弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
青八木 (あれからずっと練習していたんだな 1人で)
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5月下旬
夜間 練習終わり
青八木 「帰らないのか?」
鏑木 「ええ、まぁ はい 俺の好きな炭酸が下の自販機にしか売ってないので ちょっくら買って来ます」
青八木 「・・・」
裏門坂入り口から東へ進んだ場所 ため池に隣接する一本道
鏑木 「ほるらあああああ‼️ 1分21❗️ 」
鏑木が好きな炭酸が売っている自動販売機の前に設置されている一本の街灯 そこをゴールラインにしてタイムを測っていた
鏑木 「ハァ ハァ ハァ ため池裏の直線 くそ1分20を切れねぇ ダンシングで体を起きすぎてるのか? ときどきリアが滑るんだ 荷重を前にかけ過ぎかな? パワーの出し方が早いのか? っく もう一回」
2回目
鏑木 「うおるらああああ‼️ ここで減速するな 踏め俺ぇ! 1分20! ああ! あと少し!」
水分補給しようと自販機の所に向かうと
鏑木 「あと少しだった くそ! ん?」
鏑木の好きな炭酸「オレンジビーナ」と謎のメモが自販機の前に置かれていて、そのメモにはこう書いてあった
あと10%うしろ 荷重 それで20は切れる
数日後
鏑木 (やべぇ!)
鏑木 「1分18! たった数日で19秒の壁さえ超えた! 10% そんな細かいことできるかよって思っていたけど やりゃ出来るものなんだな 誰なんだこのメモを置いていったのは? 神か?自転車の? いや…」
鏑木 「オレンジビーナの神だ‼️」
鏑木 「いつも俺買ってるから!」
次の日 峰ヶ山での練習中
鏑木 「ハァ ハァ ハァ」
鳴子 「アホかイキリ! 引く時力入れすぎや! すぐばてる」
今泉 「後20%力下げていいぞイキリ」
鏑木 「はぁ!? 20%!? 1か100でしょ! そんな細かい事出来るわけないでしょ? だったら今泉さんやってくださいよ」
今泉 「これが80で これが60だ」
鏑木 「全然分かんないっす! 全然!」
今泉 「そりゃバカだからだろ」
鏑木 「バカじゃないっす!」
今泉 「どう見てもバカだろ」
鏑木 「はぁ!?」
青八木 (あいつ ひょっとして)
その日の夜
全開ふみこみ 2割減で 1分20を切れ
鏑木 「おお! 来てる来てる神様! なるほど、神様今度は指令か よし! やってみよう!」
鏑木 「8割、8割 10粒のみかんを8個分 1分21! ああ! あと少し!」
青八木 「・・・」
自販機の物陰から見ていた青八木
鏑木 「ダンシングの時肘が開き過ぎている ふんふん 90度以下なら腕の筋肉を使う へぇ〜」
青八木 (あいつ人の言う事は聞かないけど メモの言うことは聞くんだな)
鏑木 (肩甲骨を上手く使え? へぇ〜 何でも知ってるんだな神様 ん?)
鏑木 「青八木さん?」
青八木 「うん」 コクッ
鏑木 「ひょっとして」
鏑木 「青八木さんもコソ練ですか? 今すごい情報を手に入れたんすよ!」
青八木 「うぇ⁉️」
鏑木 「肩甲骨をですねぇ あ! 青八木さん ここの自販機のオレンジビーナは買わないでください! 俺が買うんですから!」
青八木 「そ、そうか」
青八木 (こいつ ある意味すごいな)
翌日 昼休み
鏑木 「なぁ 神様の存在 信じるか?」
しずく 「え? 神様の」
璃奈 「存在?」
かすみ 「まぁた 変な話しを持って来た 今度は何? 宗教への勧誘でもしに来たの?」
鏑木 「ちげぇよ 裏門坂の入り口を過ぎた所にため池があるだろ? 俺、練習終わりにいつも1人で自主練していて 裏門の入り口から俺の好きなオレンジビーナが売っている自販機の所までタイムを測っているんだけどよ」
しずく 「うんうん」
璃奈 「オレンジビーナ 美味しいよね」
鏑木 「タイムを測り終わる度によ 自販機の前にオレンジビーナとこんなメモが置いてあってよ」
かす・しず・璃奈 『うん? ・・・ 』
鏑木 「誰が置いて行ったと思う?」
かすみ 「え? 誰って」
しずく 「えーと」
璃奈 「一差くんが言う 神様って人?」
鏑木 「そう! 俺いつもあそこの自販機でオレンジビーナを買っているから憑いてくれたんだ オレンジビーナの神が! ハハハ!」
しずく 「い、一差くんっていつもあんな感じなの?」ヒソヒソ
かすみ 「うん、いつも予測不能なことを言うんだよね 最初は戸惑ったけど もう慣れてたよ」 ヒソヒソ
璃奈 「流石かすみちゃん」ヒソヒソ
しずく 「しかもこのメモ 読んだ限り自転車部の誰かだよね?」ヒソヒソ
璃奈 「うん 的確なアドバイスが書いてあるし」ヒソヒソ
かすみ 「絶対そうだよ」ヒソヒソ
鏑木 「あ、そういえば 昨日あそこの自販機に青八木さんいたけど 結局何だったんだ?」
かす・しず・璃奈 (その先輩が神様じゃないの?)
