能がそう警鐘を鳴らす。

 

「なあ! どこだよ! おいテメェら! ぶっ殺してやるぞ! おい!! こら!!」

 

 けれど、暴力を振るい、脅し、従わせる事しか能が無い嗣和に出来る事など、ただ阿呆のように怒鳴る事のみ。声が震えても。目が泳いでも、馬鹿の一つ覚えのように、そうする事しか出来ない。

 

 ────不意に、背後でどさりと音がした。

 水の入った袋が。或いは血肉の入った体が、地面に倒れたような音だった。

 

「ヒィ!?」

 

 嗣和は、漏れ出たその情けない声が自身のものであるという事を心の片隅で恥じ入りながらも、しかしそれを塗り潰す恐怖に導かれ、ゆっくりと背後へと振り向いていく。

 すると……すると、嗣和の視界に飛び込んできた光景は。

 

 白目を剥き、泡を吹き、鼻から血を流しながら倒れ伏す、金髪坊主とツーブロックの舎弟達の姿。そして──

 

「────こんばんわ!! そしてくたばりやがれえぇぇ!!!! 社会の底辺を突き抜けたゴミカスがあああああっ!!!!!!」

 

 木の上から全力の跳び蹴りを放ってきている学生服の男。

 目つきが悪く、目の下に深い隈が有るその少年の、靴の裏だった。

 

「んな──ごぶらびあっ!!?」

 

 跳び蹴りが顔面に直撃した嗣和は、鼻が曲がってはいけない方向に曲がり、血液と涎を吹き出しながら石畳の上を転がり、大きな椚の木に強かに後頭部を打ち付ける事となる。

 一般人であれば、悶絶し動けなくなるような痛みであるが、しかし腐っても不良の頭目を務める程度の頑強さはあるのだろう。嗣和は、視界の揺れを振り払うように頭を振り、先程自身を蹴り飛ばした少年を睨みつける。

 

「ぐぐ……て、テメェ誰だ!? 俺にこんな事してどうなるか──ぷぴぃ!?」

 

 睨みつけて、しかしその瞬間にはもう、少年の踵落としが脳天に炸裂していた。

 

「ああ!? ガタガタうっせぇんだよ!! どうなるかなんざ、知ってるに決まってんだろうが!! 俺がどんだけの数、その展開を漫画で読んだと思ってんだ!?」

 

 そして続く、正拳突き。アッパーカット。崩拳。ショルダーバスター。サマーソルトキック。

 情け容赦のない、まるで漫画のアクションシーンのような、流れるような連撃。

 

「全くよォ! なんでテメェら不良って生き物は、どいつもこいつも神社の賽銭盗んだり、村の祠を壊したり、仏像に罰当たりな真似したり、ゾンビを玩具にしたり、廃墟に肝試しに行ったりカスな真似ばっかすんだ!? あ!? お陰で、ホラー少年漫画の主人公達がどんだけ迷惑被ったと思ってんだオラァ!!!!」

 

 まごうことなき、異常者の言動。

 間違いなく、間宮二郷であった。その少年の正体は。

 二郷は、抵抗空しく瞬く間にボロ雑巾のようにされ、腫れあがった嗣和の頭を掴むと、心底苛立った様子でその頭を掴み、無理矢理に神社の奥の藪の茂みへと視線を向けさせる。

 

「た、助け……ひ、ひいぃ!?」

 

 すると其処には、倒れ伏す無数の不良達の姿があった。

 白目を剥き、全裸に剥かれ、出来るだけ情けなく見える様に打ちのめされた、二郷の闇討で一人一人狩られた、嗣和の舎弟達の姿があったのである。

 喧嘩自慢であった自分の暴力がただの児戯に見える程の惨状に、恥も外聞も無い、惨めな悲鳴を喉から鳴らす嗣和。そんな嗣和の耳元で、二郷は言う。

 

「御覧の通り、テメェの子分は、俺が全員締めた。罪状も全部聞いた。だから一人も逃がさねぇ。 バイクも売って、口座の中身も搾り上げて、それでも足りなきゃキンタマも売って、ご老人達からせしめた金を、詫び金付けて返させないとならねぇからなぁ?」

 

 そう言って、嗣和の頭を石畳に叩きつける。

 

「刑務所に逃げられるなんざ思うなよ? テメェ等の反省なんざ、クソの役にも立たねぇんだからなぁ!!」

 

 暴。暴力。それも、嵐の様な狂気が混じった。

 二郷のそれの狂気を受ける羽目になった嗣和に、もはやプライドなど欠片も残っていなかった。恐怖と怯えが思考を塗り潰している。

 ズボンの前を情けなく濡らし──そして、とどめに放たれた二郷の右フックを無防備に受け、嗣和は、とうとうその意識を刈り取られて地に伏した。

 

