弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
鏑木 「ほるらああああ‼️」
小野田 (速い! 鏑木くん!)
鏑木 「ヤバいっす 箱学との協調もすげえ楽しかったですけど やっぱ、チーム6人で走る方が1番楽しいっす! ハハッ」
鳴子 「アホかかぶ! こんな大変な時に楽しいなんてどういうことやねん!」
鏑木 「あっ す、すいません!」
鳴子 「ワイも楽しいけどなぁ」
鏑木 「ええ!?」
鳴子 「身晒せ! なにわのペーハー男 元スプリンターでオールラウンダー鳴子章吉! 炎の走りじゃい!」
鏑木 「ちょっ! 速っ」
小野田 (みんな、気持ちは同じなんだ 苦しいけど、大変な状況だけど やっぱり6人揃うと 心強い! 不思議と苦しい道のりが、過酷な時間が楽しく感じられるんだ)
小野田 「今泉くん、気づいてる?」
今泉 「っ?」
小野田 「このインターハイで 全員で、6人揃って走るのって 1日目のスプリント以来なんだね!」
今泉 「…っふ そっか、どうりで脚が軽い訳だ!」
小野田 「うん!」
青八木 「変わる!」
鳴子 「おっ?」
青八木 「・・・」
鳴子 「なんすかスマして 楽しゅうないんすか? この超ハードな状況!」
青八木 「ふっ、楽しくない訳ないだろ 最高の気分だよ みんなと走るこの時間が」
手嶋 (最高の時間だよ ほんと けど、そいつはそう長くは続かない いよいよ始まるインターハイの最終局面 この先へは…)
手嶋 (全員がたどり着ける訳じゃない)
手嶋 「ペースを上げろ! 箱根学園はまだ先だ! ここで離されたらレースが終わる!」
手嶋以外 『はい❗️(おお❗️)』
ザアアアア‼️
「速え!」
「マジで箱学に追いつく気か?」
青八木 「はあああああ‼️」
手嶋 (っ! 給水所だ)
給水所
古賀 「お〜い! 純太! 青八木!」
杉元 「今泉! 小野田! 鳴子!」
段竹 「一差!」
手嶋 「今泉、補給を受け取る時間はない 補給はお前が1人で受け取って来い!」
今泉 「了解っす!」
今泉 「まとめろ! 俺が6人分を受け取る!」
幹 「はい!」
杉元 「っ!」
ガシッ❗️
侑 「頑張って!」
杉元 「追いつけ今泉!」
今泉 「ああ、いまその努力を前の3人が全力でやってくれてるとこだ!」
古賀 「この土壇場で6人揃った ようやく」
杉元 「古賀さん」
古賀 「だが…」
杉元 「そうですね だからといって追いつくとは限らない」
杉元 (僕は信じているけどね 今泉)
古賀 「手嶋達を待った代償がどれほどになるか」
古賀 (それでも努力をするんだろうがな 純太)
侑 「追いつけるよね? 箱根学園に」
幹 「うん きっと、あの6人はそれを少しも疑ってないよ」
段竹 (青八木さんが引いていた 手嶋さんを連れ戻して それでもまだ走ってるのか あの脚で 青八木さん 俺今、心震えています!)
青八木 「ハァ ハァ ハァ ハァ」
青八木 (差は縮まってる 確実に だが、当然奴らも全力で走ってる それを埋めるには…)
青八木 「スゥゥゥゥゥ」
ボン‼️
鏑木 「なっ⁉️」
青八木 「はああああああ‼️」
(全開以上でやるしかない❗️)
手嶋・鳴子・今泉・小野田 『⁉️』
鏑木 「す、スゲェ なんなんすかこの引きは⁉️ この人は❗️」
青八木 (イケ! 青八木一! はじめの「一」は 1番の1だ! もう何も残さなくていい! 1番最高のチームで1番最高の走りを出来たのだから もう、何も残さなくていい!)
