転移したら暗黒の破壊者に変身出来る様になった件   作:仮面大佐

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第6話 ガビル参上!

 紅丸達が仲間になってから、しばらくが経過した。

 俺は、白老によって鍛えられていた。

 もちろん、シズさんにも。

 

「くっそ……………やっぱ勝てねぇ……………」

「ぬっほっほ。そうは言っておるが、お主も着実に強くなっておるよ。まだまだじゃがな」

「うん。閻魔君なら、まだまだ強くなれるよ」

「……………ありがとう。そう言ってもらえるだけでも、やる気がでるってもんだ」

 

 俺がそうぼやく中、白老とシズさんはそう言う。

 シズさんも割とスパルタなんだよな。

 とはいえ、着実に強くなっているし、ドレッドの負荷も少しずつではあるが、楽になっている。

 どうにか、強くなっていかなきゃな。

 ちなみに、俺の周囲には、死屍累々のゴブタ達がいた。

 ある日、俺は朱菜の様子を見にいく事に。

 途中、リムルと紫苑と合流する。

 中には、朱菜、ガルム、ドルド、ミルドが居た。

 

「すごいな」

「「「「ん?」」」」

「もう絹織物が出来たのか。」

「閻魔さん!リムル様!」

「ども」

「こんにちは」

「うん」

「やっぱ、喋らねぇ!」

「喋らないんだな……………」

 

 リムルと俺がそう言うと、ガルム達が挨拶をする。

 ミルドに関しては、頷いたりするだけで、喋らない。

 すると、朱菜が俺の方へと寄ってくると、手を握る。

 

「いらして下さったんですね!閻魔さん!リムル様も!」

「ああ」

「それで、どんな具合だ?」

「はい。カイジン様が作ってくださった織り機は、とても使いやすいです」

「そうか、良かった」

「この調子で、皆の衣類の製作を頼んだぞ」

「はい!お任せ下さい!」

 

 リムルがそう聞くと、朱菜はそう答える。

 すると、紫苑が口を開く。

 

「では、リムル様。参りましょう。お昼が冷めてしまいます」

「あっ、紫苑。秘書のお仕事は、ちゃんと出来ているのですか?」

「勿論です、朱菜様」

 

 紫苑がそう言うと、朱菜はそう聞く。

 紫苑は、リムルの秘書に名乗り出たのだ。

 というより、紫苑が料理を作ったと聞いた際、朱菜は若干驚いていたのが気になるが。

 すると、朱菜は俺に話しかける。

 

「あの…………閻魔さん。もしお昼がまだでしたら、私が作りましょうか?」

「え……………良いのか?」

「はい!」

 

 朱菜がそう言うと、俺はそう聞き、朱菜は笑顔でそう答える。

 

「でも………………朱菜の負担を増やす訳にはいかないし……………。」

「いえ、ちょうど、作業もひと段落したので、大丈夫です!」

「そっか……………なら、お願いして良いか?」

「はい!」

 

 流石に申し訳ないと思い、断ろうとするが、朱菜はそう言う。

 そんなに言うなら、逆に断る方が失礼かと思い、了承する。

 その際、リムルやら紫苑やらガルム達が、ニヤニヤしながら見ていたのが気になるが。

 戻ると、紅丸、蒼影、白老の3人がいた。

 

「ああ、これはリムル様、閻魔殿」

「お食事ですかな?」

「ああ。紫苑が手料理を作ってくれたっていうのでな。ちなみに、閻魔は朱菜が作ってくれるってさ」

「「「うっ!?」」」

 

 紅丸達がそう聞くと、リムルがそう答える。

 それを聞いた鬼人達は、冷や汗を流す。

 えっ、どういう事?

 

「お前達も一緒にどうだ?」

「いや………俺は今、腹が減ってなくて………」

「ええ。お茶だけで」

「私は……………」

 

 リムルがそう聞くと、紅丸達はそんな風に言う。

 なんか嫌な予感がするな。

 蒼影は立ち上がると、蒼影は分身を行う。

 

「村の周囲を、偵察に行って参ります!」

 

 そう言うと、蒼影とも逃げた。

 紫苑と朱菜が料理を取りに行く中、リムルは俺に聞いてくる。

 

「なあ、さっきから紅丸たちの様子がおかしくないか?」

「確かに、どうしたんだろ?」

 

 リムルがそう聞いてくると、俺はそう答える。

 紫苑はまさか……………!?

