小鳥遊ホシノの先輩   作:燐檎あめ

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今回ちょっとネタよりです。シリアルタグが効果を発揮します

お気に入り登録者数が189人になり、200人超えが目前となりました!それに、評価バーに色もついて…!ありがとうございます!

…感想とかも、書いてくれてもいいんですよ?


黒服

 ──自身を黒服と名乗る存在に契約を持ち掛けられるが、それに対して心底いやそうな表情を浮かべながら断るリンであった

 

「…クックック、急なことで混乱してしまう気持ちもわかりm「いや別に混乱とかしてないけど」………なぜお断りされるのか、後学のために理由をお聞きしても?」

 

 そう訊ねる黒服。むげに断られるし、話も遮られたことで苛立ちを覚え始めているのか、心なしか語調が強くなっている。しかしリンは、一切気にした様子もなく

 

「いや、当たり前だろ。誰が奴隷契約なんざ結ぶかってんだ」

 ──あとシンプルに胡散臭い

 

 そう答えた

 

「……ふむ、私は別に奴隷契約を結ぼうなどとは考えておりませんよ?ただ、あなたの生徒としての権利をお譲りしていただきたいだけで──」

 

しらばっくれんな

 

「ここ、キヴォトスは学園都市だぞ?『学生であること』、それが一種の身分証明となるそんな場所で、生徒としてのすべての権利の譲渡なんて正気の沙汰じゃない、実質()()()()()()()()()()()と同義だろうが」

 

 その言葉を聞き、押し黙る黒服。しばらくして

 

 

 

 

「……クックック、リンさん、どうやら私はあなたのことを侮りすぎていたようです。随分と聡明で……いえ、もっとバカな方だと思っていました」「おいなんで言い直した失礼な奴だなぶっ飛ばすぞテメェ」

 

「次はもっとあなたに対しての情報を集め、より互いに利のある提案をさせていただこうと思います」「おい話聞けよ」

 

「こちら、私の連絡先です。もしあなたから契約を持ち掛けたい、ということがあれば、こちらに電話をかけてください。あぁ、もちろん私の方からも随時連絡させていただきますね。…それでは本日は失礼させていただきます」「いらねぇよ、掛けてくんな、失礼すんなおい待てやぁ!」

 

 そう言い残して、黒服は目の前から消えていった。完全にその場からいなくなっていることを確認したリンは

 

「……はぁ、なんだったんだアイツ。…まぁどうでもいいか、帰って二人とお菓子でも食べよ」

 

 ──そのためにも、やっぱりミレニアムに戻ってお土産買ってくるかな

 なんて考えながら、来た道を戻って行くリンであった

 

 

…………

 

 

 ──翌日、アビドスにて

 

「おはよう」

「「あ、リンくんおはよ~/リン先輩、おはようございます」」

 

 少し疲れた様子で教室に入ってきたリン。その手には紙袋を持っており

 

「これ、昨日ミレニアムに行ってきたときのお土産な~」

 

 そう言って二人にミレニアムで購入したお土産を手渡した後、席について突っ伏してしまった

 

 ──あの野郎、帰った後にさっそく電話かけてきやがった。無視してもブロックしても一向に鳴りやまねぇし、仕方なく出たら世間話だったし。……地味に話が盛り上がったのが腹立つッ!

 

 

 

 

 

 ……いや、世間話だけじゃなかったな、アイツは

 

 

「リンくん、どうしたの?…なんか疲れてるみたいだけど」

「いやぁ、ちょっと昨日ゲームに集中しすぎたせいで夜更かししちまっただけだ、気にしなくていいぞ」

 

 ……アイツは、アビドス砂漠に落ちていたアレ(白い金属)について知ってる様子だった

 

 

 

【──あぁ、そう言えばリンさん】

 

【なんだよ】

 

【貴方が拾い、ミレニアムに持ち込んだ例のアレについてですが、今後はなるべく関わらないことをお勧めします。……貴方方には手に負えないものですので】

 

【……は?お前あれについて知ってッ──】

 

【おっと、もうこんな時間ですか、学生である貴方はあまり夜更かしをしないほうがよろしいでしょう。それではまた今度】

 

【おい待てまだ話は終わってねぇぞ!……クソ、切りやがった!】

 

