カード学園サヴァイヴ ~カードで全てが決まるゲーム世界の学園で狂人で軍人のゲーム廃人は天使のために最強になる~   作:哀原正十

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第5話 天使の食卓

 その後は食堂に向かった。

 ルディラも試験当日くらいは流石に他生徒と顔合わせをしておきたいと、一緒に食堂に向かうことになった。

 

 

 

 

【食堂】

 

「あ、玄咲!」

 

 シュタタタタタタタ!

 

「おはよ!」

 

「ああ、おはよう、シャル」

 

 玄咲を発見したシャルナが速攻で駆け寄ってきた。その背後からは明麗。笑って挨拶をする。

 

「おはようございます。天之くん。ルディラちゃん」

 

「おはようございます。会長」

 

「おはようございます……」

 

 玄咲の隣からどこかむくれた声。ルディラだ。明麗は悪戯な目つきでルディラを見る。

 

「なんですか? 会長」

 

「いえ、別に。……天之くん」

 

「なんですか」

 

「ルディラちゃんに何か迷惑を掛けられていませんか?」

 

「滅相もないです。一つの迷惑もかけられていません」

 

 100%の本音。むしろ眼福を戴いた。明麗は少し気圧された。

 

「そ、そうですか。懸念し過ぎだったようですね……」

 

「そうです。会長は心配性ですね。全く」

 

「……」

 

 心配性でもないなとは思ったが玄咲は何も言わなかった。シャルナが玄咲に勢いよく話かける。

 

「この食堂、凄いんだよ! 聞いたことないラーメンが一杯ある! 凄いね!」

 

「あ、ああ。凄いな。それは凄い。普通ラーメンって定番の味くらいしか並ばないもんな。凄いよ」

 

「うん。それで、これが本題なんだけどね。試験では」

 

 ガシ。

 

 肩を掴んでの強言。

 

「私と一緒に行動です」

 

「はい……」

 

「……」

 

 中々しっかりした力関係ができているなと玄咲は思った。明麗が提案する。

 

「とはいえ、部分的な共闘は全然ありでしょう。今年の生態系がどんなものかまだ分かりませんし、最初くらいは」

 

「いえ、必要ありません」

 

 ルディラがその誘いをバッサリと断った。クールな瞳に決意を籠める。

 

「私たちには試験前日に相談して決めたプランがある」

 

「――」

 

 明麗は以外そうに眼を丸めた。それからフッと笑って、

 

「分かりました。では、それでは私たちは別行動です。いいですね。シャルナちゃん」

 

「はい……」

 

「当然です。いいですね? クロ」

 

「はい……しかし」

 

「クロ」

 

「はい」

 

「この学園の上級生、我が強い……」

 

 シャルナが零す。玄咲も内心同意した。明麗がパンと手を叩く。

 

「それでは、試験開始前最後の食事を摂りましょうか。健康的かつ腹に溜まり過ぎないものを取るのがコツです」

 

「なんか最近、この人が、おばさんみたいに、見えてきた……」

 

 ピシッ。

 

 珍しく明麗の笑顔が凍った。玄咲も内心時々思っていたことだったので何とも言えない気持ちになった。ルディラは無表情でステーキを注文していた。4人はそうして試験前最後の食事を摂った。玄咲はサラダで抑え、シャルナもラーメンサラダで妥協して、明麗もマスタードサラダで妥協した。

 

「あなたたちは兄妹ですか」

 

 ルディラがため息をついて最後に吐いた言葉が玄咲の耳にやたらと印象的に耳に残った。

 

 

 

 

 

「あ、後輩くんにシャルナちゃん! と」

 

「ルディラと会長ですね……」

 

「やっほ。ゲンサック」

 

「一緒にご飯を食べましょう!」

 

 その後は少し遅れてやってきた真央、心亜、クゥ、コスモの4人が合流し、一緒に食事を取ることになった。とても賑やかな食事だった。試験当日の緊張が少し解れた。

 

 あるいは、だからこそ賑やかだったのかもしれない。

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