弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,139 坂道の目標

 

表彰式終了後

表彰台前

 

 

記者A 「月刊サイクルタイムの者だけどインタビューいいかな?」

 

小野田 「え、え!?」

 

記者B 「最後の5〜60mで箱学真波くんに並ぶ前 きみ、笑ってたみたいだね」

 

小野田 「え、笑っ…」

 

記者C 「何かの作戦だったのかな?」

 

小野田 「え? あ、ええと あの時はゴールゲートの下にチームのみんなが…ええと」

 

記者A 「ああ 目線もらえる?」

 

小野田 「目線!?」

 

 

 

駐車場

 

〈3年生組〉

 

青八木 「また始まった」

 

手嶋 「ありゃまたかかるな まぁ良いんだけどさ」

 

彼方 「純くん…はじめん」

 

手嶋・青八木 『っ?』

 

  ギュッ‼️ 手嶋と青八木に抱きつく彼方

 

彼方 「純くん…はじめん 彼方ちゃんに…表彰台に上がるところ見せてくれて…ありがとう……」

 

青八木 「ん……泣いてるのか」

 

彼方 「だって、去年彼方ちゃんが2人に優勝するところ見せてってわがままを言って…2人ともそれを叶えるために今日まで頑張って…倒れるぐらいまですごい走りして…それで今叶ったから…嬉しくて」

 

手嶋 「……でもどのみち、やり遂げなきゃならねぇ事でもあった「連覇」って目標を…優勝校として…3年として」

 

青八木 「俺たちの…3年最初で最後のインターハイだったから それに」

 

手嶋 「ずっと見守ってくれた彼方に何も見せられないまま終わりたくはなかったからな」

 

青八木 「これは俺たちのわがままだ わがままなのはみんな一緒だ」

 

彼方 「2人とも…」

 

果林 「彼方、それは私たちもよ」

 

エマ 「優勝するところも表彰台に上がるところを見られたのもそうだけど」

 

果林 「同じ3年生として、あなた達の約束が果たせたところを見られて嬉しく思うわ」

 

彼方 「果林ちゃん…エマちゃん」

 

果林 「でも、そのわがままを叶えられたのはあの子のおかげよ あの子にも ちゃんとお礼をしないとね」

 

彼方 「そうだね」

 

 

 

 

〈2年生組〉

 

 

愛 「鳴っちィィ!」

 

鳴子 「おわぁ!? 愛ちゃん!? どなんしたん!?」

 

愛 「すごかったよ! カッコよかったよ鳴っち! 愛さん、今日の鳴っちの走り見て心に響いちゃった! あ、いや 今日の(・・・)…じゃないね 3日間走ってきた鳴っち全部がカッコよかったよ!」

 

鳴子 「カッカッカ けどすまんな愛ちゃん ワイが先にリタイアしてもうたから 1-2-3フィニッシュ見せれへんかった すごく見たがってたもんな」

 

愛 「ううん、気にしないでよ あの時、苦しい状況で鳴っちが一生懸命に2人を連れて行って優勝に導いたんだから これも鳴っちが前に言っていた「友情」なんだよね?」

 

鳴子 「……覚えとったんか 愛ちゃんがワイの走り見て心に響いた言うんは…証明出来た…ちゅう事になるんか」

 

愛 「そうだよ だからそんな思い詰めたような顔しないで 鳴っちらしくないぞ」

 

鳴子 「そっか…ありがとうやで 愛ちゃん!」

 

愛 「うん!」

 

侑・歩夢・せつ菜 『ふふふ…』

 

侑 「俊輔くんもお疲れ様」

 

今泉 「っ? ああ」

 

せつ菜 「お疲れ様でした俊輔さん ギリギリの戦いでしたね 御堂筋さんとの戦い あの大きな水溜まりを抜け出して御堂筋さんを抜いたんですから」

 

侑 「アレはハラハラしたよぉ〜」

 

今泉 「アレはほんとにやばかった 足が言うこと聞かなかったから やられた…ココで終わりかって正直思った けど」

 

侑・せつ菜 『ん?』

 

今泉 「ありがとな 上原」

 

歩夢 「え?」

 

侑 (え? 歩夢が?)