 すると、朱菜が先にやってくる。

 

「お待たせしました」

 

 そう言って、俺の目の前に置いたのは、鶏肉の肉団子と野菜がたっぷり入ったすまし汁だった。

 

「それじゃあ、いただきます」

「はい!」

 

 俺は箸を取り、一口食べる。

 美味しい。

 

「やっぱり美味しいな!」

「ありがとうございます!」

「へぇぇ………美味そうだな」

 

 やっぱり、朱菜の料理は美味い。

 リムルがそう言う中、紫苑がやってくる。

 

「お待たせしました。さっ、召し上がれ」

(やっぱりかぁ………)

「……………」

 

 紫苑の料理は、見た目が酷い。

 紫色に変色してる上、粘度も高く、食材の怨念を感じる。

 俺と朱菜は、口を抑える。

 リムルはこちらを見てくるが、俺は無視する。

 食ったら絶対に死ぬ。

 というより、なんで食材の怨念みたいなのが聞こえてくるんだ!?

 そんな中、シズさんとゴブタとゴブゾウが入ってくる。

 

「ああ〜腹減ったっす〜」

「そうだね」

 

 そんな風に話していた。

 すると、何を思ったのか、リムルは目を閉じて、スプーンを右斜め後方に突き出す。

 そこには、先程入ってきたゴブタの姿が。

 ゴブタは、スプーンを咥えると、顔を青ざめる。

 

「むぐっ………!?」

「むぐっ………?」

「うっ、うぐっ………!ぐわぁぁ!!」

 

 すると、ゴブタは震えて、首を抑えながら床に倒れる。

 しかも、緑色の肌が、紫色になっていく。

 

「ああっ………」

「うわぁ………」

「うぐぐ………………!」

「「「「「……………」」」」」

 

 それを見ていた俺たちは唖然となり、朱菜、紅丸、白老は顔を青ざめ、口を抑えていた。

 まるで、新たな犠牲者が出てしまった事に恐れながら。

 しばらくすると、ゴブタの天に伸ばした手が、床に力無く倒れる。

 この場は、静寂が包まれる。

 紫苑がつぶやく。

 

「…………あれっ?」

「紫苑………………」

「お前………………」

「紫苑」

「は………はい!」

「今後、人に出す飲食物を作る時は、紅丸の許可を得てからするように!」

 

 しれっと、紅丸が巻き込まれた。

 ゴブタ、お前の事は忘れない。

 それを見ていたシズさんは。

 

「なんでだろう……………命の危険を感じた気がする……………」

 

 そんな風に呟いていた。

 俺たちがそんな風にしている一方、蜥蜴人族(リザードマン)のガビルは、近隣のゴブリン村から、着実に協力を取り付けていた。

 尤も、豚頭族の侵略に恐れをなしたゴブリン達が、勝手に軍門に下ってるだけだが。

 

「う〜ん………。これで、総勢7千匹になりましたな」

「さっすが、ガビル様!交渉も上手!」

「いやいや、精一杯やって、たまたま結果が出ているだけの事」

 

 ガビルは、部下の褒めに、謙遜した態度をとる。

 すると、別の部下が、口を開く。

 

「謙遜すんなよ。実力だよ」

「そうですよ!もっと自信を持ってくださいよ!」

「然り。次期、蜥蜴人族の首領なのだからな。」

「そ………そうか?」

 

 部下からそう言われたガビルは考える。

 

(やっぱり、我輩………いけてるのかもしれん!)

