個々での返信が難しかったので、此処で一言
……曇らせ系ゲーム多くなぁい?
アリス奪還組、現段階での赤飛リンの呼び方のおさらい
先生
→リンくん
ウタハ
→カオナシさん、リンさん
ネル、モモイ
→カオナシ
他
→カオナシさん
アリスが連れていかれてしまった翌日、先生とゲーム開発部、エンジニア部、ヴェリタス、C&C、そして──
「どういう事ですか!会長とカオナシさんがアリスちゃんのヘイローを破壊しようとしてるって……一体なんの冗談ですか!?」
──セミナーのユウカとノアが、ミレニアムサイエンススクールのとある一室に集まっていた。
「落ち着いてください、ユウカちゃん。今は先ず、情報連携及び状況の把握をしないと」
「……っ、そうね……ごめんなさい」
ノアに嗜められたユウカは、深呼吸を繰り返して荒ぶる感情を抑え込もうとする……が、やはりそう簡単に飲み込めるものではなく、眉間に皺がよったままであった。
それでも、何とか会話が出来るくらいにまで心を鎮めた彼女の様子を確認すると、彼女たちは早速本題について話し出す。全ては──
──リオとカオナシの凶行を阻止し、アリスを取り戻すために
◇◇◇◇◇
「まず、二人の目的について──"何故、アリスちゃんのヘイローを壊そうとしているのか"」
「理由は明白だろ。あいつらはあのチビを危険な存在……それこそ、アビドスに現れたビナーっつーヤツと同類だって考えて、"キヴォトスの未来の為に〜"って行動してんだろうよ」
"くだらねぇ"と、ネルは不機嫌極まりないといった様子を隠そうともせずに鼻を鳴らす。……しかしよく見てみれば、その不機嫌さの中にどこか疑念のようなものも混じっているように見えた。
「ネル、何か気になる……ん?」
先生が理由を訊ねようとしたそのタイミングで、"ドタドタ"とこちらに駆けてくる足音が響く。
「モモイ──」
「参!じょ……んえ、何この集まり???」
元気よく名乗りを上げようとして、錚々たる面子を前に脳内に疑問符を浮かべるのは──……既にもう本人が名乗りを上げているから正体は明らかだろう。
Divi:sionの攻撃により意識を失っていた筈の、才羽モモイが姿を現した。
「「
「おわぁっ!?」
涙を滲ませる二人に抱きしめられた彼女は驚き、そして気付く。"意識が戻って良かった"と喜びを顕にする彼女達の涙に……悲しみの色が混じっていることに。
「……あれ?」
"そういえば"と、モモイは一人足りないことに気がつき辺りを見渡す。……アリスが居ない。
一体どこへいるのか、もしかして妹の様子がおかしい事になにか関係しているのかと訊ねれば、返ってくるのは必然──アリスが連れていかれたことについて。
妹の口から語られた現状を耳にしたモモイの第一声は──
「このおバカさんが!!」
……であった。怒り心頭な様子の彼女は、しかしどうやらアリスが連れ去られたことに怒っている訳では無いらしい。
……否、怒ってはいるがそれはそれとして……妹の、仲間のハッキリとしない態度に彼女は怒っていた。
「みんなの気持ちは分かるよ!……私だって、みんなの話を聞いてたら胸がぎゅっとしちゃってるもん」
「でもさ、"アリスは世界を滅ぼす魔王だから、ヘイローを壊します"なんて言われて、納得なんか出来るわけない!……ていうか"魔王"がどうとかそんなのどうでもいい!私は──」
「「……ッ!」」
「ミドリもユズも……ううん、みんな同じ気持ちだから、ここに居るんでしょ!?」
モモイがそう問い掛ければ、彼女の熱が伝播して……ミドリの、ユズの、皆の胸の内に燻っていた迷いが晴れていく。
「いいこと言うじゃないの、少し見直したわ」
「ユウカ……」
「私たちも協力するわ。……会長やカオナシさんに、しっかりと説教しなくちゃ」
「……ほんとに?いいの?」
「何遠慮なんかしてるのよ。……あなたの言う通り、私たちも二人の行動には納得がいかないもの」
「そうですね……理由どころか、本当に何も聞かされていませんからね。……カオナシさんには話してるのに、同じく生徒会に所属する私たちにはなんにも」
「理由なんざあいつらをシバいてから好きなだけ聞き出せばいいだろ?今はゴチャゴチャ考える必要はねぇ。──殴られたら、殴り返せばいい」
「奪われたもんがあんなら取り返せばいい。単純明快だ」
モモイの言葉にユウカやネルが同意し──そして全員の気持ちがひとつになった。
そうだ、アリスが魔王だとか……そんな事は
