まだ寝癖もそのままの頭を一回掻いてその全然溶かしてない髪が硬いのも感じ取って。それからトゥルーディアが自分の片方の手のひらにもう片方の指を置いたり離したりする感じの動きと一緒に言葉を進めていく様子を見つめる。向こうが私の隣に座ったままいる様子だけを見ながら私は近くにあるサイドテーブルに頬杖をついて、そこに体重を乗っけたままいた。
一方で、向こうは私が軽くうなずいてるのを見ている時もあればそうじゃなくて自分の手の方を見つめてる時もあって。等間隔とは全く言えないくらいのペースで単語を1つ1つ言っていくみたいな話し方をしてる。
この部屋の今の灯りは天井に取り付けられてるものと私の肘も乗っかってるのの上にあるランプくらいで。それの後者の方から出てる光は私の後ろから来てるのもあって、こっちの体の前側にも一部入って来てる。ただ、その一方で今話してるトゥルーディアは体から出してる炎のような魔法はだいぶ小さくて手元と足元からほんの少しだけ溢れているくらいになってて。でも、それから溢れてる光も確かにこっちの体をほんの一部だけだけど確かに照らして来てる。
そのまままっすぐにトゥルーディアの方を見てたかったけど、部屋の上の方の壁に取り付けられたままになってる時計の方からした音のせいで、目が一気に開いちゃう。でも、それだけじゃなくて、すぐにその針の方へと一気に視線が吸い込まれちゃったら、相手の方も私の様子に気づいたみたいで、少し慌て気味に両方の手を胸の前で振るみたいにしながら謝ってた。
一方で、私は軽く、出来るだけ声の音を大きくしないようにしながら「ううん、大丈夫」とだけ言いながらすぐ時計の方からトゥルーディアに視線を戻したら、こっちが背筋をまっすぐにしたのに対して、向こうは顔を俯かせながら両方の手を足の付け根の所に乗っけたままただそこで開けたり閉じたりを繰り返しながら、上瞼を使って目元を狭くしてる。
それから体を立ちあがらせて背中を伸ばしながらそこを反って。それから勢いよく息を吐く。またさっきと同じ姿勢のままいるトゥルーディアの様子をそのまま首の向きだけ変えて確認。私が立ってるせいでランプの光はそっちに届いていないし、天井に取り付けられてる灯りも本人が体を少し前のめりにしてるせいで正面側には届いてなかった。
でも、それもほんの一瞬だけで、体の向きを勢いよく変えながら口元の形で笑うみたいにして、息を出しているまま下からこっちの方を見て来てる。
「お仕事、頑張ってね」
その声は息と一緒に出てくるみたいな、あんまり抑揚がないような話し方で、小さく息を出しながら目尻を少しだけ落っことすような形にしている。両方の手を自身の胸をくっつけないでそれをほんの少しだけ前に出すみたいに。そのまま瞬きするとき以外はじっと私の方を見てるだけにしてた。
何も言わずにその姿を通り過ぎると一緒に自分の荷物を取りに行くために早歩きで進んで。いつもの手提げの中身を確認するためにしゃがんでから、目当ての物も自分の体の影になってるところで、体を動かさずにただただ手を中途半端に入れたその中の方を見つめ続けた。
「あのさ、今日行く現場、警備の仕事なんだけど」
最初の一言を少し大きめに勢いのままに言ってみたら、それのせいで体を回す勢いで振り返るのと一緒だったせいかもだけど、思ったよりも大きな声が出て。私も言ってからそれに気づいたせいで、トゥルーディアの方を見てられたのはほんの一瞬だけ。口を紡ぎながら顔を斜めに向ける。それから、まだ朝の寝癖がそのままになってて少し硬くなってる髪の毛の中に手を入れた。
続けて出した声は言葉が終わるタイミングでその音を伸ばさないようにだけ気を付けて。それ以外には出来るだけ自分が思った通りに話して行ってみる。でも、それでも私が話を進めていくのに合わせて、自身の手がほんの少しだけ動いているのを感じ取った。
「人、足りないらしくて」
体を横に向けそうになるけど、でも、出来るだけ相手の方をまっすぐ見るのを意識。それだけでなんとなく上の唇を下ので押しつぶすみたいになっちゃうけど、それも1回口を開けて閉じ直すことで元々と同じくらいにした。
「来る?」
ほんの少しくらい首を曲げながらいる私に対して、トゥルーディアの方は、すぐに返事をしてくれて。それと数秒間の間だけ私を見てくれてたけど、どっちからということもなく顔を私が体ごとそっぽを向くみたいにして。向こうが体をほんの少しだけ猫背にさせてた。
そのまま互いにほとんど同じタイミングで謝ってから、私の方から顔を斜め下に向けてそのままお腹の下の辺りで自分の両方の手を重ねたままどこにも向けられないでいる。しばらくずっと同じ体勢でいたけど、ふとした瞬間に相手の方へと首だけで振り返ると、そっちもそっちで膝の上に手を乗っけたまま口の先端だけを持ち上げてる様子が見えた。
