ボーダー隊員は帰郷を目指し 作:ボーダー技術開発室職員
今日も今日とて『ミレニアムサイエンススクール』での仕事に取り組み……ひと段落して、休憩時間。お茶とお菓子とを用意しての一休みだ。
そして、先日は『シャーレ』とやらの当番でいなかった
最初の話題は主に『シャーレ』でのことと、
ついでに、オレにとって当然のことではあるが、いちおう
その話にも区切りがついたところで、オレは
「あの、最近は落ち着きましたけど、自分が対処を任されたあの襲撃のようなことってよくあることだったりするんですか?「『キヴォトス』で銃撃戦は日常茶飯事だ」って聞きましたし」
『キヴォトス』外部から来たココの常識の無いオレが、聞いた話と経験とをすり合わせたうえで確認を取るように問いかけた。
その問いかけに答えてくれたのは、マグカップを置いた
「あの時の頻度は異常ですけど、普段も物資や発明品を狙った窃盗とそれに対しての迎撃・抵抗戦が少々。対処は、主に警備ロボやC&Cがしてますね」
「なるほど。じゃあ、この前は外部からの襲撃でしたが、もしかして学園内部犯でもあったりしました?」
「部内での方向性とか、部と『セミナー』の間での予算のこととか、意見のぶつかり合いなんかはあるけど、さすがに襲撃なんて、そんなゲヘナじゃないん…だから……」
そう返答をしてくれていた
「早瀬さん?」
「もしかして、あるんですか?そんなことが」
「ええっと、あの子たちのことをどう説明したものかしら」
「そもそも、『
オレが主に任されている雑務の中には、部活といった集まりの名前が出ていたりはするが、その活動内容まで詳しく書かれた書類はみあたらなかった。それでも、目に見えて戦ったり、武闘派って感じのする名前のモノは無かったと思うのだけど……?
「ちょぉーっと、問題行動が多い子たちなのよ」
「好き好んで戦っているというよりも、部活の活動がどういうわけか変な方向で出力されたと言った方がいいかもしれませんね」
眉間にしわを寄せこめかみを押さえながらなんとか絞り出したように呟く
「あの、具体的にはどんなことがあったんですか?」
「無許可で何か建物を建てたかと思えばあげくギャンブル大会をはじめたり、襲撃に関してはレトロゲームを探すとかいう理由で古代史研究会を…!」
「なんですか、それ?」
「へぇ~」
一度聞いただけでは飲み込み切れない内容を聞かされたオレの疑問と共に気の抜けた声が聞こえ、ついつい引かれてソッチへ顔を向ける。
「コユキさんは知らないんですか?」
「なにか報告書で見た気もしますが、あんまり覚えてないです!」
それでいいのか?いちおう『セミナー』の一因なんだよね?
けど、まぁ…これまでの言動を見てきた身としては「コユキさんだしなぁ」と思ってしまっている自分がいるのも事実だったりする。
「たしかその頃は、反省室に入れられてましたから」
「どっちも?」
「どっちもですね」
お、おう…。そんなに何回も反省室に入れられてたんだな。
自然と顔を向けた先のコユキさんはといえば……視線に気付いたのか、不思議そうに「?」とコッチを向いて、それからにっこりと笑顔を浮かべた。
「でも、ちょっと面白そうですよね!ギャンブル大会!」
「……面白いよりも怖いって印象がありますよ」
そう言ったのは、実際に思っているていうのもあるけれど、それ以上にコユキさんの思考からギャンブルを引き離したい気持ちがあってのことだ。
というわけで、話題も別のモノへそらしていく。
「というか、レトロゲームを探してって……なんでそもそもそんなものを探してたんですかね?その人たちは」
「あぁ言ってなかったかしら」
「その問題を起こす部活は『ゲーム開発部』なんです」
げーむ、かいはつ……ぶ?
聞き間違い、ではないだろう。確かにそういう部活ならレトロゲームを欲する理由はわからなくもない。けど、おかしくないかな?
