それと今回は、何気に初のユメホシ以外の原作キャラ登場です
…あと、今回はユメホシ全然でないです
──ミレニアムサイエンススクール、エンジニア部部室前
そこに、ある人物に呼ばれて訪れた赤飛リンの姿があった
コンコンコン…
「──変形機構を備えた特殊武装は?」
「ロマンの塊」
「「………」」
「鍵は開いてるから、入ってきていいよ」
「え?合言葉の意味……まぁいいか。それでいったい何の用だ?
彼を呼んだのは、白石ウタハ。自らをマイスターと名乗る、ミレニアムのエンジニア部に所属する一年生である。
ハードウェア方面にてとてつもない天才性を誇る人物ではあるのだが、ロマンの追求のためならどんな無駄や非効率なことでも取り入れようとするため、近い将来ではとある双子の片割れに、のちに入部する後輩も含め『頭良いのにバカの集団がいる!』と言われることになる
そんな彼女が呼んだ理由、それは
「実は、リンさんから前に買い取らせてもらった例の
「……それはいいことだと思うが、態々呼ぶ必要があったのか?」
前に宝探しの際に見つけた白い金属についての報告だった
「あぁ。…買い取って以降、寝る間を惜しんで調査を行っていたんだが、どうやらあれはただの金属ではないらしい」
「いやちゃんと寝ろよ……、それで?」
そう言って催促するリン。その後ウタハが口に出した内容は、まったく予想だにしていないものだった
「──実はあの金属には、
「………は?」
"ナノマシン"、どうしてそんなものが?未知のものとはいえこれはただの金属ではなかったのか、なんでそんなものがアビドスの砂漠にある?と、疑問を口にする
「それはわからない、このナノマシンがいったいどういうものなのかもさっぱりだ。…マイスターを名乗るものとして悔しい限りだよ」
「……唯一わかっていることがあるとすれば、これはかなり古いもので、言ってしまえば一種のオーパーツとも呼べるものだ。この金属──いや、金属というのも間違いだね。この
「……」
"金属ではなく、機械"──なぜそんなものがアビドスの砂漠にあったのか……なぜ?いったい誰が、何のために…?そんな思考の沼にはまりかけたとき
「あぁ、そう言えばもう一つ言い忘れてたことがあった。どのくらいの強度なのか気になって耐久実験を行った際、付けた傷が修復されていってね。そのことがあって、ナノマシンの存在に気づけたんだ」
「……そういうことは先に言ってくれ」
…………
その後いくつか話をし、また新たに分かったことがあったら連絡してもらうよう約束を取り付けてから、エンジニア部の部室を後にする。
なぜ金属のような見た目をした機械がアビドスの砂漠に落ちていたのか、疑問は尽きないが──
(…折角ミレニアムに来たし、二人になんかお土産でも買って帰るか)
いったん頭の隅に追いやり、そんなことを考えながらミレニアム内を歩いていく。すると
「ちょっといいかしら?」
「…誰だ?」
──不意に声を掛けられる。警戒しつつ相手を見やると
「そんなに警戒しなくていいわ、別にあなたに危害を加えようだなんて思ってないもの」
「…自己紹介がまだだったわね。私は
生徒会の一員を名乗る人物が話しかけてきた
「セミナーの?なんでそんな人物が俺に?──ッ!お、俺はまだ何もしてないぞ!?」
「実はあなたに頼みたいことが……ちょっと待ちなさい、まだってどういうことかしら?」
…………
「『将来キヴォトスに訪れる危機に対抗するために協力してほしい』ねぇ……、それは本当のことなんだな?」
「えぇ……正直、荒唐無稽なことを言ってるとは思うわ。でも、キヴォトスを陥れる危機は必ず訪れる」
真剣な顔でそういうリオ、嘘を言っているようには見えないし、そもそも嘘を言うような人物では無いのだろうと、少し接しただけでも感じ取ることが出来た。しかし、だからこそ──
「……解せねぇなぁ」
「…何がかしら?」
聞こえてきた言葉に対して、そう疑問を口にするリオ。それに対してリンは"解せない"と思った理由を説明する。
「──何でそれを俺に話そうと思ったんだ?記憶違いじゃなければ初対面の筈だろ?……さっきまでの話が全て本当だとして、俺に協力を求める理由がわからん。見るからに合理主義を突き詰めたようなあんたが、そもそも信じてもらえるかも分からないような無駄話をするとは思えない」
「…えぇ、あなたの言うとおり初対面よ。そして、無駄話はしないと言うのも間違っていないわ」
「……だったらなんでだ」
その疑問に対して、リオは答える
