転移したら暗黒の破壊者に変身出来る様になった件   作:仮面大佐

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第27話 旅立ち

 魔王ミリムによって、暴風大妖渦(カリュブディス)が撃破された。

 その裏で、暗躍する存在がいた。

 

「…………首尾はどうだったのかしら」

「上手くいったようですよ。暴風大妖渦(カリュブディス)はミリムによって倒されました。これで貴方の心配事も消えたでしょう?」

 

 クレイマンは、グラスにワインを注ぎながら、窓際に立つ有翼族(ハーピィ)の女性にそう話しかける。

 

天空女王(スカイクイーン)…………フレイ」

「…………そうね。それで、私は貴方に何を支払えばいいのかしら」

「特には」

「……………そう」

 

 ワインを飲むクレイマンに近寄るフレイ。

 フレイは、クレイマンに質問をする。

 

「何が目的?」

「そんなに警戒しないでください。何も企んではいませんよ」

「企んでる人は皆そう言うのよ」

 

 フレイはそう聞くと、クレイマンはそう答える。

 フレイがそう言うと、クレイマンは口を開く。

 

「では今度、何か一つだけお願いを聞いてください」

「今度?今ではなくて?」

「ええ。例えば…………魔王達の宴(ワルプルギス)の時にでも」

「……いいわよ。私に出来る範囲ならね」

 

 クレイマンは、フレイにそう言う。

 クレイマンから離れるフレイ。

 フレイは、振り返って口を開く。

 

「今回の件、助かったわ。さようならクレイマン」

 

 転移でフレイは去って行った。

 それを見ていたクレイマンは、口を開く。

 

「……………お気になさらず、貸しは必ず返してもらいますから」

 

 一人笑みを浮かべるクレイマン。

 目的の一つは達せられ、フレイに恩を売ったクレイマンは、密かに次の計画の準備を開始するのだった。

 その頃のテンペストでは、白老が口を開く。

 

「参られよ」

「「「おう!はあああ!」」」

 

 白老がそう言うと、リグルド、ゲルド、ギルドの3人が、メガロドンを投げる。

 白老が、メガロドンを三枚おろしにした。

 

「おお〜!流石っす!お見事っす師匠!メガロドンの三枚おろし!」

「ヌッハハ!これくらい朝飯前…………ああ、いや晩飯前じゃよ」

 

 一方、黒兵衛とカイジン、ドワーフ三兄弟は、メガロドンの鱗を見ていた。

 

「軽い。しかも固い。これは使えそうだな」

「良い武器が出来そうだべ」

「盾にしても良い。鎧に加工するのもありだな」

「ちょっとしたアクセサリーを作っても良い。高値で売れそうだ」

「うんうん」

 

 鍛治職人達は、そう話す。

 そこに、俺がやってくる。

 

「どうだ?暴風大妖渦(カリュブディス)の鱗は良い素材になるか?」

「閻魔殿」

「ああ、閻魔の旦那。ああこれなら色々と使えそうだ」

「そうか。悪いけど、一部、貰っていっていいか?」

「構わねぇが、何するつもりだ?」

「ちょっとね」

 

 俺がそう話しかけると、カイジンと黒兵衛はそう答える。

 俺は、カリュブディスの鱗の一部をもらった。

 一方、ガビルとゲルドが話していた。

 

「ゲルド殿!見事な戦いっぷりでしたぞ!あの勇気、見習いたい物です」

「ガビル殿こそ、獅子奮迅の活躍!いや、感服の至り!」

「いやいやゲルド殿!」

「いやいやガビル殿!」

「「アッハハハハ!!」」

「二人とも、かっこいい!」

 

 ガビルとゲルドは、お互いを称え合い、笑い合う。

 一方、蒼玉とギルドは。

 

「お疲れ様、ギルド殿」

「うむ」

 

 そんな風に話していた。

 そんな風に皆が笑い合うのを見て、俺は安堵していた。

 ちなみに、リムルは、シズさん、紫苑、朱菜、蒼華、エレン、ミリムと共に風呂に入っていた。

 あのムッツリスライムめ。

 俺は、料理を食べていた。

 やるべき事が色々とあるからな。

 それから数日が経過した。

 フューズ達は、ブルムンドへと帰還した。

 ミリムも、他の魔王達にテンペストを手出ししない様に言ってくる為に、帰ったそうだ。

 その際、ドラゴンナックルという武器を、ミリムにプレゼントした。

 ミリムは、それを嬉々として受け取っていた。

 ちなみに、ホッパー1が、ミリムに黄色い花をプレゼントしていた。

 獣王国(ユーラザニア)から、カリオンの言葉を携えフォビオがやってきた。

 態度は、かなり慇懃な物になっていた。

 そんな中、俺はある作業をしていた。

 

