弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,109.5 3日目山岳賞争い(3.5)手嶋と彼方

 

 

山岳ラインまで残り500mまで迫った頃

 

 

山岳賞ゲート

 

 〜て・し・ま! て・し・ま! て・し・ま!

 

 

彼方 (聞こえる 下から純くんを応援する歓声 純くん、頑張ってるんだね みんな、純くんの頑張ってるところを見て純くんを応援しているんだ)

 

***************

2年前の秋

 

純くんと初めて会ったのは、放課後の保健室

彼方ちゃんお気に入りの保健室のベッドでスヤピーしてた時

 

保健室

 

彼方 「スヤ〜」zzz

 

 

手嶋 「いってて」

 

 

彼方 「っん?」

 

 

保健室の先生 「はい、これで大丈夫 私はここを離れるけど しばらくはここで休憩してなね」

 

手嶋 「はい…ありがとうございます」

 

 

〜先生が保健室を出た後〜

 

手嶋 「はぁ〜………ん?」

 

彼方 「・・・」ジー

 

手嶋 「あっ ごめん、起こしちゃった?」

 

彼方 「え? ううん、気にしないで それにしても君、派手に転んじゃったみたいだねぇ 大丈夫?」

 

手嶋 「平気平気! こんなのすぐに治…いてて」

 

彼方 「ああ!無理しちゃダメだよぉ…そのジャージ…自転車…部?」

 

手嶋 「そう 虹学は自転車部の名門で練習に着いていくの大変でさ、来年のインターハイに向けて先輩達すごく気合い入ってて 今日なんて練習中集中力切らして怪我しちゃって 主将に怒られちゃったよ」

 

彼方 「大変だねぇ」

 

手嶋 「てか、そっちは大丈夫なのか? 具合悪くて寝てたんでしょ?」

 

彼方 「えっ? ううん、保健室のベッドって寝心地が良いんだぁ♪」

 

手嶋 「え? 寝心地?」

 

彼方 「うん、わたしのお気に入りなの♪」

 

手嶋 「えっ? お気…ん? つまり…寝てただけ?」

 

彼方 「そう、寝てただけ♪」

 

手嶋 「……ブッ! ハハハ! なんだそりゃ!」

 

彼方 「えへへ」

 

手嶋 「よく許してもらってるな」

 

彼方 「最初は許してもらえなかったんだけどね」

 

手嶋 「そっか 俺、情報処理学科1年 手嶋純太 君は?」

 

彼方 「ライフデザイン学科1年の近江彼方だよぉ〜 よろしくね」

 

手嶋 「ああ」

 

 ガラガラ

 

保健室の先生 「こら手嶋くん、元気ならもう部活に戻りなさい! 近江さんも 目が覚めたならもう帰りなさい!」

 

手嶋・彼方 『は〜い』

 

 ガラガラ

 

〜廊下〜

 

手嶋 「・・・」

 

彼方 「・・・」

 

 

手嶋・彼方 『ハハッ(えへへ)』

 

 

これが彼方ちゃんと純くんとの出会い

 

この日の出会いをきっかけで仲良くなって、その後にはじめんも紹介してもらって 純くん達が部活お休みの時は3人でお出かけしたり、3人でアルバイトをはじめて彼方ちゃんは幸せな時間を過ごした

 

その中で純くんはいろんな事を話してくれた

 

地元の千葉で小学校から自転車をやっている事 中学で結果が残せなくて自転車をやめようとしてた事 入学してすぐ はじめんと出会った事がきっかけでまた乗る決心をした事 夏のインターハイが終わってはじめんと「チーム2人」を結成した事 春になる頃には、2人でレースに出てはじめんを何度も表彰台にあげた事

 

そして高校2年生に上がって

 

 

合宿出発前

 

彼方 「しばらく2人とは会えないんだね さみしいな」

 

手嶋 「この合宿でインハイメンバーが決まる 今年はいくぜ2人で! な? 青八木」

 

青八木 「っ!」コクッ

 

彼方 「うん! 2人なら大丈夫だよぉ〜 いい結果を待ってるね」

 

手嶋 「行ってくる」

 

 

 

だけど…

 

 

 

手嶋 「おっす 彼方」

 

彼方 「え? 純くん? はじめん? ど、どうしたの? その脚」

 

手嶋 「肉離れだってよ 3日目にやっちまって しばらくは自転車に乗れないってさ」

 

青八木 「・・・」

 

彼方 「そんな…じゃあ」

 

青八木 「いけなかった インハイに」

 

手嶋 「全て出し尽くした やれる事は全部やってあいつら1年に負けた 結局、俺らの力不足だったんだな 田所さんと一緒にインハイで走ることは無くなってしまった」

 

青八木 「・・・」

 

手嶋 「まぁ後はアイツら1年に任せた あいつらなら先輩たちを表彰台の上にあげられる 俺らは今年もインハイのサポートだよ」

 

青八木 コクッ

 

彼方 「そっ…か じゃあしっかり先輩たちと後輩くんたちのサポートしていかないとね」

 

