転移したら暗黒の破壊者に変身出来る様になった件   作:仮面大佐

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第16話 うつろいかわる

 ある夏の日。

 リムルは、逃げ回っていた。

 

「うわ〜〜〜っ!!何でこんな服装ばっかなんだよ!!」

 

 バニーガール姿で。

 その背後には、女物の服を持った朱菜、紫苑が居て、2人の背後にはシズさんがいた。

 

「よくお似合いですよ!リムル様〜!」

「まだまだありますよ〜!」

「や〜だ〜〜〜〜っ!!!!」

「もうやめて〜〜〜っ!!」

 

 リムルは逃げ回る。

 どうしてこうなったのか。

 それを語るには、かなり遡らなければならない。

 ある日、皆を広場に集めて、俺たちは言う。

 

「という訳で、明日と明後日は、”お盆休み”という街の祝日にする!」

 

 そう。

 リムルがお盆休みを制定しようとしていた。

 それを聞いたゴブタが質問する。

 

「お盆休み?何すか?それ」

「お盆ってのは、ご先祖様に感謝して、家族や一族の絆を確認する日だ」

「閻魔の言う通りだ。うちは歴史の浅い街だが、暮らしている皆には、歴史があるだろう?」

「おお……………確かにな。」

「うむ。」

「そうだな。」

 

 まあ、この街の住人は、最初に会った時に居たゴブリン達を除くと、移り住んできた者が多いからな。

 リムルが口を開く。

 

「一年に一度くらいは、家族や一族で宴を開き、自分たちの種族の成り立ちや家族、兄弟同士の昔話をしたりしてみてくれ」

「一族で!」

「宴!」

「そして、別々の種族でも、今は同じ街の家族だ。自分たちの過去を知ったら、それを教え合い、今の仲間達とも絆を深めて欲しい」

 

 リムルがそう言うと、リグルドとリグルがそう叫び、俺がそう締めくくる。

 すると、皆が歓声を上げる。

 

「流石、リムル様に閻魔さん!」

「リムル様〜!閻魔さん〜!」

 

 どうやら、受け入れそうだな。

 すると、ゴブタが口を開く。

 

「リムル様、閻魔さん。ところで、お盆ってどういう意味っすか?」

 

 そういえば、お盆ってどういう成り立ちだったんだ?

 前世では、自然と定着してたし。

 すると、リムルが口を開く。

 

「えーっと……………あれだ!お盆にたくさんの料理を乗せて、家族と楽しむ!的な!」

「素晴らしい!なんて分かりやすいんだ!」

 

 まあ、分かりやすいのも良いかもな。

 その後、俺とリムルと紫苑と朱菜は、ある場所に向かっていた。

 そこは、リムルの庵と俺の庵があり、それの受け渡しがあった。

 隣同士にあり、俺は片方の庵に入る。

 

「良いねぇ……………こういうの」

「街のどの家よりも小さいですが、よろしいのですか?」

「良いんだよ。こういう場所でのんびり過ごすのも」

 

 そう。

 こういう場所が欲しかったのだ。

 それにしても、この狭さは、一人暮らしを始めた時に住んでたアパートみたいな感じがするよな。

 もしかしたら、忘れられないのかもな。

 あの感じを。

 

「良いねぇ………………」

「閻魔さん?なんでそんな切なげな表情なんですか?」

 

 俺がそう呟く中、朱菜はそう聞く。

 一方、ゴブタと白老は、川で釣りをしていた。

 カワセミの鳴き声が響く。

 そんな中、ゴブタがぼやく。

 

「あ〜あ。せっかくの休みなのに、師匠と釣りなんて……………。さっきから、全然当たりが無いっすよ〜」

「それは、お主に邪念があるからじゃ」

 

 ゴブタがそう文句を言うと、白老は釣り糸を垂らしながらそう言う。

 

「剣の道と釣りは、通ずる物がある。己を自然と一体化し、魔力の流れに溶け込むのじゃ。さすれば、魚はおろか、目の前の敵すらも、お前を捉えられは……………ん?」

 

 白老はそう言いながら、空を見上げる。

 ふと気づき、ゴブタの方を向くと、そこには、胸元に『オサラバっス』と書かれた板がぶら下げられている案山子があった。

 それを見て、白老は目を見開き、驚く。

 

「なっ………………!?あのゴブタが、わしの目を欺くとは……………」

 

 白老はそう言いながら、手を顔に当てる。

 