「参考のために、レトロゲームを手に入れたくて……?いや、「レトロ」って言ってもレトロゲームは「古代史研究」なんて分野で調べるほど昔のものじゃあないでしょうに」
「ええ。古代の遺跡や遺産…いわゆるオーパーツとかよ、
ですよねぇー。
しかし、遺跡とかそういうものがあるものなのか?もちろん、オレは『キヴォトス』どころか『ミレニアムサイエンススクール』の自治区の範囲内もすべて知っているわけじゃないから、そういった
「そんな研究部だけでなくゲーム開発の部活もあるとは、幅が広いんですね」
「そうだけど、今の話をした後だと素直に喜べないわね」
「あの子たちは……ほんとにもう」という呟きとため息。先程言っていた内容からも察せるが、どうやらなかなかに悩みの種となる存在らしい。
「というか、何をそんなに気にしているの?」
「あー…気になるというか、この前みたいな騒動がある場合、もしも学園内部で危険因子があるのなら
「ふーん…?」
そう言って
「ど、どうかしましたか?」
「機密事項関連?」
「えーいや、まぁ、広域的にはそう、なのかも?」
「やっぱり何か隠してたのね」
「あ」
つい漏れてしまった声に、反射的に他の2人へと目が行く。
「あからさまでしたから」
「にははははっ!この前も変で、必死に誤魔化そうとしてましたね」
ぐっ…ふたりにも、なんかあるって思われてたのか!?そんなに変な流れだったか?それとも、話の流れとかじゃなくて、別にあやしいところでもあったか?
あと、この前って言うと、あの
あの時とは内容が違って……でも、見えた未来のことでって意味では同じか。
「私としては、言えないなら言えないでいいんだけど、隠すならもっと表情とか受け返しに気を付けておきなさいよ」
そんな
「それで、本当に言えないことなのですか?」
「言う言わないという部分はそこまで問題じゃないんです、もう
ここまできてしまったら、『未来視』について話しておくしかないかもしれない。
今後未来を動かそうとするなら、じぶんだけでなくある程度事情を知っていて動ける人がいたほうがいい。それに、
「確か、自分が「嘘がわかる」っていうのは話したことがありましたよね?」
「ヒマリ部長に話しているのを一緒に聞きましたね」
「私はその報告と、ネル先輩からの報告とで知ったわね」
「でしたっけ?」
ああ、
あと、首をかしげてるコユキさんは、そういえば
「で、ソレなんですけど、実は今はわからなくて……かわりに、ちょっとだけ「未来が視える」んです」
「「「え」」」
そこからオレは『未来視』について
そして、そこから見えた一番近い未来「『セミナー』管轄の保管庫が何者かの襲撃を受ける」未来についてだけ、おおよその流れを話す。
「――――と、そんな未来の可能性が視えたから、やれそうなことをやっておこうかと思ったんです」
「はえぇ~だから、学校内部に襲撃しそうな人がいないか確認してたんですね」
見えた未来と、先ほどの話題とを繋げて納得してくれている様子……なのだが、
「いちおう、もう一回訊いておくけど……本当に私たちが聞いてよかったの、『
「まぁ、協力関係を築ける相手ならおそらくはOKだと思います」
「おそらく、って……」
「こっちとしてはそんなすんなりと受け入れられることに驚いてるんですが…」
「ホンゴーさんが元々非常識な人ですからねー」
ケラケラと笑いながらコユキさんに言われた
「それで、その『ゲーム開発部』が襲撃する理由に心当たりとかありませんか?あれば、事前に対策、あるいは交渉の材料としてコッチに被害が出ないような立ち回りができると思うんですが…」
オレの問いに、頭を切り替えることにしたのか、一度溜息をついてから考えこむ。
「きっかけは
「機密に関わることなら全然言わなくていいですよ?」
「それ、あなたが言う?」
小声で「呆れた…」とつぶやかれ、またもや溜息を吐いた
「ユウカちゃんを見ての通り、ある程度は予想がつきますがもう少し検討してから共有といった流れでもいいですか?」
「かまいませんよ。もちろん、その間もこっちでも色々と考えたりしますけども」
それに、もっと未来を明確にするために、件の『ゲーム開発部』とやらの所属生徒の顔を見ておきたい。そのためにちょっと時間を作って動いていかないとな。
「そういえばホンゴーさん」
「ん?」
「未来が視えるって、実際のところどれくらい見えるんですか?さっきのギャンブル大会の話じゃないですけど、未来が視えるなら勝ち放題だったりします?」
んー…。
話さなかったけど、「コユキさんがでかい船のカジノで大金を使い、C&Cにシメられ
どう返したものか?