 

 

 あの後何度かかけなおしたが、結局電話に出ることはなかった。その後も思考を止められず、結局寝付いたのは深夜の2時を超えた頃だった

 

 ──いったいアイツは、何を、どこまで知っているんだ?……そもそもアイツが黒幕なのか?もしそうだとしたら、ユメやホシノに被害が出る前に……

 

 そんな思考の沼にはまり始めたとき

 

「……先輩」

「ん?どうしたんだホシノ…っ!?」

 

 リンが座っている席の前に立ったホシノが、声をかけてリンが顔をこちらに向けるのと同時に、両頬をつねって引っ張ってきた。

 

「……いひゃいんでゃけど」

 

 そういうが、ホシノは離すどころか引っ張る力を強めていく。流石にやめさせようと手をつかもうとするが──

 

「何を、悩んでいるんですか?」

「……にゃんのこtイデデデッ!!」

 

 『何を悩んでいるのか』と聞かれ、ごまかそうとするが余計に頬を強くつねられてしまう。

 

「……先輩たちが前、私が悩んでいたことに気づいてくれたように、私だって先輩が何かに悩んでることくらいわかるんですよ、誤魔化そうとしたって無駄です。」

 

 ──早く話してください

 

 そう言って、どんどんと引っ張る力を強くしていく

 

(話そうにもこんな状況じゃ話せないんだが!?)

 

 と言おうにも声に出せず、つねられた頬が赤くなり、しばらくしてからユメが「そんなに強く引っ張ってたら話せないよ」と窘めることで、ようやく手を離してもらえた。

 

 

…………

 

 

「いってぇ…、大丈夫か?赤くなってないよな?」

「うん、赤くなんてなってないよ~」

 

 パシャッ

 

「…なんで今写真撮った?」

 

「撮ってないよ~?」

 

「いやでも今"パシャッ"って……」

 

 撮った写真を消させようとするが、その前にホシノに止められる

 

「先輩、そんなことはどうでもいいんですよ」

 

 いや、どうでもよくは…と言おうとするが、"これ以上ふざけることは許さない"と言わんばかりの表情でこちらを見るホシノを見て思い留まる。

 

「それで、先輩は何を悩んでるんですか?」

 

「……話さなくちゃダメか?」

 

「当たり前です、正直に話してください」

 

 こちらを気にかけるホシノのその言葉に対し、リンは──

 

「実は昨日、変な奴に絡まれてな…。ものすごく鬱陶しかったんだが、別に指名手配犯でもなければ犯罪も犯してないしで、ひっ捕らえることもできないしでどうしようかと思ってたんだ」

 

 ──真実を織り交ぜつつ、虚実を伝えることを選んだ。

 

「…変な奴、ですか?」

 

「あぁ、なんか『ばにたすばにたす』とか言いながら俺の周りをぐるぐる回ってわけのわからん踊り踊ってやがってな……、寝ようとしてもその光景が頭の中に浮かんでくるせいで寝れなかったんだよ」

 

 苦笑いを浮かべた表情で、そう告げる。どうせ二人はアイツのことを知らないんだし、散々こちらを弄んできた意趣返しとしてバカなことしてる奴だって伝えても問題ないだろうと

 

 …それに、アビドスに存在するかもしれない脅威に関しては、あくまでもまだ可能性の段階なため、話せるわけがなかった。ただでさえ九億もの借金を抱えている最中に、二人に余計な不安を与えたくなかったのだ。

 

「リンくん、その不審者ってどんな見た目してたの?私たちも気を付けておいた方がいいと思うんだけど……」

 

「ん?あぁ、確かに伝えといた方がいいよな。……確か、全身真っ黒のスーツを着てる奴だったな」

 

(──え?全身真っ黒のスーツを着てる奴?)

