スタンドアップ   作:コンテナ店子@コミケ出ます

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ガーゴイルの中身のアトリィが明らかにおばさんの年齢じゃないですが、プロットはだいぶ前から出来てたので、このままいきます


第8話「誉なるものたち」

 ずっとただまっすぐに歩いて進んで行ってた時、私の後を付いてきてるトゥルーディアよりもさらに奥の方から聞こえてた声のせいで自分の足を止めることになる。肩に背負ってる荷物の紐を持ったままにしてた手に力を込めながら、歯も一緒に動かす。さらに、顔を斜めに下に向ける感じでそれの向きを変えてしまう。そして、さらに瞼も落っことすけど、そこに力は入れられなかった。

 

「私の姉さんは、最後の試合でも相手から逃げるような真似はしなかったと思うけど」

 

 一度目を大きく開けながら息を吸って。その音を自分でも聞くことになった数秒後に後ろに振り返る。そっちではもうおばさんが両方の手を広げながら自分の手首の所に付いてた装置からどんどんナノマシンが全身に広がって行ってて。

 

 それを見た周囲の子供たちが跳ねるみたいな動きをしながら声を出したり音もなく拍手をしていたり。今もナノマシンが煙を噴き出したり金属同士がぶつかり合う音を立てているのにも負けないくらいの音で反応しているみたいだった。

 

 それだけじゃない。近くの大きな木に隣接してるベンチで井戸端会議をしてた大人の人たちも背筋を伸ばす感じでこっちの方を見て来てる。他にもペットの散歩をして道端を歩いてる人だったりも足を止めて茂みの向こうからこっちを見てたり。シルバーカーを引いてたおばあちゃんも同じ。

 

 ただ、私はガーゴイルのマシンを身に付けつつ浮かぶおばさんをわずかに見上げていることしかできなくて。そうじゃなくなったのは、顔の角度を下に向け直した時だけだった。そのまま、自分の体の影になっている場所をただ見ているだけにしてたのに、そうじゃなくなったのは、自分の体がほんの薄いピンク色みたいな光にちょっとだけ照らされた時だった。

 

「お願い……」

 

 顔は伏せがちにしながらも目線を反らしたり私の方を見たりを繰り返してるトゥルーディアは、私とほとんど変わらないくらいの高さで浮かんだままずっと目元だけを動かし続けてる。それ以外で変化が見えてる場所はずっと炎がずっと自身の体にまとまりつくみたいな動きをしてるくらい。

 

 しばらく私がその子の様子だけを見つめてたら、目線は下の方を向いてる時間が長くなってて。左下の方だったりただ下を見てるみたいにしてる時間がどんどん伸びていく。一方で、こっちもこっちで喉を締め付けるような動きをすることしかできなくて。それから先に下の唇で上のをしばらく押し付けながらさらにその下の顎の所にしわを作ったままにしてた。

 

 ただ、そこで1回だけ音を立てながら口を開けたり戻したりして。そこの空気を入れ替える。それでも、こっちの方を見て来てる大人の人の姿だったりを視線で通り過ぎさせて。ただ見たくても建物だったり木々だったりでとても見えない状態になってる空を見ようとしてた。

 

「わかった」

 

 まだトゥルーディアの方を見れないままその言葉を一瞬だけ言えた。でもそれから、すぐに口を紡ぐ。だけど、それも数秒の間だけ。相手の方に振り返ると、口を開けて想像以上に頬を前側に膨らませるみたいにしてる様子と目が合った。

 

 私は目線を小さく何度も頷きながら「やろう」とだけ言いながら腰に片方の手を乗せる。そしたら、ぐいっと前に出るみたいな勢いのままに向こうが私に近づいて来て、その勢い目線を取られちゃった。

 

「ありがとう」

 

 音はしないけど、なんだか語尾を伸ばしてるみたいな話し方をするその姿に対して、私はまたさっきと同じ感じで小さくうなずく。一緒に目を開けながら眉を少しだけ持ち上げる。続けて、おばさんの方に顔だけだけど振り返ると、そっちはジェット噴射を辞めてもう地面に着地してて。両方の握りこぶしをこっちに見せつけるみたいにしてた。

 

 ただ、こっちも荷物の中から収納してる槍を取り出すと、残りを横に放り投げる。それから足を開いて腰を落とす。それから槍を展開。手にその冷たさが浸透しそうなくらいの感じで握り締めた。そのまままっすぐおばさんの方を見てるだけなのに、何度も口から息を繰り返す。

 

 そしたら、私と体の高さを同じぐらいにして両手を握り締めてポーズを作ってるトゥルーディアが横に並んでる。相手の様子にこっちが気づいたのに向こうも反応して、目線を寄こしながら口を開けて一回だけ笑う声を出す。ただ、こっちはそれに対して目線だけを一瞬だけ渡すだけに。

 

 でも、確かにその瞬間、周囲の口元に手を当てながらだったり、拳を上に突きあげながら声援を送ってる人たちだったりの様子が私の視界にも入り込んでくる。しばらくその様子を見つめてただ突っ立ってるだけにしてたけど、それも数秒間だけにしてると、もうおばさんの方からこっちに向かって低空飛行で一気に突撃してくる。

 

