弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,13 次の舞台

 

キーン コーン カーン コーン

 

翌日の休み時間

 

鏑木 「やったやった やったぁ! いざメンバーになってみると やっぱ違うなぁ 昨日何度も袖を通してみたよ」

 

段竹 「はしゃぎすぎだ一差 みんなに聞こえるぞ」

 

かすみ 「いや結構 クラス中響いてるよ」

 

鏑木 「ハハッ 良いのさこれで 俺はこのジャージを着て走る!」

 

 

鏑木

「聞いてくれ! 俺はインターハイに出る!」

 

 

段竹 「むしろ大声を出した!?」

 

鏑木 「王者の一員として そしてこの俺が 虹学を連覇へと導く!」

 

クラスメイト達 『おお!』

 

 

*****************

レース直後

 

鏑木 「ありざした!」

 

鏑木 (危なかった あと数センチの差で踏み込めてなかったら 完全にゴールを取られてた この人 マジでリスペクトだ)

 

何かを言いかけた杉元が鏑木の横に立ち左手を背中に置く

 

鏑木 「っ!」

 

杉元 「今泉の背中はお前が押してやってくれ 僕の代わりに」

 

背中に置かれた杉元の手は震えていた

 

鏑木 「はい!」

 

*****************

 

 

 

鏑木 (このジャージの重み 伝わりましたよ 杉元さん 行くぜ!)

 

 

かすみ 「・・・」

 

かすみ (あの一差が真剣な目をしてる…それぐらい大変なレースだったんだ)

 

*****************

レース直後の帰り道

 

かすみ 「1位おめでとう 一差」

 

一差 「サンキュー かすみ」

 

かすみ 「まさか2年生が走ってるとは思わなかったよ でも2年生相手によく勝てたね」

 

一差 「でも危なかった あと少しで負けてたぐらいだった」

 

かすみ 「そうだったの!? あの一差でも」

 

段竹 「強かったよ でも俺は今年のインターハイは一緒に行けなかった」

 

かすみ 「竜包 かすみん、2人がインターハイを走るところ見たかったな」

 

段竹 「すまねぇ」

 

一差 「安心しろかすみ 来年は2人で走るからよ」

 

かすみ 「ほんとに?」

 

一差 「ああ ほんとさ 来年こそは2人で走るさ! な?」

 

段竹 「うん」

 

*****************

 

 

 

 

放課後 

 

侑 「おつかれ」

 

今泉 「おう 高咲 上原」

 

鳴子 「同好会 人数たくさん増えとるやんけ」

 

小野田 「なんだか賑やかな雰囲気だよね」

 

侑 「うん 今すっごく楽しいんだ それとね」

 

歩夢 「私たち ソロアイドルとして活動することになったの」

 

小野田 「え? グループとしてじゃなくて?」

 

侑 「普通どこの学校もそうなんだけど」

 

歩夢 「私たちみんな やりたい事が違くてさ」

 

侑 「メンバー全員 それぞれなりたいスクールアイドルになるために 活動をしているんだ」

 

鳴子 「なりたいスクールアイドル で どうなんや?」

 

歩夢 「ど、どうって?」

 

鳴子 「高咲はマネージャーやろ? で 今ここにおるアイドルは上原しかおらんやんか あんたはどんなスクールアイドルになるんや?」

 

歩夢 「わ、わたしは 可愛いスクールアイドルになりたくて」

 

小野田 「可愛い」

 

今泉 「十分に可愛いと思うが…」

 

歩夢 「え⁉️///

 

小野田・鳴子・侑 『え⁉️

 

小野田 (あ、あの今泉くんが)

 

鳴子 (口説いたぁ⁉️ あのスカジが⁉️

 

侑 (これ歩夢大丈夫かな?)

 

歩夢 「あ、ありがとう///」

 

今泉 「顔赤いぞ 大丈夫か?」

 

鳴子 (こいつ…)

 

 

 

 

 

今泉 「今日からの個人練習に鏑木たち1年も加わる で 今日鏑木との個人練習の相手は小野田お前だったな」

 

小野田 「う、うん」

 

侑 「個人練習って?」

 

今泉 「1年と上級生がワンツーマンで走って 個人個人の課題を見つけるための練習だ」

 

歩夢 「先輩とワンツーマンかぁ わたしなら緊張しちゃうなぁ」

 

鳴子 「実戦形式の練習やけど ワイら3人は3年と走らされて 差を見せつけられたからなぁ」

 

小野田 「僕は楽しかったよ 巻島さんとの個人練習」

 

鳴子 「小野田くんはそうかもしれんけど ワイは田所のおっさんとやってた時 ほんまあの人、大人気な…」

 

 