世界を滅ぼす力を持って生み出されたからと言って、必ずしも魔王にならなきゃいけない訳では無い。……魔王だと、決めつけていい訳が無い。
世界を滅ぼす程の大きな力なら、使い方次第では世界を救う為の大きな力にもなるはずだから。……勇者にだってなれるはずだと証明し、アリスの安全性を証明して連れ戻すのだと、彼女たちは決意を固める。
「先生!お願い、私たちに力を貸して!」
──先生の答えは、既に決まっている。
「もちろん。一緒に、アリスを連れ戻す方法を考えよう」
◇◇◇◇◇
「先ずは、リオ達の戦力について改めて確認しようか」
「ふむ……何年も前から準備に準備を重ねて来た会長たちが相手だからね、AMASというドローンは無数にあるだろうし、手数については考えても仕方が無いだろう」
「故に考えるべきは、"絶対に抑えなくてはいけない単騎戦力"への対処方法」
「……カオナシさん」
「そうだ、会長側の単純な戦闘能力で言うのなら、いちばん厄介なのはやはりリンさんになる。……彼を抑えなければ、こちらがどれだけ盤面を整えようとしても強制的に崩されてしまうからね」
ウタハの言葉に、皆は静かに頷く。
赤飛リンは、単純な身体能力の時点でキヴォトス上位。そこに極々わずかの生徒しか扱うことが出来ない神秘操作という特異な技術を、誰よりも高度に扱い組み合わせることで、短い時間であればネルを筆頭としたキヴォトス最上位勢と肩を並べる事が出来るようになる破格の駒。
……そもそも、神秘操作を意識して扱える生徒は全員彼に教わっているのだから、彼が一番高度に扱えるというのは必然ではあるのだが。
「それに加えて、神秘を宿すものであれば有機物、無機物問わず問答無用で入れ替える能力……話には聞いていたし、実際に目にしたこともあるが……流石にちょっと盛りすぎじゃないかい?」
更に更に付け加えるなら、能力の発動に必要なのは"柏手"を打つというたったのワンアクションだけである。
「単騎性能でも強いは強いんだけど……いちばん厄介なのは、乱戦に持ち込まれた時だね」
「いつ、誰が、何と入れ替えられるか分からない。……気づけば、敵地の真ん中に放り込まれるかもしれないし、逆に何も起こらないかもしれない」
「たった一つ、柏手を打つという動作だけで幾つもの択を強制的に突きつけてくる……か。……実に厄介だね」
「うーん……カオナシさんの足止めは、やっぱりネル先輩に任せる感じ「いや」か……ん?どーしたのネル先輩?」
エンジニア部とヴェリタスの少女たちの言葉を遮ったのは、今ちょうど話題にも上がっていた美甘ネル本人。彼女は、警戒すべきはカオナシだけではないと告げ、その者の名を明かす。
"飛鳥馬トキ"──ミレニアムの中でも極一部の生徒しか知らぬ、C&C五人目のエージェントにして、
「……あの日カオナシに飛ばされた後、先生たちの所に戻ろうとするあたしの足止めをしたのはトキだ。……間違いなくあいつは、リオの方に着いてやがる」
彼女の事を知るものは、成程と納得しながらも苦々しい表情を浮かべ……知らぬものは、このミレニアムにカオナシ以外にネルの足止めが出来る生徒がいるという事実に、目を丸くする。
「ふむ……そうなると今度は、ネルをどちらにぶつけるかという話になってくる訳だが」
「ネル先輩が二人に増えるなんてのは出来っこないし……」
「んー……カオナシって確か、ミレニアムで活動はしてるけどミレニアムの生徒じゃないんだよね?なら、あくまでも外部の、同じ学校の人を止めるって感じで前に来てくれた人達を呼ぶ事って出来ないのかな?」
"前に来てくれた人"──以前の廃墟探索の際にカオナシが助っ人として連れてきた二人の事を思い出したモモイは、彼女たちであればカオナシを止めることが出来るのではないかと問うが……先生は首を横に振り、"それは出来ない"と告げる。
「実は私も、そう思って今朝電話をしたんだけど──」
◇◇◇◇◇
【アビドスの為に力を貸してくれた先生には申し訳ないけど、おじさんは力をかせそうにないかなぁ。……先輩にはもう、銃を向けたくないからさ】
【それは重々承知してるよ。だから戦うんじゃなくて、説得だけでも、って思ったんだけど……】
【うーん……それも出来ないかなぁ。だって、おじさんも、ユメ先輩も──】
──先輩が何をしようとしてるか、もう聞いてるからさ
【その上で今回おじさんたちは、先輩のやろうとしてる事は止めない……っていうより、本当にどうしようもない状況にならない限りはなるべく
【……っ】
考えていなかった訳じゃなかった。それでも、あって欲しくはないと思っていた。
