転移したら暗黒の破壊者に変身出来る様になった件   作:仮面大佐

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第17話 英雄王の来訪

 俺たちは、お盆の話に起こった奇跡の後も、日常を過ごしていて、月日が経過した。

 その間、豚頭族から進化した猪人族達は、カイジン達の指導の下、あっという間に技術を覚え、頼れる労力になっていた。

 ゲルドやギルド達の頑張りのおかげで、街の発展が進んでいく。

 徐々に発展していく村を、俺たちは丘の上から見ていた。

 家や服とかも出来て、上下水道や道路とかも出来てきた。

 これは、リムルの前世のゼネコン時代の知識を使ったそうだ。

 

「それにしても、お前、色んな物を作るように頼んだんだってな?」

「まあな」

 

 そう。

 色々な施設を作る様に頼んだのだ。

 ガッチャードライバーとかを作る為に。

 まあ、まだ未稼働状態だが。

 色々と必要かなと思って。

 こうして、安住の地、俺たちの町が出来た。

 ………のだが、そうは問屋が卸さないのだった。

 俺たちの所に、蒼影がやって来る。

 

「リムル様、閻魔殿、緊急事態です」

「え?」

「どうした?」

 

 蒼影の報告に、俺たちは首を傾げた。

 それは、ペガサスに乗った騎士団が、この町にやって来たとの事だった。

 どうして、そうなったのか。

 それは、少し前、武装国家ドワルゴンでは、暗部からの報告を、ガゼル・ドワルゴ国王が聞いていた。

 そして、その報告書を、蝋燭の炎で燃やす。

 

「王よ、暗部は何と?」

「…………豚頭帝は討伐され、戦争が終結したそうだ」

 

 ガゼルのその言葉に、ドルフは驚く。

 

「何ですと!?」

「13万の豚頭族は、暴走する事も無く、各地に散ったらしい。しかも、猪人族に進化してな」

「そんな事が………!?」

 

 ガゼルの言葉に、ドルフは再び驚き、ガゼルは考えていた。

 

(複数の上位魔人の参戦により、戦争は終結。魔人達は、例のスライムの配下であると思われる………か。魔人を従え、魔物に進化を齎す者たち。此度の件、対応を誤れば、国が滅ぶやもしれぬ。)

 

 ガゼルは、複数の上位魔人………鬼人勢………を従えているのが、スライム………リムル………である事を見抜き、口を開く。

 

「あのスライムの正体、余自らが見極めてやろうではないか」

 

 そうして、ガゼル王とペガサス・ナイツは、俺たちの町に向かって来ていたのだ。

 そんな事を知る由もない俺たちは、すぐに着陸するであろう場所へと向かう。

 向かっているのは、俺、リムル、シズさん、紅丸、蒼影、紫苑、リグル、リグルド、嵐牙、カイジンだ。

 俺たちは、上空を見上げると、そこにはガタイの良い男の姿が。

 

「まさか………!」

「ドワーフの英雄王………ガゼル・ドワルゴ………!」

「あれが……………」

 

 カイジン、リムル、俺はそう言う。

 何であの人が。

 ちなみに、ドワルゴンという場所での出来事は、リムルから聞いていた。

 すると、紅丸が質問して来る。

 

「リムル様、いかが致しますか?」

「出来れば、争うのは避けたいんだが………」

「相手の出方によるか」

「問題ありません!蹴散らせば良いのです!」

「蹴散らしたら、面倒臭い事になりそうだがな。まあ、いざ戦闘になったら、住民たちを避難させる」

「その間、俺たちで時間を稼ぐぞ」

「はっ!」

 

 俺たちがそう話している間、旋回していたペガサス達は、一斉に地面に降り立つ。

 カイジンは、ガゼル王の下に向かい、跪く。

 

「お久しぶりでございます」

「…………久しいな、カイジン」

「はっ!」

 

 カイジンとガゼル王は、そんな風に話す。

 リムルは、前に出る。

 ガゼル王は、リムルを睥睨する。

 