 ────────

 

「…………っはぁ。話と違ぇぜ、笹島先生ぇ。こいつ、全然更生なんざしてねぇカスの不良だったじゃねぇかよ……」

 

 倒れ伏した巨体を足蹴にしながら、間宮二郷は大きく息を吐き、恨みがましく呟く。

 体が震え、目じりに涙が浮かんでいるのは、本当は巨躯の嗣和達に喧嘩を売るのが怖かったから──などでは、断じてない。

 間宮二郷は、人間の暴力など怖くない。それに立ち向かう手段は、漫画を教科書に身に着けている。

 故に。彼が怯えている理由は、ただ一つ。

 間宮二郷が怯える理由などは、ただ一つしかない。

 

「……。な、なあ。俺がここまでヤったんだからよ、こんなカス共でも、見逃して、命だけは許してやってくれねぇかなぁ……ほ、ほら。毎日掃除とかさせるし、裸踊りで奉納とかも、させるからさ?」

 

 二郷が視線を向けた先にいたのは────能面。

 神社の奥。社殿の神鏡が収められていた場所にいる、無数の能面の集合体。

 この世ならざるモノが見える、間宮二郷の眼にのみ見えてしまう、怪異の姿。

 重音嗣和が、封印の為に存在していた数珠を壊したが為に解き放たれてしまった『何か』。

 震え声の二郷から提案を受けた能面は──化物であるが故に、その言葉を聞き入れる事はなかった。

 全ての能面が、一斉に表情を怒りへと歪めると、重なり連なり、二郷へと向けて蛇の様に飛び掛かって来たのである。

 

「うひいいいいいいっ!!!? な、なんでよりにもよってこっちに向かってくんだよ!?」

 

 とっさに飛び退こうとする二郷であったが……しかし、己の背後に倒れている嗣和の存在を思い出し、その足が止まってしまう。

 正直、間宮二郷としては嗣和がどうなろうと構わない。間宮二郷は、不良が嫌いだ。スニーキングをする中で、嗣和が人間の屑である事は、十分に理解している。詐欺に盗みに暴力。そんなものを己の快楽の為に使うような人間が、刑務所に入ろうが、身を滅ぼそうが、自業自得であると思っている。

 そして、そんな相手の為に、自身のトラウマである化物と対峙するなど、考えたくも無いと、そう考えている……けれど。

 

「ひっ……う、ぐ……だああああああっ、糞、クソ、クソっ……でも、それでも鵺野先生なら、助けるようとするんだろうなぁ……っ!!」

 

 間宮二郷は、心の中の憧憬の主人公達の背中から、どうしても目を背ける事が出来ない。

 化物に殺されるのは、違う。そして、それを見捨てるのは、もっと違う。

 目の前で死にそうな、助けられる人間を見捨てる主人公など、二郷は知らない。例え脇役であれど、主人公達から軽蔑されるような行動をする自分を、間宮二郷は許せない。

 

「……。クソ……この場に、四乃ちゃんとレイちゃんが居ないのが、せめてもの救いだぜ……! また『塩』を使ったのを知られたら、どんな顔されるか考えたくもねえっ!!」

 

 だから彼は、向かって来る能面に向けて、怯えた表情で右腕を突きだす。

 衝突の瞬間。夜の闇の中、間宮二郷の掌で白い粒子が────魔除けの塩が、淡く光った。

 

 ────────

 

 帰り道。夜の闇の中で、二郷は肩で息をしていた。

 不良達の駆除、能面の化物対峙。そして、不良達が奪った金の返却までを行った結果、時刻は夜の十時をとうに回っていた。

 

「っはぁ……最悪だったぜ。痛ぇし、疲れるし、何で不良とかいう社会のゴミ共の為に、命懸けでおっかねぇバケモノと対峙しなきゃなんねぇんだよ……あン?」

 

 肩を落とし、街灯の頼りない光に照らされた夜道を、とぼとぼと歩いていた二郷であったが、不意に、その内ポケットに入れていた携帯が……東雲四乃に持たされている其れが、軽やかな着信音を鳴らした。

 取り出して見ると、液晶画面に表示されている、発信者の名前は……『笹島三那』。

 なにかあったのかと、二郷が急いで通話ボタンを押せば、開口一番。三那は、興奮を押し殺しているかのように、いつもの口調よりも少し早口で言った。

 

 

「おー、間宮。遅くに悪いなー。早速だけど────見つかったぞ。【ツリクイ】が成り代わってる生徒が。『和梨 創』だ。あの子が、成り代わられてたんだ」

 

 

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