インフィニット・ストラトス ~緑翠の人魚姫~   作:夏梅ゆゆゆ

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時系列とかはあまり気にしないものとして扱っております。

あと、千冬姉のポンコツ具合も加速しております。


家族 今はまだ不確かでも

「───エメラダ、学校に行ってもらう」

「がっ……こう……?」

 

──エメラダが織斑家に預けられてから一週間。某天災兎と武人姉による厳正なる審査の結果、全国指名手配中である束の数少ない協力者かつ、理解者でもある『シェバト社』社長に後見をお願いして、役員の一人に書類上の保護者をお願いし、エメラダの性が『バルタザール』に決まったこと以外は平和だった所への、この一言である。

 

「ああ、一夏の中学入学と共に入ってもらおうと思ってな……」

「何故?基本知識は頭に入ってる。行く意味はないと思う」

「いや、まあ、そうなんだが……」

 

──やり辛い。それが千冬からエメラダへの一週間たっても変わらない印象だった。

最初は、エメラダが混乱中だったこともあって、あまりやり辛さは感じていなかった。しかし、時が経つとともに慣れたと言うか、元の性格に戻ったと言うか……とにかく、エメラダが千冬にとってやり辛い性格であることが判明したのだ。

 

「(むぅ……これが一夏なら一言凄めば終わりなのだが……)」

「……とにかく、この話は終わりに──」

「──ん?二人とも何話してるんだ?」

 

──エメラダが会話を打ち切ろうとしたその時、キッチンからエプロンを付けた一夏が夕飯を用意してやってきた。

……実はこの家、この少年に家事のほとんどを依存しているのである。

千冬もある程度は手伝っているのだが、いかんせん役に立たず、こうして、小さな少年によって織斑家の家事が賄われているのである。

なお、エメラダが来てからは、呑み込みの早いエメラダによって段々とこの問題は解決されて行っているのだが………話がそれた。

とにかく、一夏は持ってきた夕飯をテーブルに置くと、二人から話の内容を聞き出す。

 

「ふーん……俺は、エメラダにも来てほしいと思うかな」

「……何故?」

「だってさ……学校って楽しいと思うぜ?」

「楽しい?」

「ああ、勉強…はちょっとあれだけど、仲のいい友達と一緒にいれて、退屈はしないと思うな」

「友達……あたしには、いない」

「作ればいいさ。幸い、俺の親友たちも同じ学校に行くから、すぐに仲良くなれると思う」

「…………」

 

 

─────お前は、幸せに、生きろ─────

 

 

「………」

 

また、だ。また頭の、その奥のほうで誰かの声が聞こえた。

前はあまり気にしていなかったけど、何か、この声を聴くと、誰かの姿が目の前に───

 

「──ラダ!エメラダ、どうしたんだ?」

「…!なんでもない」

「そうか……?」

「……うん、あと、学校には行ってみるよ。イチカがそこまで言うなら、本当に面白いかもだし」

「そっか……うん、そっか!楽しみだな!」

「大げさだよ、イチカ」

 

「──コホン、あー、取りあえず、話はまとまったみたいだな」

「うん、チフユ。あと、ごめんね?困らせるようなこと言って」

「フッ……このくらい気にしないさ。なんていったって、私たちは一応、その、家族…だからな」

「ぷっ……一応はいらないだろ?千冬姉。あとどもりすぎだって」

「……煩いぞ、愚弟」

「ひどっ!?」

「ふふっ……二人とも、早く食べないと夕飯が冷める…食べよう?」

「ん…そうだな、よし、じゃあ───」

 

「「「いただきます」」」

 




設定メモ書き

・シェバト
原作では、空飛ぶ浮遊国家として登場。
高い技術力とエターナルロリータな不老の女王様の統治の下、平和な国を形作っていた。
本作ではドイツ国籍の会社として登場。家電からISまで幅広く機械を扱っている。
今後も登場していく予定。

・バルタザール
原作では、シェバト出身のエンジニア一家の性。
本作では、大黒柱たる父二コラがシェバト社の役員兼技術部の総責任者である一家の性である。
技術者一家なのは変わらなかったり。



因みに、IS原作とは違って、シェバト等の束さんの理解者がまだいる方なので、余り性格がはっちゃけていない模様。
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