 槍を構えてその攻撃を受け止めようとするけど、相手の勢いの方が全然凄くて、こっちの靴が周囲に激しい砂煙や土を吹き飛ばしながら大きく後退。何とか公園の外枠に私の体がぶつかるより早く踏みとどまって、歯を強く食いしばりながら相手のジェット噴射で迫ってくる体を思い切り力を込めて押し返した。

 

 でも、それで相手の動きが離れたと思えたのはほんの一瞬で、次の時にはもう体に取り付けられてるハッチがたくさん開いてて、そっちに意識を向けようとした。でも、それの少し前くらいにトゥルーディアが驚くみたいな声を上げながら私たちの方とは少し違う所を見た後に、こっちへ視界を向けながら私の名前を呼んでて。

 

 でも、それに返事をする頃には、もうおばさんが放った無数のエネルギー弾が飛んできてて、スライディングするみたいな勢いで滑ることでそれが地面に着弾する爆発を回避して。それから槍を地面に突きたてると、その反動で勢いよく回転するみたいに敵の元に行こうとするけど、もちろん空中をジェット噴射で飛んでるおばさんは回避しようとしてる。

 

 もちろんそんなの私も予想済みだから、魔法で自分の元に槍をテレポート。即座にそれを手元に持ってくると勢いよくそれを蹴飛ばす。ただ、それでもおばさんの体には当たらなくて、わずかにお腹の辺りをかすめただけ。それで高い金属同士がぶつかり合う音がしたくらい。

 

 一度口からため息を吐きながら着地して、もう一度トゥルーディアの方を見ると、自分の肘を直角よりも少し大きいくらいの角度で折り曲げたまま静止してるだけ。小さく口を開けてるのが閉じたのは、私が見てるのに気づいた後だった。

 

 向こうが早口目に何か言ってるみたいだけど、そんなのよりもすぐに体の向きを正面に戻してそっちからいくつもの刃を伴った小型ロボットを飛ばして来てるのに気づいて。それらに対して私は無数のエネルギー弾を生成。喉を閉じたまま出したみたいな声と一緒に、それらを槍で薙ぎ払うことで一斉にそっちへと向けて発射することで次々と小型ロボットを破壊していった。

 

 ただ、それらの動作をほぼほぼ同時進行でやったせいで終わった時には少しだけ背中を折り曲げながらそこを上下に動かしつつ息を荒くする。そして、それだけじゃなくて、また辺りの人たちが私やおばさんに対して少し離れたところから拍手をしたり声をまっすぐに飛ばしたりしてるのが見えて。その瞬間私は少しだけ目を開けながら背中をまっすぐにしながらただ槍を両手で握ってるだけの体勢になってて。そのまま私は辺りを見渡すみたいに視線を動かすだけに。

 

 少しだけ息を吸うみたいな感覚が唇を滑ってるのを感じながらだんだんおでこの辺りが広がっていくのを感じる。いつの間にか唇を閉じて、顔を若干下に向ける。そしたら、今度はおでこが狭まるみたいで、喉の中がきつくなってる。それを全部同じにしたまま眉を狭くした。

 

「危ない!」

 

 トゥルーディアがいきなり出した声がした瞬間、もうぶつかる寸前の数秒前の所にまでおばさんの弾幕が一斉に飛んできてるのに気づいたら一瞬だけ片足を滑らせながらまた槍を横向きに構えてから、出来るだけ頭で何度も同じことを繰り返しながら体の魔力を具現化させようとした。

 

 でも、私の一度息を吸った直後に、横から入り込んできた弾幕の攻撃を受けきるために体そのものの硬度をあげる魔法を生成した。

 

 

 

 背中で地面を滑らされるのがようやく終わった後、私の頭が土の上じゃなくて道の石畳の所に来たのに気づいた所で、頭をそこへと落っことした。目を開けたら、そこにはまだ公園から伸びてる木々の間から見えてる木漏れ日くらいしかない。眉を力なく狭めながらただそっちの方を見つめるだけにしてた。

 

 それがそうじゃなくなったのは、私のことを真上から見下ろすような形で見て来たトゥルーディアに気づいた時。髪の毛みたいになってる魔力のピンク色の光がだいぶ量を少なくしてるみたいで、私の方から見えてるその子の様子はだいぶ薄暗くなってた。

 

 自分の胸の所に両方の手をくっつける感じで私の方を見てきてるけど、でも、瞼を上に持ち上げたままこっちをまっすぐにしてる状況は一切変わらない。その様子を眺めてる間、私の耳に聞こえて来てるのは空の方で今も揺れてる木の音だけだった。

 

「負けちゃったか」

 

 一度ため息を吐いてから出したその声は、1回だけで終わらせないようにして何度も同じ言葉を繰り返す感じに。それからため息を吐きながら両方の腕を肩と一緒に落っことす感じにしたら、辺りから何度も繰り返される拍手の音が聞こえる。

 

 でも、それだけだったのはほんの数秒間だけで、続けてどんどん砂を擦る足音が聞こえだして、さらに何度もおばさんのことを呼んでる子供たちの声がする。気づけば、私の周りにいる人だったりこっちを見てる人はトゥルーディア1人になってて、2人でおばさんの周りに出来上がってる輪を眺めることになった。

 




読了ありがとうございました。
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