8月まで書かない予定が……
ユニバースの交差地点
■旧大陸錬金術師ギルド/禁忌エリア
「さぁて、それでは我々リミッティング・ファクターは4手に別れて来たる難事に立ち向かう準備を行いますよぉ」
なんとか多数のプレイヤー達を巻き、出航時以来の全員集合を果たした僕達はもはやクラン拠点のような扱いになった禁忌エリアにて会議を行っていた。
「つーかコレが終わったらどっかにクラン拠点置きたいな」
「違いない。毎回錬金術師ギルドに迷惑をかけるのは気が進まないし……自分がいないと入れないのも不便に過ぎる」
考えていたことは皆同じなようで、臥竜点睛とシロミ魚が速攻話を脱線させる。
「はいはい、今は色々と忙しいですからね〜。全部終わったら海上拠点でもなんでも建てますよぉ」
手を叩いて視線を自分に戻したミレィさんがサッと新大陸と旧大陸の地図をそれぞれ錬金術用の大釜に乗せるように開いて見せた。
んー、4手……?
「呼称に迷いますが……仮決めで1チームとしますかぁ。第1チームは私とシロミ魚、あとレミィちゃんですねぇ」
曰く、役目はライブラリへ出戻っての世論操作と必要情報の取得、協力者との交渉だとか。
いつもいつも頭脳労働をしてもらって申し訳ない……。僕もできれば良いんだが、当事者が世論操作なんてできるわけないでしょうよと言われてしまった。た、たしかに……。
「了解。自分はついでにシュテルメアの分もあわせて錬金素材の収集も行っていく。強化道中では決戦時のアイテム在庫を考えなくて良い」
「ひー、申し訳なさすぎる……まぁじでありがとね」
「気にしないで良い。リーダーは祝勝会で働いてもらうしな」
「ですねぇ。というわけで第2チーム。メンバーはリベリオス1人ですね〜。問題は?」
「ないですよ。元黒狼のメンバーも頼れないことはないですからね。勇魚の方はお任せを」
曰く、役目は新たにユニークモンスターに名を連ねる可能性のあるリヴァイアサンこと“狂慕のイサナ”の監視と調査。
元黒狼メンバーもそうだが、情報面では第1チームとの連携も行うとか。
「シュテルメア」
「………………何?」
「僕のことも頼ってくれ。力になってみせるよ」
「もちろん。頼りにしてるよ」
真っ直ぐと僕を見つめて告げられた言葉に、僕もできるたけ誠実かつ真っ直ぐに返答する。
ソレに対して口角を上げる彼は、数日前に会った時に比べてなおどこか変わったような、一回り大きくなったような雰囲気を感じさせられた。
「……おいおい、アイツって嫌味敬語野郎君だよな? なにしたらあんな爽やか青年みたいになるんだ」
「おいおい、シュテルメアセラピーか……? 怖いな」
「おいよいよい、怖い怖い」
「よっしぶっ飛ばしてやりますよ!!! 雑魚共の癖にピーピーのたまって!!!!」
「はいそこまでですよー、何回脱線したら気が済むんですかぁ?? それと、第2チーム以降の3チームは協力者の転移魔術にて総員新大陸に飛んでいただきますので〜」
コソコソニヤニヤとイジるように陰口を叩く臥竜点睛とキリキリ舞いに速攻キレて化けの皮を脱ぎ捨てたリベリオスの首根っこを掴んで留めたミレィさんが、特に気にした様子もなく会議を続行させる。
というかまたディープスローターさんに頼るのか……。コレって報酬というかお礼の代金どこから出してるんだろうか。
「第三チームのメンバーは、脱線組ですねぇ。船長、臥龍点睛さん、キリキリ舞いさん、アルジェントさんの4名で〜」
「おう」
「あいよ」
「了承した」
「…………」
ていうかタツノオトシゴ魚人ことアルジェントさんはまだ助太刀してくれるんだ。なんで……? 助かるけども。
「役目としては新大陸側での協力者集めと船の確保ですねぇ。新大陸前線拠点を中心に活動してもらえれば。特に前線拠点を作成した大工職の方々の助力を得られれば言う事なしですよぉー」