「……………よし、こんなもんかな」

 

 俺はそう呟く。

 壁には、レプリケミーカードが飾られていた。

 カリュブディスの一件で、レプリケミーをかなり消費してしまったからな。

 その為、ある程度は補完しておく必要性がある。

 そして、俺はある考えを実行に移す時が来たと感じた。

 すると、声がかけられる。

 

「閻魔君?居る?」

「シズさん。どうしたんだ?」

「リムルさんが呼んでるよ」

「リムルが?分かった」

 

 シズさんが入ってきたのに気づいて、俺はそう答える。

 すると、シズさんが俺の机に置いてある設計図を見て、口を開く。

 

「閻魔君、これは?」

「これ?ああ……………どうにか、ドレッドの量産が出来ないかなと考えてるんだ」

「ドレッドの量産?どうして?」

 

 シズさんがそう聞くと、俺はそう答える。

 現状、俺が考えているのは、ドレッドをどうにか量産出来ないかという事だ。

 シズさんが理由を聞いてくると、俺は答える。

 

「……………やっぱり、カリュブディスとの戦闘で、戦力不足を痛感したからな。どうにか、防衛戦力は増やした方がいいと思うし」

 

 俺はそう言う。

 カリュブディスとの戦闘で、戦力不足が否が応でも理解したので、どうにか出来ないかと思案している。

 その点では、ドレッドはレプリケミーを使って変身するので、量産が比較的容易いのだ。

 だが、問題はある。

 

「………………でも、やっぱり問題があるんだよな」

「問題?」

「ああ。ドレッドライバーを量産したとしても、誰が使うかなんだよな。俺、人間だから仲間とか居ないし、ドレッドは負担が大きいから、使うのも厳しいだろうし」

 

 そう。

 俺の立場としては、リムルの補佐であるが、紅丸の部隊や蒼影の直属の蒼華達の様な、直属の部下はいない。

 それに、ドレッドは負担が大きい。

 あまり無茶はさせられない。

 現時点では、あまり進んでいないと言える。

 

「そうなんだね。とにかくリムルさんの所に行こう」

「ああ、そうだな」

 

 シズさんがそう言うと、俺もそう言って、部屋から出る。

 その時、壁に飾ってあるレプリケミーが紫色に仄かに光った事は、気づいていなかった。

 向かっている中、シズさんは。

 

(……………あの壱式という姿で、レイピアを使ってたけど、ヒナタは元気にしてるかな)

 

 シズさんはそんなふうに思っていた。

 その後、リムルが話があると言って、俺たちを会議室に呼び出した。

 

「…………という訳で、俺は、イングラシア王国に行ってこようと思う」

「リムルさん…………」

「リムル…………」

「その子達は、シズさんが魔王レオンに会いに行く事を決意した理由の一つだ。約束したからな」

 

 それを聞いて、内心、納得していた。

 リムルなら、そうするだろうと思って。

 すると、リグルドが不安そうな声を出す。

 

「お話は理解しました。しかし………」

「リムル様に何かあれば、折角まとまりを見せたジュラの大同盟も、根底から崩壊するやもしれぬ」

 

 リグルドと白老が、そんな風に言う。

 確かに、そうなる可能性は、無きにしも非ずだ。

 

「気持ちは分かるが、俺はイングラシア王国には行かずに、ここに残るよ。………まあ、俺も行く事になりそうだけど」

「この我が一緒に行くのだ。貴様達は、安心して良い」

「それに……………」

「俺の分身体を一体、リムル様との連絡役に回しておく。何かあれば、皆にもすぐ知らせよう」

 

 俺、嵐牙、リムル、蒼影はそう言う。

 色々と用事がある訳だしな。

 それを聞いて、皆が安心したようになる。

 

「ということだから安心してほしい。それに案内役も頼むつもりだしな」

「案内役?」

「ああ。今ゴブタに呼びに行ってもらってる」

 

 リムルがそう言うのにリグルドが首を傾げると、俺はそう言う。

 その案内役とは……………。

 

「干し肉も良いけど……………久々に朱菜さんの料理が食いてえな……………」

「ちょっとぉ、言わないでよぉ。余計に食べたくなるし……………」

「あっしら、世話になってばかりでやんすからね。あんまり行って、集ってるって思われるのも嫌でやんす」

 

