今回はプロローグのオリ主視点です。
──曇らせタグがアップを始めました
ビナーとの戦闘を終えたリンは、ユメと黒服の元へと戻ってきていた。
「──クックック、リンさん、よくぞ無事n「ユメに変なことしてねぇだろうな」……えぇ、していませんよ、そういう契約でしたので」
リンはユメの状態を確認し、改めて黒服に何もされていないことを確認する
「……うん、特に変なことはされてないな」
「当然です。一度結んだ契約は必ず履行する、それが私のモットーですので」
リンは覚る、今の黒服の言葉に嘘が含まれていなかったことを。胡散臭い奴ではあるが、こと
「……そうか、疑って悪かった」
「いえ、お気になさらず」
「……なぁ、黒服。ここに来る前に話していた契約の件についてだが、ユメを病院に連れて行ってからでいいか?」
「ふむ…、えぇ、構いませんよ。あのような素晴らしい現象を見せてもらえたので、そのくらいは譲歩いたします。──ただ、後で『やはり結ばない』というのはやめていただきたいので、今この場で"
「あぁ、そのくらいなら構わない」
リンのその言葉とともに、黒服は契約書の原本を取り出し、契約内容を記載していく。
「では念のため、内容を確認してください」
記載が終わると、そう言って今作成した契約書をリンに差し出す。契約内容について不備はないか、こちらを欺くような記載がないかを確認していく。
「────確認した、内容は特に問題ない」
「では、こちらにサインを」
黒服が指し示した箇所に、自身の名前を記載する。
「────はい、確認いたしました。これにて契約は成立となります」
「よし、それじゃあユメを──」
「……せん、ぱい?」
「──ッ!?」
突如として聞こえてきた第三者の声──本来この場にいないはずの人物の声が聞こえ、反射的に振り返る。
視線の先には、学校にいるはずの後輩が──ホシノが、立っていた。
………………
──時は少し遡り、アビドス高等学校に場面は移る
「あー……、暇ですねぇ…」
──ホシノは暇を持て余していた。
入学してからというものの、これまで一度もリンとユメ、どちらともいないということが無く、このような教室で一人静かに過ごすという経験がなかったのだ
(すでにBDでの授業は現段階で進めるべきところまではやってしまってますし……。先輩たち、早く用事終わらせて教室に来たりしないですかね……)
いっそ今日は寝て過ごしてしまおうかと思い、机に伏せる──机を伝い、振動が伝わる
(……?いま、何か)
気のせいかと思ったのもつかの間、再び揺れを感じる。揺れ方からして地震ではない、ならこれは?……そんな疑問を抱きながら、顔を上げて窓の外に目を向けたホシノの目に──はるか遠くで爆煙が上がっているのが見えた。
(──爆発?あそこは確か、人が既に去って廃墟となった市街地があったところですよね?……まぁキヴォトスではよくあることですし、気にする必要はないですね)
そう判断し、再び机に伏せようとして──ふと何かを思い出したかのように止まる。
(あれ、そう言えば確か──)
【ホシノちゃん、リンくん!明日ちょっと出かけてくるね!】
【……随分と急ですね、どこに行ってくるんですか?】
【うーんとねぇ、あっちの方!】
【あっちって……、高校生なんですからちゃんと場所を言ってください】
【うぅ、ごめんね~…。えっと、場所は──】
(ユメ先輩は、気になる噂を聞いたから廃墟に行ってくるって……場所は、今煙が上がっている──)
ホシノの背を冷汗が伝う。手は震え、動悸が激しくなっていく────嫌な予感がする
「──ッユメ先輩!!」
──どうが、嫌な予感が外れていてください
そう祈りながら、ホシノは廃墟となった市街地に向けて駆けて行った
………………
なんでホシノがここにいる?学校にいたはずじゃないのか?……いや、そんなことはどうでもいいか。ホシノがいるなら丁度いい、一緒にユメを病院に──
「どうして、
────は?……今ホシノはなんて言った?
……
(そういえば、黒服が前に電話で──)
【実はですね、リンさん以外にも契約を持ち掛けているんですよ】
【……女子生徒に?】
【えぇ、キヴォトスの生徒はリンさん以外女性ですし。それがどうしました?】
【……お前、流石に女子生徒に奴隷契約もどき持ち掛けるのはどうかと思うぞ、変態か?……もしもしヴァルキューレ?】
あの時は、正直さほど本気にはしていなかった。仮に本当だとしても、なんで俺に話す必要があるんだ?って思っていたから。
(──マジかよ、よりにもよってあの野郎、ホシノに手ぇ出そうとしてやがったのかッ!?)
