転移したら暗黒の破壊者に変身出来る様になった件 作:仮面大佐
ブルムンド王国では、ベルヤードが、フューズからの報告を聞いていた。
「魔物の街と………そこに住む
ベルヤードは、フューズにそう言いながら、椅子に座る。
「…………だが、信じるしかないな。我々はそのリムルという名のスライムと、閻魔という男に救われたのだと」
「そうだな。彼らとの関係を、今後どの様にすべきなのか、そのスライムと閻魔とやらが善意の存在であると見做して接するか。脅威として排除を試みるか」
「排除と簡単に言うが、それは、そもそも可能なのかね?」
ベルヤードの言葉に、フューズはそう答え、ベルヤードは質問する。
フューズは、しばらくの沈黙の末、答える。
「…………正直に答えて良いのか?」
「…………答えを聞くまでもないな」
ベルヤードのその言葉に、フューズはため息を吐きながら、立ち上がる。
「ハァ………。一度、会いに行ってみるか。俺がこの目で、リムルと閻魔とやらを見極めてみるさ」
そうして、フューズは、シズさんと旅をしたエレン、カバル、ギドの3人を呼ぶ。
「よし、出発するぞ!お前達が会ったというスライムと閻魔という男に会いにな」
「「「はぁ…………」」」
フューズの言葉に、3人はため息を吐く。
魔王ミリム・ナーヴァが、この街に住む事になった。
朝食は、食パン、ジャム、ミネストローネ、牛乳(牛鹿の物)だった。
その後、ミリムは朱菜の服の工房に行き、リムルはベスターの研究室へと向かった。
俺はというと、ゲルド達の方へと向かっていた。
「よお、ゲルド、ギルド!」
「うん?おお、閻魔殿!」
「閻魔殿!」
「建設の様子はどうだ?」
「はい。建設は順調です。これが終わったら、武装国家ドワルゴンへの街道の工事に着手します」
「ああ。うまくやれてるみたいだな。ギルドも、ゲルド達の助けになってやれよ」
「はっ!」
どうやら、上手くやれてるみたいで、安心したよ。
俺は、ゲルド達に労いの言葉をかけつつ、差し入れを渡す。
そして、俺はその場を後にする。
すると、魔力探知に何か引っかかる。
魔力探知に関しては、リムルから教わった。
それは、四つの魔力が、この街に向かってきている事だ。
「……………どうやら、お客さんのようだな」
俺はそう呟いて、テンペストへと向かう。
到着すると、誰かとリグルドが対応していた。
少し、様子を見るか。
すると、その男がリグルドを殴ろうとしていた。
俺はすぐに駆け出して、リグルドとその男の間に入り、男のパンチを受け止める。
「……………あっ!?閻魔殿!」
「いきなり攻撃するとか、物騒だな。何の用だ?」
「なっ……………!?ただの人間が俺の攻撃を受け止めただと……………!?」
リグルドが驚く中、俺はそう言い、その男はそう言う。
まあ、俺はただの人間じゃないからな。
ドレッドに変身できるし。
これくらいなら、白老やシズさんとの特訓で味わったし。
すると、後ろの方から、とんでもないオーラを感じた。
そのオーラの発生源は、ミリムだった。
それには、俺は冷や汗を流す。
やばい、ミリムがキレてる!