 

 ガビルはそんな風に思い、部下達に話しかける。

 

「あ〜。それで、次はどこに向かうのだ?この辺りに、他に村はあるのか?」

「もう一つ、集落があるって話ですよ」

「しかし、先ほどの村の者が、おかしな事を言っておった」

「おかしな事?」

 

 ガビルが、三人の部下の真ん中の青色の蜥蜴人族に尋ねる。

 

「何でも、牙狼族を操るゴブリンの集落だとか。」

「はあ?ゴブリンが牙狼を?そんな訳ないだろう」

「ごもっとも。更に言えば、そのゴブリン達の親玉、スライムだという。」

「はあ?」

 

 ガビルは、その言葉に耳を疑った。

 スライムは、色んな魔物の食糧になるからだ。

 

「状況がよく分からぬが………。ならば!そのスライムを支配下に置けば、牙狼族をも支配出来るという事だな」

「おおっ!」

「一石二鳥!」

「なんて奥深い考えだ!やはり、あんたについてきて良かったぜ!」

「フフッ。我輩に任せておくがいい!」

「いよっ!ガビル様!あっ、そ〜れ!」

『ガビル!ガビル!ガビル!ガビル!』

「フフフ………!フフフフ………!ヌア〜ハッハッハッ!!」

 

 部下達がガビルコールをして、手拍子も、ガビルが乗っている竜もする。

 それには、ガビルは高笑いを浮かべる。

 俺たちの村に向かうようだ。

 一方、俺とリムルは、カイジンと黒兵衛が話し合うのを見ていた。

 

「へぇ〜………。焼き入れんの時の温度、勘なのかい?」

「んだ。火の色を見れば、大体分かるだよ」

「俺は、測るなあ………」

「まあ、戻しの時は、ちゃんと測るがな」

「ああ。外が寒いと、粘りが出ねぇからな」

 

 それを見ていた俺とリムルは。

 

『黒兵衛すっかりカイジンと意気投合してるよな』

『ああ。二時間も、専門的な会話が続くくらいにはな』

「あっ、それだったら、おらがいい土を教えてやるだ」

「それはありがてぇ」

 

 そんな俺たちは、うっかり中座するタイミングを逃して、今に至る。

 すると、カイジンと黒兵衛は、こちらを見てくる。

 

「なっ?」

「鍛造って、面白いべ」

「おっ………おう」

「そうだな」

 

 カイジンと黒兵衛は、そんなふうに言い、再び専門的な会話に戻る。

 すると、リグルドが入ってくる。

 

「リムル様と閻魔殿はいらっしゃいますかな?」

「ナイスタイミング!」

「どうした?リグルド」

「リムル様、閻魔殿。蜥蜴人族の使者が訪ねてきました」

 

 蜥蜴人族の使者が遂に、この村にも来たか。

 俺とリムルは、リグルドと共に使者がいる場所に向かおうとすると。

 

「リムル様、閻魔殿」

「ん?」

「俺たちも同席して構わないか?蜥蜴人族の思惑が知りたいから」

「勿論だ」

「ああ」

 

 さて、蜥蜴人族は、何を考えているのか。

 敵なのか味方なのかを、見定めなければならないな。

 俺は、リムル、リグルド、紅丸、紫苑、白老、シズさんと共に、蜥蜴人族の一団がいる場所へと向かう。

 そこには、蜥蜴人族が並んでいたが、使者が居ない。

 

「どいつが使者だ?」

「ん?」

 

 すると、蜥蜴人族達は、槍で地面を突く。

 すると、先頭に居た三人の後ろにいた蜥蜴人族達が、二つに分かれて、その奥から、竜みたいなのに乗った蜥蜴人族が現れる。

 随分と芝居かかった登場だな。

 すると、その使者が槍で地面を突くのをやめさせて、大きくジャンプする。

 

「我輩は、蜥蜴人族のガビルである。お前らも配下に加えてやろう。光栄に思うが良い!」

「よっ!ガビル様!」

「最高!」

「かっこいい!」

「いかしてる!」

「「「「「「「はあ?」」」」」」」

 

 ガビルは、部下に盾の光の反射で自分を光らせるという、少し痛い演出をする。

 ていうか、配下に加わる?

 俺たちが?

