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草十郎はアサシンだと思っていたのにバーサーカーで設定が…
しかも、青子と有珠はどちらも星5で財布が…
(7,826文字)
12月1日・11時55分・教室
静希草十郎は窓から冬の校庭を見下ろしながら、
柄にもなく物思いにふけっていた。
入学してから数日経過した。古典の授業。教壇から老教師が黙々と黒板に書き込んでいる。4時限目の授業でクラスメイトは授業内容より弁当箱の中身が気になる時間帯。だから草十郎がよそ見をしていたのか、と言えばそうではなかった。
集中力不足はどこからきているのか自分でも理解してない。古典の授業が退屈か、と言えばそうでもなく、クラスメイトに言わせれば面白くないらしいのだが草十郎はそうは思わなかった。呆然と時間は経過し、授業終了とお昼休み開始の合図でもあるチャイム音が学校中に響いた。
堅苦しい時間からの解放、学生たちが一番楽しみにしているお昼休みである。一人が立つと伝播するように動きだすクラスメイト。そこから赤毛のボサボサ頭の男子学生がこちらに近づいてきた。
「メシ! メシにしようぜメシぃ。
おれさぁ、昨日店から春巻きを大量に渡されて夕飯から春巻きしか食ってないんだよ」
彼の名前は
けれど、出会った初日は腫れ物を扱うようだった。仲良くなって数日後にそのことについて聞いたが木乃美曰く、「二枚目は気に入らん」とのこと。しかし、今では友人として接してくれてる辺り、木乃美芳助という男の元来持つ性格の良さから来るものなのだろう。
木乃美に続くように男子たちが集まり、缶詰め祭を開催するから草十郎も来いと言われたが賞味期限を記載されている所に黒いマーカーで塗り潰されていて不安しかない。他の男子生徒が「マッコイ商会、マーケット中山の提供です。心して食べるように」と自分のバイト先の紹介も挟みつつ缶切りを手に取るのだった。
「ほら、静希も食べようぜー。
缶切りならまだまだあるからさー」
「いや、君たちの弁当の毒味はゴメンだって昨日も言ったはずだ。そこにあるのは賞味期限が半年も過ぎた缶詰めしかないじゃないか」
「なんだよー、つれねえなあー!」
缶詰めのならず者とかした男子高校生たちはどっと笑いながら、缶詰めの吟味を始めている。
席を立つ草十郎。それを───
「それじゃあ、わたしたちが釣りあげよっかなー!
静希くん、あんなのほっておいて一緒にどう?」
呼びかけてくれたのは、ショートカットがよく似合う明るい髪色の女子生徒だった。
数日前に、草十郎を陸上部に勧誘してくれた事もある。その時にタイムに悩んでいたので柔軟方法を教えてからよく話していている。
「ちょっと、何抜け駆けしてんのよ!
静希くん、こっちで食べない?
わたしたちのお弁当もあげるわよ?」
今度はロングヘアーの化粧品を机に広げている女子生徒に誘われた。彼女は帰宅部だがバイト先の喫茶店によく来てくれる常連さんたち。一度、彼女たちのグループが不良たちに絡まれている所を助けてから仲良くしてもらっている。
それを皮切りに他の女子生徒たちも自分のグループに誘い始め、クラス内はギャアギャアと草十郎争奪戦が勃発した。正直、女子グループとの食事も遠慮したい。おかずを分けてくれるのは有り難いのだが片や果物オンリー、もう一方は生野菜サラダオンリーと、どのグループも一風変わった弁当しかないのだ。
見た目がまともそうなグループも実は激辛だったこともあり、お昼ご飯に対する警戒心は上昇するばかりだ。しかし、人の好意を無下にすることができない性格のため、どれかマシなグループを選ぼうと決意を固めたとき────―
「ほっとけほっとけ。
いちいちバカに付き合う必要はないぞ。
人生の無駄だ、適当に流せばいいんだよ。
オラ、羊に食いつく狼どもは頭冷やせ」
「──― 副会長」