とりあえず、これまでの経験から導き出されるオレの『未来視』について説明を続ける。
「ギャンブルとかについては、見えるかもしれないけど確率のものだとあんまり意味は無いかと」
「というと?」
「確定している事象ならまだしも、確率で変わるものの未来は、誰かの未来を通して見えても確率ごとにブレた未来が視えるだけだからね。ある程度の確率のかたよりがわかったとしても答えにまでならないかな。それに、見逃す可能性もあるし」
「そんな目の前の未来を細かく見えるものなの?」
「自分以外の誰かがいて、意識をすれば多少は。…だた、これはこれで、目の前の現実と錯誤しやすくなりがちで危ないことも多いんですよ」
あくまでも、見た相手の未来の可能性が見えるってだけだからね。そして、自分自身の未来は直接は見えないんだ。そして……
「見える範囲って意味では、広いようで狭いんです」
その言葉に、コユキさんだけでなく、聞いていた
「最初に説明した通り、近い未来・確定している未来ほどはっきりと見えて、可能性でのブレも並列に見えます。そこで見逃したりってこともありますけど……そもそも自分の『未来視』は大きな物事を中心にその前後と
そう、なんとなくの感覚ではあるが、そんな感じがするのだ。
実際、未来の範囲も、並列の範囲も狭いことは迅さんと比較したことで判明したことなのでほぼ間違いない。容量
だから……
「見た相手にとっての事件…とまではいかずとも大事とその周辺についての未来が視えて、日常的な小さいことは見えてこないって感じですね」
「ほえー」
コユキさんは感心したのか理解できなくて呆けたのか、そんな声をあげた。
またこめかみをおさえてる
……うん。よくはわからないが、とりあえずいいだろう。
今後いつか関わるべき『ゲーム開発部』について考えてつつ、自分のマグカップに残っていたコーヒーを飲み干して、そろそろ再開する仕事へと気持ちを切り替えていった……。
次回は、前回の話のアンケート結果にそって『黒服「クックックッ」』の方向性とタイミングで原作「対策委員会編」に関わっていく予定です。
●ホンゴウトワの警戒心
ほぼ無し。
言うなれば、飼いならされてお腹見せて寝転がる犬くらい。
チョロイ。
●早瀬ユウカの頭痛
いいの?ほんとに聞いて大丈夫なの?
↓
未来観測なんて、どう考えても重要機密じゃない!?
しかも、認識が甘くないかしら!?
アンケート機能利用
期限:次の投稿まで
結果は、話の流れに影響があります。
今回はホンゴウが原作メインストーリーに関わってない時や、間幕での話で関わる学校を決めるアンケートになります。
というのも、以前のアンケートの結果、付き合う云々の問題をひとまず置いておくても恋愛要素は「ハーレム」というものに決まりました。
もちろん、相性はどうかって以前に関わったこともない人とそんな関係になるはずもなく、しかし、本編のみだと登場時期の順番的に関われる人が限られます。加えて、アンケート結果次第では原作メインストーリーに登場するキャラですらホンゴウに会わない場合もあります。……ですので、ヒロインになるかどうかは未定ですが、候補を増やすためにホンゴウが生徒に関わる機会が欲しくてアンケートにしました。
次回のアンケートでは、大きな学校(集団)であれば、その中でも関わる集団・部活を決めるものを行いたいと思っています。
それとは別件ですが、上記のモノとは別に『ボーダー技術開発室職員』が
原作本ストーリー外で関わる学校(集団・個人)は?(次回、その中で主となる部活・グループをアンケート予定)
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