手嶋 「田所さんがどうしたって?」

 

 

鳴子 「え? うわあ⁉️ 手嶋さん‼️ いやぁこれはですねぇ」

 

手嶋 「ん? あれ君 あの時の」

 

歩夢 「あっ ど、どうも」

 

手嶋 「動画 見たぜ 君らしい自己紹介出来たじゃねぇか 応援するぜ 頑張れよ」

 

歩夢 「あ、ありがとうございます」

 

今泉 「手嶋さん 上原を知ってるんですか?」

 

手嶋 「まぁちょっとな 今ここでアレの話しちゃうと可哀想だから伏せておくよ」

 

歩夢 「そ、そうして頂きたくと 助かります//」

 

今泉 「ん?」

 

侑 「歩夢 なんの話し?」

 

歩夢 「侑ちゃんは知らなくて良い事だよ」

 

侑 「わたし、スクールアイドル同好会の高咲侑です お邪魔かもしれませんが 同好会のみんなが来るまで見学をさせていただいていいですか?」

 

手嶋 「ああ、構わないよ」

 

侑 「ありがとうございます! ところでさっき なんの話をしようとしてたんですか?」

 

手嶋 「え?」

 

侑 「わたし歩夢の幼馴染なんですけど 後で聞かせていただけませんか?」

 

歩夢 「もう 侑ちゃん!」

 

 

 

 

 

 

静岡県 富士市

 

洋南大学

 

? 「ああ!? なんだこれ 慌てて来たのに一限目休講かよ!」

 

? (ったく 分かりにくいんだよ大学ってとこは もっとコンパクトにしろってんだよ まさかこんな名門受かるとは思っていなかったぜ 野生の感が働いたか ッハ!)

 

? 「にしても なんちゃうかやりにくいな 大学ってとこはよ あーあ2限目まで時間あるな 部室行くか こんだけ色んなサークルあるんだから なんかやればいいものを」

 

サークル棟D 洋南大学自転車競技部 部室

 

? (ついこう言うとこに入っちゃうんだな)

 

 

「1年荒北入ります!」

 

 

荒北 「そんでそこで まさかオメェと同じチームになるとは 思わなかったよ」

 

 

荒北 「金城」

 

金城

「何をぶつくさ言いながら入って来てんだ 荒北」

 

 

金城 「休講を知らずに教室に行ったか」

 

 

金城慎吾 元虹ヶ咲学園自転車競技部 主将 エース

 

荒北靖友 元箱根学園自転車競技部 エースアシスト

 

 

 

荒北 「うっせ つか知ってたんならメールしろ!」

 

金城 「メアド知らないからな」

 

荒北 「これだよ!」

 

金城 「A…K…I…「AKI-CHAN(アキチャン)」ってなんだ?」

 

荒北 「うっせ! 実家で飼ってる犬の名前だよ! 次の学連のレースどうする? 出られるぜ俺ら このレースには福ちゃんと新開が出る 明想大 あそこのチャリ部は強いぜ」

 

金城 「勝つ気か?」

 

荒北 「やるからにはな!」

 

金城 「面白い」

 

 

金城 「洋南大の力を見せてやろう!」

 

荒北 「ッハ! 超デコボココンビだけどな!」

 

 

金城 「案外そうでもないさ」

 

 

受講中

 

荒北 「そういや聞いたかよ 今年のインハイのコース あの坂らしいぜ」

 

金城 「あの坂か」

 

荒北 「去年じゃなくてよかったぜ あそこ登るってなりゃ疲れちまうぜ どうよ 虹学?」

 

金城 「すでにインハイメンバー6人を決めたそうだ」

 

荒北 「はや!」

 

金城 「チーム力を上げるのに時間を掛けたいと言うキャプテン手嶋の考えだ」

 

荒北 「ああ なんか頭切れるらしいじゃねえか その手嶋っての でも箱学では泉田が鬼みてぇな練習をしてるって話しだぜ」

 

金城 「すごそうだな」

 

荒北 「そういや 学年上がったってことは あの不思議ちゃん じゃなくて小野田ちゃん あれ 2年になったのか」

 

 

 

 

 

 

 

小野田 「べ ベッブチ!」

 

侑 「ふふふ なにそのくしゃみ」

 

鳴子 「汽車みたいや小野田くん」

 

歩夢 「風邪?大丈夫?」

 

小野田 「う、うーん プシュ プシュ ヘップチ! ああ 噂されてるのかなぁ」

 

今泉・鳴子 (威厳がない)(・_・;

 

  カタカタカタカタカタ

 

小野田 「あ、鏑木くん 今朝教室行ったけど 声掛けられなくて 今日は」

 

鏑木 「手嶋さんから聞きました 個人練習ってやつですよね」

 

歩夢 (なんかこの子 怒ってない?)

