弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
うおおおお‼️
真波 (のこり‼️)
小野田 (1キロ‼️)
小野田・真波 《切った‼️》
「両者残り1キロ地点通過!」
「決まる! もう10分もしないうちに!」
「今年の総合優勝が!」
真波 (コース幅も狭くなる!)
うおおおお‼️
「イケェ箱学!」
「王者ァァ!」
真波 (しびれる 観客の声援!)
真波の右手 ピリッ!
真波 (っ!…あ……んにゃこれ 体が限界に近い時のシビレだ! ギリッギリだ! けど)
真波 (いけぇ‼️)
小野田 (苦しい! 首が痛い 背中が痛い つま先の感覚がない けど1キロ…残り1キロ…)
小野田 (それでも前へ‼️)
残り800m地点
小野田母 「あらあらまぁまぁ! またあなた!」
委員長 「あっ ど、どうも ご無沙汰してます 1年ぶり…」
小野田母 「1年ぶりね!」
委員長 「そ、そうですね」
小野田母 「どうして分かったと思う?」
委員長 「え? なにがですか?」
小野田母 「クイズよ! ノーヒント!」
委員長 「ク、クイズ!?」
小野田母 「答えはその帽子よ!」
委員長 「もう正解ですか⁉️」
小野田母 「その帽子、わたしがあげた帽子なの」
委員長 「え?・・・ん?」
小野田母 「親切な学生さんに道を教えてもらったのよ〜 そのお礼にあげたの…はっ! 今思い出したわ! 彼、1年前あなたが応援してた」
小野田母 「坂道の前を走ってた子だわ!」
委員長 (え? 山岳?)
小野田 「フフッ もうお付き合いしだしたのかしら?」
委員長 「・・・」
委員長
「へ⁉️いやいやなに言ってお付き合い⁉️」
委員長 「
小野田母 「1年もあったのに?」
委員長 「べべべ別にそういうのじゃないですから!///私はただ…」
小野田母 「若いんだから積極的にいったら? さわやかでいい子だったしゃない 彼」
委員長 「さわやかですけどぉ〜!」
小野田母 「好きじゃないの?」
委員長 「えっ! やっ! 私は好きだと一言も…」
小野田母 「態度で丸わかりよ」
委員長 「ひゃ〜‼️///」
委員長 「わ、私はただ 今は 応援するだけで…山岳はいま…自転車に夢中だから」
小野田母 「・・・」
小野田母 「しょうがないわねぇ〜」
委員長 「いいじゃないですか! 私は私の…」
小野田母 「男の子って」
委員長 (えっ)
小野田母 「すぐ夢中になっちゃうのだから こっちは心配してるのに」
委員長 「おばさま…」
小野田母 「うちの子はね 昔はヤブにも1人じゃ入らないような いつも気後れする子でね もっとしっかりしないかしら もっと積極的にならないかしらって 思ってたのに 近頃は 練習で転んだって言って自分で傷テープを貼ったり 手伝おうかって言っても断ったり 一生懸命に頑張ってる横顔見てるとね たくましくなったなぁ って嬉しいんだけど」
小野田母
「遠くにいっちゃうなぁって ふと淋しくなってね」
委員長 (あ…)
小野田母 「みんなの為に!とか 頑張らないと!とか言って 慌てて家を飛び出して 勝ったよ!とか すごかった!なんて 土産話しを持ってくるけど だけど、違うのよね こっちが願ってるのは ただ…」
小野田母
「無事に帰ってきてほしいって それだけなのにね」
小野田母 「だけど やっぱり勇姿は見たいじゃない? だから写真を撮ろうと思って来たの! デジカメ 篠原さんの車に忘れちゃったけど」
委員長 「ひゃー! どうするんですか!」
小野田母 「どうしたらいいのかしら?」
委員長 「えっ? えーと」
小野田母 「さっきから掛川さんに
委員長 「あっ!」
委員長 「あったァァ‼️」
小野田母 「ん?」
タッ タッ カメラを起動させる委員長
小野田母 「あら! カメラがついてるの? 凄いわね
委員長 「スマートです」(^_^;)
小野田母 「ほぉ〜」
カシャ! カシャ!
小野田母 「お〜ふふふ」
委員長 (私も応援に来た 今年のインターハイはちゃんと絶対に応援しようと思ってここに来た この1年の山岳をわたしは)
委員長 (ずっと見てきたから……)
***************
1年前の夏
箱根と富士山を回る自転車のレースに同級生が出るというので見にきた
間近でレースを走る彼はとてもすごくて
(委員長)(勝って‼️ 山岳ゥ‼️)
いきいきして まっすくに前を見てわたしは懸命に声をかけた
そして…
うわああああ‼️
委員長 「決まったんだ勝負が! やったァァ‼️」
{ゴォォル‼️}
委員長 「山岳ぅ‼️」
{3日目 最初にゴールラインを到着したのは ゼッケン176番‼️}
委員長 「え」
私は声をかけることも出来ずに山を下るシャトルバスに乗った
委員長 (ロードレースの勝ち負けは分からないけど 負けるとやっぱり悔しいよね…あ、でも そういう時こそ声をかけてあげた方がよかったかな…)
後悔したから 私はレースから3日後、自宅近くの木かげのあるベンチで待った
委員長 (自宅まで行っちゃうのは大げさすぎるし…ここはあくまで偶然ということで…いつも山岳は練習でこの道を通るのよね)
シャアアアアア‼️
委員長 「あっ! 山岳! わたしたまたま…っ!」
結局、その日山岳は来なかった
次の日も…その次の日も…そして3日後の雨の日
〜木かげのベンチに向かってる途中〜
委員長 「・・・」
シャアアアアア!