「スライムか。」

「最初に名乗っておく。俺の名はリムルだ。これでも一応、俺たちはジュラの森大同盟の盟主なんでね。」

 

 リムルはそう言って、人間としての姿になる。

 

「こっちの方が、何かと話しやすいだろう?………で、何の用だ?」

 

 リムルの質問に対して、ガゼル王氏が答える。

 

「…………単刀直入に言おう。リムル。貴様らを見極めに来たのだ」

「………見極め?」

「俺の剣で、貴様の本性を見抜いてくれるわ」

「なるほど………」

「この森の盟主になったなどとホラを吹く貴様には、分という物を教えてやらねばなるまい。その剣が飾りでないというのなら、俺の申し出を受けるが良い」

 

 ガゼル王はそう言って、剣を抜刀しようとする。

 部下達も、驚いたのか、声をかける。

 

「王よ、まさか………!?」

「ふん。本気で戦ってみるのが、手っ取り早いであろう?」

「よし、その申し出を受けよう。ホラ吹き呼ばわりした事、後悔させてやるよ。」

 

 そうして、まずはリムルとガゼル王との一騎打ちとなった。

 ガゼル王が口を開く。

 

「俺の一連の攻撃を防ぎ切ったら、貴様の勝ちで良い。ただし、この俺、剣聖ガゼル・ドワルゴの剣を甘く見ない事だ。」

リムル「分かった。」

 

 すると、風が吹いて来て、トレイニーさんが現れる。

 

「トレイニーさん」

トレイニー「それでは、立ち会いは私が行いましょう」

「ん?」

「まさか、樹妖精(ドライアド)?」

 

 トレイニーさんの姿を見たガゼルは、突然鼻で笑った。

 

「貴様をホラ吹き呼ばわりした事は、謝罪するぞ。それに、事情も朧げながら読めたわ」

「じゃあ………!」

「だが、貴様らの人となりを知るのは、別の話だ」

「だろうな」

「立会人も決まったならば、あとは剣を交えるのみ」

「ああ、そうだな。軽く勝利して、今回の件をきっちりと説明してもらうとするわ!」

「フフ………!俺に勝てたなら、答えてやるさ」

 

 そうして、トレイニーさんの開始の合図と共に、リムルが駆け出す。

 最初の攻撃は防がれるが、すぐに走って、別の方向から仕掛ける。

 ガゼルは、リムルを突き飛ばすが、すぐに着地する。

 

「貴様の力は、そんなものか、リムルよ!」

「うるさい!まだ本気を出していないだけだし!慌てんな」

 

 ガゼルの挑発に、そう答えるリムル。

 ガゼルの攻撃で、リムルは大きく下がる。

 あの動き……………見覚えがあるな。

 すると、ガゼルはある構えをする。

 

(あの構えは………そういう事か)

「行くぞ、リムル!朧・地天轟雷!」

 

 俺は、それを見て納得した。

 そんな中、ガゼルがそう叫ぶと、ガゼルが消え、リムルは、下からくる攻撃を躱し、上から来る攻撃を、刀で受け止める。

 

「ふん。フフフ………ハハハ!俺の剣を受け止めおったわ!」

「え?」

「それまで!勝者、リムル=テンペスト!」

 

 トレイニーの宣言と共に、ガゼル王は、剣をリムルから退かす。

 ガゼル王は、リムルを見ながら言う。

 

「剣を交えて、よく分かった。お前達は邪悪な存在ではない」

「うんうん」

 

 ガゼル王の言葉に、紅丸達は後ろで頷く。

 

「何でだよ………」

「それにしても、よくぞ俺の朧・地天轟雷を見切ったものよ。見事だったぞ、リムル」

「偶然だ。何せ、その技をよく使う師匠が居てな。俺も、訓練でよく打ちのめされたんだよ」

「なんだと?まさか、その師匠というのは………」

 

 ガゼル王がそんな風に驚いていると、白老が前にやって来る。

 

「ああっ………!」

「お?」

「白老」

「ほっほっほ。お見事でしたな、リムル様」

「おおっ………!剣鬼殿!」

 

 えっ?

