弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,130 ハナウタ

 

 

「ゴールまで残り1400m!」

「先頭は虹学ゼッケン1番 小野田坂道!」

「後ろの箱学真波をジワジワと引き離してる!」

「その差は20…いや30m!」

 

 

小野田 「ハァ ハァ ハァ」

 

 

 

小野田 (「先頭」…今後ろをボクは30m近く離してる 残り1400mを過ぎたところで先行してる)

 

 

   ドクン…

 

 

小野田

(今ボクはゴールに1番近いところにいる!)

 

 

   ドクン‼️

 

 

小野田 (え?…なんだ!? ゴールを意識した瞬間に…緊張してきた)ブルブル

 

 

  ドクン‼️…ドクン‼️…ドクン‼️

 

 

小野田 (え!? 「ゴール」…何かフワッとして 足の動きが鈍く感じる 何だ…「先頭」…「ゴール」意識してる…)ブルブル

 

小野田 「ハァハァハァ…っ!」

 

 

(今泉)(強くあれ‼️)

 

 

  ブンブン! ガンガン!

 

首を振ってハンドルに手を当てて落ち着かせた小野田

 

 

小野田 (ダメだ…まだ途中だ…ダメだ鎮まれ…鎮まれ)

 

 

小野田 (鎮まれ自分‼️

 

 

小野田 「はあああああ‼️

 

 

「山王ダンシング!」

「速ええ!」

「体小さいのにすげぇ迫力!」

 

 

 

 

 

せつ菜 「すごい! さらに後ろを離してますよ坂道さん!」

 

侑 「坂道くん、今何かあったのかな? 首を振ったりして」

 

愛 「ああ、これ多分緊張してたんじゃないかなぁ?」

 

歩夢 「緊張?」

 

愛 「愛さん、いろんな部活の助っ人して来たから分かるよぉ〜 テニスだったらあと1ゲーム取れば勝てる!とか バスケだったらあと何秒ゴールを守れば勝てる!とか思うとね 緊張してきちゃうんだよね このままミスしなければぁ…って思って 普段の動きが出来なくなるんだ」

 

せつ菜 「愛さんでも緊張するんですね 意外です」

 

愛 「愛さんだって緊張するよぉ! 愛さんはこういう時、楽しいことを思い浮かべて緊張をほぐしてるけど 結構難しいんだからね!」

 

歩夢 「愛ちゃんらしいね」

 

侑 「じゃあ坂道くんは今相当緊張してたんだね それで今」

 

愛 「自分で振り払って普段の動きに戻ったんだね やっぱりすごいよ坂道!」

 

 

 

 

 

真波 「ハァ ハァ ハァ」

 

真波 (また持ち直した! 心の揺らぎがあった それで今少しペースが乱れた)

 

 

 先頭を走るプレッシャー それに飲み込まれる

 

 

真波 (ってヤツだ 先頭は有利だ…だけど「敵」がいないわけじゃない 独創して 勝つかもしれないと自覚した時…優勝を意識した時…ミスしちゃいけないって気持ちが強くなり過ぎて 普段はやらないミスをやってしまう そのプレッシャーは些細なところからやってくる 小さな心の隙間に入ってくる 大きいタイトルであればある程 勝たなければならないって気持ちが強いほど スキマをぬって 頭を支配し 体を硬直させ動かなくする)

 

 

      敵は自分自身

 

 

真波 (動かない体を焦って動かそうとして 普段の動きが全く出来なくなる 「勝利の前の沼」だと人はそれを呼ぶ けどキミはそれを跳ね除けた! 手をハンドルに当て震えを止めた!)

 

 

真波

(渾身のダンシングでぬぐい去った!)