なんで態々話したのか、今すべてに合点がいった。黒服は──
(この事実を知ったら、俺が契約を結ばざるを得なくなると思っていたからっ!…………ん?でもアイツとはビジネス契約を結ぶことにしたわけで──んん?なんか予定が変わった、のか?それとも、
黒服の思惑が理解できず、思考の坩堝に囚われそうになった時
「ぜんぶ……、ぜんぶ、嘘だったんですか?」
「本当はソイツの仲間で、私たちが邪魔になったから、ユメ先輩を傷つけたんですかっ?」
そんな、今にも泣いてしまいそうなホシノの声が聞こえてきて──咄嗟に「違うッ!」と否定の言葉を発そうとする。
(──いや、否定して何になる?俺はもうアイツと契約を結ばざるを得ないんだ。なんだかんだ言って優しいホシノのことだし、正直に話したとしても必ず止めようとする)
アビドスに巣食う脅威が顕在化してしまった今、二人が真っ当な学生生活を送れるようにするためにも一刻も早く奴を倒して本当の平和を手に入れなくてはならない。そのためには、黒服との契約は必須。……ならどうする?
(もういっそのこと──)
──二人に俺が裏切ったと思わせるしかない、か
「本当は馬鹿にしてたんですか?どうにかして借金を返済しようとしてる私たちを見て、そんなことできるわけないだろうって、アビドスを守ろうと必死になってる私たちを内心嘲笑っていたんですかっ?」
──そんなことない、俺は、俺たちならできるって今でも思ってる。………でもダメなんだ、アイツがアビドスにいる限り、たとえ借金を返済できたとしても二人に危険が及んでしまう──それだけは看過できない。
「…どうしてなにも言ってくれないんですかっ」
「否定してくださいよ、『そんなことない』って、『裏切ってなんかない』って言ってくださいよ!」
「約束したじゃないですか、一緒にアビドスを守っていこうって、それなのに、なんで──ッ!」
──ごめんな、本当は今すぐにでも嘘だって言ってやりたい。そんでまた二人に怒られて、笑い合って、そんな毎日を俺も送っていきたいよ。
「…先輩たちは、普段はおっちょこちょいで、ドジで、頼りないところもあったけど」
「それでも、借金を返済するためにいろんな方法を考えて、本気でアビドスを守ろうとする姿はかっこよくてっ」
──ありがとう。ユメがまだいたから、俺は諦めずにいられた。ホシノがアビドスに来てくれたから、いずれは人がたくさんいた頃のアビドスを取り戻せるって、希望が持てた。
「大変でしたけど、それでも、楽しいこともっ、いっぱいあってっ…!」
──あぁ、俺も楽しかったよ。……今でも決意が揺らいでしまいそうなくらい、本当に毎日が楽しくて仕方なかった。
「先輩たちとなら、いつか必ず、かつてのっ…、人がたくさんいたころのアビドスを取り戻すことができるって、本気で思っていたのにッ…!!」
──大丈夫、二人は強いから、たとえ俺がいなくなったとしてもかつてのアビドスを取り戻せるよ。……アイツだけは俺が、どうにかするから。
自らの胸を締め付ける様な苦しみに気付かないふりをして、リンは覚悟を決める──きっと、ホシノの方が辛いから
そして、ついにその時が訪れる
「先輩が──お前がッ!私たちを裏切って、アビドスに害を為すならッ……!」
「ユメ先輩を傷つけるというのならッ!」
そう言ってホシノが、自らの
「私が、今ここで!」
──俺は
「お前を!」
──二人を
「殺すッ!」
──信じてるから
──こちらに銃口を突き付ける様を、目に焼き付けた
黒服と契約を結ぶところをどうやってホシノちゃんに見せようか悩みました。
元々の予定では、「神名十文字」で話していたビジネス契約を結んでいるところをホシノちゃんに目撃される、という想定でしたが、ユメ先輩がケガをしているのにそんなことするはずないなって思った結果、今回の"契約を結ぶ"という契約を結んでいるところを目撃される、という形に落ち着きました。
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当キヴォトスの先生は ※あくまでも参考程度です。必ずしも結果通りになるとは限りません。また、オネエ、姉御の場合はイオリの足は舐めません
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