 すると、1人の蜥蜴人族の部下が口を開く。

 

「ご尊顔をよ〜く覚えておくがよいぞ。このお方こそ、次の蜥蜴人族の首領となられる戦士!頭が高い!」

「ふ〜ん!」

「「「「「「「はぁ?」」」」」」」

 

 なんだアイツ、偉そうに。

 何様のつもりだ。

 すると、リムルの方からミシミシという音が聞こえてきた。

 

「えっ………ちょ………紫苑さん、やめて!スライムボディーが、スリムボディーになっちゃう〜!!」

「うう〜………!はっ………!?」

「うっ………」

「すみません、すみません!」

 

 紫苑は、リムルを潰しそうになり、紅丸にリムルを持たせて、高速で謝る。

 一方、リグルドは、ガビルに話しかけていた。

 

「ゴホン!恐れながら、ガビル殿と申されましたかな。配下になれと突然申されましても………」

「やれやれ。皆まで言わねば分からんか?貴様らも聞いておるだろう?」

「豚頭族の侵攻に関してか?」

「どうやら、人間にしては話が分かる奴が居るようだな」

「……………どうも」

 

 やっぱり、そんな所か。

 どうやら、蜥蜴人族達も、豚頭族の事を脅威に感じているみたいだな。

 とはいえ、なぜこんな奴が使者なんだか…………。

 やっぱりというべきか、俺は見下されていた。

 

「しからば、我輩の配下に加わるが良い。このガビルが、貧弱なお前達を、豚頭族の脅威より守ってやろうではないか!貧弱な……貧弱……貧弱………ワオ〜」

 

 ガビルは、俺たちを見ながら、そう言う。

 まあ、この村は、貧弱な奴は居ないからな。

 ちなみに、ガビルは、紫苑のおっぱいを見て、ワオと言った。

 すると、ガビルはしゃがみ、部下達と話し合う。

 

「ゴブリンが居ないようだが………」

「あれ〜?」

「ここは確かに、ゴブリンの村のはず………」

「っていうか、貧弱な奴が誰も居ないよ」

 

 そんな風にガビル達は話し合っていた。

 俺とリムルは、思念伝達で話し合う。

 

『どう思う?リムル』

『まあ、豚頭族が攻めてくるのなら、蜥蜴人族との共闘ってのも、選択肢の一つではあるんだが………』

『アイツに背中を預けるのはなぁ………』

『真に恐れるべきは、有能な敵ではなく、無能な味方であるって………ナポレオンの言葉だっけ?』

『ああ。その言葉は、ナポレオンの名言だな』

 

 そんな風に話している中、ガビルが咳払いをする。

 

「ああ〜ゴホン!聞けばここには、牙狼族を飼い慣らした者が居るそうだな。そいつは幹部に引き立ててやる。連れてくるがいいぞ」

 

 そんな風に言うと、紫苑が再びリムルを強く握りしめる。

 すると、紅丸が良い笑顔で。

 

「コイツ、殺して良いですか?」

「フッ………良いよ」

「何許可出してんだ!ストップ!」

 

 紅丸がそんな風に言うもんだから、俺は必死に抑える。

 一方、それを見ていたシズさんは。

 

「お調子者なのかな……………」

 

 そう呟いていた。

 リムルは、ガビルに話しかけていた。

 

「えっと………。牙狼族を飼い慣らしたっていうか、仲間にしたのは、俺なんだけど………」

「スライムが?冗談を言うでない」

「ん………」

「嵐牙」

「はっ!ここに!」

 

 リムルが嵐牙の名を呼ぶと、紫苑の影から、嵐牙が現れる。

 それも、本来の大きさの。

 

「お前に話があるそうだ。聞いて差し上げろ」

「御意!ふん!」

 

 嵐牙は、スキル・威圧を発動して、周囲の蜥蜴人族は威圧に怯える。

 

「あれっ?あんなにデカかったですかね?」

「アレが本当の大きさなんだよ。まあ、威嚇するには、あのサイズの方が何かと都合が良い。」

「なるほど………」

 

 紅丸の疑問に、リムルがそう答えると、俺は納得する。

 嵐牙は、ガビルに話しかける。

 

「主より、お前の相手をする命を受けた。聞いてやるから、話すが良い」

「…………貴殿が、牙狼族の族長殿か?」

 

