弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
「イケェ! 虹学!」
「このままいったら 今年も獲れるゾォ!」
今泉 (音がしねぇ 静かだ 体の全部の細胞が脳みそとつながって自在に動いてる感覚だ………)
(直結感)
今泉 (やばい こいつは気持ちいい! 獲れる! 俺がインターハイのゴールを! このまま何事もなければ)
御堂筋 「ィィィ!」
「京伏 必死に追う!」
「けど じりじり離されてる」
「決まりだこのままいく! 虹ヶ咲が今年の総合優勝だ!」
「・・・いや、まだ分からない」
『え?』
ゴール地点
侑 「歩夢! 駿輔くん…もしかしたら!」
歩夢 「うん! このままゴール 獲れるんじゃないかな?」
愛 「獲れるよ! だってほら、今っち独走してるよ!」
侑 「あの御堂筋くんとだいぶ差がある! いけるよ!」
せつ菜 「・・・」
歩夢 「せつ菜ちゃん? どうかしたの?」
せつ菜 「いえ、なんだか先ほどから肌寒く感じまして…」
侑 「確かに…それにさっきから風が…んっ!」
愛 「大丈夫? その内収まるよ」
せつ菜 「そうですね 山ではよくある事って言いますので」
「決まりだこのままいく! 虹ヶ咲が今年の総合優勝だ!」
「・・・いや、まだ分からない」
『え?』
「突風が吹いてる それに、さっきから急に冷たい空気が入って 空が暗くなってる」
ポタッ……ポタッ……ポタッ
「山の天気は変わりやすい 一時的かもしれないけど この先の下り もしかして…」
今泉 「っ!」
ザアアアア‼️
「雨かもしれない!」
今泉 (雨…だと!? チッ こんな時に! 下りで! くっ! 視界も悪くなるし路面も見にくい! しかも降りはじめの雨ってのが ホコリやゴミを浮かすから グリップがかかりにくくなって)
ズルッ!
今泉 (くっ! 1番滑りやすいんだ! 雨はリスクが大きい けど条件は全員同じだ ロードレースは全天候型スポーツだ 地形も そして天候も レースを構成するピースのひとつだ この中で勝ちを決める戦いだ 雨の練習も当然やってきてる 全開でいく! 俺は独走する! この条件の中…)
御堂筋 「
今泉 「っ‼️」
御堂筋 「あいにくの天気になったね‼️」
今泉 「御堂筋⁉️」
御堂筋 「バァ! どうしたん? お化けでも見たような顔してぇ? プクッ キミ、今…カッコよく独走とか言いよったねぇ?」
今泉 (真後ろに⁉️ いつの間に⁉️)
御堂筋 「びっくりせんでええよ ただ踏んで追いついただけやよ 雨になって キミが躊躇したその隙に キミがスリップして たて直してる そのいとまに 来ただけやよ……差を キミが必死で作った差を詰めて!」
今泉 (くそっ…並ばれた!)
ドン❗️
今泉 「くっ!……」
御堂筋 「ニィ…!」
今泉 「っ!?」
ドン❗️ ドン❗️
御堂筋 「っ! エエ!」ドン❗️ ドン❗️
「京伏近いぞ!? しかも当たってる!?」
「ギリギリで並んで走ってるのか!?」
「あいつ、雨の中で怖くないのか!?」
御堂筋 「ハァァ!」ニカッ!
ゴール地点
侑 「えっ! ちょ! いくらなんでも近すぎない!?」
愛 「と言うかこれ 無理やり転ばそうとしてるじゃん!」
歩夢 「うわあ、危ないよぉ」
せつ菜 「ここで転ばせて 確実な差をつけようってことですか」
愛 「そ、そこまでして勝ちたいのぉ!?」
今泉 (こいつ! 雨のリスク分かってねぇのか!)
御堂筋 「転べば一発」
今泉 「っ!」
御堂筋 「数十秒のロス…」
御堂筋 「取り戻せないロス」
今泉 (分かってんのかよ! 分かったうえで!)