 

 

 

小野田 「ハァ ハァ ハァ ハァ」

 

小野田 (落ち着いてきた 大丈夫…大丈夫…)

 

 

小野田

まだいける‼️ いこう‼️ このまま‼️

 

 

 

真波 (元のペースに戻った! すごいや坂道くん 1人では何も出来ないって言いながら…まかされると強い‼️)

 

 

 

「イケェ! 虹学ゥ!」

「今年も虹ヶ咲か? 最後のゴールは!」

「ゴールまで残り」

 

 

ゴールまであと1300m

 

 

「1300mだぁ!」

 

『やーまお! やーまお! やーまお! やーまお! やーまお! やーまお!』

 

 

真波 「・・・」

 

 

  さわっ さわっ ヒュー

 

 

真波 「風がでてきた…キミは強い…けど残念ながらその快進撃は…そろそろだ…高原に吹いてるこの横風は…次のカーブを曲がれば」

 

 

   カチッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

   ガコン!

 

小野田 「ハァ…っ! え!?」

 

 

 

     バサァッ‼️

 

真波 「追い風になる」

 

 

小野田 「はっ! くぅぅ!」

 

 

真波 「遅い‼️ そおれえええ‼️

 

   ザアアアア‼️

 

 

小野田 (っ⁉️ 一瞬で並ばれた‼️

 

小野田 「ま…なみくん」

 

真波 「気づいたのは良かったけど ちょっと遅かったねぇ 今度はオレが…」

 

 

  ビュッ‼️ ザアアアア‼️

 

真波

先にいくよ坂道くん‼️バサァ‼️

 

 

 

「箱学が虹学を抜いたァァ!」

「ええ!? 何だ今の加速は!?」

「一瞬で抜いていったぞ!?」

 

 

小野田 「ぁ・・・」

 

 

 

 

愛 「うそっ!? いつの間に!?」

 

せつ菜 「真波さんが坂道さんを…ですが」

 

歩夢 「もしかして…見えた? せつ菜ちゃん?」

 

せつ菜 「は、はい」

 

愛 「愛さんも」

 

侑 「歩夢も見えたんだ」

 

歩夢 「う、うん 坂道くんを抜いた後あの人の背中に」

 

侑 「大きな羽みたいなのが見えた」

 

せつ菜 「カメラ越しなのにハッキリと…」

 

侑 「っは! 坂道くんは!」

 

 

 

 

「何だ!? 気持ち悪い加速の仕方したぞ箱学!」

「一瞬で山王を追い抜いたぞ!」

「風だ! 今の突風にのったんだ!」

「うっそ!?」

「一瞬、羽みたいなのが見えたぞ!」

「風の動きを読んで 合わせてギアを上げて加速したのか!」

「あれが…」

 

天空の羽根王子(スカイプリンス) 箱根学園真波山岳!」

 

 

 

 

小野田 「ハァ…ハァ…強い…真波くん」

 

 

 

 

 

愛 「ヤバい! 形勢逆転されちゃって下向いちゃったよ坂道!」

 

歩夢 「ああ! 離されちゃうよ!」

 

せつ菜 「まだ諦めないでください! 坂道さん!」

 

侑 「顔を上げて坂道くん!」

 

 

 

 

 

 

小野田 「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

 

「見ろよ 山王、今ので逆転されて下向いちゃってるぜ」

「ここまでなのか」

 

 

 

 

真波 (ついて来れる? 坂道くん…ゴール前でこの加速を見せると 大抵の選手はうなだれて失速し 下を向いてしまい追うのを諦めてしまう)

 

 

真波 「キミは…どうだい❓」

 

 

 

 

小野田 「ハァ…すごいよ…真波くん…ハァ」

 

   ゆらっ ゆらっ

 

 

「頑張れ! 引き離されてしまうぞ!」

「ん? いや待て山王、何か言ってるぞ?」

「え?」

 

 

 

小野田 「ラブリー…チャンス…ぺたんこ…ちゃん…」

 

 

 

「なんだ? チャンスがどうのって」

「あれは…」

 

 

 

 

侑 「・・・ん?」

 

歩夢 「っ? どうしたの? 侑ちゃん?」

 

