弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
手嶋 「小野田、先頭代わるぞ」
小野田 「はい」
手嶋 「黒田を回収している間は先行できる 奴らより早く6人揃えるぞ!」
小野田・青八木 『はい!(うん)』
手嶋 「どうした鏑木!声が聞こえねぇぞついて来て…」
振り返ると鏑木の姿が見えなかった
手嶋 (っ!?)
鏑木 「なんすか?…はぁ、はぁ へへっ ちゃんと返事しましたよ 行くんでしょ先頭 あの豚がいる箱学を出し抜きましょう」
手嶋 「よし、いい意気込みだ ハードだがついて来い」
鏑木 「へへっ誰に言ってるんすか?俺は天才オールラウンダー 鏑木一差っすよ!」
手嶋 「頼もしいよ」
鏑木 (ヤバかった 箱学を引き離すハイペースについて来れなかった この俺様が 本調子じゃないのか 歯車が噛み合ってない感じだ さっきも)
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数分前
鏑木 「はぁ、はぁ、はぁ あれ! え!? はぁ!? 何足ついてんだ俺!こんな所で置いてかれて やばいでしょ!」
俺は鏑木一差 虹学を強くする男だ 俺は、最後の表彰台の一番高い所密かに狙ってるんだ!
鏑木 「クソォォォるらああ! ハァ! ハァ!」
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鏑木 (キツすぎて手嶋さんに返事出来なかった)
青八木 「ついて来てるか?何度かちぎれたように見えたが」
鏑木 「は!?それ幻っす 目悪いんじゃないっすか?」
青八木 「そうか」
鏑木 (ふぅ〜 青八木さんアホで良かった この山を登り切るまでの我慢だ 耐えろ俺、大丈夫だろ あいつらもそう早く3年の黒田ってのに合流できないだろう)
虹学のバス
先頭4名を写している中継のカメラから
{追走、虹ヶ咲学園の4名が箱根学園を抜き 先頭に向けてペースを上げていると情報が入りました 箱根学園はペースを落としている様です このまま虹ヶ咲が先頭に追いついてチームが揃えば虹ヶ咲学園にとって有利な状態になります 一方箱根学園はペースを緩めて後方の集団にいる黒田選手の回収に向かってると思われます}
果林 「さっそく純太くんの予想通りになってるようね」
せつ菜 「なるほど、緩めると言うのは昨日落車した黒田さんを迎えに行く為だったって事ですね」
歩夢 「そのうちに駿輔くん達に追いついて」
しずく 「6人揃えられれば」
璃奈 「レースを有利に持っていける」
愛 「そして一気にゴールまでまっしぐら!」
せつ菜 「昨日の結果でレースを有利に進める事ができるなんて」
エマ 「面白いね、ロードレースって」
彼方 「うん、今日は純くんの作戦勝ちかな?」
歩夢 「後は何もなければ ですね」
かすみ 「・・・」
しずく 「かすみさん、さっきからどうしたの?」
かすみ 「え?」
しずく 「バスに乗る前から顔色悪いけど?調子悪い?」
かすみ 「ううん、大丈夫 かすみん、ちょっと考え事してて」
しずく 「考え事?もしかして一差くんの事?昨日倒れたから」
かすみ 「そうなんだけど なんだか嫌な予感がして」
しずく 「少し心配しすぎじゃない?大丈夫だよ、先輩達がついているよ」
璃奈 「虹学は支え合うチーム だから大丈夫」
かすみ 「・・・そうだよね?考えすぎだよね? ならば!昨日ゴールを近くで見られなかった分、全力で応援しますよぉ〜!」
愛 「お!いいねぇ ‘かすかす’」
かすみ 「 ‘かすかす’ じゃなくて ‘かすみん’です!」
『ははははは!』
かすみ (そうだよ、かすみんの考えすぎだよ きっと)
後方集団
箱根学園 後方集団まで下がり遅れてスタートした黒田と合流し、現在集団の先頭を走行中
「箱学が集団まで下がって来たぞ」
「なんだ?調子悪いのか誰か?」
「いや、そんな感じではないぞ?」
「まさか、12番を回収する為に!?」
「わざと集団まで下がって来たのか!」
泉田 「揃ったよ さぁ行こう アブReady?」
泉田 「GO‼️」
「箱根学園が飛び出した!」
「まだ5人なのに全員揃っている様な圧だ!」
「荒れるぞ2日目、前には逃げる虹ヶ咲の4人 そしてそれを追いかける箱根学園の5人!」
鏑木 (もう大丈夫だ ペースにも慣れて来た 後はこの山を越えれば下りだ耐えろ俺!)
鏑木 「ハァ!ハァ!ハァ!…くっ!」
鏑木 (もう少し、ペースを落としてぐだ…)
青八木 「大丈夫か鏑木!顔色悪いぞ!」
鏑木 「はぁ!全然平気っすよ 余裕っす…全然…」
(言えねぇ ペースを落としてくれだなんて言える訳…)
黒田 「すまねぇな塔一郎」
泉田 「当然の事をしたまでだよ幸 こうした方が僕らは強い❗️」
真波 「おかえりぃ黒田さん」
黒田 「おう真波!いい子にしてたかよ?」
銅橋 「りぃ じゃねえよ!テメェは軽いんだよ真波 ブハ!」
泉田 (上がる、幸がいると士気が高まる さて、僕らを出し抜き 先に先頭に合流すれば有利 だと思っているだろうけど)
泉田 「残念だけど先に先頭に合流するのは僕らだよ」
泉田の左大胸筋 ドッ! ドッ!