 

歩夢 「……どうして 私なの?」

 

今泉 「オレあの時、一瞬だけ上原の声が聞こえた気がした それが気のせいだろうがなんだろうが それが力になって御堂筋を抜くことができた 少しだけ勇気をもらえたように感じた」

 

歩夢 「・・・ううん、気のせいじゃないよ だって…コレ」

 

今泉 「っ! その花…」

 

歩夢 「俊輔くんがくれた「シロタエギク」だよ わたし、ずっとこの花を持って応援してたの あの時、俊輔くんがピンチになった時 心の中で俊輔くんの名前叫び続けてて それが俊輔くんに届いたみたいで 嬉しいな」

 

侑 「歩夢…」

 

今泉 「そうか…ありがとよ」

 

歩夢 「コレも支えるって事になるのかなぁ」

 

 

 

 

? 「ああそうさ それがニジガク…支え合うチームだ」

 

 

 

 

侑・歩夢 『え?』

 

今泉 「き、金城さん⁉️

 

せつ菜 「昨年の主将 金城慎吾さん!?」

 

金城 「久しぶりだな 今泉」

 

今泉 「はい、金城さん」

 

金城 「よくやった ニジガクのエースとしての責務 しっかりと果たしているじゃないか今泉」

 

今泉 「いや、エースと言ってもオレはまだまだ半人前で 金城さんのようなスーパーエースにはなれませんよ」

 

歩夢 「俊輔くん…」

 

金城 「フッ………ありがとう 高咲さんと上原さん 3日間、チームの事を支えてくれて 元主将として感謝してるよ」

 

歩夢 「は、はい!」

 

侑 「私たちも坂道くんたち自転車部の皆さんの走りを見て勇気づけられました みんなの懸命な走りを見て教えられたように感じています」

 

金城 「そうか」

 

せつ菜 「侑さん、歩夢さん お知り合いだったんですか?」

 

侑 「うん、一昨日坂道くんと3人で章吉くんを探しに行った時にね」

 

 

 

愛 「あれ? ねぇ鳴っち、みんなと一緒にいる人って」

 

鳴子 「ああ、去年の主将でエースの金城さんや」

 

 

 

 

手嶋・青八木 『えっ⁉️

 

手嶋 「金城さん⁉️

 

エマ 「あれ? あの人って」

 

彼方 「確か…前の主将さん だよね」

 

果林 「応援に来てくれてたのね」

 

 

 

 

? 「あいつだけじゃねえぞ」

 

 

 

 

3年生組 『え?』

 

 

 ガバッ‼️ 後ろから手嶋と青八木の肩を組む

 

 

田所

よくやった‼️ 手嶋、青八木‼️

 

 

手嶋・青八木 『田所さん‼️

 

 

エマ 「彼方ちゃん あの人は?」

 

彼方 「2人のお師匠さんだよ」

 

エマ 「ん〜 ああ! はじめくんが目標にしてるって言ってた人!」

 

 

鳴子 「げっ…今度はオッサンまでおる」

 

愛 「げっ…って…鳴っちぃ 失礼だよ?」

 

鳴子 「いや、知らん人や スプリンターやったワイに「登れ」とか訳の分からん事を言うような あんなオッサン」

 

田所 「聞こえてんだよ オメェは相変わらず先輩をうやまうって事を知らねえんだな! 鳴子! てか、おっさんって言うな!」

 

 ガシッ‼️ 鳴子の頭を鷲掴みむ田所

 

鳴子

アアア‼️ 痛い痛い痛い‼️ 痛いっすわオッサン‼️

 

 

2年生組・3年生組 『あははは!』

 

 

手嶋 「久しぶりだな この感じ…」

 

金城 「よくやったな 手嶋 第二世代ニジガクのキャプテンにして 重積を背負ってなお よくチームをここまで仕上げたな 今日3日目、俺はお前が山岳賞争いを制するとは思いもしなかった」

 

手嶋 「でも結局、リタイアしてしまいましたけどね」

 

金城 「だがお前の献身的な走りのおかげでアイツら3人は火がついたんじゃないのか」

 

手嶋 「それ、さっき今泉にも同じこと言われましたよ」

 

 

? 「んま、実際 オレは今まで才能もセンスもねぇと思ってたショ」

 

 

手嶋 「え?」

 

巻島 「ヨォ」

 

手嶋 「巻島さん!」

 

鳴子 「おお! 巻島さんや! マジもんすか!?」

 

今泉 「マジでイギリスから来てくれたんすね」

 

巻島 「そりゃあんだけ小野田から手紙をもらっていれば 応援に行かないわけにはいかねぇショ」

 

今泉 「やっぱ、めっちゃ送られてきたんすね」

 

 

 

 

愛 「あれあの人!」

 

歩夢 「坂道くんの前にボードから体を出してた人だよね!?」

 

せつ菜 「やはりそうです! あの方、昨年のインターハイメンバーの巻島祐介さんです!」

 

侑 「え? 巻島さんって…坂道くんがよく手紙を送っているって言ってた人!? あの人が…」

 

愛 「手紙って?」

 

せつ菜 「坂道さんが昨年のインターハイで優勝してすぐ 巻島さんは遠くのイギリスへ行ってしまい そんな巻島さんを尊敬していた坂道さんは今もずっと手紙を送り続けているそうなんです」

 

侑 「あれ? せつ菜ちゃんも坂道くんと俊輔くんから聞いたの?」

 

せつ菜 「いえ、わたしは坂道さんから直接聞きました」

 

侑 「わたしは2人から話しを聞いたんだ」

 