侑 「よく聞こえないけど 坂道くん、何か言ってる?」

 

歩夢 「え?」

 

愛 「うーん?・・・チャンス? ぺたんこ?」

 

歩夢 「チャンス? なんの?」

 

せつ菜 「チャンス…ぺたんこ…っは! もしやこれは⁉️」

 

侑・歩夢・愛 『え?』

 

 

 

 

 

「なんだ? チャンスがどうのって というか、からだを揺らしてる?」

「あれは…」

 

 

   ゆらっ ゆらっ

 

小野田 「♪大きくなぁれ…魔法をかけても〜」

 

 

「リズムだ あれ」

 

 

小野田 「♪ヒメはヒメなの…」

 

 

小野田 「♪ヒメな・のだ」

 

 

 

   「鼻歌だ」

 

 

 

小野田 「何故だろう 真波くんに抜かされて追いかけなきゃいけないのに 何故が頭の中で…「ラブ☆ヒメ」1期オープニングの」

 

 

小野田

「「恋のヒメヒメぺったんこ!」が鳴りはじめた‼️

 

 

小野田

「♪ひーめヒメ! ヒメ! 好き好き大好きヒメ! ヒメ! きらきらりん!」

 

 

 

「聞いた事があるぞ 虹学山王はレース中ハナウタを歌うと…」

 

回転数(ケイデンス)が上がって速くなるという噂を!」

 

「ええ!?」

 

 

 

小野田 「ヒメは…ヒメなの!」

 

  カチッ! ガコン!

 

 

 くるくる ギュイイイイイ‼️

 

小野田 「ヒメなのだ‼️」

 

 

 

真波 (っ⁉️近づいてる⁉️すぐ後ろに‼️しかも…)

 

 

小野田 「ハハッ」

 

 

真波 (笑いながら!)

 

真波 「すごい…久しぶりだよこの感覚は…」

 

 

  ガアアア‼️

 

真波

ワクワクさせるじゃないか‼️やっぱりキミは特別だよ‼️

 

 

「虹学が追いつきそうになって 間髪入れずに箱学真波まだ加速!」

「引き離す!」

 

 

 

小野田 「すごい加速だ…真波くん…あざやかだ」

 

 

小野田

「♪大きくなあれ 魔法をかけても〜 ヒメはヒメなの…」

 

 

  くるくる  ザァッ‼️

 

小野田 「ヒメなの…‼️」

 

 

小野田

真波くんすごいよ‼️やっぱりすごいよ真波くん‼️

 

真波 「はー? そりゃあそっちもでしょ?」

 

 

 

「山王、箱学真波に並んだァァ!」

「ヤバいでしょ! なんだよこの攻防!」

「両者一歩も譲らない!」

 

 

 

 

 

せつ菜 「やっぱり! 「恋のヒメヒメぺったんこ!」です!」

 

歩夢 「え? それって昨日はじめさんと一差くんが歌っていた歌だよね?」

 

せつ菜 「はい! まさかここでもう一度聴くことが出来るとは思いませんでした! しかも今度は坂道さんが歌うとは」

 

侑 「1日目に続いて今日も坂道くんの歌が聞けるだなんて」

 

愛 「ゆうゆ、一昨日の夜めっちゃ見てたよね あの時の坂道の動画」

 

侑 「だってすごいんだもん坂道くん!」

 

***************

1日目の夜

宿泊宿 自転車部2年生組の部屋

 

夕食後

 

小野田 「かぁぁ///」

 

 

1日目の動画

 

小野田 {♪秘めたぁ〜想いずっとぉ〜君は姫でいてぇ〜}

 

 

 

侑 「本当だ 歌いながら坂を登ってるね!」

 

小野田 「ちょっ…///」

 

エマ 「でしょう?」

 

かすみ 「なんか、前に一度見た時より速くないですか?」

 

鳴子 「そやろ? そやろ?」

 