俺は、すぐにその男から離れる。
「なっ!?魔王ミリム!?」
その男は、ミリムに気付いて驚愕した。
ミリムがすぐにその男の方に向かうのを見て、その男も動く。
「くっ………!豹牙爆炎掌!」
「
ミリムのパンチで、炎の柱が上がる。
その炎の柱は、爆発するが、周囲に被害は特になかった。
すると、蒼玉がやって来る。
「閻魔殿!」
「おお、蒼玉」
「何か、とてつもない爆発音が聞こえましたが、大丈夫ですか!?」
「俺は大丈夫だ。ただなぁ………。リグルド、あいつ誰?」
「はっ。フォビオと名乗り、ユーラザニアからやって来たそうで、魔王カリオンの三獣士との事です」
蒼玉がそう聞く中、俺はそう答えながら、リグルドに聞く。
リグルドはそう答える。
フォビオか……………。
魔王の1人の配下ってわけか。
すると、ミリムが話しかける。
「おお!閻魔!」
俺がそう考えていると、ミリムが近づいて来る。
フォビオの方を見ると、泡を噴いて気絶していた。
「あやつが舐めた真似をしておったから、ワタシが代わりにお仕置きしておいたのだ!」
ミリムはそう言うと、褒めて欲しいと言わんがばかりに、俺を見る。
でもなぁ…………。
俺の為とはいえ、魔王の1人であるカリオンって奴の部下に手を出してしまった。
流石に、褒められる物ではないな。
そう思い、ミリムに話しかける。
「なぁ。俺かリムルの許可無く暴れないって、約束しなかったか?」
「うぇ!?え~っと………。そ、そう!これは違うのだ!この町の者ではないからセーフ、セーフなのだ!」
「ごめん。アウト」
「えええっ!?」
「…………まあ、でも。俺を思っての行動だったから、今回はお咎めなしという事にしておくよ」
「わ、分かったのだ…………」
まあ、昼飯抜きとか言ったら、確実にフォビオに八つ当たりをしかねない。
すると、リムルと蒼影が到着する。
「大丈夫………っていうか、どういう状況だよ!?」
「色々とあってな。そこで倒れているのは、魔王カリオンの配下だそうだ。会議室に運ぶぞ」
「あ、ああ…………。向かう途中で説明を頼むぞ」
「ああ」
俺たちは、フォビオを始めとする魔王カリオンからの従者を、会議室に案内する。
ミリムが昼食を食べる中、俺たちは、フォビオ達と向かい合う。
「…………それで?」
「何をしに来たんだ?」
「フンッ!下等なスライムと人間に、この俺が答えるとでも?」
「「あ?」」
フォビオがそう言うと、紅丸、紫苑がフォビオを睨む。
「下等と言うが、お前よりは、俺たちの方が強いぞ」
「ていうかさっき、お前のパンチを受け止めたのを忘れたのか?」
俺たちがそう言うと、フォビオは目を細めるが、気にせず会話をする。
「俺たちは、魔王カリオンとやらを知らないし、お前の態度次第で、カリオンは、俺たちと敵対する事になるんだぞ」
「アンタの一存で、このジュラの大森林全てを敵に回すつもりなのか?」
「ハッ!偉そうに。…………ッ!?」
フォビオの言葉が途切れたのは、俺が少し抑えていたオーラを出したからだ。
ちなみに、釜を少し調整した。
「…………確かに、リムルはスライムさ。だけど、リムルがこの森の3割を支配しているのは確かだ」
「閻魔の言う通りだ。そちらがその気なら、戦争するのもやむを得ないと思っている。なので、よく考えて返事をする事だ」
「…………チッ!謎の魔人達を配下へとスカウトする様に、カリオン様より命じられてやって来たんだ」
なるほどな…………。
どうやら、ミリムだけでなく、他の魔王達も、俺たちの戦いを見ていたという事だな。
やっぱり、俺たちを自分たちの勢力に取り込もうとして、躍起になっているのか?