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鏑木 「青八木さん 神様の存在 信じます?」
青八木 「何だ 藪から棒に?」
鏑木 「俺、中学の時段竹と一緒に社会人のチームSSに入ったんですよ 厳しくて、いつもピリピリしてて、ルールも沢山あって、でも強くなりたくて、歯を食いしばって我慢して走ってたんです いつも悔しくて、勝った時以外笑うなって言われてて 勝つために走るんだって思って頑張ったけどあんまり結果は出なかった」
青八木 「…」
鏑木 「でも不思議なんです 高校に上がってこのチームに入ってからは 今泉さんは理屈ばかりで口が悪いし 鳴子さんはベッタリでうざったいし 憧れのはずの小野田さんはすげぇ頼りないし なのに、すげえ楽しいんです! なんすかねこの感じ 今だって前の箱豚を追うのにすげぇきついのに 足いっぱいなのに ウキウキしてんすよ 俺、このチームに入ってから強くなっている気がするんです 古賀さんや杉元さん、手嶋さんやみんなの走りを見て刺激を受けて なんか湧き上がってくるんです 背中を押されている気がするんです あ、でも青八木さんはあんまり あれです 推してないです」
青八木 「こら つべこべ言うな 追いつけそうか」
鏑木 「出来る気がしますよぶっちゃけ 俺パワー充電している感じですから それに俺には初めて明かしますけど 神様憑いてるんで オレンジビーナの神が!」
青八木 「そうだな」
(バカであること 負けん気が強いこと カッコつけたがること スプリンターに必要なことばかりだ 鏑木!)
鏑木 「ほるらああああ‼️」
鏑木さらに加速し、その後ろで青八木が体を膨らませ温存する
銅橋 「ブハ 追いついて来やがる あのバカ」
鏑木 「来たぞ豚ァ‼️ ギリギリで‼️」
歩夢 「はぁ 良かったぁ 何とか追いついたね」
愛 「ホント! ハラハラさせすぎだよぉ〜」
せつ菜 「さぁ! ここから反撃の時ですよぉ!」
銅橋 「ブハァ! どのみち勝つのは俺だ! 何故なら俺は正しい! 前は誰にも遮らせねぇ! 俺は勝つ! 俺は箱学! 決まってんだ最初から 真実はひとつ! 勝つことだけだ!」
並ばれる直前で加速 そして
銅橋 「抑えられない感情…それは力だ‼️」
銅橋
「ブアアアアアアアア‼️
青・鏑 『っな⁉️』
「なんだ!? 今までの雄叫びとは違う!」
「野生の獣のような」
エマ 「ヒィ〜! な、なに!?」
果林 「お、雄叫び!?」
璃奈 「み、耳がキーンってなった」
しずく 「わ、わたしも」
彼方 「はじめん」
鏑木 「あいつ、何か起こす気ですよ青八木さん! もう一段加速する前に追いつきます! 箱学豚橋! これがお前がバカにしたお台場虹学の力だ‼️ほるらあああああ‼️」
「追走の虹学の2人が箱学に」
「ならんだ!」
鏑木 「こっから先はスプリンター青八木さん!」
青八木 「っく!」
鏑木 「お願いします‼️」
鏑木が背中を押して青八木を送り出した
青八木 (残り1キロ 今回は鏑木の後ろでじっくり足を貯めさせてもらった 負けない!俺が取る‼️)
青八木 「はあああああ‼️」
青八木 「酸素音速 “肉弾丸”‼️」
「虹学! 土壇場で逆転トップだ!」
鏑木 「決まった‼️」
「虹学独走!」
「何だあいつ丸い!」
歩夢 「残り1キロ!」
彼方 「行っけぇ! はじめん!」
しずく 「そのまま行って下さい!」
せつ菜 「これで確実に勝ちは確定です!」
エマ 「頑張って!」
鏑木 「どうだ豚‼️ これが強い虹学のギリギリパワーだ‼️」
銅橋 「ハァ…ハァ…ハァ!」
鏑木 「っ⁉️」
銅橋 「ハァ ハァ ヘァ」
銅橋がジャージのジッパーに手をかける
ゾクッ!
鏑木 (なんだ 今一瞬 頭に嫌な言葉が浮かんだ)
銅橋
「ブハァ…狩りは獲物が前を走ってねぇと走れねぇ」
鏑木 (泳がされた!)
鏑木 「青八木さぁん‼️」