ピチャ
鳴子 「っ!・・・えっ、かぶ? お前なに泣いとんねん」
鏑木 「ぇ」( i _ i )
鏑木 「わ…わかんないっす あれ? いや、何でだ…わかんないっす なんか 俺が世界で1番尊敬する青八木さんの全開の背中見てたら…なんか、色々思い出して 何故か…涙が出て来たっす」( i _ i )
青八木 (見えるか? 鏑木 アレが、俺の…この3年間のゴールだ)
青八木 「はあああああ‼️」
鳴子・鏑木 『‼️』
先頭の箱根学園を映しているカメラの映像から
{最後の山に向けて走行中の箱根学園の後ろから 虹ヶ咲学園の姿が見えました! 前を引いているのはゼッケン4番、青八木選手 チームを連れて猛スピードで先頭に向かって来ています!}
せつ菜 「来ました! 虹学です! チームがそこまで追いついて来ました!」
歩夢 「良かったぁ みんな揃ってる!」
果林 「ほんと、いつもギリギリで追いつくんだから」
愛 「ほんとだよぉ〜」
彼方 「・・・うん」(/ _ ; )
しずく 「彼方さん?」
果林 「彼方? 泣いてるの?」
彼方 「えっ?」(/ _ ; )
愛 「かなちゃん!? どうしたの?」
彼方 「あ、あれ? 本当だ な、なんでかなぁ? 彼方ちゃん、はじめんの必死に走ってる姿を見てたら…なんかね…急にね…純くんとはじめんと3人で作った思い出とか…同好会で悩んでた時に助けてくれた事とか…色々思い出して… 涙が出てきちゃって」(/ _ ; )
歩夢 「彼方さん…」
青八木 (もう少しだ よく耐えてくれた 俺の膝
青八木 「ふんはあああああ‼️」
鏑木 「っ!」( i _ i )
鏑木 「なんなんすかこの涙 青八木さんの走りを見てると何故か出てくるんです」( i _ i )
鳴子 「・・・スカシ!」
今泉 「気づいてるよ 小野田もな この全開を超えた走り…」
今泉 「最後の走りだ!」
鏑木 「さ、最後ってどういう事ですか!?」
今泉 「言葉のとおりだ」
鏑木 「はぁ?」
今泉 「必ず訪れるんだ 3日目最終日には 仲間がリタイアする瞬間が」
小野田 「くっ!」
鏑木 「はぁ!? リタイア? なに言ってんすか! 青八木さんは強いんだ! 鉄のように! いつも俺の前にいて、助けてくれたんだ! 導いてくれたんだ! 俺を! あり得ないっすよ! 俺は信じますよ 奇跡を さっき先輩達が来たように 信じます!」( i _ i )
今泉 「前を向け鏑木! 受け止めろ事実を 頭では理解しようとしなくても 体では分かってるんだ だから涙が出る」
鏑木 「っ!」
今泉 「仕事を成し遂げる男の背中には 誰しも震えるものだ お前が今するべき事は…その背中を最後まで見届け、その人の想いを 願い 全身で受け継ぐ事だ!」
鏑木 (青八木さん くっ…青八木さん、青八木さん、青八木さん…)
鏑木 ✨(青八木さああああん‼️)✨
青八木 (騒がしくて…いつもつべこべ言って…元気で 馬鹿で…お前のおかげで…にぎやかなインターハイになったよ 鏑木)
鏑木・今泉・鳴子・小野田 『‼️』
青八木 (最後に長い時間じゃなかったが 一緒に走れて…)
青八木 (良かったよ)
鏑木 「ぁっ・・・」
鏑木 「青八木さああああん‼️」
虹ヶ咲学園ゼッケン4番 青八木一 チームから離脱
鏑木 「青八木さん…落ちました チームから離脱…そしてたった今…」
鏑木 「箱根学園に追いつきましたぁぁ❗️」
銅橋 「来やがった オレンジ!」
泉田 「完全に引き離したと思っていたが、やはり今年の虹学は相当にしつこいようだね よく追いついた 素直に褒めよう 山の入り口まで3.3キロ そこに到達するまでに僕らを捕まえなければ 君たちの可能性は確実にゼロに近づいていたのだから 険しく細く長い登り きっとバラバラになって 冷静で的確な判断だと言っていい チームメイトを1人削ってまで今 僕らに追いついた事を」
鏑木 「冷静とか言うな….駒を切り捨てたみたいに言うな 青八木さんは強えんだ! 誰よりも! そして速くて優しいんだ!」
泉田 「目立っていなかったようだが?」
鏑木 「しらねぇのかよ そこが…」
鏑木 「青八木さんのかっこいいところだ❗️」
青八木 (頼んだぞ 鳴子…今泉…小野田…鏑木 もう…走る力も…立つ力も…残ってない…)
ガシャん!