でも、それも数秒間の間だけで、トゥルーディアの方も私の視線に気づいたみたいで、こっちに向けて軽く微笑みながらも、少し視線を逸らしたりまた私の方に向け直したりするのを繰り返してる。
こっちもこっちでただそっちの方から視線をそらしちゃいそうになってて。互いにその間全然しゃべらないせいで、隣の部屋だったり外だったりから聞こえてくる籠った音だけを聞いてるだけになってた。ただ、分針が勢いよく動く音がした所で、私の方から少しだけ早口目に「早くいかないと遅刻するよ」って言って急いでまた足元にあった荷物を背負いながらまたベッドの方に戻って自分の化粧道具を手に取った。
今日受け取った手紙の中に書いてあった地図通りの場所に、縦に長い数階建ての建物の中に入るけど、そのためには入り口にあった大きな南京錠を外さなきゃいけなくて。それを外す作業をしてる間、私の様子を入り口のガラスに姿を反射させたトゥルーディアが小さく口を開けたまま目尻を落っことして見て来てた。
そっちの方を1回振り返って、口元に指を付けながらしーっとやってみたら、向こうも体を傾けながら浮かんでる姿勢は変えないまま何も話さずに頷く。それを確認してから鍵を外すと、その音が建物の中にも響いた。
その中に入るとすぐにある階段を登ってる間もさっきと一緒。私が足を一歩ずつ進めていくたびにその音がこのフロア全体に響いてるみたい。それもあって左右を見ると、夜なので灯りがこっちの手元にある懐中電灯以外には何もないのもあって、私の横の壁の所を照らしてるトゥルーディアの光はほんのちょっとしか見えどころか、こっちの視界の中に入ったり出たりを繰り返してる。
それに気づいてから一旦後ろを振り向くと、そっちの方で左右を見ながら飛んでるトゥルーディアの様子があって、ずっとこの狭い通路の中でも左右をきょろきょろしてるのに気づいて。そっちの方を見てたら、思ったより近づいてて。顔がぶつかりそうになってた瞬間に向こうの方から謝ってくる。
私の方もそれに気づいて少しだけ目を細めるみたいにしながら一回だけ軽く謝ったら、お互いにまた違う方の斜め下を見るみたいにしながら唇を潰す。ただ、こっちの方からすぐに早くいかないとって言いながら後ろに振り返って足音をさっきと同じ感じにしながら進んで行った。
給湯室に来るなりそこの灯りを付けてからロッカーを開ける。そのへこんでるせいで立て付けが悪い鉄の軋む音を聞きながらそこを開ける。でもそれはほんの一瞬のこと。そこにあった薄くて、布越しに普通に向こう側が透けて見えてるそれを手に取る。そして、それをトゥルーディアの方に渡した。
「これ、仕事中は着てて」
そう言いながらロッカーの中に荷物を放り投げてからもう1つかけてあった同じものを手に取る。それを着ながらもう1回相手の方を見たら自分の胸の所を掴みながらベストを引っ張ってる。薄くて相手の黒と銀色で出来た体の様子が余裕で見えちゃってるそれを見ながら、腕を広げる方向を変えるようなポーズを何度も取ってる。
ただ、その様子を眺めながら私は閉じたロッカーに背中を寄りかからせて体重を預ける。腕を組みながらただ相手の様子を見つめてたら、ゆっくりと浮かんでる高さを低くしながら私の方に近づいてきてた。
「同じチームだね」
私も向こうも同じベストを着てるから、なんて書いてあるのかわかんないけど、胸の所になんかの文字があるのは同じ位置に変わらない。でも、声もなくただ頬を持ち上げるみたいにしてるトゥルーディアの様子を見てたら、こっちに向こうがだいぶ近い位置にいるせいもあって、この部屋の向こう側の壁にはその炎の光が届いている様子が全くなかった。
「そう、だね」
そう言いながら、隣のロッカーを開けて、そこにあった帽子を取ろうとした。でも、そこには私たちが今来てるベストと同じのがたくさんかけてあって。それを見ながら私が静止してたら、後ろからトゥルーディアが体を出してくる感じで横から覗いてくるみたいにしてて。しばらく互いに見てるだけになってた。
でも、私の方からベストと同じ文字が書いてあるそれを相手の頭へ深めに入れる感じで被らせて。私も同じにした。
「私、頑張るね」
そんなに力が入ってる感じでもない、両方の瞼を使って細めた目のままにゆっくりと話してくる姿に対して、こっちは同じ姿勢のまま目を少しだけ開きながら見てるだけにしてた。その間、天井に取り付けられてる灯りが出してるずっと同じ音しか辺りからは聞こえてこなくて。少し時間が経ってから私の方から小さくそれへと一瞬だけで終わるような返事をしておいた。
読了ありがとうございました