委員長 「あっ‼️」
キィッ!
真波 「・・・」
ようやく山岳に会えた
真波 「やぁ委員長…」
〜屋根付きのバス停〜
委員長・真波 『・・・』
委員長 「あ、雨の日も乗るんだね 自転車って」
真波 「夏は暑いからね 雨降ったくらいが涼しくていいんだよ 濡れても風邪ひかないし…て言っても
真波
「やっと少しだけ乗る気になったから」
委員長 「・・・」
委員長 (久々…毎日乗ってるイメージだったのに…大好きな自転車に乗れてなかったってこと!?)
委員長 「そ、そうなんだ」
委員長 (違う話題にしよう)
委員長 「えーと…」
委員長 (「インターハイ見に行ったよ」は違うか 「2位惜しかったね」絶対違う 「インターハイは…」ってダメだよ私!)
委員長
「そ、そうだ! 夏休みの課題ちゃんとやって…」
真波 「インターハイ来てたね 委員長」
委員長 「ぁ…」
真波 「ボードの向こうに見つけたよ 声も聞こえた ありがとう」
委員長 「あ…ど、どういたしまして い、意外に聞こえるんだね」
真波 「…うん、聞こえるよ みんなの声や 部の先輩たちの応援の声や 「いけぇ」とか「頑張れ」とか「真波ぃ」とか けど…」
真波 「応えられなかった」
真波 「応えなきゃいけなかったんだ オレはバカだよ 先輩達が…福富さんや荒北さん…東堂さん…新開さん…泉田さん 先輩達がやろうとしてた事…その重さが…負けてはじめて分かったんだから」
委員長 「・・・」
山岳! やっぱり…っ‼️
委員長 「…げ」
委員長
「元気出しなさいよ‼️山岳らしくないわよ‼️」
委員長 「ほら、いつもは忘れてばっかりじゃない宿題もプリントも! だから忘れなさいよつらいことなんかパパって…」
真波 「ありがとう委員長 でも出ないよ…元気」
委員長 「・・・」
真波 「たくさん泣いた…レースの後も何度も…でも何も変わらない…東堂さんって先輩が言ってた」
(東堂)(おまえは悪くない 結果を気にやむこともない だが最後の負けがチームの負けとなれば 自ずと背負ってしまうものだ 胸をかきむしる程に心苦しいだろうが仕方のないことだ しばらくはな 時間がかかるよ それは 向き合えるようになるまで耐えるしかない)
真波 「時間がかかるって」
委員長 「・・・」
淋しそうに笑う山岳の横顔に私はやっぱり何も言えなかった
〜委員長の部屋〜
委員長 (ショックだったんだやっぱり…だよね…なんで言えばよかったのかな 分かんないなぁ 山岳いつもケロッとしてるし 落ち込んでるところ今まで見たことがないからなぁ 昔みたいにサイクリングに連れ出す…ダメか)
委員長 「あっ! そうだゲーム! 山岳昔よくゲームやってたし これいいかも!」
〜次の日〜
木かげのベンチで真波にゲームソフトを差し出す委員長
真波 「ゲーム?」
委員長 「やってみたら? ゲームは気分転換にいいってテレビで言ってたわよ///」
委員長 (というか高かったんだからね!///)
真波 「へー 珍しいね 委員長がオレに? プレゼント?」
委員長 「あっ いや…ま…そう…だけど 別に深い意味はないわよ」
真波 「ありがとう」^_^
委員長 「ぁ/// や、やりすぎはダメよ! 宿題もちゃんと…」
真波 「分かってるよぉ〜 じゃあね」
シャアアアア
真波 「・・・大丈夫…やらないから」
夏が終わる頃には部活も毎日行って 自転車にも元気に乗ってる様子だった 新学期が始まると遅刻もした
〜教室〜
ガラガラ
真波 「すいませ〜ん」ニコッ
担任の先生 「こら真波!」
アハハハ
委員長 「また遅刻して! もおー!」
と言いながら私は
委員長 (もぉ)
少しホッとした
でもそれはつかの間の安堵だった
そのあと何度か練習中や部内のレース中に山岳は倒れた
委員長 「はぁ! はぁ! はぁ!」
〜保健室〜
委員長 「失礼します!」
真波 「ん? いやあ また転んじゃったよ うっかりしててさ」
そう言ってごまかした
〜次の日の箱根学園自転車部部室〜
ジャアアアアア‼️
2年生a 「もう2時間になるぞ…前は「ローラー嫌いなんで オレ」って触りもしなかったのに…」
2年生b 「おい また倒れるぞ! 真波、その辺で…」
真波 「大丈夫です…」
2年生b 「いや、でも」
真波 「大丈夫です」
〜部室の外〜
委員長 「・・・」
委員長
(全然…戻ってない…あんな顔の山岳はじめて見た)
東堂 「真波の知り合いか?」
委員長 「えっ」
東堂 「最近よく来てるな」
委員長 「あ はい す、すいません お邪魔はしませんので…」
東堂 「心配だろう 今のヤツの様子は だが背負ってしまったからな…いや、俺たちが背負わせてしまった」
委員長 「・・・」
東堂 「ヤツは今 長いトンネルの中にいる 残念ながら戻らんよ しばらくは」
東堂
「ひとつの真実に 自ら気づくまではな」
委員長 「ひとつの…真実…」