修正させて頂きました。
切り離された世界への干渉。過去への干渉。その世界において、未来は存在しないと同義である。
そして、レンの神秘は過去から未来へと続く時の流れを支配する。歪みが生じ、切り離される直前の世界に干渉し、本来繋がる事のない世界を繋げる事も可能とする。
故に、レンの神秘は、その世界の時間の流れの架け橋となり、消えゆく定めの過去への干渉を可能とするのだ。
そして、切り離された世界において、異分子による介入など、僅かな誤差でしかない。それこそが、レンの神秘。クロノスによる時間の逆行である。
小鳥は、レンから自身の神秘と向き合い、その性質を理解する事の重要性を説かれた。
そして、その為の手段として、レンの神秘による時間を巻き戻し、有り得たかもしれない過去を歩む。その過程で、自身の神秘と向き合い、そして調伏する。
それが、小鳥の神秘をコントロールする為に必要な事だった。
「……待って下さい」
しかし、小鳥には疑問が残る。確かに、レンの神秘は、過去への干渉を可能とするものだ。
「レンさん。貴女は私にこう言った筈です。『最初に失敗した私と取り引きをした』……と。そしてそれは、既に終わった事だと」
それはつまり、失敗する事が確定している未来に干渉したという事だ。その上で、失敗をなかった事にし、今の現在を確定させた。
レンは一度、過去に干渉し、既に確定した未来の改変を行ったという事になる。
「……貴女はまさか」
小鳥の言葉に、レンは目を瞑り、そしてゆっくりと目を開く。
その瞳には、深い悲しみと後悔の色が宿っていた。
「おぉ、知らなかった……では、すまない事をしたな」
レンはそう言って、取り引き後に何が起こったかを語り始めた。
レンは、小鳥との取り引きの後、自身の神秘を用いて過去へと飛んだ。しかし、それが失敗だった。
「たった1発……たった1発の弾丸でよぉ、未来が……取り引きをした私の未来が、跡形もなく消えてしまったんだ」
その言葉に、小鳥は驚愕する。たった一発の弾丸が、レンの未来を消し去った。それがいったいどれほどの事なのか、想像もつかない。
「私もよぉ、突然目の前に自分が現れた時は驚いたぜぇ。そして何より、私の神秘が、在るべき未来を消してしまったって言われても、どうしろってんだ? ははは、流石につれぇぞ。私はまだ中等部だぜぇ」
そう言って、レンは悲しげな瞳を浮かべる。しかし、それは一瞬だけだった。次の瞬間には瞳に力が宿り、決意した表情を浮かべる。
「でもな、私のやった過ちはよぉ、決して許される事じゃねぇ。だからこそ……私は誓ったんだぁ」
レンはそう言って、小鳥の瞳を見つめた。
「同じ過ちは繰り返さねぇ。その為の知識を得る為に、未来の私が手を組んだ黒服と手を組んだんだぁ」
そう言って、レンは笑みを浮かべる。そこにはもう、迷いはない。
「だからよぉ。同じ失敗経験者同士でよぉ。今度こそ、間違えを正して、日の目を見ようぜぇ」
ゲマトリアは……黒服ですら信用出来ないが、彼等の知識は有用だ。その知識を生かし、試行錯誤の末、レンは切り離された世界に対する干渉ならば、ある程度コントロール出来るようになった。
そして、消えゆく世界ならば、正しい世界に影響を及ぼす事はない。無責任な事かもしれないが、一度切り離された世界は、シャボン玉の様に、突然弾けて消えてしまう。その世界の人々は、自分達が存在しなくなった事さえ気付ぬままに。
「私を信用してくれとは言わねぇけどよぉ。無責任な提案をした事は謝るからよぉ。でもよぉ、このまま何もせず、ヒナさんを死なせたくはねぇんだろ?」
レンの言葉に、小鳥は頷く。
「えぇ、勿論です」
「それなら、私じゃなくていぃ。せめて、私の神秘だけでも信じて欲しい。必ず、ヒナさんが無事な未来を作って見せるからさぁ」
レンはそう言って、笑みを浮かべた。
「だからよぉ。力を貸してくれねぇか?」
そう言って、レンは手を差し出す。小鳥はその手を見つめ、そしてレンの瞳を見つめた。
「勿論です。元々は私が犯した過ちです。私が犯したミスで、貴女を巻き込んでしまったのですから、私が責任を持って、対処しましょう」
そう言って、小鳥はレンの手を取り、微笑んだ。するとレンも笑みを浮かべる。
「おぉ、頼りにしてんぜぇ」
こうして、小鳥はレンと手を組み、自身の神秘をコントロールする為の経験を得る事になった。
神秘と向かい合う。悪魔であるフェネクスと向かい合う為に。
おまけ
龍巳 レン
初等部の彼女の元に未来の自分登場
驚く彼女に対し、未来の自分はこう言った
「私のミスで、世界を消してしまった。だから、同じミスはしないでくれ」
そう言い残して消えた彼女に、暫し呆然とし、事の大きさに驚愕
消える間際に残された知識を共有していたレンは、その時に神秘と共存する事に
記憶を頼りに黒服と手を組み、自身の神秘を研究
といった流れです。細かな設定もありますが、そこはまたおいおい……
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