カード学園サヴァイヴ ~カードで全てが決まるゲーム世界の学園で狂人で軍人のゲーム廃人は天使のために最強になる~   作:哀原正十

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お待たせしました。連載再開です。初日だけ3話を1時間ずつ投稿。それ以降は毎回夜8時の隔日投稿にしようと思います。スランプ期に書いたややクオリティ不足な全24話の小さな話。でも、読み直すとやはりこれでいいと思ったので、少しだけ推敲して完全版として投稿することにしました。今までと同じですね。それでは第5章学園迷宮ヴィズラビリンス編の始まりです。


第5章 学園迷宮ヴィズラビリンス編
プロローグ コンビニ会話【1Day Restart】


 5月1日。

 

 クラス対抗ストラテジーウォーから2週間後の、しばしの休日を挟んだ後の月曜日。

 

「おはよ。玄咲」

 

 朝。いつものように玄咲はシャルナと登校する。途中でラグマに寄り、店内に入ってすぐの所で、

 

【エルロード聖書特集! 聖書は悪魔の本だった!?】

 

(買わざるを得ない)

 

 新聞コーナーに見過ごせない見出しを発見し玄咲はプレイアズ新聞を1部手に取って広げた。すぐに注意されてレジで買った。タダ見はこの世界でもアウトだ。一緒に買ったきゃんきゃんおにぎりを頬張りながら店の前で新聞を読む。シーフードカップラーメンにお湯を注いだシャルナが遅れて店から出てきて、玄咲の新聞を覗き込む。

 

「何見てるの」

 

「見ろ。聖書の秘密が暴露されてる」

 

「あ、本当だ」 

 

「ゲームより随分進行が早い。雷丈家解体の影響か」

 

「これから、どうなるの?」

 

「そうだな……多分今までとあまり変わらないと思う」

 

「どうして?」

 

「そもそも聖書に何か細工してあるなんてどの国も薄々勘づいていたことだ。今更って感じだろう。明確な証拠が出たのは大きな変化だが、この情報がエルロード派閥の国で大っぴらに出回ることはまずない。少なくとも符闘会までの1年で国際情勢に大きな変化を起こすほどの情報ではない。何よりエルロード聖国は覇国だ。多少の不祥事があろうとその強権は健在だ」

 

「……」

 

 シャルナが巨大な物への畏怖をその言葉に込める。

 

「なんか、怖いね。符闘会って」

 

「まぁな。クラス対抗ストラテジーウォーの開会式で学園長も言っていたがあり方を間違えたんだよ」

 

「じゃあさ、この告発記事、無意味なの?」

 

「いや、そうでもないだろう。いくら情報統制したって人の耳に戸は立てられない。旅人などを介してゆっくりと末端から各国にこの情報は伝わっていくはずだ。エルロード聖国の寿命がまた一つ縮まったのは確かだ」

 

「寿命?」

 

「ああ。実際のところエルロード聖国も今結構危うい状態なんだよ。幾ら何でもここ数年間でやり過ぎた。反政府地下レジスタンスなんかも国内にいるし、エルロード聖国に反感を抱く国は同盟国にすら少なくない。だから、この1年が勝負なんだよ。なにより教皇が本人も薄々感じている通り死期が近い。エルロード聖国が今の体制でいられる期間はもう終わりが近づいてる。次の符闘会でプレイアズ王国、あるいはその同盟国が優勝すればそれでもうエルロード聖国の時代は終わるんだ。だから、この1年が本当に大事で――いや」

 

 玄咲は新聞を畳む。

 

「結局やることは何も変わらない。俺達が強くなって、優勝する。それだけだ」

 

「うん。一緒に、強くなろうね」

 

 そしてまた登校を再開した。穏やかで平和な一日が今日も始まる。

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