 エレン達だ。

 カバル達は、干し肉を食べながらそう話す。

 

「だよなぁ。リムルの旦那や閻魔の旦那が、もっと俺たちを頼ってくれたら、遠慮なく集るのに……………」

(……………集るって言っちゃってやすよ、この人……………)

 

 カバルがそう言うのを聞いて、ギドはそう思う。

 すると。

 

「じゃあ、ちょうど良いっすね!」

「うん?」

「リムル様がお願いがあるそうっす」

「うおあぁっ!?」

 

 ギドの影からゴブタが現れて、ギドは驚く。

 俺たちは、エレン達のことを話していた。

 

「なるほど。カバル殿にエレン殿。それにギド殿ですか」

「イングラシア王国に行くにはブルムンドを経由するし、彼らなら俺がスライムなのも知ってるしな」

「確かに……………人間の国へ入るのに我ら魔物が付き添っては、却って火種になりかねませんし……………」

「だろ?」

 

 そう。

 あの3人なら、リムルの正体をバラすとは思えないし、下手にリグルド達が付き従うと、トラブルの元になりかねない。

 すると、机の陰からゴブタが現れる。

 

「リムル様!」

「戻ったか。どうだった?」

「”大船に乗ったつもりで任せてくれ‼︎〟だそうっす!」

「引き受けてくれたか」

 

 話が決まり皆も納得してくれたようだ。

 

「……………分かりました。ですが、くれぐれもご注意くださいね」

「ああ。わかってる」

「リムル様にもしものことがあれば我らは…………ッ!」

「十分気を付けるよ」

「頼んだぞ、蒼影」

「無論だ」

 

 朱菜とリグルドがそう言う中、紅丸は蒼影にそう話しかける。

 すると、紫苑が口を開く。

 

「なんなら私がお供を……………」

「紫苑……………お前、ちゃんとリムルの話を聞いていたのか?」

 

 相変わらずだな。

 その後、会議が終わった後、リムルが旅立ちの準備をする。

 俺とシズさんは、リムルの居る庵へと向かう。

 

「リムル」

「お、閻魔にシズさん。どうしたんだ?」

「リムルさん、ありがとうね。あの子達のこと、よろしくお願い。」

「ああ。任せてくれ。閻魔にシズさんも、何とかして、精霊の棲家を見つけてくれ」

「ああ」

 

 俺たちはそう話す。

 そう、子供たちを助ける為には、上位精霊を子供達に宿らせる必要がある。

 その為には、精霊の棲家というのを探さなければならない。

 トレイニーさんにも相談したが、その精霊の棲家に住む精霊女王とは接点が無く、知らないとの事。

 リムルとの連絡には、それぞれのスマホーンを使うことにしている。

 そうして、翌日、出発の時になった。

 

「じゃあ、行ってくる」

「お…………お達者で!お帰りをいつまでもお待ちします!」

「ガビル様、繊細」

「ガビル様、優しい」

「大袈裟だなぁ。すぐに戻ってくるって」

「街や精霊の棲家に関しては、俺に任せとけ」

「本当に、すぐ戻ってきてくださいね」

「旅のご無事をお祈りします」

「じゃあ」

「いってらっしゃい!」

 

 そうして、リムルは、エレン達と共に、イングラシア王国へと向かっていった。

 俺たちは、それぞれがやるべき事をやる為に、戻っていった。

 俺は盟主としての仕事をする事に。

 その為、かなりの重労働だ。

 どういう事かというと、リムルが居ない時は、俺が盟主代理として動く様にリムルに言われたのだ。

 朱菜にも手伝ってもらっている為、どうにかなってはいるが。

 恐らく、近いうちに、ユーラザニアからの使者がやって来るかもしれない。

 それらも考えないといけないな。

 

「やれやれ…………。やるべき事が山積みだな」

 

 俺は、そう呟いた。

 リムル、頼むぜ。

 何とか、子供達を救う方法を見つけてくれよ。




今回はここまでです。
今回は、少し短めです。
イングラシアに旅立つリムルの話ですので。
レプリケミーカードが仄かに紫色に光ったその理由とは。
そして、ドレットルーパーの量産に入ろうとする閻魔。
ただ、量産はうまくいっていません。
次回は、精霊の棲家での話になる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開でリクエストがあれば、活動報告から承っております。
エルドラゴンは、紅蓮の絆編の後で入手させようかなと思っています。
エルドとドラドに関しては、閻魔に変身させるのか、別のキャラに変身させるのかは、未定です。
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