すると、ミリムの方から、何かオーラが出たのを感じて、振り返ると、ミリムは違う方へと向く。
「まっ、話は分かった。じゃあ、帰って良いぞ」
「えっ?」
「リムル様………!?」
「宜しいのですか?」
「紫苑、落ち着け………」
「殺す訳にはいかないしな。魔王カリオンに伝えろ。俺たちと交渉したいなら、日時を改めて、連絡を寄越すようにと」
リムルの伝言にどこか不満があるのか、フォビオは俺達を睨みながら立ち上がり、扉の前に立つと、ジュースを飲んでいるミリムを見た。
「…………きっと後悔させてやる」
そんな捨て台詞を吐きながら、フォビオ達は去っていく。
あの様子じゃあ、伝言なんて無理だろう。
すると、リムルがミリムに近寄る。
「さて。魔王カリオンについて、話が聞きたい」
「それは、リムル達にも教えられないぞ。お互い邪魔をしないと言う約束なのだ」
どうやら、秘密があるっぽいな。
その手のやり取りは、俺よりリムルの方が適任なので、任せておく。
俺は、思念伝達で、リムルに話しかける。
『リムル。ミリムの交渉は、任せたぞ』
『おう。任せとけって』
俺の言葉に頷いたリムルは、ミリムに近寄る。
「それは、魔王カリオンとの約束だけか?それとも、他の魔王も関係してるのかなぁ?」
「あ、いや………それは………」
「大丈夫だって。カリオンって奴だって、部下を使って邪魔して来たんだろ?」
「え…………」
「俺たちはマブダチなんだから、お互いに助け合うじゃん?…………だったら、俺もミリム以外の魔王の事を知っておいた方が良いと思うんだよね」
「うう…………」
リムルの言葉に、ミリムは葛藤していた。
ていうか、リムル。
お前の今の顔、凄く悪い顔になってるぞ。
「ミリムがどんな約束をしたか知っておかないと、俺が知らずに邪魔しちゃうかもしれないしさ」
「確かに…………。でも、マブダチ…………」
「………そうだ!今度、俺が武器を作ってやるよ!やっぱり、マブダチとしては、ミリムが心配だしさ」
「新しい武器?アハハハハ〜!そうだな〜!やはり、マブダチは一番大事なのだ!」
はい、落ちた。
チョロすぎるだろ。
少し、ミリムの事が心配になって来るな。
ミリムが話したのは、クレイマン、カリオン、フレイ、ミリムの4人が、ゲルミュッドを使って、傀儡となる魔王の誕生を目論んだ事だった。
「なるほどな………」
「単なる退屈凌ぎだったのだ」
「ミリムにとってはそうでも、それを邪魔した以上、俺たちが狙われるのは当然か」
「…………これは、他の魔王達も絡んでくるでしょうね………」
「なんという事を………。トレイニー様にも相談せねば…………」
「大丈夫です!リムル様とついでに閻魔殿ならば、他の魔王など、恐れるに足りません!」
なるほどな…………。
これは、他の魔王達の動向にも、気をつけないといけないな。
あと、ついでって言わないで。
ファルムス王国。
それは、西側諸国の玄関口と呼ばれている、商業の大国だ。
ファルムス王国は、金で雇った荒くれ者達を集めて、
その集団のリーダーは、ヨウムという男だ。
ヨウム達は進んでいると、何かに気づいて、動きを止める。
すると、地響きが起こる。
カジルというスキンヘッドの男性が、ヨウムに話しかける。
「カシラ」
「シッ」
ヨウムは、カジルにそう言って、剣を抜刀する。
全員が、武器を構えながら、周辺を警戒していると。
「ちょっ!ヤバいでやす!」
「でも、でも………!」
「おい、お前ら………って、うおっ!危ねぇ!」
「こんな出鱈目で、今までよく生き延びてきたな、貴様ら!」
ヨウムは、自身のスキルである、遠視を使って、フューズ達を見つける。
「…………魔物と遭遇した人間が居るようだ」
「カシラ、どうしやす?」
「あっ………」
カジルがそう聞く中、フューズ達が飛び出して来て、ヨウム達の一団にしれっと混じる。
「来るぞ」
ヨウムの言葉通り、出てきた。
