小鳥遊ホシノの先輩   作:燐檎あめ

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アビドス勢のオリ主やユメホシを他学区のストーリーで何処まで出してもいいか、何処までやってもいいか迷いながら書いております、作者です。
……とは言ってもプロット自体は既に組んであるんですけどね|´-`)チラッ


おかえりなさいませ、AL-1S

 ──ゲーム開発部と先生、そしてカオナシ達アビドス三人組は廃墟を突き進む。

 

 

 

「アリスちゃん」

 

「はい、先生!──光よ!!」

 

 

 

 襲い来るロボット達を引き寄せ、誘導し、アリスの光の剣の一撃でもってなぎ倒しながら目的地へと向かう彼女達の歩みはとても順調であった。

 

 また、臨時のパーティーメンバーとなったユメとホシノという、こと守り防ぐ事においてキヴォトストップクラスの実力を持つ二人がいた事も大きな要因の一つ。

 

 先生に迫る脅威(銃撃)を軒並み防ぎ弾き飛ばし、更にはリンも傍に控えていた為に先生の安全確保はまさに"完璧〜♪"の一言につき、"先生が怪我をするかもしれない"という唯一の懸念すら消え去り、彼女たちの強行突破に拍車をかけていた。

 

 

 

「うへぇ、すっごい威力だねぇ……まともに食らったら少し痛そうかな?」

 

「えっと、普通に考えて少しじゃ済まないと思うんですけど……?」

 

 

 

 ……中にはロボットの襲撃を退けながら、初めて目にするアリスの一撃に感想を述べる者すらいた。

 

 そんなこんなで彼女たちは順調に探索を進めていき……無事に、目的の工場へと辿り着く。

 

 

 

「進入成功、ミッションをクリアしました」

 

「ねえねえ、私たちってもしかして実は凄く強いんじゃない?C&Cとか、他の学校の戦闘集団にも勝てちゃうかも!」

 

「お、言うねぇ。今度おじさんたちと勝負してみる?」

 

「……って言うのはちょっと調子乗りすぎたかなあはははは」

 

「お姉ちゃんったら……でも、自分でもちょっとびっくり。カオナシさん達も協力してくれてたとはいえ、まさかここまでスムーズに事が進むなんて思わなかったし」

 

「だね!……よくよく考えてみたら、基本的にロボット倒してたの私達だけじゃなかった?」

 

「俺たちはあくまでも助っ人だからな、パーティーで言うなら控えみたいなもんだ。……まあ、帰りは逆に俺達に任せてくれれば良い」

 

「パーティーに控えが居ると帰り道も安心ですからね!アリス達にはまだル〇ラのような転移魔法が使えないので!」

 

「アリスちゃんの言う通りだね……わたし達だけだったら、帰りまで残弾数が持たなかったかもしれないし、か、カオナシさん達が先生を守ってくれてたおかげでここまで順調に来れたから……」

 

 

 

 バッテリーがチカチカと光り、残り1発分程しか撃てなさそうなアリスのレールガンを横目に告げられたユズの言葉に、モモイとミドリも"確かに"と頷く。

 

 ……何はともあれ、帰り道についてはそう心配しなくても良さそうだと判断した彼女たちは、工場内部の探索を──G.Bibleの捜索を開始する。

 

 

 

「……?ここは──」

 

 

 

 ──直後、アリスが反応を見せた。

 

 

 

「アリス、どうしたの?」

 

「分かりません……ですが、何処か見慣れた景色です。こちらの方に行かないといけません」

 

 

 

 そう言うと彼女は、勝手知ったる様子で工場内を歩いていく。

 

 ……例えるならばそう、チュートリアルや説明がなくても進められるように……或いはまるで、何度もプレイした事のあるゲームを遊んでいるかのように、スイスイと一切の迷い無く突き進んでいく。

 

 不思議に思いつつも一人先行させる訳にはいかないと先生たちもまた彼女の後ろをついて行くこと暫く……徐に、アリスが足を止めた。

 

 

 

 視線の先には──一台のコンピューター

 

 

 

「あれ?……あのコンピューター、電源が点いてる?」

 

「ほんとだ……でも、こんなところに電気って通ってるのかな」

 

 

 

 警戒心六割、好奇心四割で近づく双子。──唐突に、"ピピッ"と電子音を響かせながらコンピューターが作動する。

 

 

 

 ──"『Divi:Sion System』へ、ようこそお越しくださいました。お探しの項目を入力してください"

 

 

 

(……Divi:Sion?……最近、何処かで聞いたような……)

 

「リンくん、どうしたの?何か気になる事でもあった?」

 

「………いや、何処かで聞いたことがあるような気がしてな。……お前たち、あまり無闇に触………遅かったか」

 

 

 

 罠の可能性もある為、リンは無闇矢鱈と触らないようにと忠告しようとしたが時すでに遅し……視線の先ではゲーム開発部が慌てふためいていた。

 

 ……どうやらアリスがキーボード入力をしている最中に何かが起きた様子、こういった場所ではもうちょっと警戒心を持ちながら行動しろよなと小言を零しながらも、危険が迫った時に即座に対応できるようにとモモイ達の方へと歩みを進め──

 

 

 

 ──"貴方はAL-1Sですか?"