 2人って知り合いなの!?

 俺がそう驚いていると。

 

「森で迷っていたあの時の小僧が、見違えましたぞ。………いや、失礼、ドワーフ王。わし以上の剣士へと成長したようで、重畳ですじゃ」

「剣鬼殿にそう言っていただけるとは………」

 

 どうやら、白老が師匠って事か。

 世界って、意外と小さいもんだな。

 すると、白老が口を開く。

 

「ですが……………閻魔殿も、中々の剣士となっております。ゆえに手合わせしてみると良いですぞ」

「えっ?」

 

 白老はそんなふうに言うので、俺は白老を見る。

 俺まで!?

 何で!?

 俺が驚く中、ガゼル王は俺のことを見てくる。

 

「ほう。剣鬼殿がそこまで言うとは……………貴様が閻魔とやらか」

「あ、はい。お初にお目にかかります。私は、黒輝閻魔と申します。ジュラの森の盟主であるリムルの補佐をしております」

 

 ガゼル王がそんな風に聞いてくるので、俺は丁重にそう言う。

 リムルはニヤニヤして見ていたが。

 タメ口は失礼だろうからな。

 それを見たガゼル王は。

 

「……………ふむ。面白い。閻魔よ。お前とも手合わせ願おうか」

「はい。お手柔らかにお願いにします」

 

 ガゼル王はそう言う。

 こうなるだろうと予想はしていたがな。

 それに、今の俺の実力がどこら辺まで通用するのか、気になるしな。

 俺はドレッドライバーを装着する。

 

「ガゼル王。少しよろしいかな?俺も本気で相手をしたいので」

「良いだろう。何をするのか、見せてもらおうではないか」

 

 俺がそう聞くと、ガゼル王はそう言う。

 俺は、レプリスチームライナーをヴェヴェルセッターにスキャンする。

 

STEAMLINER

 

 その音声が鳴ると、俺はレプリスチームライナーをアトゥムサーキュラーに装填する。

 待機音が鳴る中、大鬼族達は戸惑い、俺は叫ぶ。

 

「変身!」

 

 そう言って、ネクベドヴォークを操作する。

 

ドレッド・零式

 

 その音声と共に、ドレッドライバーからレプリスチームライナーが出てきて、俺の体が焔に包まれ、黒い霧を纏った骨が全身に巻きつき、ドレッド零式に変身する。

 

「姿が変わった!?」

「ほう。それで終わりか?」

「いや、まだです」

 

 部下の1人が驚いた顔をする中、ガゼル王は興味深そうに俺を見て、俺はそう言う。

 俺は、ホルダーからレプリアッパレブシドーを取り出して、ヴェヴェルセッターにスキャンする。

 

APPAREBUSHIDO

 

 レプリアッパレブシドーをスキャンした後、コンススティラーに装填する。

 

ドレイン

 

 その音声と共に、右手にブラッディーABが錬成され、それを持つ。

 俺とガゼル王は、それぞれの得物を持つ。

 

「始め!」

「っ!」

 

 トレイニーさんがそう言うと同時に、俺はガゼル王に向かって駆け出し、ブラッディーAB で攻撃する。

 ガゼル王は、剣でこれを受け止める。

 少しの間、鍔迫り合いとなり、お互いに離れる。

 

「ほう。やるではないか。だが、それが貴様の本気か?」

「ご心配なく。俺は徐々に上げていくタイプなんで」

 

 ガゼル王の挑発に、俺はそう返す。

 今度はガゼル王が仕掛けて来て、俺はブラッディーABで攻撃をいなしていく。

 そして、俺は少し離れる。

 ガゼル王は、再びあの構えをする。

 

(来たか)

「行くぞ、閻魔!朧・地天轟雷!」

 

 ガゼルは、一瞬で消え、俺は、下からくる攻撃を躱す。

 俺は、左手でネクベドヴォークを操作する。

 

ブラッドレイン

 