歩夢 「そうなんだ…って あれ? 巻島さんって」

 

侑 「そうだよ歩夢 一昨日坂道くんが話してた人だよ!」

 

 

***************

1日目終了後

金城と会場内で再会し

助言をもらい金城を見送った後

 

 

小野田 「嬉しいです 巻島さんが日本に…応援に駆けつけてくれたなんて……分かりました金城さん、この事は皆さんにお伝えします 必ずやり遂げてみせます!」

 

歩夢 「坂道くん…」

 

 ブー ブー

 

侑 「っ! しずくちゃんからだ……もしもし?……うん…うん、わかった すぐに坂道くんを連れて戻るね」

 

歩夢 「しずくちゃん なんだって?」

 

侑 「坂道くん 章吉くんテントに戻ってきたって 戻ろう」

 

小野田 「は、はい 分かりました」

 

 

テントに戻る道中

 

侑 「良かったね坂道くん 先輩たちが応援に駆けつけてくれて」

 

小野田 「はい、特に巻島さんが日本に来てくれた事にボクはすごく嬉しかったです」

 

歩夢 「巻島さん?」

 

小野田 「去年インターハイを一緒に走った先輩で ボクと同じクライマーでして ボクがすごく尊敬していて…優しくて…カッコよくて…世界で一番速いクライマーです ですが去年のインターハイの後イギリスに行ってしまって」

 

歩夢 「えっ イギリス?」

 

侑 「その話し俊輔くんから聞いてるよ 坂道くん、その先輩に手紙を送っているんだってね」

 

小野田 「先ほど金城さんから「3人」って聞いた時 すごくドキドキして 日本に来てると聞いて嬉しくてたまりませんでした」

 

歩夢 「でも今日会えないのは…辛いよね?」

 

小野田 「い、いえ、大丈夫です 遠くで見守ってくれるだけでも十分に嬉しいですし それにボク、今年のインターハイでの目標があって」

 

侑 「目標?」

 

小野田 「もし、このインターハイで今年も総合優勝出来たら 先輩に…巻島さんに最高の報告出来たら良いなって そう思ってて」

 

歩夢 「先輩に報告? それが坂道くんの目標なの?」

 

小野田 「は、はい」

 

 

小野田

「これがボクの今年のインターハイの目標なんです!」

 

 

***************

 

 

歩夢 「坂道くんがすごく尊敬をしている人」

 

侑が巻島に駆け寄る

 

侑 「あの 私、スクールアイドル同好会2年の高咲侑といいます 巻島さんのことは坂道くんから色々聞いています 遠くイギリスから応援に来てくれた事 すごく喜んでいました」

 

巻島 「え? あ、ああ 写真で見たことがあるッショ 小野田からもらった手紙と一緒に入っていたから お台場を祭り会場にしたんだってな 思い切ったことをやるっショ」

 

侑 「え? あ、はい」

 

 

侑 (独特な喋り方 ショ?)

 

 

 

 

かすみ 「あれ? なんか人増えてませんか?」

 

しずく 「あ、あの人たち見たことがあるよ 確か前のインターハイメンバーの3年生の人たちだよね?」

 

鏑木 「マジか!?」

 

段竹 「一差…おまえ」

 

璃奈 「知らなかったんだ」

 

 

 

 

帰りの支度を終えた1年組が合流し

手嶋達3年が鏑木達1年を紹介している間

2年組が小野田のいる表彰台の近くまで移動して

取材が終わるのを待っていた

 

 

愛 「それにしても坂道の取材、かなり時間がかかってるね」

 

今泉 「んまぁ、去年もおんなじくらいだったしな」

 

鳴子 「いつものことや 気長に待とうやないか」

 

 

泉田 「人気者だね 小野田くんは」

 

 

鳴子 「まつ毛さん!」

 

 

黒田 「じゃあな今泉! 来年も頑張れよ」

 

 

今泉 「は、はい 黒田さん ありがとうございます お疲れ様でした」ペコッ

 

せつ菜 「箱根学園キャプテンの泉田塔一郎さんとエースアシストの黒田幸成さん」

 

歩夢 「近くで見ると迫力がすごいね」

 

侑 「映像でしか見てなかったけど すごい人たちだったね」

 

今泉 「去年も今年も 箱学の3年生はみんな凄かったよ」

 

鳴子 「あ〜 まつ毛さんともう一度スプリント勝負したかったわ〜」

 

せつ菜 「そういえば章吉さんは昨年スプリント勝負していましたよね」

 

 

 

幹 「今泉くん‼️ 鳴子くん‼️

 

 

 

鳴子 「マネージャー?」

 

せつ菜 「どうしたんでしょう?」

 

今泉 「どうした?」

 

幹 「ま、巻島さんが」

 

 

巻島さんがイギリスに帰っちゃうって‼️

 

 

 

2年生組 「ええええ⁉️

 

 

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