 

 

 

 ──唐突に画面に映し出された文字に、全員が少なからず驚きを露わににする。

 

 

 

「?いえ、アリスはアリスで……」

 

「ま、待って!……何かおかしい、今はとりあえず何も入力しない方が……」

 

 ──"音声を認識、資格が確認できました。おかえりなさいませ、AL-1S"

 

「うそ、音声認識機能付き!?」

 

 

 

 一体何が起こっているというのか……映し出された文字に対する反応は二分されていた。

 

 ひとつは、アリス(イコール)AL-1Sだと知っている怪しいコンピューターに対する疑問と警戒を抱く者たち。

 

 そしてもうひとつは、AL-1Sという識別名がアリスの事を表しているという事実に疑問符を浮かべる者たち。

 

 

 

「えっと……AL-1S、っていうのは、アリスちゃんのことなの?」

 

「あ、ごめん。そういえばユズちゃんには言ってなかったかも」

 

「んー…どうしてアリスちゃんの本名?を知ってるんだろうね」

 

「……アリスの、本当の名前……本当の、私……」

 

 

 

 モモイ達と出会う以前のことを何も知らないアリスは、コンピューターに問いかける──"あなたは、AL-1Sについて知っているのですか?"……と

 

 ……しかし、答えは返ってこない。先程までと比べて画面もどこかぼんやりとしてきており、明確な答えを持ち合わせておらず処理に詰まっているのか、はたまた別の要因があるのかと疑問符を浮かべる彼女たちに向けて画面に表示されたるは──"緊急事態発生"の六文字

 

 

 

 ──"電力限界に達しました、電源が落ちると同時に消失します。残り51秒"

 

「ええっ!?ダメダメダメ!せめてG.Bibleのことを教えてからにして!」

 

 ──"あなたが求めているのはG.Bibleですか <YES/NO>"

 

「「YES!」」

 

 

 

 コンピューターからの問いに対し、双子は間髪入れずに答える。

 

 "折角ここまで来たのに目の前で探し求めたお宝の手がかりが消えるなんて冗談じゃない!"……と慌てふためくゲーム開発部に対して、コンピュータはデータを転送するための保存媒体を接続することを提案。……どうやらG.Bibleの在処を知っているどころか、目の前の機械がそのデータを保持しているらしい。

 

 兎にも角にも急いでデータを転送しなければならないが、そんな急に保存媒体を用意することなどできるはずもなし。なにかないかなにかないかと慌てふためくモモイは、ふと自分がこの場に持ってきていた()()()()の存在を思い出した。

 

 

 

「あ、"ゲームガールズアドバンスSP"のメモリーカードでも大丈夫!?」

 

 ──"………………まあ、可能……ではあります"

 

(((うわ、すっごい嫌そう)))

 

 

 

 残り15秒、迷っている暇はない。話している間も観察を怠っていなかったユズはモモイからメモリーカードの入ったゲーム機を受け取ると、データケーブルをコンピュータへと差し込む。

 

 

 

「データケーブル、連結完了……!」

 

 ──"転送開始……保存領域が不足、既存データを削除します。残り時間9秒"

 

「え、嘘ッ!?もしかして私のセーブデータ削除してない!?ねえ!?」

 

 ──"容量が不足しているため確保します"

 

「待って待って待って待って!?!?お、お願いだからセーブデータは残してッ!そこまで装備整えるのすごく大変だっ──」

 

 ──"残念、削除"

 

「ちょっとおおぉぉぉぉおおお!?!?」

 

(((……今、若干楽しんでなかったか(若干楽しんでなかった)?)))

