カード学園サヴァイヴ ~カードで全てが決まるゲーム世界の学園で狂人で軍人のゲーム廃人は天使のために最強になる~   作:哀原正十

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 ここからはやや蛇足。10章本編は前話で一区切り。


エピローグ ポンコツ神フェルディナ

 ここからはやや蛇足。7章本編は前話で一区切り。

 

 

 

 バカンスが終わり、学園に戻ったある日のこと。

 学園長室にて。

 

「天之玄咲くん。母君を見つけ出してくれて本当にありがとう。母君の捜索は全精霊の悲願の一つだったんだが、なにせ母君はあれで創造神だろう。一度本気で隠れたら見つける術がなくてね。この度ようやく見つかって本当に心の底からホッとした。どうもありがとう」

 

「ど、どういたしまして……」

 

 玄咲はクロノスと向かい合っていた。その隣にはフェルディナもいる。相も変わらずビクッ、ビクッと無暗に怯えている。本当に創造神なのか? 疑ってしまいそうな怯え方。そのフェルディナにクロノスがため息をついて話しかける。

 

「母君……今までどこに隠れていたのですか。あなたがいなくなったおかげで精霊界は大変……という程大激変があった訳ではありませんが、みんな心配していたのですよ」

 

「……だ、大激変があった訳じゃないならいいじゃない。2番目の精霊神――管理神ロズウェルがいれば私の仕事なんてもともとないようなものだし、それくらいの考えはあったわよ! 今では精霊神の方が創造神たる私よりも信仰を集めていて力も上だし、何の問題もないはずだわ!」

 

「なんという浅慮……どれだけ心配を掛けたのかまるで分かっていない。イルミナの奴なんか今でもこの世界で宿主と共にあなたを探して旅しているのですよ。早く知らせてやらなければ。全く、母君は昔から感情的でヒステリックで思慮にかける所がある。いい加減治していただきたい」

 

「な、なによその言い草は。まるで私がポンコツみたいじゃ……ポンコツだったわ。そうよ。私が全部悪いのよ。せ、責めなさいよ。責めたければいくらでも責めなさいよ!」

 

「はぁ……こういう所は変わっていない。むしろ悪化している。創造神たる威厳の欠片もない。本当に母君が創造神なのか精霊神の身からしても疑わしく思えてくる。やれやれ。しかし、それでも見つかってよかった。本当にありがとう。天之玄咲くん」

 

「は、はい……」

 

 やっぱり精霊神から見てもフェルディナはポンコツなのか。改めて確信を得る玄咲にマギサが話しかける。

 

「それでどうすんだい。これからその創造神さまは」

 

「え……えっと、しばらくこの世界を見て回ろうかと思うわ。今の私にはそれが一番必要だと思うもの。うん」

 

「そうかい。じゃ、飼い主は天之玄咲。あんただね」

 

「は?」

 

 玄咲は素で言った。マギサは当たり前の道理を説くかのように語った。

 

「精霊の面倒は精霊のカードの所有者が見る。当たり前だろう。それでこれからあんたは創造神さまをどうすんだい」

 

「……」

 

 玄咲は少し考えて、ゲームと同じ選択肢を選んだ。

 

「俺の部屋で同棲します」

 

 

 

 

「へー、ここがあなたの部屋。中々上等じゃない」

 

「……どうも」

 

 本当に同棲することになった。玄咲はどうしてこうなったと思いながらフェルディナに話しかける。

 

「ベッドは一つしかないのでフェルディナ神が使ってください。俺は部屋の隅で寝ます」

 

「駄目よ。あなたが部屋の主なんだから私が部屋の隅で寝るわ。それが当然の序列ってものよ」

 

「え? いや、それは流石に恐れ多いというか……」

 

「っ!? そ、そうやって敬ってくれるのは素直に嬉しいわ。でも、だからこそ甘える訳にはいかない。私が部屋の隅ででもベッドの下ででも寝るわ。あなたは普通にベッドで寝て頂戴」

 

「いや、しかし」

 

「いいから。あなたがここ」

 

「っ!」

 

 フェルディナがベッドの上へと玄咲を引っ張った。その時事故が起こった。腐っても創造神。フェルディナの力が想定より遥かに強かったのだ。玄咲はフェルディナの方へと強烈な勢いで引っ張られた。その結果。

 

「え? きゃっ!」

 

「っ!?」

 

 玄咲はフェルディナを押し倒した。

 

 肌と肌が密着している。

 

 思いっきりもろに密着してしまっている。

 

 時が止まった。玄咲が言い訳を捻り出す。その前に、フェルディナが瞳を潤ませていった。

 

「……そういう、こと。やっぱりあなたも何だかんだ言って男なのね」

 

「は? い、一体何を」

 

 フェルディナは玄咲の手を己の胸に誘導した。頭からつま先までの衝撃の稲妻が玄咲の背筋を駆け巡った。

 

「!!!!!!!!!!!!!?」

 

「いいわよ。何だって受け止めてあげる。だって、全部私が悪いんだもん……私はあなたのお母さんだもん。だって、あ、あなたたち人類はそういう事が大好きなんでしょ? ○○で××して、○○で××したり、○○だってしてあげる。前はもちろん後ろだって。乱暴にしたっていいわ。遠慮なんてする必要だってない。いいわよ。全部受け止めて上げる。だって、だって……」

 

 フェルディナは、指を食み、瞳を潤ませてこう言った。

 

「全部、全部私が悪いんだもん……」

 

「っ!? っ!!!!!? バエルっ!」

 

 玄咲は音速でフェルディナから離れた。そしてバエルを呼び出し、一連の出来事を離した。バエルはため息をつき、精霊神らしい頼もしさを乗せた言葉を吐いた。

 

「大人しく別居しなさい。それがお互いのためだわ」

 

 玄咲がバエルに従ったのは言うまでもない。フェルディナは専用の部屋を新たに設けられそこで別居することになった。

 

 そしてまた大問題を引き起こしたりするのだが、それはまた別の話……。

 

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