弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
「ゴールまで残り1.5キロ!」
「先頭は虹学山王! 箱学を引き離す!」
小野田 「ハァ ハァ ハァ ハァ」
小野田 (抜けた 真波くんを抜いた 残り1.5キロのプレートを過ぎた ドキドキが増す ゴールが確実に近づいてる)
真波 (また抜かれた 残り2キロから始めてこの500mの間で2度も 手強いねやっぱり でも、まだ1500mもある それでいい…これが)
真波
(オレが望んでいたことだワクワクする‼️)
「両者譲らず駆け上がる!」
小野田 (差が少しついてる いい状態ってことなのか このまま…このままペースを乱さずにいこう!)
小野田 「はああああ‼️」
真波 (速いや!…すごいペースだ さっき息苦しそうで差が少し開いたからここだと思って仕掛けた それなのに追いついてきた あんなに苦しそうだったのに自分で持ち直した! 強くなってる 去年よりはるかに 一度優勝って目標を達成すれば 人は誰でも気持ちがゆるみ 体も緊張から解放される ましてや年に一度のインターハイぢ 長く辛い次に向けてのトレーニングに 身が入らなくなるものなんだ…)
「チャンピオンは勝てない」
真波 (という言葉がある 大きなタイトルを手にした選手は その達成感から目標を失い モチベーションを上げられず レースでチャンスを掴めなくなるジンクス でもキミは こうしてオレの前を走ってる インハイのゴール前を 堂々とゼッケン1を背負って どうやってモチベーションを上げたの? この1年間で 自分で?)
真波 「あっ…違うか…多分」
真波 (仲間がいたからか!)
真波 (そういえば5月のあの日も言ってたな…)
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今年5月 江ノ島水族館
小野田 「えっ!? ボクが3日目の最後の山のエース!?」
真波 「そっ! やっぱりそうなのかなぁ〜と思って」
小野田
「いやいやいやいや‼️ムリムリムリムリ‼️」
真波 「ムリって」(^_^;)
小野田 「もちろん、虹学としての目標は優勝だけど けどそれは…」
小野田 「チームの誰かが獲ってくれれば良いと思ってる」
小野田 「ボクはその手伝いが出来れば良いと思ってる…精一杯」
真波 「・・・」
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真波 (そう言うことか キミが強くなったのは仲間を手伝わせ 仲間を勝たせるために 仲間のジャージをゴールに運ぶためにキミは)
真波
(今のインターハイの最終日を走ってるのか! 力強く!)
小野田 「ハァ ハァ ハァ」
小野田 (今泉くん 鳴子くん 手嶋さん 青八木さん 鏑木くん 古賀さん 寒咲さん 杉元くん 段竹くん達1年生の皆さん 高咲さん達スクールアイドル同好会の皆さん)
小野田
(届けるよボクが このジャージを‼️)
小野田 「はああああ‼️」
せつ菜 「すごいです坂道さん また少し真波さんから距離を離しましたよ!」
愛 「うん! 坂道の走り、気持ちの入った力強さを感じる!」
歩夢 「ジャージを届けようって気持ちが伝わってくるね」
侑 「そうだね…」
愛 「ん? どうしたのゆうゆ?」
侑 「坂道くんの目つき 1日目の山で純太さんを助けた時、昨日の山で駿輔くんを連れて先頭に追いつく時の映像と目つきが一緒」
歩夢 「侑ちゃん、昨日も一昨日も映像をすごく見入ってたもんね」
侑 「わたし、今トキメいてる あの時…歩夢と見たせつ菜ちゃんのライブを見た時のような感覚になってる」
せつ菜 「え!? 本当ですか!? 私が坂道さんと…同じ えへへ、嬉しいですね!」
侑 「本当だよ せつ菜ちゃんが私にトキメキを与えてくれたように 坂道くんも私にトキメキを与えてくれてる! 坂道くんは全然そう思ってないみたいだけど 坂道くんの走ってるところ カッコよくて ドキドキする!」
歩夢 「侑ちゃん」
真波 「ハァ ハァ ハァ」
真波 (すごいや とてもオレには真似できない けど良いんだ 人それぞれの走り方は違うから オレにはキミの走りはできない けどキミも オレの走りは真似できない! ですよね)
黒田さん
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最後の登りに入って小野田と今泉に追いつく前
黒田 「最後の登りに入ったぜ真波! もうちっとだ もう少しすれば多分虹学見える! てめぇはそれまで風除けに入って足ためとけ オレが出ろって言うまでなぁ!」
真波 「はい けど黒田さん今限界ギリギリっすよね 1日目のゴール前のキズ まだ治ってない 今相当痛いでしょ?」
黒田 「・・・気づいてたかよ」
真波 「けっこう前から右ひざを庇うようなペダリングだったので」
黒田 「けどまぁそいつも しょうがねぇよ」
黒田
「オレはお前を届けるって決めたんだ」
真波 「っ!」
黒田 「オレは昔から自分が決めた通りになんねぇと許せねぇ性分だからな プライドの高いエリート野郎さ けど、その決めた通りにするために 代償払わなきゃなんないのも知ってる 無茶通そうってしてんだ 痛みがあるのは当たり前だ」
真波 「・・・」
真波 (オレが想像してる以上に痛いのかこの人…まさか!)