御堂筋 「この雨をよんだのは誰やろうね 通り雨や 10分後でも10分前でも降られずにすんだ けど降っとる この下りで 今! キミかボクか…どっちかがよんだんや ロードレースは地形と天候…そして…運‼️ 運がエエ者が生き残る‼️ 決めよか? せっかくだから この雨が幸運の雨か不幸の雨か どっちか運を持っとるか この先の…最後のコーナーで どっちが先に登りに入るか勝負して! プクッ 面白そうやろ? なぁ!?」
今泉 「…勝負だと?」
御堂筋 「そうや そうや インターハイ3日目 最終日の最後の登りに入る…」
御堂筋 「最後の勝負ヤァ‼️」
今泉 「っ‼️」
今泉 「いいぜ 受けて立つよ‼️」
御堂筋 「ほな決めよか? どっちが勝者の称号にふさわしいか…どっちが運を持っとるか 決めようか! この雨の」
御堂筋 「下りでェェ‼️」
今泉 (前に出た! 御堂筋!)
今泉 「うおおおおお‼️ ハッ! ハッ! ハッ!」
今泉 (さらに加速! 後輪をスリップさせながら それでもダンシングで加速していく!)
御堂筋 「デッキャ‼️ デッキャキモォ‼️」
今泉 (あいつ! 一見奇妙なフォームだが 後ろから見るとわかる! 体を左右に絶妙に動かしてバランスとってる! 長い首を使って荷重を操ってる! 雨の下りの走りで バイクコントロールの上手い下手がわかるっていうが 雨でグリップの減ったタイヤを バランスを失うギリギリのところまで あと1ミリずれれば転んでしまうような紙一重でダンシングしている! こいつ実は バイクコントロールが超絶に上手い!)
今泉 「けど悪いな 俺もそういうのには 自身あんだよ‼️」
今泉 「うおおおおお‼️」
御堂筋 「来たね追いついて けどそんなに速度を出して大丈夫? この先 左の急カーブあるよ!? ブレーキかけた方がええんちゃう?」
今泉 「お前が先にかけろよ」
御堂筋 「キミからどうぞ ほら急がんと…みんな心配してるヨォ‼️」
ゴール地点
「おいマジか!? そのまま曲がるつもりなのかこの2人!?」
「いや無理だろ!? この速度では曲がり切れないぞ!」
「このままだと両方落車するぞ!」
愛 「い、今っち! ブレーキ! ブレーキかけて!」
侑 「あわわ! 本当にそれで曲がる気なの!?」
歩夢 「も、もうカーブはすぐそこだよ!」
せつ菜 「い、今です! 今ブレーキをかけてください!」
「おい大丈夫か!? 曲がり切れないぞ!」
「そのまま突っ込んでく!?」
今泉 「分かってんだよ! お前のやることは!」
カタッ! ジィーーーー‼️
両者左足のビンディングを外して地面に足を付いて滑っていく
今泉 「このまま行く気だろ! 滑りながら‼️」
「おお! 左足をブレーキ代わりにしてカーブを抜けた!」
「あの2人 フレームもスタイルも違うのに…」
「ああ、なんか息ピッタリだったな」
今泉・御堂筋 『おおおお‼️(イイイ‼️)』
「おおおい‼️」
「待て 止まれぇ‼️」
今泉・御堂筋 『っ!』
「横断幕が風に煽られて! 道に!」
今泉 「なら、問題ない」
御堂筋 「ないわ」
今泉 「どけ‼️」
今泉 「飛び越える‼️」
「虹学と京伏が 自転車でジャンプしたぁ!」
今泉 「くっ! うおおお‼️」
御堂筋 「キモォォ‼️」
「すげぇ 2人ともすげぇけど このあと それに優劣つくのか レースだから」
小野田 (今泉くん!)
小野田 「急な雨が 目に入る」
ズルッ!