「はぁ……………弟子の成長は、嬉しくもあり、寂しくもあるのう……………。明日からの修行の量は、成長に合わせ、10倍じゃな」

「冗談っす!ここに居るっす!!」

 

 白老がそう言うのを聞いて、ゴブタが草むらから出てくる。

 一方、俺たちは、部屋に入る。

 そこには、紅丸が木の板と睨めっこをしていた。

 紅丸も、随分と変わったよな。

 最初に会った時は、野武士みたいな感じだったのに、今や、立派な軍司令官だな。

 そう思っていると、リムルが紅丸に声をかける。

 

「よっ。何してんだ?」

「部隊の編成を見直しています」

「大変だな」

「街も大きくなって、人員も増えましたし」

 

 紅丸はそう言って、木の板を揃えて、カップを持って、洗い場に行く。

 

「白老のしごきのおかけで、皆の腕もメキメキ上がっています。大きな戦のない今こそ、小さな穴も見逃さず、無敵の軍団を!」

 

 紅丸はカップを洗い、机を拭く。

 紅丸も、頼もしいよな。

 すると、ドアがノックされる。

 

「失礼します」

「ん?」

「お茶をお持ちしました」

「ありがとう」

 

 朱菜が入ってきて、洗い場の方に向かう。

 リムルは、紅丸に向かって言う。

 

「お前、変わったな。」

「ハッハハ。俺は今も昔も変わらず、俺ですよ」

「そっか」

 

 リムルの言葉に、紅丸はそう返す。

 すると、朱菜が笑う。

 

「フフフ」

「ん?」

 

 朱菜の反応に、紅丸が振り向くと、朱菜は棚の上を指で擦る。

 埃が溜まっていたようだ。

 

「うわぁー……………!!」

 

 紅丸がそれを見ると、即座にその棚の方に向かい、布巾で拭く。

 

「いや、変わったよ」

 

 それを見て、俺はそう呟く。

 確実に朱菜の尻に敷かれてるよな。

 突然だが、隠密の仕事は多岐に渡る。

 護衛、密偵、そして調査と暗殺。

 私情を挟まず、音もなく、冷徹に、完璧に。

 全ては、主人のために。

 それが、隠密の定め。

 そんな蒼影は、蒼華と蒼玉を連れて、歩いていた。

 

「コボルトの集落の抗争だが……………会話のニュアンスも正確に報告する必要がある。内容は覚えているか?」

「はっ!」

「一言一句、漏らさずに。」

「では、西の族長と東の族長。お前達はどちらをやる?」

 

 蒼影の質問に、蒼華と蒼玉がそう答えると、蒼影はそう聞く。

 

「は?え?えっと……………では、西の族長を」

「……………ツッコミ役か。随分と自信家になったな。では、蒼玉はボケを頼む。語尾はワンだ!」

「え?分かりました」

「ツ……………ツッコミ?は…………はい!ですワン……………」

 

 そう言って、蒼影達は、俺たちがいる部屋の中に入る。

 ちなみに、俺とリムルには、大ウケした。

 その後、鬼人達が集まっていた。

 そこには、大鬼族の里の同胞達の墓があった。

 墓の前には、途中で折れ、ボロボロの刀が飾ってあった。

 紅丸達は、お供えをした後、お酒を飲み、朱菜が作ったおせちを食べる。

 白老は、酒を飲み終えると、口を開く。

 

「うんっ…………はぁ……………若のお姿、亡き殿に似てまいりましたな」

「んだ。紅丸様は、里にいた頃より、ずっと逞しく見えるだよ」

「煽てるなよ。全て、リムル様と閻魔殿のおかげさ」

 

 白老と黒兵衛がそう言う中、紅丸はそう答える。

 紅丸は、置いてある刀を見て、白老に質問する。

 

「なあ、白老。父上は若い時、どのようなお人だったのだ?」

「……………あの頃は、まだ里も小さく、そして殿は……………ホホホホホ。若とは比べ物にならぬほど、とんでもないワルでした」

 

 紅丸の質問に、白老はそう答える。

 それを聞いた紅丸と朱菜は、驚きながら口を開く。

 

「えっ!?」

「あっ………………そんなお話、聞いたこと……………」

「無いでしょうなあ。何せ、お二人が生まれるずっと前の話じゃ。フッホホホ……………。いやあ、まったく。良い日和じゃ」

 

 紅丸と朱菜がそう言うと、白老は笑う。

 そして、そう言う。

 何を思ったのか。

 一方、ブルムンド王国のカフェでは。

 