青八木 「はぁ…はぁ…はぁ」
青八木 (車輪が…止まってる 3日目、よくここまで走ってこられた…終わった…俺のインターハイ…終わったんだな)
***************
チームと合流する少し前
手嶋 「えっ? 温存はするな?」
青八木 コクッ
青八木 「この先チームと合流出来て 箱根学園と戦う もしくは奴らを追うという事になっても俺を温存するな ためらいなく使え」
手嶋 「けど・・・無茶なスプリントをして今でも俺を引いてその膝で!」
手嶋 「お前はもう十分に走った! これ以上やったら!」
青八木 「リタイアする覚悟は出来てる」
手嶋 「っ!」
青八木 「…ふっ レースだこれは」
手嶋 (青八木…笑って…)
青八木 「優しさはしまっておけ お前はキャプテンだ お前が迷えばチームが迷う ためらうな純太 その方が、俺も最後 心置きなく言える」
***************
青八木 「ありがとう 純太 おかげで俺、最後まで走れたよ」
ありがとう
手嶋 「・・・くっ! 振り向くな鳴子! 俺たちは託された! 託したものの願いは 前に進む事だ! 俺たちが見ないとなんないのは前だ! 敵だ! その先のゴールだ!」
鳴子 (手嶋さん、ホンマは 1番振り向きたいんは…)
鳴子 「ハイ❗️」
小野田・今泉・鏑木 『‼️』
今泉 「では始めようか 出ろ…銅橋!」
銅橋 「このタイミングって事は そういう事なんだな泉田さん! ブハァ!」
泉田 「ああ、そうだ 引け、限界まで 奴らを引きちぎれ!」
銅橋 「了解だ❗️ 泉田さああん❗️」
鏑木 「させるかぁ❗️青八木さんがチームを離脱してまで捕まえてくれたんだ 絶対に逃さねえよ箱学! 追いかけてやるよ 地の果てまで❗️」
青八木 「そうだ、まっすぐに進め…鏑木」
{虹ヶ咲学園ゼッケン4番青八木選手 全開な走りで箱根学園に追いついた末、チームから離脱 ここからは5人で箱根学園と戦うことになります 3日目スプリントラインまで残り2キロ地点を通過 最後のスプリントラインを通過し、グリーンゼッケンを手にするのはどのチームになるのでしょうか}
彼方 「はじめん…」
彼方 (はじめん…去年彼方ちゃんとした約束を果たす為に 純くんと練習して 一生懸命に走って このインターハイでのはじめんの走り、凄かった 速かった カッコよかったよ でも結局、はじめんがやりたかった事叶えられなくて残念だったけど さっきね、はじめんの必死の走りを見てたら 彼方ちゃん、涙が出てきちゃったよ 脚を怪我して、自分の身を削ってまで走って 最後、純くん達に願いを託して離れたんだね…)
果林 「はじめくん 彼には本当に驚かされてばかりだったわ」
彼方 「うん」
果林 「結局、彼がスプリント賞を獲る所 見られなくて残念だったけど」
彼方 「うん」
果林 「みんな、彼に託されて走ってる 振り返らず 真っ直ぐ前を見て」
彼方 「うん…うん、頑張って、純くん…そして」
彼方 「ありがとう はじめん お疲れ様」