「来る!上だ!」

 

 俺はそう叫ぶと、ガゼル王の剣を、ブラッディーABで斬って、ガゼル王の首元に剣先を突きつける。

 

「こんなもんかな」

「…………まさか!俺の剣が斬られるとはな!」「それまで!勝者、黒輝閻魔(エンマ・クロキ)!」

 

 トレイニーさんの声と共に、ガゼル王は、部下に剣を持たせた。

 俺は一息吐いて、変身解除する。

 すると、ガゼル王が話しかける。

 

「お前は確かに強い。だが剣からは邪悪は感じなんだ」

「ガゼル王こそ、素晴らしかったです。自分もまだまだです。流石は兄弟子です」

「ふっ。言いおるな」

 

 ガゼル王の言葉に対して、俺はそう言うと、お互いに握手をする。

 すると、ガゼル王が俺たちに話しかけてくる。

 

「さあ早く案内してくれリムル、閻魔。上空から見たかぎりじゃ美しい町並みだったぞ?美味い酒くらいあるのだろう?」

「…………まぁ、ありますが」

「裁判の時と比べて軽すぎない?」

「なぁに。こっちが素よ」

 

 そんな風に話しながら、町へと戻る。

 その夜、宴をしながら、俺たちは、ガゼル王の話を聞いていた。

 

「なるほど」

「豚頭帝を倒した、謎の魔物集団の調査だったと」

「それが敵となるか、味方となるか、見極めにな」

 

 まあ、そうするのが、正しい判断だろう。

 すると、ガゼル王が真面目な顔で、俺たちに聞いてくる。

 

「リムルよ。聞きたい事がある。」

「おう」

「俺と盟約を結ぶつもりはあるか?」

「あっ。」

「お前達がもしも、この広大な森を全て掌中に出来たならば、我が国をも上回る富と力を手に入れる事が出来よう。その時に、後ろ盾となる国があれば、便利だぞ?」

 

 確かに。

 後ろ盾があった方が、何かと良いしな。

 

「願ってもない事だが………」

 

 リムルはそう言うと、紅丸達の方をチラリと見て、聞く。

 

「良いのか?それは、俺たち魔物の集団を、国として認めると。そう言っているのと同じだぞ?」

「無論だ。それとこの話、我らにとっても、都合が良い」

「………と、言いますと?」

「お互いに利益があるからな」

 

 俺とリムルは、お互いをチラリと見て、答える。

 

「断る理由はないね。喜んで、受けたいと思う」

「よし。…………で、お前の国の名前は何と言うのだ?」

「………お」

 

 ヤッベェ。

 国の名前とか、一切考えてなかった。

 豚頭帝討伐後、色々と忙しかったからな。

 すると、リムルが口を開く。

 

「ジュラ・テンペスト連邦国だ」

「ジュラ・テンペスト連邦国」

「おおっ!」

「さすが、リムル様です!」

「では、国の名はジュラ・テンペスト連邦国!この町の名前は、リムルと致しましょう!」

「お?良いね!」

「中央都市、リムルです!」

「おいおい!それはちょっと恥ずかし………」

「決まりのようだな」

「………ああ」

 

 こうして、国の名前はジュラ・テンペスト連邦国、首都は中央都市リムルに決まった。

 だが、この時の俺たちは気づいていなかった。

 俺たちに興味を示す者達がいる事を。

 そして、それをきっかけに、テンペストに嵐が巻き起こる事も。




今回はここまでです。
今回は、ガゼル王が来訪する話です。
リムルと閻魔が、ガゼル王と戦いました。
そして、ドワルゴンと盟約を結ぶ事になりました。
それは即ち、あの魔王が来るのももうすぐという事になりますが。
次回は、その話です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ガッチャードライバーとかは、次回に出します。
今後の展開などでリクエストがあれば受け付けています。
閻魔は魔人になるのか、聖人になるのかは同じ票数なので、どうしましょうか?

閻魔の進化はどうするか

  • 仙人から聖人
  • 魔人になる
  • その他
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