最初の頃はかけるか不安だった戦闘シーンも、今は書いてて割と楽しいです。
「くそっ、なんなんだこいつら!」
「あの制服、まさかアビドスの──ぐあぁっ!?」
一人、また一人と撃ち落とされていくヘルメット団。
ユメとホシノが前に出て攻撃を防ぎつつ、相手を引き付けながらも隊列に風穴を開けるように真正面から打ち崩していき、シロコとセリカが二人の背後や周囲の瓦礫などを盾にしつつ動き回りながら銃撃を加え、相手の連携をかき乱す。
遠方にて体勢を整えようとする相手をカオナシが撃ち落としていき、また前衛組に銃口を向けた相手の武器を狙撃し、破壊──不意に無手になったことで動揺した相手を、ユメやホシノが容赦なく打ち据え薙ぎ倒す。
誘導され、相手がある程度一箇所にまとまったらノノミのミニガンによる広域殲滅やアヤネ、シロコのドローンからの爆撃で一網打尽にしていく。
銃弾が切れかけても、アヤネのドローンによる物資の投与、及び先生のシッテムの箱による物資の転移によって、即座に補給が可能となる。
──体勢が整わぬ相手にこれら一連の連携を押し付ける事により、圧倒的人数差をものともせずにアビドス組はヘルメット団との戦力差を縮めていった。
………………
「凄いねホシノちゃん!初めて先生の指揮を経験してるけど、あれだけの戦力差がどんどん縮んでいくし、いつも以上に戦いやすいよ!」
「私たちは一回経験してるけど、ホントすごいよね~。面白いようにどんどん相手が倒れてくしー……まぁ、だからといって油断するつもりは微塵もないけどねぇ」
そんな会話を続けながらも、攻撃の手は決してとめない。互いの隙を埋めながら、自身の愛銃、時にはその手に持つ盾で殴りつけて相手を戦闘不能に追いやっていく。
ユメがホシノを、ホシノがユメを──互いを支え、守り合うその動きは、正しく鉄壁という言葉が相応しいほどの堅牢さを誇っていた。
しかしヘルメット団も決して無能の集まりでは無い、相手は二人──人数差による波状攻撃によって、なんとか隙を作り出し攻撃を加えようとする者も極稀に現れるが……
ドォンッ!!
──その全てが、行動を起こす前にカオナシによって撃ち落とされる。
「カオナシさん、ありがとー!」
「カオナシ、ナイスショット~」
『……礼はいらん』
二人から礼を言われたカオナシは、少し照れた様子を隠しながらそう答える。
「相変わらず凄いわね、あの二人。一人だけでも凄い堅いのに、二人が集まると打ち崩せるイメージが全くわかないわ」
「ん、さすが先輩たち……でも、カオナシも凄い。二人の動きを全く邪魔しないどころか、常に的確なサポートをしてる。……私たちも負けてられないね、セリカ」
「もちろん!やってやりましょ、シロコ先輩!」
セリカの言葉に頷き、先輩に負けないように二人はより攻撃を激化させていく。そんな中、シロコは第三者視点から見ていたが故に、ふとした疑問を抱く。
(……先輩たちをサポートする際のカオナシの狙撃があまりにも的確すぎる。まるで──)
──二人がどの様に行動するのかを理解しているかのような
(……今日初めて会ったばっかりなはずなのに、そんな事あるのかな?)