それは、でかい蜘蛛だった。
「ひっ!」
「
「よ〜し、お前ら。陣形を組め。負傷者はすぐに下がらせて回復。命令だ。全員生き残れ!」
「おう!」
ヨウムの指示で、部下達は、後衛の魔法使いを守るように配置する。
ヨウムは、カジルとロンメルに話しかける。
「カジル。指揮を取ってくれ」
「分かった」
「ロンメル。俺に強化魔法を」
「フッ!」
槍脚鎧蜘蛛が迫る中、ヨウムはそう指示をして、フューズ達に話しかける。
「テメェら。俺たちを巻き込んだ落とし前、後できっちり付けてもらうからな」
ヨウム達は、迫り来る槍脚鎧蜘蛛を見据えて、緊張していたが、ゴブタがカバルに声をかける。
「あれっ?カバルさんじゃないっすか?」
「なっ………!?」
「お久しぶりっす」
「ゴブタ君!」
「あっ?」
「毎回、魔物と戦ってるようっすけど、そんなに戦うのが好きなんすか?………でも、ここはオイラが。今日の晩御飯っす!」
ゴブタは、小太刀を持ちながら、槍脚鎧蜘蛛に向かっていく。
そして、あっさり倒してしまう。
それを見たヨウム達は。
「嘘だろ…………」
「こいつ、滅茶苦茶美味しいんすよ〜」
ヨウム達にゴブタはそう言って、ヨウム達とフューズ達は、呆然とする。
その後、槍脚鎧蜘蛛は、テンペストへと運ばれ、今日の晩御飯となるのだった。
一方、フューズ達とヨウム達は、俺たちが対応する事にした。
「俺たちがこの街というか、国というか………。ジュラ・テンペスト連邦国の代表をしている、リムル=テンペストだ」
「…………で、俺が、ジュラ・テンペスト連邦国の代表の補佐である
「本当に、スライムが………!」
俺たちがそう名乗ると、フューズというギルドマスターが驚く。
カバルは、俺たちに話しかける。
「ところで、リムルの旦那に閻魔の旦那。以前には、見かけなかった方がおられるようですが………」
「ああ。紅丸に紫苑、蒼影」
「朱菜」
俺たちが、鬼人達を紹介していると、扉が開き、ミリムが入って来る。
「それと、ミリムだ」
「あっ………!」
フューズは、ミリムを驚いた表情で見ていた。
おそらく、魔王の1人だと気づいたな。
そんな中、シズさんとエレン達は、話していた。
「シズさん!お久しぶり!」
「エレン達も、久しぶり」
エレン達が、再会を喜んでいる中、リムルはフューズに話しかける。
「で、ブルムンド王国と、ファルムス王国から、それぞれ、ここの調査に来たと?」
「我々は………」
「…………っていうか、なんでスライムがそんなに偉そうにしてるんだよ。おかしいだろ?何なんだ、一体?何でお前らは納得してるんだ?」
リムルの問いにフューズが答えようとすると、ヨウムがそう叫ぶ。
まあ、そう思うのは無理はない。
スライムはこの世界でも弱い部類の魔物だしな。
すると、紫苑が声をかける。
「リムル様に無礼ですよ。」
「うるさい、黙ってろ、オッパイ!」
「あっ」
「ぐあっ………!?」
紫苑に対して、そんなセクハラ発言をした事で、剛力丸の納刀状態でぶっ叩かれる。
「ヨウム〜!」
「カシラ!」
「おっ………おい」
「あっ、つい………」
「ついじゃないよ」
「アハハハハ………………」
まあ、セクハラ発言をされたら、怒るのも無理はないよな。
そんな中、リムルがヨウムに回復薬をかける。
「うちの紫苑がすまんな。ちょっと、我慢が足りない所があるんだ。許してやって欲しい」
「ひどいです!これでも、忍耐力には定評があるのですよ!」
「いや、紫苑。もう少し、相手の煽りに関しては、落ち着いてくれ」
紫苑と俺がそう話す中、俺とリムルはフューズ達とヨウム達に話しかける。
「俺たちは、人間とも仲良くしたいと考えている。その内、貿易とかして、交流出来ればいいなと思ってるしさ」
「貿易?」
「ああ。実は、ドワーフ王国とも、国交を開いているしな」
「ドワルゴンと?」
「この地を経由すれば、商人達の利便性も向上すると思うけど………。どうかな?」