侑 「これが章吉くんの言ってた「アニソンを歌ってる時が速い」というのは この事だったんだね」

 

鳴子 「かっかっか! そうや! これが小野田くんの奥の手「鼻歌クライム」や!」

 

侑 「鼻歌クライム!?」

 

鳴子 「これを見た選手は 小野田くんのあまりの速さにうなだれて失速するんや」

 

今泉 「なんでお前が自慢げに話してんだ」

 

鳴子 「うっさいわボケ! ええやろ別に!」

 

侑 「まあまあ」

 

しずく 「これで集団を抜けて チームの元へ戻れたことに驚きました」

 

彼方 「それでその後 先頭に追いついて純くんを助けたんだもんねぇ 本当にありがとね」

 

小野田 「い、いえ!///」

 

せつ菜 「坂道さんも「ラブ☆ヒメ」を見ていたなんて しかも始まったばかりのラブヒメ第二期のオープニングの歌詞をもう歌えるなんて」

 

璃奈 「相当なファンなんだね坂道さん」

 

侑 「あの坂道くん」

 

小野田 「は、はい」

 

侑 「わたしね、2学期から音楽科に転科するんだけど」

 

小野田 「え!?」

 

鳴子 「そうなんか!?」

 

侑 「うん、それでね 音楽科に入ると作曲の課題があるんだって」

 

小野田 「そ、そうなんですね」

 

侑 「あのね、お願い…というかね いつかわたしが作曲した曲をレースで歌ってみてほしいなぁ…なんて//」

 

小野田 「え!? 高咲さんの曲を ボクが!?」

 

せつ菜 「良いですねそれ!」

 

鳴子 「ええやん! どうや? 小野田くん」

 

小野田 「ボクが…」

 

今泉 「良いじゃねえか 引き受けてみたらどうだ小野田」

 

小野田 「今泉くん」

 

愛 「愛さん それ見てみたいな! 坂道がゆうゆの作った曲を歌いながら走ってるところ」

 

璃奈 「わたしも」

 

歩夢 「侑ちゃんはきっと素敵な曲を作ってくれるよ 私達だけじゃなく 坂道くんの力にもなってくれると思うの どうかな?」

 

小野田 「高咲さんの曲が・・・ボクの力に・・・うん!」

 

 

小野田

「分かりました 試してみます!」

 

 

侑 「ほんと!? ヤッタァ!」

 

歩夢 「良かったね 侑ちゃん!」

 

侑 「うん!」

 

***************

 

 

侑 「いつかわたしが作曲した曲が 坂道くんの力になれたらいいな」

 

歩夢 「そうだね!」

 

 

 

 

 

 

小野田・真波 『ハァ ハァ ハァ』

 

小野田 「きた!」

 

真波 「見えてきた!」

 

 

真波

「赤い逆三角形の「1」のフラッグ ゴールまで残り1キロの入り口だ‼️」

 

 

真波 「つけよう…決着」

 

小野田 「っ!」

 

真波 「あと残り1キロの行った先にあるのは」

 

 

真波 「ゴールだ‼️

 

 

真波 (あれ? 坂道くんの顔を見てたら 一昨日の夜、あの帽子をくれた人の顔を思い出した)

 

 

 

 

 

ゴールまで残り800m地点

 

 

「先頭はもう近くまで来てるって」

「たのしみだなぁ!」

 

 

委員長 「ああもうやっぱり山の上って日差しがつよい 確か山岳から預かった荷物の中に…」

 

   ゴゾゴゾ

 

委員長 「あったあった ちょっとこの帽子借りるわよー 山岳」

 

 

委員長 (にしてもこの帽子すごいセンス「BEST BOY」?)

 

 

? 「あら! あらあらあら!

 

 

委員長 「え!?」

 

? 「どうしたの? その帽子?」

 

委員長 「え!? わたし!?…あっ!」

 

 

小野田母 「あらまあ! いつかの学生さん!」

 

委員長 「おばさまぁ!」

 

 

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