 

 

 

 モモイの叫び声が虚しくこだまする……しかし、それも仕方のないことだろう。

 

 ゲーマーにとって、否、ゲーマーに限らずとも、長い時間をかけて積み重ねたものがこうも呆気なく消え去ってしまえばと考えると……想像しただけでも恐ろしい。

 

 文字の映らなくなったモニターの前で頭を抱え、嘆き悲しみ慟哭するモモイに同情の目を向けるミドリたち。……そんな彼女らの側に置かれたゲーム機に、唐突に文字が映し出された。

 

 

 

 ──"転送完了、新しいデータを転送しました"

 

 ──"G.Bible.exe"

 

 

 

 モモイ(のゲームのセーブデータ)の犠牲は無駄ではなかった。なんとか間一髪でデータの転送が完了していたことに対して喜ぶゲーム開発部の彼女たち*1は、手にしたものが本物かどうかを確かめるために、exeファイルを起動させるが……パスワードを求められ起動することはできなかった。

 

 残念ながらこの場で真贋を確かめることは叶わなかったが、パスワードくらいならミレニアムでも有名な部活"ヴェリタス"に頼めば解読できるはず。

 

 解読さえできてしまえば、本物のG.Bibleを手に入れることができさえすればついに、本当に面白いゲームが───"テイルズ・サガ・クロニクル2"が作れると、彼女たちの心に希望の光が宿る。

 

 

 

「待っててねミレニアムプライス!……いや、キヴォトスゲーム大賞!私達の新作は今度こそ、キヴォトスのゲーム界に良い意味での衝撃を与えてやるんだから!!」

 

 

 

 "うおー!やるぞー!!"と両手を天へと突き上げ気合をいれるモモイ。………しかし、忘れてはならない……いま彼女たちがいるのは、無数の謎のロボットが犇めく"廃墟"であるということを。

 

 ……ガシャン、ガシャンと音を立てながら現れたロボットたちの視線が彼女たちへと突き刺さる。

 

 

 

「あちゃー……」

 

『■■■ ■ ■! ■■■!』

 

「な、何だかものすごく怒ってる!?」

 

 

 

 工場に足を踏み入れてからもずっと探していたのだろうか、廃墟を徘徊するロボットに感情があるのかは不明だが、人で例えるならまさに"怒り心頭"といった様子で銃を構えるロボットたち。

 

 指を掛け、今にも鉛玉を撃ち込もうとロボットたちが引き金を引くよりも早く……3つの影が前衛へと躍り出た。

 

 

 

「──帰りは任せろって言ったからな、邪魔をするなら消えてもらうぞ」

 

 

 

 瞬間、銃口を突きつけていた無数のロボットたちが──

 

 

 

「「えええっ!?」」

 

 

 

 ──文字通り、宙を舞った。

 

 

 

「何だか、こうやって三人だけで戦うのって久しぶりじゃない?」

 

「そうですね。……まぁ、すぐに終わっちゃうと思いますけど」

 

 

 

 襲い来るロボットに対して……むしろ襲い掛かっているような勢いで蹴散らしていくのはリンとユメ、そしてホシノのアビドス三人組。

 

 まるで無双系ゲームのようにバッタバッタとなぎ倒していく彼らの様子に、ゲーム開発部の少女たちは思わずぽかんと呆けてしまう。

 

 

 

「……例の配信で見たことはあったし、カオナシとは実際に戦ったこともあったけどさ」

 

「うん……言いたいことは何となく分かるよ、お姉ちゃん」

 

((……私達、結構手加減されてたんだなぁ(されてたんだね)))

 

「凄いです……!アリスもいつか、あんな風に戦えるようになりたいです……!」

 

「きっとなれるよ……だってアリスちゃんは、光の剣を持った勇者なんだから」

 

「勇者……!こうしてはいられません!アリスたちがお兄様達を超える最強のパーティーになる為にも、いっぱい経験値を稼がないと!モモイ、ミドリ、ユズ!行きましょう!」

 

「ええっ!?結局私達も戦うの!?」

 

「ゲームガールズアドバンスは確保したし……カオナシさん達なら大丈夫かもしれないけど、私達も残弾数に気を付けながら援護しよう。せ、先生……指示をお願い出来ますか?」

 

「もちろん、任せて」

 

 

 

 バッテリー残量が少ないことも忘れて意気揚々と前に出るアリスに対して、口では文句を言いながらも"仕方ないなぁ"と小さく笑みを浮かべながら後ろについて行くモモイたち。

 

 そんな彼女たちが戦いやすいようにと、先生もまた的確に指示を出していく。

 

 

 

「うへぇ、思ったよりも早く終わっちゃった……」

 

「これは私達も負けてられないね!リンくん、ホシノちゃん!」

 

「休んでても良いのに、元気だなあいつら。……アリス!受け取れ!」

 

「……!ぱんぱかぱーん!アリスは予備のバッテリーを手に入れました!ありがとうございます、お兄様!」

 

「エネルギー充填完了です!モモイ、ミドリ、ユズ、お兄様たち!下がってください!いきます!」

 

 

 

 ──光よ!!

 

 

 

 

 ──その後彼女たちは無数のロボットの襲撃を跳ね除け、今回もまた無事に部室へと帰還したのであった。

*1
若干一名は素直に喜べていないが

オリ主の容姿情報

  • いる
  • いるけど、活動報告とかでいいかな?
  • いらない
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