弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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1年前

夜間の裏門坂

手嶋 「はぁ はぁ はぁ(巻島さん、ここ速い時6分台で登るって言ってたな)

 7:58→7:59→8:00

手嶋 (やっぱあの人、バケモンだ だけど1秒でも、1センチでも近づくんだ!)

***************

巻島 「手嶋、お前は登れしょ」

手嶋 「え!?」

巻島 「登りってのは誤魔化しがきかねぇ 平坦みたいに後ろついて風避けたからって楽したり出来ねぇからな お前の苦手な分野だ 知恵や技術でどうにかなるものじゃないっしょ だから登れ」

手嶋 「っ!」

***************

 ひたすら 足が止まるまで

手嶋 (なる、俺は たとえそれが不可能でも ギリギリまで ギリギリまで近づく事が出来るはずだ! 強くなるんだ)


翌日

 キーンコーンカーンコーン

手嶋 (昨日は結局最高で8分台 6分台は遠いな)

彼方 「純くーん 聞いたよぉ」

手嶋 「彼方」

彼方 「自転車部のキャプテンになったんだってぇ? おめでとう」

手嶋 「おう、サンキュ」

彼方 「全国優勝してすぐキャプテンになったんでしょう? 大変じゃない?」

手嶋 「毎日吐きそうだよ 1年が強くて手ぇつけられねぇんだ そっちはどうだ?」

彼方 「それが彼方ちゃん、数学の成績が落ちちゃってさぁ アルバイトほぼ毎日のように行ってたから勉強しないとやばいんだよね」(◞‸◟)

手嶋 「確かに、シフト見たけどほとんど彼方の名前があったからなぁ そりゃ大変だ」

彼方 「うん そっちは?」

手嶋 「ハードだ “やらされてる”のと“やっている”のとは違うって実感してる 今も大会のメンバーリストを考えてたんだけどキャプテンってやる事が多くてなぁ 練習も雑務もトラブルも これやってたと思うと先輩タフだよ」

彼方 「じゃあ息抜きにさ、そっちの練習が終わったら行く?カラオケ はじめんも一緒にさ」

手嶋 「え? でも」

彼方 「今日は彼方ちゃんアルバイトお休みなんだぁ ねぇ久しぶりに聞かせてよぉ 純くんメドレー 学年上がってから聞いてなかったからさ バイトの先輩達や後輩達も誘ったんだ みんな祝いがってたよ どう…かな?」

手嶋 「・・・ふふっ」

彼方 「?」

手嶋 「いや、悪いけど やっぱ時間ないわ」

彼方 「そっかぁ残念 けどいつか行こうね」

手嶋 「ありがとよ」

悪い彼方、行きてぇよ俺 けど、目をつぶると思い浮かんじゃうんだ インハイの小野田だからな バカか俺は でもやっぱ俺、インハイに心持ってかれちまっているよ 立つ、もう一度俺たちは王者だ 灼熱の3日間を走り切りあの台の上に!



RIDE,50 山岳賞争い

 

「箱学が動いた 1日目の山岳勝負が始まった」

「去年のインターハイ個人総合2位 2年真波山岳」

「虹学も来たぞ!」

「小野田か?」

 

手嶋 「はぁ はぁ はぁ」

 

「え? 小野田じゃないんだ」

「ちょっとがっかりだな 去年の優勝者の走りを見に来たのに 温存か?」

「いや見ろあれ 小野田がいなくないか?トラブルか?」

「5番手嶋純太 平凡な走りだったな」

 

 

 

泉田 「アッブゥ❗️ ブフフ いや失礼だ 感情的になったのかいキャプテン手嶋くんは 本来出すべきエースクライマーの小野田坂道を失い責任を感じた そうだろう?」

 

今泉 「・・・」

 

泉田 「いやそれで自分が出るとは ブフッ 今泉くん、君が出る幕じゃないのかい? ここまでの彼の走りを見れば分かる 彼は頭は回るが足は平凡 努力で登る? いやいやズバリ言おう 彼の走りでは到底 ウチの真波には勝てない」

 

鳴子・鏑木 『っ!』

 

青八木 「・・・」

 

今泉 「じゃあこっちもあえて言いますよ 俺はこの1年、あの人が努力を怠っている所を見たことがないっす」

 

 

 

 

 

手嶋 (無謀って笑うか泉田 ありえないっ言うか今泉 勝ち目ないっしょって叫ぶか鳴子 無理もねぇ 俺は特別じゃない ましてやこのインターハイの舞台しかも華の山岳ステージだ 出番じゃないのは分かってる だけど俺は)

 

 

巻島  手嶋、お前は登れしょ

 

 

手嶋 (登れって言ってくれた 誤魔化しの聞かない一歩一歩を積み重ねろって言われた 特別な何かもねぇ ジャンプアップも出来ねぇ そういうのに心底憧れてた時もあったけどな だったらこの一歩一歩 見せてやるよ 地に足を着いた俺の平凡な走りを!)