「理由は幾つかあるわ」
「──先ず一つ目、あなたの戦闘能力が必要だったから。…普段は巫山戯た様子を見せているようだけれど、こと戦闘を行う際に至っては意識を切り変え、その身に宿る能力を用いて合理的な判断のもと敵対者を殲滅する事が出来る点」
"その身に宿る能力"──その言葉を聞き、目を見開いて驚愕の表情を浮かべる
「…知ってんのか」
「えぇ、キヴォトス唯一のヘイローを持った男子生徒だもの、調べるのはそう難しいことではなかったわ」
その言葉を聞いて冷や汗をかく。
──戦闘時に能力を使用することは確かにあるし、ホシノと組手を行う際に至っては頻繁に使用している。
しかし、他自治区で戦闘を行うようなことはほとんど無く、ミレニアム自治区内に至ってはそもそも一度も戦闘行為を行った事はない。それなのに能力を知っているという言葉──調月リオの情報収集能力の高さに戦慄を覚える。
「二つ目、貴方がミレニアムに持ち込んだ金属塊。…あれがキヴォトスを危機に陥れる存在が齎したものである可能性があるから。……貴方も何かしら知っていると思ったけれど、その反応を見る限り知らなかったようね」
「……」
先程の自身の能力を知っているという言葉が比にならないほどに衝撃的すぎて、今度は言葉すら出てこない。
──キヴォトスを危機に陥れる存在がアビドスの砂漠にいる…?
(……もしもそれが本当だとしたら、仮に今後、借金を返済できたとしても……いや)
「…あくまでも、可能性の話なんだな?」
「えぇ、例の金属…、いえ、機械だったわね。それについてはまだ調査も全然進んで居ないから、あくまでも可能性の域は出ないわ」
「そして三つ目──」
「合理的な判断を行うことが出来る貴方であれば、これまでの話を聞けば断らないと思ったから」
「だから、貴方には私の部下になってもらうために声を掛けたの。──キヴォトスを、守る為に」
「…なるほどなぁ」
──キヴォトスを守る為、か
「それで、どうかしら」
そう訊ねてくる。それに対しての返答は──
「悪いが、断らせてもらう」
了承ではなかった
「…どうしてかしら?……やっぱり、信じられないから──」
「…あー、勘違いしないでくれ、別にあんたの言うことを疑ってる訳じゃないんだ」
「だったらどうして……」
リオの疑問に対して、リンは後頭部を掻きながら
「俺の能力について知ってるあんたなら、俺の通ってる学校の現状についても知ってるんだろ?」
「…えぇ、知っているわ。でも──」
「借金の返済ができても、キヴォトスが滅んだら元も子もない、か?」
「…っ、えぇ、そうよ。それが分かっているならどうして断るのかしら?」
その言葉に対してリンは
「優先順位の問題だ。確かにキヴォトスの危機はどうにかしなければいけないとは思うが、すぐに訪れるようなものじゃないんだろう?……俺は一刻も早くユメやホシノに、借金なんかに囚われない普通の学生生活を送ってほしいんだよ。部下になんてなったら、借金の返済をするのが遅くなるからな」
「…借金の返済ができたら部下になるってことかしら?」
「いや、ならないけど」
「………?」
先ほどまで維持できていた無表情が崩れ、ついにリオは、本気で困惑した表情を浮かべる
「…ははっ、あんたもそんな顔するんだな。…さっきも言った通り、部下にはならない。俺は自由が好きなんだ、部下になんてなったら自由がなくなっちまう」
「………矛盾しているわ、だったら何故、アビドスにとどまり続けているの?借金の返済に囚われて、自由なんてないじゃない」
「あん?そんなの──」
…………
「──それなら、仕方ないわね。今回の話は聞かなかったことにしてちょうだい」
そう言ってこの場から立ち去ろうとする。
「ちょっと待った」
「…何かしら?私は時間を無駄にしていられないの」
淡々と、しかしどこか苛立ちに似た感情を浮かべながらそう告げる。
「部下にはならないとは言ったが、別に協力しないとは言ってないだろ?」
「…どういうことかしら」
「…借金の返済が優先だとは言ったが、キヴォトスに訪れる危機もどうにかしなくちゃいけないのはわかってる。ましてやそれがアビドスの砂漠にある可能性があるんだろ?だったら、二人が安全に暮らせるようにするためにも、脅威を排除する必要がある」
「それに、さっきあんたが言った、『キヴォトスを守るために』っていう気持ちは、俺にも理解できる。……あんたと違ってキヴォトス全部を背負おうなんて覚悟を持つことはできないけどな」