小野田 「うわっ っ! っと……ふぅ」
小野田 (滑る…視界が悪い 雨は苦手だ 下りも苦手だ 手も滑る 体中のジャージに水が染み込む 自転車のコントロールも効かなくなる だけど 追いかけるよ 今泉くん!)
バシャン‼️
小野田 (はねた❗️ 水溜まりの中に段差があった! 気づかなかった!)
ギュッ❗️ ズルッ‼️
とっさにフルブレーキをかけた影響でバランスを崩してしまい、両足のビンディングを外し地面に足をつけて減速を試みるも バイクコントロールを失ってしまう
小野田 「うぁ⁉️ うああ‼️ ぐぅ!」
小野田 (しまった!)
シュー! シュー! シュー!
小野田 「鎮まれ! 鎮まれ! くっ!…あばれないで! くっ…」
小野田 (ボクはいかなきゃならないんだ! 前に! 今泉くんと一緒に!)
***************
小野田 「今泉くん!」
今泉 「…心配すんな 小野田 すぐにやつをとらえる…そして抜く だから、お前はついて来い」
小野田 「え」
今泉 「なんとか粘って ついてきて どこでもいい 100m手前でもいい 最後のライン10cm手前でもいい」
今泉 「御堂筋を抜け」
小野田 「っ!」
今泉 「あの赤い派手好きが 俺たちをここまで運んでくれた 最後の力出し切って あいつの描いた絵空事…笑っちまうような 訳のわかんねぇ「3人ゴール」 同好会のみんなに見せるって約束…俺たち2人でやってやろう」
今泉 「虹学
小野田 (虹学
〜1年前のインハイ1日目スタート直後〜
鳴子
(ワイはな、こうやって3人で肩組んで 3日間トップでゴール出来たら 最高に気持ちええんやろうなと思うとるんや!)
小野田 (鳴子くんとの 約束…)
〜3日目スタート前〜
せつ菜 (皆さんが無事にゴールできる事 そして、優勝できる事を心から願っています そして章吉さん)
鳴子 (お?)
せつ菜 (あの日、章吉さんがやりたいって言っていた試したい事)
鳴子 (へっへへへ ああ、分かっとる 実現させたる 見せたる!)
侑 (楽しみにしてる!)
小野田 (同好会のみんなとの約束…)
小野田 「うん…うん!」
小野田 「分かった‼️」
今泉 「行くぜ! 俺は前の御堂筋を抜く! 先頭は俺が走る!」
***************
小野田 (だから! ボクが前にいかなきゃならないんだ!)
シュー! シュー! シュー!
小野田 「鎮まれ! 鎮まれ!」
コーナー沿いの観客たち
「うわああ!」
「こっちくる!」
小野田 「鎮まれぇ‼️」
カチッ❗️ ギュイイイイイ‼️
観客たち 『おっわ‼️』
小野田 「鎮まった‼️」
「無茶苦茶なコーナリングだったぞ今の!」
「自転車でドリフト!?」
「わざとじゃないでしょ さすがに!」
「でもさ 今の子すごい! 前だけ見て真っ直ぐに走ってたね 一生懸命に! なんか 見てるこっちが勇気もらえた!」
小野田 (今泉くんも御堂筋くんも速い 全力で追いかけてるけど どんどん離される こんな難しい雨の下ですごい速度で走ってる すごい!…けれど 雨は体温と共に体力を奪うって ナーバスな路面が神経を削るって聞いた ましてや3日間走ってきて最後の峠…相当に…すごく疲弊してるんじゃないのか)
(先頭を走ってる2人は!)
今泉 「もうすぐだ❗️」
御堂筋 「もうすぐや❗️」
今泉・御堂筋 『下りの最後‼️』
今泉 「御堂筋‼️ 疲れたんならブレーキ引いて下がっていいぜ‼️」
御堂筋 「そらぁそっちやろ うな泉‼️ ほら下がれ‼️」
今泉 (ついてきてんだろうな坂道! いくぞ‼️)
今泉 (虹学