草十郎が振り返るとそこには乱雑にかきあげたように見えるが毎日手入れしていることが分かる長髪の目つきが悪い美形の男子生徒が立っていた。
彼の名前は
私立三咲高等学校の副会長である。
「相変わらず、元気があって結構じゃねぇかテメェら。
そんなに活力があるなら冬期特別清掃だって参加できるよな、オイ? 今のところ自主的に参加したのはここいるデカブツだけだぞ。ここにいる2-C全員参加したら俺も蒼崎も肩の荷がおりるってもんだがよ……!」
端正な顔立ち似合わない、
ドスの利いた声で教室に響かせる。
彼の一喝で静寂が広がる。
男子生徒からは「けほけほ……ボクチン……病弱……お外、怖い」とわざとらしく咳をこぼし、女子生徒からは「寒いのはいやだけど、草十郎くんと一緒なら行こうかn……」「ばっか! アンタ忘れたの? あの生徒会長も同行するのよ!」と小声でボソボソっと話し始める。
数日前に、恐怖の生徒会長が草十郎のバイト先に立ち寄ったのだが、前までは普通の純喫茶が今では、いかがわしいコンカフェになっており青子は大噴火。店内で大立ち回りをし一部過激なサービス(クッキーでポッキーゲームなど)が廃止になったのだが、それはまた別のお話。
「よし、昼飯はやっぱり静かにやらねぇとな。
おい、草十郎。ちょい顔貸せ」
「……っだよ、副会長横暴ー。人んちのテーブルマナーまで指図してほしくねーよなー!」
「ああ? 上等じゃねえか木乃美。
いいぜ、お前が記念すべき二人目だ。
冬休み首を洗って待ってやがれ」
「なに言ってんですかアイツ?
アレは自主参加なイベントじゃん?
副会長様でも強制できないですよねぇ?」
「それは昨日までの話だ。お前らの協力的な姿勢に感動した俺が教員に掛け合って、各クラスから数人なら強制的に参加させることができるんだよ」
「げぇぇぇ!!!?
ちょ、俺の冬休みがぁぁぁ!!!!」
背中から悲鳴が聞こえる。
木乃美も草十郎と一緒に清掃参加確定だな。悲鳴を背に2-Cのドアを後にする。
鳶丸と共に生徒会室で食事をすることにした。鳶丸は木乃美にあのような態度をとるが二人は仲が悪いというわけではない。ボランティアならサボるが指名されたらしっかり参加するだろうと確信するほどの信頼関係だ。
生徒会室の中で簡易携帯食料をボリボリと食べながら「ったく、どうせ俺は会長の犬だよ」と鳶丸は会長命令で木乃美を指名した事情を話しつつ、悪態をつきながら100キロカロリーほどの食事をする。「そうか、でも犬はよくないな、鳶丸」と注意する。はぁ? と顔をしかめたので犬の恐ろしさを伝えた、犬は徒党を組むと始末に負えないこと。最後の一匹になるまで引かない執念深さを。鳶丸は話半分に聴きながら食事を進めていた。
食事を始めて鳶丸がこちらのおにぎり弁当に驚いたり、鳶丸の携帯食料を一口貰ったりした。味は土みたいな味で「遊びをなくした人生こんなもんだって見本だな」と言いながら鳶丸は黙々と食べ進める。
「ま、そっちはともかく。どうだ、少し慣れたか?」
「ああ、鳶丸や青子が気遣ってくれたからね」
屈託のない笑顔に鳶丸はつい顔を逸らしてしまった。草十郎はぼんやりに見えてよく観察している。しかもその感情表現にまっすぐ噓がない。坊さんだってもう少しは裏表があるってのに……
「……だから、蒼崎はこねえんだよなあ……」
蒼崎は登校初日に「彼、迷惑だから見張ってて」の一言だけだし、蒼崎は草十郎に近づかないようにしている。いや、正確には二人きりにならないようにしている節がある。草十郎は鏡だ、特に自分の醜さが浮き彫りになるタイプの。鳶丸は自分の立場や今後自分に求められることを理解しているから草十郎との会話は自分を見直す事もでき、静希草十郎のことを気に入っていた。
だが、蒼崎は他人に自分の行動を曲げられるのを嫌う。それが蒼崎にとってどういう意味があるのかは理解できない。しかし、蒼崎にとっての根幹であることは分かる。だから、他人に影響を与える草十郎と二人きりになることはないのだろう。