手嶋 「そうだな」

 

 

それ以上は何も言えなかった 純くん達は普段と同じ感じの振る舞いで合宿のことを話してくれてたけど、ものすごく悔しかったんだなって伝わってきた

 

そして、去年のインターハイで…

 

テレビ中継

ゴール❗️ ロードレースインターハイ3日目最終日 最初にゴールゲートを通過したのはゼッケン176番 小野田坂道選手! 虹ヶ咲学園総合優勝❗️

 

 

彼方 「・・・すごっ 優勝しちゃった」

 

 

自転車部が優勝して数日後のアルバイトで純くんはたくさんインターハイのことを話してくれた 合宿の時、優勝した後輩の小野田くんに自分の靴とペダルを渡した事 その小野田くんがどこまで速くなるか見たくなった事 チームみんなのために優勝を争ってると聞いて心が震えた事 それがまさか優勝すると思ってなく嬉しくてたまらなかった事

 

そんな興奮してる純太くんと一緒になって興奮してるはじめんに

 

あの約束事を口にした

 

 

彼方 「じゃ、じゃあ 来年見せてくれない? その、チームが優勝する所を なんて あはは」

 

手嶋・青八木 『・・・』

 

彼方 「純くん? はじめん?」

 

手嶋 「青八木」

 

青八木 「純太」

 

手嶋・青八木 『うん』

 

手嶋 「ああ 当然だよ 約束だ」

 

青八木 「見せてやるさ 絶対に」

 

彼方 「うん、約束 だよ」

 

 

手嶋 「ああ、間近で見せてやる! 俺たちが表彰台の上に上がる所を来年」

 

 

そうして純くんはキャプテンになり、はじめんは副キャプテンになって 純くん達の世代に代わった

 

純くん達の世代に代わって来年のインターハイでの「連覇達成」と彼方ちゃんとの約束を果たす為、2人はすごく張り切ってて そして純くんがキャプテンになって初めてのレース 純くんの地元「千葉峰ヶ山レース」で

 

〜2日後〜

 

廊下

 

彼方 「すごいじゃん純くん! いきなりレースで優勝したんだって? さっすがキャプテ〜ン」

 

手嶋 「いやいや、優勝したのは小野田 最後の最後で体力が尽きて俺は4位でゴール トップ3には入らなかったよ」

 

彼方 「でも4位でも十分すごいよ」

 

青八木 「あのレースでの純太の走り 俺は震えた 車で見ていたみんなも震えた それが小野田にも伝わって優勝出来た」

 

彼方 「そんなにすごい走りだったんだぁ〜」

 

手嶋 「金城さんにも言われたけど俺はただ、前を走ってただけで何もしてないよ」

 

青八木 「どうだかな?」

 

彼方 「はじめんがそう言うんだもん 彼方ちゃん、レースを見にいけば良かったなぁ〜」

 

手嶋 「期待しない方がいいぜ? 俺は凡人だぞ?」

 

彼方 「自信持ちなよ純くん 4位でも十分すごいんだから 敵が増えるぞ?」

 

手嶋 「・・・ま、そう言う事にしとくか」

 

彼方 「もぉ〜」

 

 

 

〜彼方家〜

 

彼方 (純くんはああ言ってたけど もっと自分に自信を持って欲しいな キャプテンなんだし、彼方ちゃんも何かしてあげられたら良いんだけど……ん?)

 

 [スクールアイドルの動画]

 

 

彼方 (スクール…アイドル 学校内でのアイドル活動 確か内にもスクールアイドル活動してる子見たことあるけど…これで自信を持ってくれるなら)

 

 

 

〜今年1月〜

 

手嶋 「え? スクールアイドル?」

 

彼方 「そう 実は彼方ちゃん、少し前からスクールアイドル始めたんだ 2人のことをもっと応援したくて 彼方ちゃんの歌とダンスでもっと自信を持って欲しくて始めたの 隠すような感じになっちゃってごめんね 隠してたつもりじゃなかったけど」

 

青八木 「俺たちを」

 

手嶋 「どうしてそこまで? 彼方にはよく話しを聞いてもらってたし 応援してくれるだけでも十分嬉しいぜ?」

 

彼方 「だってもうすぐ3年生になるでしょ? 今年こそ2人にはインターハイ行って欲しいし、彼方ちゃんだけ何もしない訳にはいかないと思ってね 応援だけじゃ足りないから」

 

手嶋 「そっか、ありがとな じゃあ俺たちも彼方の事応援してあげなきゃな青八木」

 

青八木 「っ!」コクッ

 

彼方 「ふふふ、ありがとう 彼方ちゃんにファンが出来ちゃたよぉ〜 嬉しいな」

 

手嶋 「ファン…か 今度ライブとかあれば教えてくれ 絶対見にいく」

 

彼方 「うん! 楽しみにしてて」

 

 

その後は色々あって 一度廃部になっちゃって お披露目ライブを見せられなくて 純くんに同好会の復活のお手伝いをしてもらって 

 

 

〜今年の合宿出発前〜

 