「分かった」
「それとアルジェントさん。後ほど話しますが別件で頼みがぁ……」
「……時前に承諾した通りだ。海の化身とシロミ魚と打ち合わせを後ほど行う」
「完璧です! よろしくお願いしますー。さて最後に第四チームですねぇ」
ミレィさんがコチラに向き直り、新大陸の地図と僕が抱えるクリオネちゃんの魔力を指差し、
「メンバーはまだ名前の上がっていないシュテルメア君とナナさんの2人ですよぉー! まずすることは当然、クリオネちゃんの復活ですねぇ。既にアポと確認は取れていますので!」
自信あり気に言い切ったミレィさんの目は、考察厨としての興味に輝いているように見えた。
状況が状況のせいでのんびり楽しめはしないが、楽しそうでなによりである。
曰く、僕ら第四チームの役目は僕の強化だ。
……絶対に最後の最後に戦場に立っていられるように。
「私達が次に全員集合するのは恐らく決戦当日です。もちろんメールで打ち合わせは適宜行いますがぁ……それぞれの役目を全力て果たさなくては勝てない相手ですからねー、
さぁさぁ、張り切って行きますよぉー!」
「「「「おう!!!!!!」」」」
それからいくつかの決定事項と狂える大群青に関する討伐プランについての話を終え、僕達はそれぞれの道を進み始めた。
◆
と、言うわけで。
イカれたメンバーを発表するぜ!!!
まずは僕、海中戦闘特化の魔術師! 海じゃ強いが陸では弱い! シュテルメア!
あと今はチェストリアに格納されているが一応同行のナナさん!!!!
次に世界最速! スーパー有名人! サンラクさん!!
めちゃくちゃ早い上に征服人形のエルマ=317さんもいる!!
そして世界最高の火力! サンラクさん曰く最強の暴力装置、サイガ=0さん!!
そしてそしてコチラ知り合い! プレイヤー最高峰の鍛冶師イムロンさん!!! お世話になっておりますいつもありがとうございます!!
追加メンバーらしい! 勇者武器である聖杖の所有者、プレイヤー最高峰ヒーラー! 火酒夏さん!!!!!
そして本当に知らないnotプレイヤー、知り合いに会いたいとのことで同行する竜人族、ラダーさん!!!!
以上だ!!!!!!
「ちょっっっっっっと待って」
「よろしくお願いしまーす」
「よ、よろしくお願いします……」
メンバーが本気すぎる。何したらここに僕を放り込めるんだミレィさん。まじで……!?!?!?
「なんか増えに増えてね?」
「い、色々あるみたいですね……」
「竜人族に関しては私も知らないんだけど?」
「いやー……その、ちょうどのタイミングでラダーさんの依頼を受けてたと言いますか。あ、よろしくお願いしますツチ……サンラクさん」
「アナザーの人は?」
「ミレィに頼まれた。鍛冶師的にも面白いものが見れそうだから良しってことで」
よ、よろしくお願いします……(2回目)
「へー。まいっか。
……では皆さんよろしくて? 出撃しましてよ!!」
一ミリも説明理解できなかったけどなんか本来男だけど女体化しているらしいサンラクさんがお嬢様言葉で出撃を宣言し、僕達闇鍋メンバー一行はドワーフの里に向けて進み始めた。
理由も過程も全部理解してるはずなんだけど結果に一ミリも納得行かねぇ……。
なんとなく察されていた方もいらっしゃるかと思いますが、この闇鍋新大陸開拓、エルドランザ関連のための貪る大赤依及びジークヴルム討伐タイミングとの兼ね合い、ミレィ/サンラクのオルケストラ討伐のタイミング、クターニッドの印栞獲得(クターニッドに3回挑む)のための挑戦回数とインターバルの調整など、原作との時間調整が本作品で最も苦労している部分です。
何回原作とにらめっこするんだ自分は。
次話の更新は明日の17時の予定です。