しかし、草十郎を拒絶してたかと思えば、鳶丸は草十郎からバイト先を聞いたので一度出向いた時に喫茶店のカウンター席には蒼崎が紅茶を飲んでいた。蒼崎が草十郎に抱える気持ちは知らねえがアイツはアイツなりに草十郎を気遣ってるのだろう。
だが、学校内部で放置している事実は変わらず蒼崎の愚痴を溢すのであった。その後、食事を交換して草十郎のおにぎりを食べたのだが具の中身がイナゴと聞いたとき、俺は草十郎のことをまだ理解しきれてねぇなぁと思い吐き出そうとするが草十郎が「イナゴは冗談」と山育ちジョークをくらった。今は草十郎から貰ったイナゴ(鮭)おにぎりを食べる鳶丸。
「らしくねえぞ、草十郎。
お前、こんな冗談いうやつだっけか?」
「君が青子の悪口を言うからだ」
「──―おい。今のは聞き捨てならねえぞ。俺が蒼崎の悪口を言ったから意趣返しをしたと、
そういうコトか?」
「………………」
もぐもぐもぐ。
「なんてこった、おまえ、まさか蒼崎に惚れているのか?
そうなのか? そうなんだな!? そういえば、青子呼びもおかしいとおもっていたが……
だが、草十郎。蒼崎はやめておけ、去年の惨劇を知れば破滅願望を持つこともなかっただろうに」
「…………君の言葉には誤解が含まれているけど、
それよりも、一年前の惨劇って?」
「仕方ねえ。この手の話は好きじゃねえんだけどな」
鳶丸は語る蒼崎青子の一年生時代の話を。
一年生の中でもアイドルのようにもてはやされたこと。
彼女は百人を超える男子生徒から告白を受けたこと。
その中には、飛び切りの愚か者がおり、
自宅までストーキングをしたこと。
結果、その男子生徒は三咲町から引っ越しをすることになったこと。後に『血の公会堂事件』と呼ばれている。
「なあ、草十郎。
おまえ、なんで蒼崎なんかがいいんだよ」
「そうだな。おかしいな、俺は。
あまり彼女を知らないのにね」
「…………」
「けど鳶丸、君は知らないだけなんだ。
時々なんだが、誰かの視線を感じて振り返ってみると、いつも失敗するかを心配している人がいる。鳶丸の言う通りただ廊下で俺を監視しているだけかも知れない。喫茶店でも一言も会話がない時もあるからね。けど、彼女の心配はどんな種類だろうと本物だ。
それに、ここが一番大事なんだけど、実際の話青子のそういうところのおかげで、俺は助かっていたりするんだ」
鳶丸はこの台詞がなければ他の女子生徒を紹介するだろう。幸いこいつはクラスの女子生徒からは評判はいいからすぐにでも彼女はできるだろう。本来、鳶丸の性格はそこまで骨を折るほどお人好しでもない。
利用できる人間には助け合い、騙し合い利益を生み出す。利益できない人間は距離を置くのが
だが、初めて友人になってもいいと思えた男だ。
…………なので、草十郎が本気で惚れているなら、友人として野暮はできなかった。
「……惚れた奴に理由なんざ意味もなかったか」
「そんなことはない、理由は一つあるぞ。彼女を一目見たときに、綺麗だと思ったぞ」
机に頭を打ち付け、「結局、見てくれかよ草十郎!」と叫んだ。「外見も内面と同じだよ。どちらもその人の努力だしね」と言われてしまったら口を閉ざすしかできなかった。
さて、ここで鳶丸は一つ大きな勘違いをしていた。
静希草十郎は蒼崎青子に好意をもっているだけであって、
別に、心底好きだとか、恋人になりたい願望はむしろ一片も無かった。
副会長は仕事が残っているので先に草十郎を教室に返すのであったが入れ替わりに生徒会長である蒼崎が生徒会室に入ってきた。その後、口を滑らせた鳶丸は誤った情報を蒼崎に伝達してしまうのだが
この勘違いは蒼崎青子の症状を悪化させるのだがそれはまだ先のお話。
同日・18時15分・喫茶店『レリケット』