「ふぅ………………」

「どうしたでやんす?」

「うーん…………なんだろ。シズさん、元気かなあって。久しぶりにシズさんの夢を見たから」

「そうだな…………。夢に関しては、俺も見た」

「あっしもでやすよ」

「あ……………」

 

 三人はそう話す。

 しばらくして、三人は歩き出す。

 

「そういや、夢ん中のシズさん、どうだった?」

「えーっとねぇ。バニー姿で、魔物に追っかけられてた」

「あ〜。ふっ。似合ってたな」

「そういう趣味だったんでやんすね〜」

 

 三人は、そんな風に話していた。

 一方、俺、リムル、シズさんで食事をしていると、シズさんが震える。

 

「っ!?」

「うん?どうしたんだ、シズさん?」

「なんか………………とんでもない風評被害を受けた様な気がして……………」

「うん?」

 

 シズさんがそう言うのを見て、俺達は首を傾げた。

 一方、シス湖にある蜥蜴人族(リザードマン)の里では、蒼華と蒼玉が帰省していた。

 

「ほう。お盆とな。素晴らしい祝日だな」

「はい」

「そして、我が一族の逸れ者より、こちらを」

「近う寄れ」

「「はっ!」」

 

 アビルがそう言うと、蒼玉が持ってたフル・ポーションを渡す。

 

「そうか。元気でやっているのだな」

「はい。相変わらずですが、イキイキと働いています」

「ふん。全く、あいつは……………。大儀であった!」

「はっ!それでは、私達はこれにて。」

 

 アビルはフル・ポーションを見て、そう思う。

 蒼華達が下がろうとすると、アビルが声をかける。

 

「待て。時に蒼華」

「あっ………………!」

「あっ」

「そなたに縁談が。そなたに縁談が……………」

 

 アビルがそう言うと、蒼華は振り返る。

 ただし、蒼華の目から、光が消えていた。

 アビルは、配下から木の板を受け取り、蒼華に見せる。

 

アビル「ほれ!この男など、どうだ?」

 

 アビルが見せた絵には、薔薇の花を咥えた蜥蜴人族が居た。

 それを見た蒼華は。

 

「ご辞退申し上げます」

(即答だなぁ……………)

「んんんん!?それなら……………これで!」

「結構です」

「ダメか!じゃあ、こっち!やっはー、いやいや、こいつもなかなか……………!うーん……………あっ、えーい!もう好きなの一枚抜いてみいよー!!」

 

 蒼華が即答したのを見て、アビルは別の人の絵を見せるが、断られる。

 アビルがそう叫ぶ中、蒼華は思った。

 

(これだから帰りたくないんだよなあ……………)

『蒼華。モテモテですね』

『揶揄わないで』

 

 蒼華がそう思う中、蒼海は思念伝達で揶揄う。

 一方、傀儡国ジスターヴでは。

 

「(この世界には、魔物を統べる王、魔王が居る。そう。私こそが、このジスターヴを統べる……………王だ。)フフフフ……………」

 

 クレイマンが笑う中、雷鳴が轟き、時計が不気味な声を出す。

 クレイマンは、時計を止める。

 

「そろそろ、魔王達の宴(ワルプルギス)の企みの時間です」

 

 クレイマンはそう言って、部屋から出る。

 しばらく歩くと、厨房に入る。

 中に入ると、自動的に灯りが灯される。

 クレイマンは、お茶の準備をしながら思う。

 

「(魔王カリオンは、粗野だが、本物を見極める目と、素直な感性がある。急遽参加のフレイ。女性らしさと繊細さは、私と共感出来るだろう。そして……………ミリム・ナーヴァ。最古参の魔王とはいえ、既にその嗜好は念入りに調査済み。)対策は万全だ。さあ、早く来い魔王達よ。私の野望の為に!」

 

 クレイマンはそう言いながら、ミトンとエプロン、バンダナを付ける。

 

「ふ〜んふんふん。(お手製の美味しいスコーンも、もうじき焼きあがる)」

 

 クレイマンは鼻歌を歌いながら、スコーンを焼く。

 それを見ていたティアは。

 

「……………楽しそうだね、クレイマン」

 

 そう呟いた。

 一方、俺は突然、震えがした。

 

「っ!?」

「どうしたの、閻魔君?」

「なんか……………誰かに目をつけられた気がするな……………。ちょっと、水を飲んでくる」

「うん?」

 