 へぇ。

 他の奴が萎縮してる中、平然としているな。

 根性があるのか、鈍いかのどちらかだが。

 

「美しい毛並み。鋭い眼光。流石、威風堂々たる佇まい。しかし………主がスライムとは、些か拍子抜けであるな」

「ああん?」

「あ」

 

 どうやら、後者の方だな。

 鈍い奴だ。

 嵐牙も怒っているのか、目を細める。

 

「どうやら、貴殿は騙されておるようだ。よかろう。この我輩が、貴殿を操る不埒者を、倒して見せようではないか!」

「ガビル様、かっけ〜!」

「見せてやって下さいよ!ガビル様!」

「ガビル無双を!」

「あっ、そ〜れ!」

『ガビル!ガビル!ガビル!ガビル!』

 

 部下達が、ガビルコールをして、ガビルはポーズを取る。

 すると、嵐牙が呟く。

 

「蜥蜴風情が………!我が主を愚弄するか………!!」

(あっ、やばい)

(アイツ、死んだな)

 

 ガビルがポーズを取る中、嵐牙は周囲から赤いオーラを出しつつ、目を光らせて、ガビルに迫っていく。

 すると、後ろから鼻歌が聞こえてくる。

 

「て〜ん、てってって〜ん!」

「グワァァァ!!」

 

 嵐牙が咆哮を出す中、ゴブタが後ろから現れる。

 

「お〜おいっ、何やってるんっすか?」

「ゴブタ!?」

「お前、生きてたのか?」

「死んだかと思ったぞ」

「ま〜たまた、酷いっす。ちゃんと生きてるっすよ」

 

 ゴブタがそう言うと、俺たちは驚く。

 死にかけたんだな。

 そんな風に青褪めていると、嵐牙がゴブタを咥える。

 

「いい所へ来たな」

「えっ?」

 

 すると、嵐牙はゴブタに槍を持たせ、ガビルの前に置く。

 

「えっ?へっ?何すか、この状況!?」

「蜥蜴」

「ええっ?」

「この者を倒せたのなら、貴様の話、一考してやろう」

「な………何で?」

 

 嵐牙、意外と冷静だな。

 まあ、嵐牙が相手をすると、ガビルが高確率で死ぬからな。

 すると、ガビルがゴブタを侮ったのか、口を開く。

 

「構いませんぞ。部下にやらせれば、恥はかきませんからな。なあ、スライム殿」

 

 よし、言ったな。

 じゃあ、ゴブタには、遠慮なく行かせてあげよう。

 

「ゴブタ!遠慮はいらん!やったれ!」

「ええっ!何なんすかもう………」

「お前が勝ったら、黒兵衛に頼んで、お前専用の武器を作ってやるよ!」

「ああっ!ほんとっすか?ちょっとやる気出たっす」

「負けたら、紫苑の手料理の刑な!」

「それだけは勘弁っす〜!」

 

 リムルがそう言うと、ゴブタはまだ不満げだった。

 俺がそう言うと、ゴブタはやる気を出す。

 リムルの言葉に、ゴブタはオーラを出して、更にやる気になる。

 その言葉に、俺、紅丸、リグルド、シズさんが顔を青褪め、当の本人は。

 

「何やら、非常に不愉快な会話です」

 

 そう言われたもんだから、紫苑はリムルを捻る。

 今のは、リムルが悪い。

 ていうか、紫苑の奴、自分の料理が最悪なのを自覚してないのか!?

 ガビルは、槍を振り回す。

 

「ふ〜ん!」

『ガビル様〜!』

「準備は良いかな?」

「おお〜!」

「では、始めろ!ワオ〜ン!!」

 

 嵐牙は、試合開始の咆哮を出す。

 ガビルは、ゴブタを侮っていた。

 

「フッ………。偉大なるドラゴンの末裔たる我ら、蜥蜴人族が、ホブゴブリンなんぞに………」

「ふ〜ん!」

「ん?」

 

 そんな事を口にする中、ゴブタは自分が持つ槍を思いっきりぶん投げる。

 

「ぬおっ!?」

 