 

 

「虹学、箱学真波に追いついた」

「5番!」

「5番って誰だ?」

 

 

真波 「ああ 坂道くんの先輩!」

 

手嶋 「よぉ 去年の凄まじい戦い見てたぜ 真波山岳 一緒に行こうぜ、せっかくだ山頂辺りまで」

 

真波 「う〜ん せっかくですけど ちょっとだけ急いでいるので」キリッ

 

手嶋 「っ!」

 

真波 「一応俺 この山獲って来いって言われてるんで」

 

手嶋 「(なんて加速だ 間近で見るとまるで別モン 一瞬で数メートル先! けど!)うああああ❗️追いつけぇぇ‼️」

 

 

 

手嶋 「一緒に 行こうぜ」

 

真波 「わぁ 追いついた へぇ意外にやりますねぇ」

 

手嶋 「一応先輩なんだ 気を遣ってゆっくりいけよ(こいつ、噂に聞く‘羽’ってやつを出してねぇ もう一段階加速するって事か)」

 

真波 「前のクライマーまだ見えないな」

 

手嶋 (まだいろは坂に入ってないぜ 登りキツいっすね 巻島さん)

 

 

 うおおおお❗️

 

「箱学と虹学だ!」

 

 きゃああああ❗️ 真波く〜ん❗️

 

真波 「どうもぉ へへっ へへへ」

 

手嶋 「はぁ はぁ はぁ(こいつが真波山岳 勾配をもろともせず登っていく 先行した他のクライマーをもう5人も抜いて来た 速い、恐ろしく速い しかも笑顔だ この速度についていくのがやっとだ)はぁ はぁ はぁ」

 

 

「虹学5番」

「やたら辛そうだったな」

 

 

 

手嶋 (頼むぞ、真波山岳 まだ本気出すなよ やっといろは坂の入り口なんだ)

 

 

「坂の入り口に入った 箱学の真波だ」

「虹学も1人ついていってるぞ」

 

 

真波 「っお 凄いですねぇ ついてきてますね坂道くんの先輩 児島さんでしたっけ?」

 

手嶋 「手嶋だよ 一応俺も虹学のジャージを着て背負ってんだ そう簡単には」

 

真波 「坂 好きですか?」

 

手嶋 「っ! 普通だよ」

 

真波 「へぇ〜 だったら着いてこなきゃ良いのに 嫌いなものを続けたって伸びないですよ」

 

手嶋 「(さらりと言うなよ)そういう訳にはいかねぇんだよ この状況」

 

真波 「学校にいつも俺の事を怒る委員長がいるんですよ 三角メガネの“2年生になったから遅刻するな”とか“プリントやれぇ”って 虫とか嫌いなタイプなのに 自然豊かなロードレースの応援に来るんですよ ロードレース好きなの?って聞いたら」

 

 

委員長  別に、じ、自転車の事なんて好きじゃないわよ 別に///

 

 

真波 「って言うんですよ だけど今年も観にくるみたいで」

 

 

委員長  まぁ、電車で行ける距離だしね

 

 

真波 「みんな不思議ですよねぇ?」

 

手嶋 「かもな 俺も、なんで箱学の超級クライマー真波山岳をこんなに心拍数を上げながら追いかけてんだって考えながら走ってる けど、いつも一個の答えに行き着くんだ」

 

真波 「ああ 1人発見!」

 

箱学真波加速

 

手嶋 「っく! 馬鹿野郎まだ話の途中だよ!(真波本気の加速 速い!タイミングも違う! 格差を感じるぜ だけど、ここで出しお知るな!手嶋純太!)うああああ‼️」

 

 

大寒寺 「うわ!真波! 箱学の山神からゼッケン3を受け継いだ男! させるか! 俺は富士川の大寒寺 俺のホームは富士や… なんてやつだ あっさりと って え?」

 

手嶋 「ハッ ハッ ハッ ハッ」

 

大寒寺 「5番!? キャプテン手嶋! あいつ司令塔じゃなかったのかよ!単独で真波を追って(あれ? 手嶋って去年出てなかったよな 3年で初出場 それで追ってんのか ブフッ あの真波を!? いくらなんでも、どう考えても無謀だろ)」

 

 

手嶋 「ハッ ハッ ハッ ハッ」

 

真波 「っお 凄いですねぇ手嶋さん 今のついて来たんですかぁ? でも大丈夫ですか? そんなにとばして いろは坂はまだまだありますよ? まだ先に選手いるし」

 

手嶋 「ハッ ハッ ハッ ハッ」

 

真波 「・・・」

 

手嶋 「ハッ ハッ ハッ っぐうううう❗️」

 

手嶋が真波の前に上がる

 

真波 「え!? 前に!?」

 

手嶋 「心配 すんなよ 俺は虹学キャプテン3年手嶋純太! 人は俺の事を平凡だってよく笑う インハイのこの山岳ステージで 箱学のエースクライマー真波! お前と勝負して お前の足削って 山獲るのが俺の役割だ❗️

 

真波 「少し 興味出て来ました」

 

 

 

後方グループ

進路を抑えられている小野田 審判車からボードで戦況を伝えられる

 

小野田 (手嶋さんが出てる!)

 

 





いろは坂終点
明智平展望台入り口 インターハイ1日目、山岳リザルトラインの設置場所

果林 「素敵な場所ね 山のふもとだからか 夏でも少し涼しいわ」

彼方 「だねぇ それにここから見る景色もすごいよ」


「箱根学園は去年のインターハイ個人総合2位の真波山岳が登っているらしい」
「虹学は…5番 手嶋純太?」
「え? 小野田じゃないのか」
「なんだよぉ せっかく優勝を争った2人の走りが見られると思ってたのに」


果林 「信じられないわ みんな、自転車でここまで登るだなんて」

彼方 「うん そうだね」

果林 「本当に良かったの? ここで降りて?」

彼方 「うん だってもしかしたらここに1番最初に登ってくるのが純くんだって思うとソワソワしてきちゃって そういう果林ちゃんもここで降りて良かったの? みんなと一緒にゴールを見れば良かったのに」

果林 「ほ、本当は私もゴールというのを見てみたかったけど さっきのはじめ君たちの戦いを見てたら 山の方の戦いを近くで見てみたくなっちゃって 私も降りる事にしたのよ」

彼方 「分かるよぉ はじめんの方も近くで見たかったって思ってたから だから今純くんが登ってるってなったら 尚更近くで見ないとって」

果林 「2人で精一杯応援しましょ」

彼方 「うん!」

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