………………
その後も、順調にヘルメット団の数を減らしていき──
「これで──終わりです☆」
わずかに残されたヘルメット団も、ノノミの銃撃によって殲滅された。
相手の増援が来ていないか周囲をアヤネのドローンを使って確認してもらっている間、相手が起き上がってこないか警戒を続ける。……少しして
「──ヘルメット団の増援は確認できません。これにて戦闘は終了となります」
アヤネのその言葉と共に、皆一斉に肩の力を抜く。
「みんな、お疲れ様!」
「おつかれ~、先生も戦闘指揮ありがとね~」
「おつかれ、ホシノちゃん。みんなもお疲れ様」
襲撃作戦を成功させた彼女たちは、互いをねぎらい合う。それから少しして、後方から狙撃を行っていたカオナシも合流する。
「あ、カオナシさんもお疲れ様!ナイスアシストだったよ!」
『……そうか』
笑顔を浮かべるユメの言葉に対し、静かにうなずく──少しだけ顔を逸らしながら
「あれー?もしかして照れてる?」
そんなカオナシの様子を見たホシノは、ニヤニヤしながらカオナシをからかうが……
『………』
カオナシはそんなホシノのことをじっと見据える。
「えっと…?どうしたのさ~、そんなにおじさんのこと見つめて……こんなおじさんのことなんて見たって仕方がないと思うけどー?」
ホシノはそう言うが、カオナシは顔を逸らさない。やがてホシノの方が耐えきれず、顔を逸らそうとした時──
『……怪我はないか』
──カオナシは静かに一言、心配の言葉を口にする。その言葉を聞いたホシノは、少しの間"ポカン"とした表情を浮かべた後
「──うん、大丈夫だよ~。こう見えておじさん結構頑丈だからね、心配してくれてありがとねぇ」
──自身が無事であることを示すように、力こぶを作るようなしぐさを見せながらそう告げた。その様子を見たカオナシはどことなく安堵したかのような雰囲気を醸し出しながら──思い出したかのように一言、"お疲れ様"とみんなに向けて告げるのだった。
………………
「さてと……それじゃあみんな、帰ろっか!」
そう言って先生はここまで来るのに乗ってきた車の方に歩みを進めるが、アビドスの生徒、及びカオナシは反対方向へ──ヘルメット団の方へと向かっていく。
それに対して先生が"どうしたの、みんな?"と訊ねると、ホシノが代表して
「また性懲りもなく攻めてこられても困るからね~。……少しでもヘルメット団が襲撃に対する意欲を失うように、使えそうな物資を奪っておこうと思ってね」
ホシノの言葉に続くようにカオナシが、"奪わないにしても、せめて襲撃がしづらくなるように危ないものは壊しておいた方がいいだろう"と言いながら物色していく。
それを聞いて、"流石にそこまでしなくても……"と先生は口に出しかけるが──
(いや、人数の少ない彼女たちは、ここまでしなくちゃいけないほど追い込まれていたんだ──それもすべて、自分たちの大好きな場所を、大切な人達を守るために……)
その事実に気付いた先生は、窘めるのをやめ──"べつに犯罪行為に手を染めてるわけじゃないし、いいかな"と考えを改め、自身も手伝うためにみんなのいる方へと歩みを進める。
(もし犯罪行為に手を染めてしまいそうになったら、その時はしっかりと止めてあげよう。……みんないい子だし、そんなことにはならなさそうだけどね)
……そんな先生の思いは、ある意味で裏切られることになるのだか、今の先生が知る由もなかった。
………………
学校に帰っている道中、ホシノは助手席に座るカオナシについて考え事をしていた。
(──さっきの戦いのときのカオナシの狙撃、すごく的確だった……まるで、私たちの動きを熟知しているかのように)
シロコが抱いていた疑問と同種のものを、ホシノも──否、ホシノだけではない。ユメも同様に、カオナシのサポート力に疑問を抱いていた。
戦い方は、かつての記憶とは全く違う。しかし、今日会ったばかりの相手の動きに、あそこまで合わせることが出来るものなのだろうか?
それに、戦闘終了後の、不器用ながらもこちらを心配するような言葉は、まるで──
(単純にサポートが得意なだけかもしれない。……だけど、もしかしたらカオナシは───いや、そんなはずないか。カオナシにはちゃんと腕があるし、ヘイローの形だって違う)
(……それに
そこまで考えたところで──沈みかけた思考を切り上げる。
決して忘れたりはしない……だがそれでも、今は素直に作戦が成功したことを喜んでいようと。
(せっかく皆もお祝いムードになってるわけだし、水をさしちゃ悪いからね〜)
そう一人結論付けたホシノは、"ふあ〜"と欠伸をしながら隣席に座るノノミに持たれかかかり、眠りについたのであった。
本当は今話にある展開を入れようと思っていたのですが、もう少し先のタイミングに持ち越します。
総UA数が遂に10万を超えました!いつも読んでくださり、ありがとうございます!
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当キヴォトスの先生は ※あくまでも参考程度です。必ずしも結果通りになるとは限りません。また、オネエ、姉御の場合はイオリの足は舐めません
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