 その槍は、ガビルには当たらずに、部下達の目の前の地面に突き刺さる。

 

「おのれ!小癪な!」

 

 ガビルはそう言って、槍をゴブタに向かって振るうが、既にゴブタは居ない。

 

「あっ………。バカな、消え………たあァァァァァ!!ァァァァ………ふん」

 

 ガビルは、背後に現れたゴブタの回し蹴りを頭にくらい、そのまま気絶する。

 部下の蜥蜴人族達は、呆然とする。

 まさか、ゴブタの奴、影移動を使いこなしているとはな………。

 

「ハァ〜………」

「終わりだな。勝負あり!勝者ゴブタ!」

「おっしゃ!」

「すごいぞ!」

「よ〜し!」

「やった!」

 

 すると、嵐牙とリグルドが、ゴブタを胴上げする。

 

「わっしょい!」

「アハハ………!」

「わっしょい!」

「高いっす!」

「さすがは、ゴブタ!我が見込んだだけの事はある!」

「ようやった!ホブゴブリンの力を、よくぞ見せつけた!」

「見直したぞ。私に対する先ほどの失礼な発言は、聞かなかったことにしてやろう」

「凄いよ!強いわね!」

「俺たちと戦った時より、強くなっている様だな」

「鍛えがいのありそうな才能を持っている様ですじゃ」

 

 どうやら、皆、ゴブタの勝利を確信してたみたいだな。

 それを見ていた俺たちは、思念伝達で話し合う。

 

『まさかゴブタが勝つとは……。俺はてっきりいちゃもんつけてボコボコにするのかと』

『俺も。まあでも、良いじゃん。勝ったんだし』

『ああ。俺は空気の読める男だから、期待通りだったことにしよう』

 

 そんな風に話し合って、俺はゴブタに声をかける。

 

「よくやった!約束通り、黒兵衛に武器を頼んでおく!」

「やったっす!」

「お前ら、勝負はゴブタの勝ちだ!」

『…………ハッ!?』

 

 リムルがそう声をかけると、固まっていたガビルの部下達は、動き出す。

 

「豚頭族と戦うのに協力しろという話なら、検討しておくが、配下になるのは断る」

「今日の所は、さっさとそこのソイツを連れて帰れ!」

 

 俺とリムルがそう言うと、部下達は、ガビルを抱える。

 

「い、いずれまた来るぜ!」

「然り、これで終わりではないぞ」

「きっ!お………覚えてろ〜!!」

 

 そんな、三流の悪役が言うような捨て台詞を吐きながら、蜥蜴人族達は、走り去っていく。

 

「さてと………」

「俺たちも、今後の方針を立てないとな」

 

 その夜、豚頭族を偵察しに行っていた蒼影、リグルド、レグルド、ログルド、リリナを始めとするゴブリン、カイジンを加え、会議をする事に。

 蒼影の報告に、俺たちは驚く。

 

「20万の豚頭族。その本隊が、大河に沿って北上している。そして、本隊と別動隊の動きから予想できる合流地点は…………ここより東の湿地帯」

「つまり、蜥蜴人族の支配領域、と言う事ですな?」

「うん」

「20万か………」

「かなり多いな………。それにしても、豚頭族の侵攻目的はなんだ?」

 

 蒼影の報告にリグルドはそう聞く。

 俺とリムルの言葉に、全員が考える。

 カイジンが口を開く。

 

「う〜ん………。豚頭族はそもそも、あまり知能の高い魔物じゃねぇ。この侵攻に、本能以外の目的があるってんなら、何かしら、バックの存在を疑うべきだろうな」

「バックの存在だべか?」

「なるほど…………」

「例えば………」

「魔王とかか?」

 

 カイジンがそう言うと、黒兵衛と幻夢がそう反応する。

 その言葉に、全員の視線が、俺たちに向く。

 

「紅丸達の村に来た魔族、ゲルミュッドが関係しているのは、間違い無いけどな」

「…………まっ、今の所、なんの根拠も無いが」

 

 俺とリムルはそう言う。

 そして、俺とリムルはシズさんを見て、シズさんの意見を聞く。

 