 

 ホシノはとある人物が脳裏に過ぎるが、すぐに考えを改める。アイツは胡散臭く、悪意に満ち溢れた奴だが、流石に変な踊りを踊ったりはしないだろうと。そもそもあの見た目でそんなことをするイメージがわかなかった

 

「うわぁ……、確かにそんなの見せられたら眠れなくなっちゃいそう、リンくんも災難だったね。……どうしよ、ちょっと想像しちゃった…」

 

 そう言って、普段温厚なユメですら、見たことないようなドン引きした表情を浮かべながらもリンに同情する。

 

 ……その後に想像してしまって自爆してしまったのはご愛嬌ということで。

 

 

…………

 

 

「…まぁ、そう言うわけだ、心配かけて悪かったな」

 

「うぅん、そう言うことだったら仕方ないよ」

 

 変なことを考えているうちに、気付けば話に区切りがついていた。…まだ何かを隠している気がするが、もう聞けるような雰囲気ではなくなってしまった

 

「…はぁ、先輩、ちゃんと周りには気を付けてくださいね?というより、先輩なら簡単に逃げれたんじゃないですか?」

 

「いやぁ、アビドス自治区内ならまだしも、他校の自治区内だったからな…。変に事を荒げたらいかんと思って」

 

「……それでも、先輩の身に何かあるよりかはマシです。…先輩たちがいなくなってしまったら、寂しいので……

 

「ホシノ…」

 

 自身の事を案じてくれているホシノの言葉を聞き──

 

「…ごめんな、次からは安全第一を心掛けるようにする、約束だ」

 

 申し訳なさそうな表情を浮かべながら、そう言った。

 

 ──二人に真実を明かすことができない罪悪感を、別種の罪悪感で隠すように

 

「…わかってくれたならいいです」

 

 少しの間、沈黙が流れる。が、そんな雰囲気を壊すようにユメが一つの提案をする

 

「……あ!そうだ!次の利息返済日はまだ先だし、リンくんも疲れてるみたいだから、三人でお昼寝しよ!」

 

「…………なんて?」

 

「だーかーらー!リンくん眠たそうだし、三人でお昼寝しよっ!リンくんが真ん中ね!」

 

 "三人でお昼寝"か、なるほど、眠たかったし丁度いいな……

 

「…いやいやいや、ダメだろ!?」

 

「え?なんで?」

 

「なんでって、倫理観とかいろいろとあるだろう!ってかなんでホシノは否定しないんだ?普段は真っ先に反対する側だろ!?」

 

 あまりにも急な提案に度肝を抜かれ、冷静さを失うリン。ホシノに同意を求めようにも──

 

「……まぁ私も、ちょっと眠かったので」

 

 普段であれば反対するはずのホシノですら賛同気味であった。

 ──味方は、味方はいないのか!?

 

「か、仮に三人で昼寝をするとしても、真ん中はホシノなんじゃないのか!?」

 

「は?私が小さいっていうんですか?」

 

「あ、いや、そういうわけじゃ…、いたっ、ちょっと待っ……」

 

 

…………

 

 

 結局その後、二人の押しに負けて三人で昼寝をすることになった。…せめてもの抵抗として、マットを分けることには成功した。

 

「それじゃあ、おやすみ~。…起きたらリンくんが買ってきてくれたお土産一緒に食べようねぇ」

 

「いいですね。…それではおやすみなさい、ユメ先輩、リン先輩」

 

 そう言って二人は眠りについてしまった。対してリンは──

 

(……いやこの状況で眠れるわけあるかぁ!?)

 

 寝ようにも寝付けない状況に嘆いていた。……まぁ、10分後には爆睡していたのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ──あぁ、どうか、()()が少しでも早く、真っ当で、幸せな生活を送ることが出来ますように




後半結構シリアスも出ちゃった

以下おまけです



──ある日のこと、いつものごとく黒服に持ち掛けられた契約を断ったホシノ

「あ、そう言えばお前に一つ聞きたいことがあったんだけど」

「おや、貴方から私に対して質問があるとは、珍しいこともあるのですねぇ」

「うっさい黙れ、質問することにだけ答えろ」
「……お前、過去に『ばにたすばにたす』とか言って変な踊り踊ったことある?」

「…………………はい?」

「…踊ったことないのか、ならいいや」

 そう言って、ホシノはその場を去った──


「……ばにたすばにたす?」


 ──あまりにも理解の範疇を超えた質問に困惑し、固まった黒服を放置して

当キヴォトスの先生は ※あくまでも参考程度です。必ずしも結果通りになるとは限りません。また、オネエ、姉御の場合はイオリの足は舐めません

  • オネエ
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