「……まぁなんだ、危機の排除については互いの利害が一致してるからな。部下じゃなくて、協力者にならなってもいい。もしくはお互いの脅威に対して対抗するための同盟か?」
あまり人に対して説明するのが得意ではないのか、どこか言葉に詰まりながらもそう口にする
「……合理的な判断ができるっていう言葉は訂正するわ。貴方、随分と回りくどい言い方をするわね。…もっと端的に伝えたらいいのに」
「…さっきまでの意趣返しみたいなもんだ」
そっぽを向いてそう答える。少しして、リオはリンに向かって右手を差し出し──
「なら、よろしく、同盟者。……あなたがもしキヴォトスを陥れようとした場合には、私があなたを撃つわ」
「こっちこそよろしくな。……あんたがアビドスに害を為そうとした場合、俺があんたを撃つ」
──ここに今、少し歪な……アビドス、ひいてはキヴォトス全土に訪れる脅威に対抗するための同盟が誕生した。
その後は、情報共有を円滑に行うために連絡先を交換し、リンはミレニアムを後にした。
──なぜリオが同盟を結ぶことにしたのか。それは先ほどの『借金の返済に囚われているのに、なぜアビドスに留まり続けているのか?』という質問の答えにある。
【………矛盾しているわ、だったら何故、アビドスにとどまり続けているの?借金の返済に囚われて、自由なんてないじゃない】
【あん?そんなの──アビドスが大好きだからに決まってるだろ?】
──アビドスが大好きだから
そう答えるときの彼は、とても真剣な表情をしていて……その気持ちが理解できたから、同盟を結んでもいいという提案に応じたのだ。
──何故なら、自分にも守りたいものが、大好きな場所があるから
(……彼と同盟を結ぶことができてよかったわ。これでより、キヴォトスへ訪れる危機への対策を盤石なものにできる)
抱く決意をより強固なものにして、リオは生徒会室へと戻っていった。
「あれ?この超天才清楚系病弱美少女ハッカーである私の出番は!?」
──とある自称超天才(以下略)を放置したまま
…………
アビドスに帰っている最中
「…あ、ユメとホシノへのお土産買うの忘れてた」
色々なことがありすぎて二人へのお土産を買っていないことに気づいたリン。戻って買いに行こうかと悩んでいると、不意に視線を感じる。
「……さっきからこっち見てるやつ、五秒以内に出てこい。でなけりゃ撃つ」
そう口にした。……普段であればその程度のことでここまでは言わない。しかし、感じた視線が──あまりにもドロドロとした、悪意に満ちた視線だったために
「…クックック、まさかこの距離で気付かれるとは思いませんでした。流石はキヴォトス唯一の男子生徒、いや、『───』といったところでしょうか?」
「初めまして、赤飛リンさん。私は…、そうですね、
「本日はあなたに対して一つ、とても魅力的で断りがたい提案をさせていただこうと思いまして、こうして足を運ばさせていただきました」
「──アビドスが抱える借金の約半分を負担する代わりに、あなたの生徒としてのすべての権利を私にお譲りいただきたいのです」
「あなたはアビドスの借金を減らし、他の二人にかかる負担を減らして少しでも早く、まともな学生生活を送らせることができる。私は、あなたに対するすべての権利を手に入れることができる。どうです?お互いの利になる提案でしょう?」
「──私と、契約を結んでいただけますか?」
そういってこちらを見る、自身を黒服と呼称する存在。黒服の提案に対してリンは──
「え、ヤダ」
「……え?」
心底いやそうな表情をしながら、ノーを突き付けた
お気に入り登録してくださった方が170人を超えました!
数日前は一週間以内に100人いけるかもと思っていたのが、気付いたら200人が目前に…!ありがとうございます!
今後とも「小鳥遊ホシノの先輩」をよろしくお願いいたします!
当キヴォトスの先生は ※あくまでも参考程度です。必ずしも結果通りになるとは限りません。また、オネエ、姉御の場合はイオリの足は舐めません
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男
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女
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オネエ
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姉御