手嶋 「じゃあ、行ってくる」

 

彼方 「うん! いってらっしゃい♪ 待ってるからね 2人でインターハイに出られる事を」

 

青八木 「っ!」コクッ

 

手嶋 「おう!」

 

 

出発前までは普段通りの純くんだったけど 今年の合宿で古賀くんとメンバーを争ってるって聞いた時は

 

 

手嶋 {心配してくれてありがとよ 俺は大丈夫だって言いたいけど}

 

彼方 「え?」

 

手嶋 {俺はさっき古賀に追い込まれてな、ボロボロになってなんだわ}

 

彼方 「え!? じゃあ純くん今年のインターハイ」

 

手嶋 {明日か明後日 古賀と決着をつける 青八木にはもう言ってある それでさ 青八木と一緒に 俺を応援してくれないか?}

 

彼方 「あ、当たり前だよ 彼方ちゃんはこの1年、2人がどれだけ努力して来たか知ってる だから 2人で一緒にインターハイ出て欲しいよ」

 

手嶋 {じゃあ 出られるように願っててくれ}

 

彼方 {うん 待ってるね}

 

 

彼方ちゃんはとても不安だった 純くんがいないインターハイなんて ずっと一緒にいた仲だから今年こそは出て欲しい そう願い続けて

 

 

手嶋 {彼方、待たせたな 行けるぜ インターハイ 2人で}

 

彼方 「そう 良かったヨォ」

 

手嶋 {心配させてすまなかったな}

 

彼方 「ううん 純くんが走ってるところを見られるってなれば 彼方ちゃん嬉しいよ」

 

手嶋 {ありがとよ 後のことは大丈夫だ マネージャーにもよろしくな}

 

彼方 「うん 戻ったらたくさん聞かせてね」

 

手嶋 {おう}

 

 

彼方 (・・・良かった 純くん///)

 

 

遥 「お姉ちゃん」

 

彼方 「遥ちゃん? どうしたの?」

 

遥 「お姉ちゃん スクールアイドルに恋愛はダメだよ」

 

彼方 「れ、れれ 恋愛!?///」

 

遥 「電話の相手 お姉ちゃんが前に言ってた 自転車部の人でしょ? 虹ヶ咲の自転車部って日本一の部活だもんねぇ」

 

彼方 「た、確かに自転車部の男の子だけど べ、別に好きってわけじゃないし///」

 

遥 「ふ〜ん そうなんだねぇ」

 

彼方 「もう! お姉ちゃんをからかわないの!///」

 

遥 「は〜い」

 

 

彼方 (もう遥ちゃんたら! けど…なんでかなぁ? 純くんがインターハイに出られるって聞いた時彼方ちゃん、すごく嬉しかった 遥ちゃんに言われて 今純くんの事を考えてたらドキドキしてきた……彼方ちゃん、純くんの事……)

 

***************

 

 うおおおおお❗️

 

 

手嶋・葦木場 『ハッ! ハッ! ハッ! ハッ!』

 

 

「来たぞ! ふたり!」

「イッケェ! 箱学!」

「頑張れ虹学!」

「残り100m!」

 

 

彼方 「純くん!」

 

彼方 (ねぇ純くん 覚える?)

 

***************

〜インターハイ前日の夜〜

 

彼方 「もしもし? 純くん」

 

手嶋 {ん? どうした? こんな時間に電話かけて}

 

彼方 「うん、あのね あの約束の事なんだけど 果た後どうするか決まってる? お互いまだ話してなかったよね?」

 

手嶋 {果たした後? あ〜そう言えば考えてなかったな どうしよっかなぁ? 何かしてあげたいけど 彼方は何かあるのか?}

 

彼方 「う〜ん…………彼方ちゃんは2人ともっと仲良しでいたいな これからも たくさんお出かけして たくさん遊んで お料理を振る舞って たくさんライブして楽しませたい」

 

手嶋 {わがままだな}

 

彼方 「うん! 彼方ちゃんとってもわがままなのです!」

 

手嶋 {彼方らしいよ}

 

彼方 「えへへ 純くんは何かある?」

 

手嶋 {俺は……俺個人の話しになるけどいいか?}

 

彼方 「ん? なに?」

 

手嶋 {俺……}

 

***************

 

 

彼方 (もうすぐあの言葉を実現する 今日3日目、最終日 しかも最後の山の山岳賞を獲るところ 表彰台に上がるところ そして…)

 

 

 

手嶋 「うあああああ‼️

 

 

 

彼方 (最後だよ もうすぐだよ 見てるよ だから 来て 純くん!)

 

 

 

 

手嶋 「ハッ! ハッ! ハッ! 最高だな 自転車!」

 

葦木場 「うん・・・純ちゃん!」

 

 

手嶋 

行こうぜ❗️あのゲートの向こう側まで❗️全開で❗️

 

 

手嶋・葦木場

おおおおお‼️(あああああ‼️)』

 

 

 

「インターハイ3日目山岳ラインまで残り…」

 

 

 

 「40m!」

 

 

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