「いや、待って下さい。ドワルゴンが、この魔物の国を承認したというのですか?」
まあ、フューズが驚くのも無理はない。
すると、扉が開いて、ベスターが入って来る。
「その話、私が保証します」
「ベスター大臣!」
「…………元、大臣です」
「貴方ほどの人物が、どうしてここに………?」
そういや、ベスターって大臣だったな。
まあ、テンペストに来た時に知ったけどな。
エレン達が首を傾げる中、ベスターはフューズに話しかける。
「お久しぶりです、フューズ殿。リムル様と閻魔殿の仰っている事は、本当です」
ベスターはそう言うと、俺たちに頭を下げる。
頭を下げて、すぐに上げ、説明を続ける。
「ガゼル王とリムル様は、盟約を交わしておられます。」
「あっ………!」
「ん?」
「納得してくれたかな?」
フューズが驚き、ヨウムが首を傾げる中、リムルが声をかける。
「うん」
「は、はぁ………。そういう事でしたら、我々としても、協力はやぶさかではありません。ただし…………あなた方が本当に人間の味方なのかどうか…………しっかりと、確かめさせて貰う事にしますが、構いませんね?」
「ああ、構わない。滞在を許可する。俺たちが脅威でないと、分かって欲しいから」
「ん…………」
まあ、分かってもらうには、身近で見て貰う方が手っ取り早いしな。
リムルは、フューズに話しかける。
「ところで、フューズさんとやら。豚頭帝が倒されたという情報は、既に知れ渡っているのか?」
「いや。この情報を知るのは、国王と、ごく一部の者たちのみですよ。」
「なるほどな………」
なるほど、情報は規制されているのか。
なら、もしかしたら………。
そう思っていると、リムルがヨウムに話しかける。
「なら………ヨウム君。俺たちと契約しない?」
「はあ?一体何を言って………はっ!?」
ヨウムは途中で、話すのを止めた。
なぜなら、紫苑が、ヨウムを睨んでいたからだ。
「…………何を言っておられるんですか?」
「確か、ファルムス王国には、金で雇われたって言ってたな?」
「だったら、雇い主が変わるだけの事だ。簡単に説明するとだな………。君たちに、豚頭帝を倒した英雄となって貰いたいのだよ」
リムルがそう言うと、その場には静寂が包み込む。
しばらくすると、ヨウム達が叫ぶ。
「「「はあっ!?」
「俺たちは、ヨウムに協力しただけで、実際には、ヨウムが豚頭帝を倒したという風に、噂を流すって事だろ?」
「そういう事だ!………そうすれば、英雄を助けた信用出来る魔物という立ち位置を、確立出来るのではないかな〜って」
「確かにな。謎の脅威的な魔物というよりも、そっちの方が親しみやすいしな」
「なるほど…………」
「流石です」
「どうするのかは、ヨウム自身で決めてくれ」
「…………そうさせて貰う」
そんな感じに、話は終わった。
しばらくして、ヨウムの下に向かう。
「話はまとまったか?」
「リムル………さん。閻魔………さん。これは、大した街だ。アンタ達が邪悪な存在じゃないってのは、アイツらを見て、よく分かった。それに、愛されている事もな」
「…………俺の形をした物ばかりなのが、気になるがな」
そう言うヨウムの手には、リムルを模した食べ物を持っていた。
まあ、リムル状の物を食べて、スライムを食べた気になる為だろうな。
ヨウムは、語り続ける。
「…………俺たちは、脛に傷を持つ身だ。ずっと、自由の身になりたかった。今回の任務を受けたのは、途中で自分たちを死んだ事にして、どこか、安全な国に向かうつもりだったからだ。」
「そうだったのか………」
「決めたぜ。俺は、アンタらを信用する。今日からは、リムルの旦那と、閻魔の旦那と呼ばせて貰う。何なりと、命じて欲しい」
「ああ。宜しく頼むよ」
こうして、ヨウム達は、白老の下、修行を行う事になった。
その前に、皆に紹介する事にした。