しかし現実は非情で、彼女たちは赤飛リンの目的を知った上で
【そっ、か。……ごめんね、変な事聞いちゃって】
【ううん、先生が謝る事じゃないよ。寧ろ先輩が迷惑をかけてる分、謝らなきゃいけないのはこっちの方だしさ〜】
電話越しに伝わる、苦笑した様子のホシノの言葉。……彼女もまた、先輩である赤飛リンの行動に苦悩した側の人間であるからこそ、先生の気持ちが分かるのだろう。
だからこそ……と言うべきか。
【……ま、悪いようにはならないと思うよ〜】
……と、彼女がついつい一言こぼしてしまうのも、仕方が無いことであったのだろう。
【……?それって、どういう?】
【………うへ、そろそろ会議の時間だから切るねぇ】
【ちょっ、待っ……】
◇◇◇◇◇
「……って言う訳で、残念ながら協力はして貰えそうに無いんだ」
「そっかぁ……まぁ、向こうについてないってことが分かっただけでも良かったのかなぁ」
"あの人たち、すっごく強かったし"と肩を落としながらも何処か安堵した様子を見せるゲーム開発部。マキやコトリが訊ね、モモイやミドリが彼女らの廃墟での戦いっぷりを説明し……
「……その二人、デケェ盾持ってたか?」
「え?うん、持ってたけど……ネル先輩、知ってるの?」
「ああ、前に一度だけ会ったことがあってな、ベクトルは違ぇがどっちもカオナシの野郎と同じくらい強ぇヤツらだ。……今回ばかりは、不干渉で助かったって言うべきか」
あのネルですらそう呟く、推定ミレニアム最強クラスが三人も居るという事実に対して、残るメンバーは"アビドス、魔境すぎない?"と少数精鋭にも程がありすぎるアビドス高等学校(在籍生徒5人+他2人)に対して、肩を震わせていたとかなんとか。
◇◇◇◇◇
「当日万全な状態で挑めるよう、ゆっくり休んでね。それじゃあ、またね」
その後、無事作戦会議も終わり、皆が帰宅していく中……
「……すみません、残ってもらってしまって」
「気にすんな、あたしも少し話しておきたいことがあったからな」
──先生、ネル、ユウカの三人だけが、その場に残っていた。
「……話したいことっていうのは、やっぱりリンくんの事?」
「っ……先生には、お見通しですよね。そうです、カオナシさんの事について、どうしても納得がいかない部分があって……」
「あー……わかるぜ、会計。先生も何となく察してはいるだろうが、リオの奴はともかく、カオナシは一度身内判定を下したやつには激甘だ。……まぁ、リオはリオで最近は変わってきてたみてぇだけどな」
「カオナシさんの反応からして、アリスちゃんの事を身内判定してないなんてことはまず無いと思います。……でなければ、兄と呼ばれることを許可するなんてまず無いでしょうし」
「んー……言われてみれば確かに」
先生はネルやユウカと比べれば、リンと関わった時間はさほど多くない。……その分、かなり濃い時間を共に過ごしては居たけれども。
それでも彼の人となりは十分に理解していたつもりで……だからこそ、彼がアリスのヘイローを壊そうとしていると知った時、酷く困惑したのだ。
「──だからあたし達は、あいつらには何か裏に隠された別の考え
「……も?」
「ああ、"も"、だ。リオにとっての優先は大多数の平穏で、カオナシにとっての最優先はアビドスだからな。……もし守るべきものに危険が及ぶってなったら、例え世界を敵に回してでも事を成すだろうよ」
「……そうだね。……認めたくは、ないけれど」
それでも、しっかりと事態を受止め無ければ解決しない。"悪いようにはならない"という発言から、ユメやホシノは裏の考えについても知っているのかもしれないが……
(……今考えても、どうしようもないか)
恐らく……否、間違いなく聞いても教えてくれはしないだろうと、先生は一つの可能性として脳裏の片隅に留め……決行日に向けての準備をする為にシャーレへと戻っていくのであった。
「先生、当日あたしは──」
「……わかった。……気を付けてね、ネル」
「おう。そっちは任せたぞ、先生」
オリ主の容姿情報
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いる
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いるけど、活動報告とかでいいかな?
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いらない