長髪の黒髪をうなじの辺りで括り付け、ポニーテール姿の長身スレンダー女性がカウンターでボーっとしながら手だけはせわしなく動かしている。彼女はこの店の店長でそろそろ店仕舞いのため片付けを進めていく。
ここは喫茶店『レリケット』。主に紅茶を提供する憩いの場所。店長の趣味で焼き菓子も提供しているのだが、巷の女子生徒には紅茶よりもお菓子の方が評判で紅茶を飲まずにクッキーやビスケット、スコーンばかり売れてしまい、少し落ち込んでいた。マイアージュフレールや日本のルピシアなども取り扱っているのだが売上は芳しくなかった。
そんな時に律架さんからの紹介で草十郎くんが働き始めるのだが、草十郎くん効果で女性顧客が急増、傾きかけていた店の看板は下ろさずに済みそうだ。一時、お客様の要望を聞き入れ写真撮影など一部過激なサービスが増えたが一人の女子生徒が暴れたことで殆ど廃止した。
サービスを廃止した直後は顧客も減ってしまったが、味の良さが噂になり、前よりも店は賑わっていた。本来、喫茶店『レリケット』はこういう店を目指してたはずだったが趣味に走りすぎて路線から脱線してしまったのだろう。ただ、やはり草十郎くんが働いている時間の方が売上がいい。もし、店が繫盛したら次は執事やメイド服を着た給仕の喫茶店を開業しようか? などと1980年代には早すぎる妄想をしてみる。
草十郎くんの話に戻るが彼には週五の三時間勤務で働いてもらっている。本当ならもっと働いて欲しいのだが学業で忙しいから無理だと律架さんに言われてしまった。営業時間は午前10時から午後8時なので、店内もぽつぽつと空き席が目立ってきた。いまから注文をする人は少ないので片付けも始めながらティーカップを磨く。
今日は草十郎くんの出勤日なのだが店内には草十郎くんはいない。これは一時期、増えたサービスの中でも廃止されなかった一つ。紅茶の配達だ。紅茶をボトルに移して近隣の方限定で配達しているのだ。
主に足の悪いお客様を対象にしているのだが、割高にしても草十郎くんが配達するとリピーターが増えて今では予約待ちだ。そのため、草十郎くんが店内で働くのは午後5時から午後7時の時間だけ。午後7時からは配達をしてもらっている。ちなみに喫茶店『レリケット』を宣伝してもらうために白いコートに執事姿で配達してもらっている。ここら辺では有名人になっているのだが、本人はあまり気にしてはいないようだ。
勿論、ボトルの中の紅茶も最高級で冷えても美味しく飲めるように工夫してある。そのためか、草十郎くんがいなくてもリピートしてる人もいるが殆どの人は草十郎くん目当てだろう。
現地解散なため、草十郎くんが少し心配ではあるが本人曰く、いい人ばかりだから大丈夫と言われているが少し心配でもある。
今日は珍しく男性のお客様に配達をすることのだが────―
お揃いのポニーテールをいじりながら彼の心配をするのであった。
同日・19時25分・ミサキ雀荘
冬の陽は短くなり、黄昏時が終わりそうな時間帯、足元の段差を気を付けながら階段を上がる。本日の配達先は少し変わっていて、お爺さんが雀荘で受け取りを申し出たのだ。配達圏内なので問題はないのだが、雀荘に配達するのは初体験である。
いつもは一軒家やマンションなど年配の女性、奥様たちに配達することがある。配達をするときは一日一軒と決めているのだが配達が終わるとそのボトルティーで一服することが殆どだ。話はこちらが聞き手なので話す内容は困らないのだが、時々お土産やお小遣いを渡そうとしてくる女性もいる。その際は懇切丁寧にお断りしているので別段困ったことはなかった。
雀荘に続く階段を上がり切り、ドアを開ける。
中は仕事帰りのサラリーマンたちが雀卓を囲んでいる。その中に年配の女性二人と一人の年配男性が座っていた。長い白い髭を携えた緑色のシルクハットを被った老紳士がこちらに気がつくと「おーい、こっちこっち」と手招きをしてくる。雀荘の主人に一礼してその老紳士に近づき──
「
「うむ、ワシのことじゃ」