「…………と、言う訳で、今日から一緒に暮らすヨウム君御一行だ」
「仲良くして欲しい」
「まあ………宜しく」
その後、ヨウム達を歓迎する宴が行われたのだった。
まあ、メインの料理が、槍脚鎧蜘蛛の鍋だというのには、ヨウムも辟易していたみたいだが。
人間である俺も、慣れるのに時間がかかったからな。
俺たちが、ヨウム達を歓迎する宴をしている頃、魔王クレイマンは。
「早かったですね。気づかれませんでしたか?ティア」
「あたいだって、
「アハハハハ………!貴方が無茶をしないか、私は心配なのです。」
クレイマンがそう言うと、泣いている表情の仮面を付けた女性が窓から入ってくる。
「もう!いつまでも子供扱いはやめてよね!」
「分かりましたよ。………ミュウランから報告がありました。魔王ミリムは、余程あの魔人どもを気に入った様子」
「へぇ〜」
「これは、思った以上に面白い展開です。愉快ですよ、全く」
「それなら良いけど、実際のとこ、どうなの?魔王ミリムが興味を持つくらい凄い魔人なの?」
ティアがクレイマンの言葉に、そう質問すると、クレイマンは少し上を向きながら答える。
「無視はできない………という程度でした。私の敵ではなかったですし。しかし、ラプラスがですね………」
「ラプラスが?」
「不気味さ………とでも言うのか、何かを感じたと言うんですよ」
「ふ〜ん、そっか〜。あの小狡いラプラスが言ったたんなら、やっぱり、なんかあるんじゃない?少なくとも、魔王ミリムが興味を持った理由は、知るべきだと思うよ」
「確かに。もっと情報を集めて、検討しないといけませんね」
クレイマンは、ティアの言葉にそう頷く。
クレイマンは、俺とリムルの事を侮って居た。
「うん!それが良いよ!で、調査結果だけど………!」
「伺いましょう」
「フレイはね、ジュラの森に関わる気はないみたい。何かを警戒している様子だった。まるで、戦争準備でもしている感じ?」
「…………その原因は分かりましたか?」
「分かったよ!なんと、びっくり!あの
ティアの暴風大妖渦という言葉に、クレイマンは目を見開く。
「んっ………!暴風大妖渦………」
そう呟いたクレイマンは、椅子から立ち上がる。
「なるほど………。では、ティア。次の仕事を頼みたいのですが」
「ニヒヒ!そう来ると思ってた!フットマンの奴も呼んでるから、多少の荒事も大丈夫!」
「流石ですね、ティア。………ですが、なるべくは暴力は無しでお願いします。まずは、封印の地を探し出し、暴風大妖渦を手懐ける事が出来るかどうか。それを探って下さい」
「任せてよ、クレイマン!」
「場所は………」
「任せてって、言ったでしょ!それじゃあ、あたいは行くね!」
ティアは、クレイマンの言葉を遮り、クレイマンの前から姿を消す。
それを見送ったクレイマンは。
「暴風大妖渦………ですか。魔王に匹敵すると言われるその力。どれほどの物か、非常に楽しみですね。クククク………ハハハハハ…………!」
クレイマンの居城に、笑い声が響く。
俺たちの国に、災厄が訪れようとしていた。
道化師達の暗躍は、続く。
今回はここまでです。
今回は、ユーラザニア、ブルムンド、ファルムス王国からテンペストに人がやって来る話です。
閻魔も、強くなって来ています。
そんな中、クレイマンも暗躍していく。
カリュブディスが来るのも、もうまもなく。
次回は、雪かきの話になります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アンケートは締め切ります。
閻魔は、仙人から聖人になる感じにします。
進化するタイミングは、カリュブディスが来る直前に、仙人に進化させます。
これまでの戦闘経験が積まれた事によって。
今後の展開などでリクエストがあれば、受け付けています。
コリウスの夢に関しても。
閻魔の進化はどうするか
-
仙人から聖人
-
魔人になる
-
その他