「シズさん的には、この状況はどう思うんだ?」

「何度か、豚頭族(オーク)と戦った事があるんだけど、こんな大規模じゃなかったから、おかしいと思う」

 

 シズさんからしても、異常だと思うか。

 すると、紅丸が口を開く。

 

「魔王が絡んでいるかどうかは、分からん。だが………」

「だが?」

豚頭帝(オークロード)が出現した可能性は強まったと思う」

「確か、数百年に一度、豚頭族の中から生まれるユニークモンスターだよな?」

「はい。20万もの軍勢を、普通の豚頭族が統率出来るとは思えませんから」

「ふむ………」

 

 紅丸がそう言う。

 その豚頭帝が関与しているという可能性が高いか。

 紅丸の言葉を聞いて、俺が考える中、ルグルドが口を開く。

 

「居ないと楽観視するよりは、警戒するべきだと思います」

「そうだな」

「じゃあ、今後の方針も、豚頭帝が居ると仮定して、進めるべきだろうな」

 

 ルグルドの意見に、俺たちが頷いていると、蒼影の様子が変わる。

 

「あっ!」

「どうした?」

「偵察中の分身体に、接触してきた者が居ます。」

「接触?」

「リムル様と閻魔殿に、取り次いでもらいたいとの事。いかが致しましょう?」

「誰だ?」

「ガビルみたいな変な奴は、もうごめんだぞ」

「変………ではありませんが、大変珍しい相手でして。その…………樹妖精(ドライアド)なのです」

『あっ………!』

「樹妖精!?」

「樹妖精って確か………」

 

 蒼影の言葉に俺たちがそう言うと、蒼影はそう言う。

 ゲームだと、木の精霊みたいな存在だったな。

 すると、周囲が騒つく。

 

「樹妖精様が最後に姿を見せたのは、数十年以上前では無かったか?」

「か………構わん」

「大丈夫なら、呼んでくれ」

「はっ」

 

 すると机の中心に強い風が起こる。

 紫苑、朱菜、シズさんが俺たちの前に立つ中、蔦が伸びてきて固まり、そこから、1人の女性が現れる。

 鬼人達が俺たちの前で警戒する中、その樹妖精は口を開く。

 

トレイニー「魔物を統べる者と、暗黒の破壊者、及びその従者たる皆様。突然の訪問、相すみません。私は、樹妖精のトレイニーと申します。どうぞ、お見知り置き下さい。」

「俺は、リムル=テンペストです。で、そっちが………」

「黒輝閻魔です。えっと……トレイニーさん。いったい、なんの御用向きで?」

 

 俺とリムルは名乗り、俺が、トレイニーさんに用件を聞く事に。

 トレイニーさんは、口を開く。

 

「本日は、お願いがあって、まかり越しました。」

「お願い?」

「それは、何ですか?」

「リムル=テンペスト……魔物を統べる者、黒輝閻魔(エンマ・クロキ)……暗黒の破壊者よ。貴方方に、豚頭帝の討伐を依頼したいのです」

 

 トレイニーさんは、そう言った。




今回はここまでです。
今回は、ガビルが現れて、トレイニーさんが豚頭帝の討伐を依頼するまでです。
閻魔も、白老やシズさんといった強者達から、色々と教わりながら、強くなっています。
その為、ゴブタ達は原作以上にボロボロになっていますが。
ガビルが現れる中、トレイニーさんも現れて、豚頭帝の討伐を依頼されます。
次回は、豚頭族と蜥蜴人族の戦いが始まるまでです。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
閻魔も、着実に強くなっています。
ヒロインアンケートは締め切ります。
閻魔のヒロインは、朱菜、ヒナタ、悪魔三人娘となりますが、ミリムも入れましょうか?
ヒナタとミリムで並んでいるので。
今後の展開などでリクエストがあれば、受け付けています。
壱式とかの出すタイミングは、壱式はカリュブディス戦、弐式はファルムスの襲撃の田口省吾との戦い、参式はワルプルギスで出す予定です。
コラボとかは受け付けています。

閻魔の進化はどうするか

  • 仙人から聖人
  • 魔人になる
  • その他
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