布で包まれたボトルを彼に渡すと老紳士はこちらの事情も気にせず話を始めた。どうやら、奥様方から執事服で紅茶を配達する青年がいると聞きつけ、草十郎のことを自分の同士だと思い一度会って話をしたかったとのこと。
しかし、申し訳ないことに自発的に着てるわけではなく、店の正装であることを伝えると少し落ち込んでしまった。けれど、山の中で西洋文化や社交界の知識を最低限、学んでいたのでその知識を少し披露したら喜んで会話してくれた。
老紳士と年配の女性たちと会話している内に「なぜ、受け取り場所をここに?」と至極当然の質問をしたらどうやら待ち人がいるらしく、その人のためのプレゼントとして紅茶のボトルを選んだとのこと。その女性は若いお嬢さんでイギリス留学もしていたので久々に三咲町への帰省へのプレゼントには紅茶がいいと思ったらしい。
その時、雀荘のドアが開き、一人の女性入店してきた。
目の端で彼女を捉える。
歳は草十郎より何歳か上。
緑色の、体の線がはっきりと判る洋服をきていてプロポーションの良さが際立たせている。上着とスカートが一体になった裾に黒いファーをあしらった服だ。首元は黒いマフラー、黒い手袋をしており、深いスリットの隙間から見える足は素肌ではなくストッキングをはいている。
赤い髪ショートカットの眼鏡をかけた女性が黒いヒールを履いた細い足でこちらに向かってくる。
「…………!」
とたん、背中に走る悪寒。
反射的だった。確証のない直勘にはじかれて、草十郎は脱兎のごとく席を立ち、顔を伏せながら走り出した。背後から老紳士の声が聞こえるが無視する。
この場から一刻も早く逃れないと、まず一階へ。
階段を一蹴で飛び降り、心の動揺をなんとか抑え込みながら、全速力で走った。地面だけでなく壁を蹴り上げ、立体的に障害物を飛び越えながら、一刻も早くここから離れるために手段を問わず走った。都会に来てからここまで全速力で走ったことは一度もなかっただろう。
「──────はあ……はあ」
ようやく肺に空気を送る。
知らない夜の街の風景、かなりの距離を走っただろう。
つかの間の安心から草十郎はピタリと立ち止まった。
「──────」
もう一度深呼吸。
…………追いかけてくる。気配はない。
考えすぎだった、と、ようやく酸素が頭に回りだす。
最近は危険人物によく出会うなと昨日のことを再度思い出す。
「…………そうだよな。今の問題は、えーと…………チラッと聞こえた最後の台詞か。『捕まえて始末する』っていうのは、どうなんだ?」
それが草十郎に向けた台詞なのか。それとも別の誰かに向けて言ったのか。聞き違いだったことを願い三咲町に帰る準備を始める。
「都会のルール……誰かが、きっと罰しに来る、か……」
山から逃げ出した彼にはどんな罰が来るのか……それはまだ誰も知らない。
同日・19時45分・ミサキ雀荘
雀卓を囲み、三人の老人と若い女性は麻雀を打つ。
老人たちの点棒はすっからかんで一人の若い女性に点棒が集まっていく。
ショートカットの彼女は気分良く、故郷を懐かしみつつ呟く、
「──―へえ、彼、静希草十郎くんって言うのね」
この出会いは、とある二人の姉妹にとっての火薬庫の火種になるのだが、
それはまだ先のお話。
一方、久遠寺邸にて
悶絶しながら枕を抱える生徒会長がいるのだが、
それは誰にも知られないお話。
ご覧いただき、感謝いたします。
初投稿の素人なので誤字や不備があると思いますが何卒宜しくお願い致します。
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感想はひと言『面白かった』だけでも有頂天です!
(感想は時間が掛かっても返信するのでよろしくお願いいたします)
(因みに草十郎が長身長髪には理由がありますが、
理由は気が付かなくても問題ございません)
次回投稿は4月28日(日)の18時40分に投稿しますので
宜しくお願い致します。