 なんか、ついでに見定めるみたいな感じををされた気がするな。

 喉も渇いたので、井戸水を飲みに行くことに。

 途中、リムルと合流して、井戸の方に向かう。

 井戸には、リグルが居た。

 

「あっ!リグル〜!」

「ん?あっ、リムル様、閻魔殿!」

「水をもらえないか?」

 

 俺たちがそう言うと、リグルはコップに水を入れて渡す。

 

「どうぞ。地下水だから、冷えてますよ」

「サンキュー!」

「ありがとう」

 

 俺たちは、水を飲む。

 暑い日には、冷たい水は良いよな。

 すると、リグルが口を開く。

 

「いやぁ……………街も立派になりましたね」

「ん?」

「ちょっと前からは、考えられない光景ですよ」

 

 リグルはそう言う。

 確かに、この街は発展していっている。

 すると、リムルが口を開く。

 

「なあ、思ったんだけど………。」

「ん?」

「どうした?」

「森でお前達に最初に出会った時にさ……………。あの時、リグルが俺に話しかけてくれなかったら、この街は出来てなかったかもしれないんだなあって」

「そう言われれば、そうなんですかね?」

 

 確かに。

 森でリムルと会った時、口を開いたのはリグルだった。

 そういう意味では、リグル達との出会いが、この街を作ったんだなと思うな。

 ちなみに、俺はその話を聞いていた。

 

「そう思うと、面白いよな」

「そうですよね」

「アッハハハハ……………だろ?大事にしなきゃ」

「ええ。何せ、今日はゴブリン邂逅祭ですから」

「そうだったな」

 

 そういえば、そんな感じだったな。

 その夜、俺たちは宴会を始める。

 俺とリムルは、挨拶をする。

 

「えーっと……………今日はなんだっけ……………」

「第一次都市計画完了!大浴場開設!第三農場開墾!」

「あと、黒兵衛鍛治工房新設!ヒポクテ草栽培ノルマ達成!第6回ゴブリン邂逅祭!えーっと…………その他諸々の記念で……………まあ、とにかく乾杯だ!」

 

 リムルが言う事を忘れる中、俺がフォローして、乾杯の音頭をする。

 祭りの会場からは、賑やかな声が多く響く。

 それを、シズさんはにこやかに見守っていた。

 すると、ゴブタが口を開く。

 

「そういえば、オイラ見たんすよ」

「見たって何を?」

「人魂っす」

 

 ゴブタはそんな風に言ってくる。

 ゴブタ曰く、見回りを行っていると、人魂のような物が見えたらしい。

 ゴブタ達の間では、先祖たちの魂が閻魔たちの言う通り現世に還ってきたのではないかと噂になっているようだ。

 俺たちはそれを調べる事に。

 シズさんも同行する事に。

 森の中を歩いているが。

 

「………………人魂なんて、出てこないけどな」

「おかしいっすねぇ……………?」

「おおかた、見間違えただけなんじゃないのか?」

「でしょうね。尾鰭が付いたのでは無いかと」

「そんな筈はないっす!確かに見たっすよ!」

 

 俺たちはそんな風に話しながら歩いて行く。

 尾鰭が付いた物じゃね?

 すると。

 

「ああっ!ほら、出たっすよ!」

「マジかよ!?」

「………………ん?」

 

 人魂が現れて、周囲が驚く中、俺はある事に気付いた。

 人魂にしては、動きがおかしい。

 明かりを当てると。

 

「ケア?」

「ユーフォー?」

「何だ、ユーフォーエックスとケアリーか」

「ケミーだったんだな」

 

 そこに居たのは、ユーフォーエックスとケアリーだった。

 どうやら、この二体の仕業だったみたいだな。

 その翌日、リムルは鏡を見ていた。

 シズさんの肉体は、リムルはコピーさせてもらった。

 シズさんの体をコピーさせてもらったからには、情けない真似は出来ないというのを聞いた。

 そう思う中、リムルはある事に気づく。

 

「うわっ……………って!なんだこの服!?」

 

 そう。

 バニーガール姿だった。

 リムルが戸惑う中、朱菜、紫苑が現れる。

 

「とーってもよくお似合いですよ!」

「もっとたくさんお着替えしましょうね〜!」

 

 そう言って、朱菜はメイド服、紫苑は、スク水を持ちながら迫ってくる。

 それを見て、俺たちは。

 

「いや!や〜だ〜!!」

 