真波 「やっぱ代わります!」
黒田 「まだ出んな! 真波…じっとしてろ 言ったろ 虹学に追いつくまでオレが引くって 今はじっとすんのがお前の仕事だ 黙ってついてくりゃあ良いよ 絶対届けて見せるから」
真波 (黒田さん)
黒田 「けど退屈か? なら、少しだけ昔話しでもするか」
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去年、オレは部内のインハイメンバーを決めるトーナメントF組で真波 お前に負けた オレはくさった 行き場のない悔しさ 怒り よくわからねぇ感情でぐしゃぐしゃになった…オメェと口をかけない程に
オレはお前が褒められるのを聞くたびに 血の気がのぼり坂立った インハイで名を轟かせるのはオレだと信じていたからだ それまで何でも1番でやってきたプライドが 本当の意味で崩れた瞬間だったかもしれない
けれど感情は時間がゆっくりと浄化してくれる インターハイ本戦が始まる頃にはオレが来年出るために何をすべきかについて考えてた
黒田 (ラッキーじゃ走れねぇ ましてや王者として君臨するチームだ 結局はオレの考えの甘さと実力不足だ やるしかねぇ! けど、風の噂で 荒北さんが…)
「ゼッケン6は真波じゃなくてオレだろ!」
黒田 (って推してくれたつう話しを聞いた時は スッゲ嬉しかった 一筋の光ですよ ありがとうございます 荒北さん)
だがこの後オレは衝撃的事実を目の当たりにする
黒田 「あ⁉️何だそりゃあ⁉️冗談はいいんだよ⁉️あ⁉️」
黒田 「
インターハイで王者箱根学園が敗北したことを この結果だけは予想してなかった そして想像してなかった
荒北 「いちいち泣くなよ」
この人が負ける姿を見ることになるとは 荒北さん…このインターハイを当たり前のように勝利して
(荒北)(勝つに決まってるしゃなぁい!)
ってイジられるのだと思ってた
黒田 「あっ…ぉ」
黒田 (ダメだ 何もいえねぇ かける言葉なんて…ねぇ)
荒北 「黒田ァァ‼️何も言うことねぇのかコラァ‼️先輩がレース走って戻ってんのに無視かぁ‼️」
黒田 「あっ! はい すいま…いや、あの かけていい言葉…すいません みつからな…」
荒北 「言い訳すんなぁ‼️」
黒田 「っ‼️」
荒北 「言い訳すんな…オメェはもうそういう立場じゃねぇ やるべきことやるべき時にやる それだけだ チャンスは一度だ 二度はねぇ」
荒北 「逃すな 絶対にだ」
荒北 「何をやってもやられても 敗北した人間には言い訳を聞いてくれる場は用意されねぇんだ 細かけぇことも デケェことも全部同じだ 黒田」
荒北 「頼んだぜ 来年は」
黒田 「・・・っ!」
黒田 「はい‼️分かりました‼️つかれ様したァァ‼️」
荒北 「・・・ハッ 声デケェんだよ ハァカ」
いつの間にか涙がこぼれてた そん時オレは知った 最初はあんなに嫌っていた荒北さんがオレの中で 憧れの存在に変わっていたことを
黒田 (やってやる オレが 来年絶対に…やってみせますよオレが)
黒田 (箱根学園を再び王者に‼️)
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黒田 「先輩達はオレにとっちゃ憧れだ 箱根学園そのものもそうだ 強えんだよ 福富さんも 新開さんも 東堂さんも 荒北さんも 雲の上さ 神レベルだ けど去年は それでも結果優勝じゃなかった だから次にハコガクの旗任されたオレたちが そいつを証明しなくちゃならねぇんだ」
真波 (黒田さん)
黒田 「それがオレたちが王者であり続ける誇りなんだよ もうじき、先頭の虹学がみえる ケガが痛いです キズがうずきますってのが言い訳になると思うか? 真波」
真波 「っ!」
真波 (けどそれは 1日目のゴールを獲るために負ったケガ 十分理由には…)
黒田 「ならねぇよ 何も言い訳にはならねぇんだよ 箱根学園は」
(荒北)(言い訳すんな)
黒田 (ですよね 荒北さん 勝たなきゃダメだ 勝たなきゃ‼️)
ガリッ‼️ 爪で左耳の裏にあるカサブタをひっかく黒田
黒田 (意味ねえんだ‼️)
真波 (「スイッチ」⁉️まだ加速する気だ…その体で!)
真波
(それがオレたち箱根学園なんだ‼️)
黒田
「いくぞ真波‼️虹学に一気に追いつくゾォ‼️」
真波 「はい‼️」
黒田 「しなれ…猫足ィィ‼️」
黒田 (キズはいてぇけど まだ止まんじゃねぇぞ オレの足!)
黒田 「づああああ‼️虹学とらえた‼️」
黒田 「今年も…最後おまえに背負わせて悪いな…真波」
真波 「っ!・・・いえ、嫌じゃないですよ」
黒田 「成長したな…やっぱ…」
黒田 「頼りになる‼️」
小野田・今泉 「っ‼️」
黒田 「いけ…もうオレにやり残したことはねぇ…後はオメェが青空に羽ばたく様を見送るだけだ」
真波 「黒田さん」
黒田 「さぁ、飛べよ うしろは気にすんな オメェはオメェの飛び方で自由に走ればいい けど最後 オメェにひとつだけ頼んでいいつうなら…オレの3年最後の…最初で最後のインターハイ…」
黒田
「最高の結果だったって言わせてくれェ‼️」
真波 「はい‼️」
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真波 (黒田さん ありがとうございます)
ゴールまで残り1400m
真波 (ゴールまで残り1400m…)
真波 (そろそろ飛ぼうか!)