 

小野田 「そ、そうなんだ じゃ、じゃあ僕たち先に行きますね」

 

歩夢 「う、うん 行ってらしゃい」

 

 

 

 

裏門坂手前の平坦道

 

小野田 「よかった 昼休みも行ったんだ けど いなかったから」

 

鏑木 「…」

 

 

(手嶋) (小野田との1対1の練習だ 色々学んで来い レース形式だ コースは正門を下って 裏門を登るシンプルな9キロ 隙があったら抜いていい)

 

 

 

小野田 「ぁ、どこ行ってたの? 昼休み」

 

鏑木 「俺いなくてもクラスの誰かに伝言をして 次の休みに来いって言えば良いじゃないですか」

 

小野田 「あ、いや それは悪いよ やっぱり直接」

 

鏑木 「聞きますよ命令 俺は後輩ですから」

 

小野田 「ごめん 怒ってる?」

 

鏑木 「すぐ謝る」

 

小野田 「ごめん!」

 

小野田 (怒ってる なんでだろう怒ってる)

 

  ザアアアア‼️

 

小野田の左側を抜いて加速する鏑木

 

小野田 「あれ? 鏑木くん!? 後輩って難しい」

 

 

裏門坂入り口

 

鏑木 「言われたんだクラスの奴に! くそ! 小野田ってしょぼいなって!」

 

   坂に入って加速

 

鏑木 「頼りなくて ひょろってしてて弱々しいって 俺が目標にしてるアレが噂の小野田かって バカにされたんだよ! くそぉ!」

 

 

鏑木

「もっと威厳ある先輩やってくれよ! こっちが恥ずかしいんだよ! くそ!」

 

 

小野田 「ごめん!」

 

 

鏑木 「っ⁉️」

 

鏑木 「うわあ‼️ 小野田さんいつの間に⁉️ やば…じゃなくて すみません! ひょっとして俺の独り言」

 

鏑木 (全開で走ってたぞ 俺…)

 

小野田 「うん ごめん "言われたんだクラスの奴に"ってところから」

 

鏑木 (最初から張り付いてたのか!? 俺の加速に!)

 

小野田 「ごめんね 僕先輩らしくないよね あ、でもチームのためなら精一杯走るつもりなんだ」

 

鏑木 (やばい 今ので俺 体中が震えている こんな人がインハイってのには たくさんいるのか!)

 

鏑木 「あ、あの すいませんが あの ほ、本気で走って貰っても良いですか?」

 

小野田 「え? も、元々本気で走る練習だから本気で走るよ! うん」

 

 

小野田 「じゃあ いくよ!」

 

 

鏑木 「・・・はい」

 

 くるくる ギュイーーーン‼️

 

一瞬で鏑木の前を抜き10m程先まで登って行く小野田

 

鏑木 「は、はええ⁉️ なんだこれ、本当に登りか⁉️

 

鏑木 (一瞬だった なんだこの人 走り出してから全身に湧き出る程の圧〈プレッシャー〉は!? 今まででこんな速い人に会ったのははじめてだ 学校にいる時は小さく見えていた背中が 超でっかく見える)

 

鏑木 「勝てねぇ 勝てる気がしねぇ 見るのと走るのとは全然違う! これが噂の」

 

 

鏑木 「高回転走登〈ハイケイデンスクライム〉‼️

 

 

鏑木 「すげぇ!」

 

 

小野田 「着いて来て」

 

 

鏑木 「はい!」

 

鏑木 (やっぱりすげえ、小野田坂道さん!)

 

 

 

 

 

鳴子 「鏑木 今頃面食らってるところやな」

 

歩夢 「え?」

 

手嶋 「だろうな 小野田の走りを目の当たりにすると たいていそうなる しかも笑って登る」

 

鳴子 「ハハハハ」

 

手嶋 「だが鏑木にはもっと強くなってもらわなきゃならない もっとだ そして俺たちもだ」

 

侑 「あ、あの」

 

手嶋 「ん?」

 

侑 「えっと、その 今年のインターハイってどこでやるんですか?」

 

手嶋 「・・・今年のインハイの舞台 永遠と続く日本一有名なつづら折り 杉並木をのぼり 世界遺産の東照宮を従え その上をさらに登る…」

 

 

手嶋 「日光いろは坂」

 

 

歩夢 「日光…栃木県」

 

鳴子 「…坂」

 

手嶋 「自転車乗りの間じゃ スプリンター殺しの坂と呼ばれてる 最大標高は1840m 去年走った箱根の」

 

 

手嶋 「実に2倍だ」

 

 

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