 リムルはそう叫んで逃走する。

 それを見ていたシズさんは。

 

「お願い、やめて〜〜っ!!」

「アハハハ……………」

 

 シズさんはそう言って、顔を赤くしながら駆け出していき、俺は苦笑する。

 シズさんの外見に似ているので、ある意味で自分が着せ替え人形になっていると感じて、悶えていた。

 その後、俺たちはお供えをしていた。

 これは、シズさんからのお願いで、シズさんのお母さんと、シズさんが出会い、殺めてしまったピリノという少女を弔う物だそうだ。

 

「シズさん、これで良いかな?」

「うん。ありがとうね。2人とも」

「線香に似た物は作れたよ」

「うん」

 

 俺たちはそう話して、手を合わせて、目を閉じる。

 

(お母さん、私、元気でやってるよ。ピリノちゃんも、ごめんね。私のせいで、あなたを死なせてしまった。あなたの分まで、私は生きていく。リムルさんと閻魔君の為にも)

 

 シズさんがそう思う。

 すると。

 

「エンジェリード!」

「何だ?」

「エンジェリードか?」

「エンジェリード!」

 

 そう言って、一体のケミーが現れる。

 それは、オカルト属性のレベルナンバー4のエンジェリードだった。

 エンジェリードはそう言うと、光が出る。

 俺たちは顔を覆う。

 しばらくすると、光が消える。

 俺たちが顔を上げると、ある2人が目の前に居た。

 

「お母さん……………?ピリノちゃん…………?」

「えっ!?どういう事だよ!?」

「………………エンジェリードは、天使のケミーで、死者と会わせる事ができるんだ…………」

 

 シズさんがそう言うと、リムルは驚き、俺はそう言う。

 エンジェリードは天使のケミーだ。

 実際、エンジェルマルガムはエンジェリードの力を悪用して、黒鋼スパナの両親を蘇らせたのだ。

 シズさんは、2人に近寄り、泣きながら口を開く。

 

「ごめんね……………私のせいで、死なせちゃって……………」

「ううん。あなたのせいじゃないよ。それに……………あなたに会えて本当に嬉しかったんだ」

「静江。あなたは、この世界で本当に頑張ったわね。私はあなたの事を誇らしく思うわ」

 

 シズさんが泣きながら謝る中、ピリノはそう言い、お母さんはシズさんを労う。

 シズさんは、目に涙を浮かべながらも、口を開く。

 

「……………私、頑張って生きていくよ。お母さんとピリノの分まで」

「うん。見守ってるからね」

「頑張ってね」

 

 シズさんがそう言うと、ピリノのシズさんのお母さんは笑みを浮かべ、そのまま消えていく。

 シズさんは、リムルからエンジェリードのカードを受け取る。

 

「………………ありがとう、エンジェリード」

「エンジェリー……………!」

 

 シズさんは、エンジェリードにそう言う。

 一方、紅丸と朱菜は一緒に過ごしていた。

 すると。

 

「……………2人とも」

「……………父上?」

「……………お父様?」

 

 2人の前に、2人のお父さんが現れる。

 

「父上!?どうしてここに!?」

「……………エンジェリードというケミーとやらの力で、一時的にこちらに来れたのだ」

「エンジェリード……………」

「お父様!」

 

 紅丸がそう聞くと、お父さんはそう答える。

 朱菜は、涙を浮かべながら、お父さんの方に寄る。

 

「息子よ。成長したな」

「ああ。紅丸という名をリムル様から賜ったんだ」

「そうか……………。立派になったな。お前の事を誇りに思うぞ。それに、良き主にも恵まれたようだな」

 

 お父さんは朱菜のも頭を撫でながら、紅丸とそう話す。

 そこから、紅丸達は、色々な話をしていく。

 お盆のこの日、エンジェリードの力によって、かつて亡くなってしまった者達と会話をしたという話が何件か起こったようだ。

 これが、お盆の日の、ちょっとだけ不思議な話。




今回はここまでです。
今回は、お盆の話です。
お盆の話という事で、エンジェリードが登場しました。
エンジェリードの力で、シズさんはお母さんとピリノと、紅丸と朱菜はお父さんと。
他にも色々と会っています。
オカルト属性のケミー達が結構登場しています。
次回はいよいよ、ドワーフの王が登場します。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アンケートは、魔人になるのか、聖人になるかが拮抗していますね。
もし、意見があればお願いします。

閻魔の進化はどうするか

  • 仙人から聖人
  • 魔人になる
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