泉田 (おお、落ち着くんだ
鏑木 「はぁ はぁ はぁ はぁ」
泉田 「すぐかな?」
ひとり足をついて止まっていた鏑木を抜き去る
鏑木 「はぁ はぁ はぁ !? 箱学!何やってんだ俺❗️違う、違うって❗️俺様がこんな所で落ちるわけがねぇ❗️」
カタッ カタッ カチッ! クリートをはめる音
鏑木 「くぅぅぅ!違うって❗️そうじゃねぇって❗️(こいつはやべえ!ヤバすぎる!直感がそう言ってる!今は先頭だぁ箱学の事を考えてる場合じゃねぇ!今は前の車輪に!)ほおおるらああああ‼️(届けぇ)」
鏑木、箱根学園の隊列の後ろまでなんとか追いつく
銅橋 「・・・あ?」
鏑木 「豚の…車輪…ハァ、ハァ、ハァ た、頼む豚 俺を、俺をこのまま先頭のところまで連れてってくれ!俺は敵だ!けどコレしかチームに戻る方法がねぇ 頼む豚! ハァ、ハァ、ハァ」
銅橋 「・・・それがテメェのプライドか?」
鏑木 「⁉️」
銅橋 「敵のケツ、糞みてぇにくっついて 美味しいところを持っていくって言う作か?それはテメェのプライドが許すのか?」
鏑木 「許さねぇ!許さねぇよ!本当は嫌だ!けど全身が痺れる様な感覚で思う様に動けないんだ!だからせめてチームのところまで連れてってくれ!頼む豚!」
銅橋 「・・・だったらやめとけ どの道、そんなんじゃ俺たちのペースにはついて来られない」
鏑木 「っな⁉️」
銅橋 「オメェ1年だろ?俺は2年だ 来年どこかでまたやろうぜ!そん時はもっとお互い力をつけてよ!」
箱根学園、加速
鏑木 「待て 待ってくれ豚…」
銅橋 「俺はそう言う必死になって 何かを打ち込むやつは 嫌いじゃないぜ」
悠人 「虹学6番鏑木一差 落ちました」
泉田 「ああ、あっという間だったな」
手嶋・小野田・青八木 「⁉️」
小野田 「‼️」
手嶋 「ま、前を追うのに必死で気づかなかった いつからだ!?」
青八木 「っく!」
手嶋 「いつから鏑木はそこにいない⁉️」
手嶋 (千切れたのか、途中で!)
小野田 「メ、メカトラブルですか パンクとか?」
手嶋 「いや、それはない 何度も練習で言ってきてる 報告するようにな」
小野田 「た、体調ですか」
手嶋・青八木 「⁉️」
小野田 「けど!今朝のミーティングでは!」
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スタート前ミーティング
手嶋 「作戦に関わってくる 体調の悪い者、すぐれない者は 言ってくれ」
鏑木 「余裕っす」
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手嶋 「あいつはカッコつけたがりだからな 人前では何も無いかのように振る舞ってただけだ」
小野田 「だったら僕や今泉くん、同好会の誰かに伝えてくれれば良かったのに」
手嶋 「古賀が言ってたよ 期待に応えようと身も心も削って しかもチームに1年がひとりで尚且つ、話せる同学年がチームにいない中で より期待に応えようと頑張っちゃうんだって」
小野田 (古賀さんが1年生の時に)
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昨日の夜 宿泊宿のロビー
古賀 「そういうものなんだ 後でダメージを負って初めて気づくんだ 俺のようにな 見ていてくれ鏑木の事を」
手嶋 「うん」
古賀 「あいつは無鉄砲でバカで まるであの時の俺のようだ」
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手嶋 (あれだけ古賀に言われて 1番目を離してはいけない時に目を離すなんて 何やってんだ手嶋純太!)
小野田 「1年生で ひとりで頑張っていたんだ鏑木くんは…だから!」
手嶋 「っ!」
小野田 「すぐに助けに行かないとですね❗️」
小野田 「指示をください手嶋さん!僕が下がって鏑木くんを連れ戻して来ます!」
手嶋 「行くなぁ❗️小野田ぁ❗️」
手嶋 「ダメだ 下がるな 救出は許可しない」
小野田 「え!?」
手嶋 「俺たちは運良く箱根学園を抜いて先頭に追いつこうとしているんだ運良くだ そのチャンスを手放す訳にはいかない」
小野田 「僕は下がると言っているんです!絶対に鏑木くんを連れて戻ります!だから!」
手嶋 「ダメだ❗️去年お前が田所さんを連れて戻ったのも2日目だったな だから出来るって言うのか?違うんだ小野田、理解しろ お前はゼッケン1だ 前年度優勝者だ もう去年とは違うんだ立場が 1がいないだけで状況がガラリと変わる!新開が出たら誰が出る?真波が出たら誰が追う?もう去年と同じ動きが出来ないんだ・・・」
青八木 「・・・」
小野田 「じゃあ鏑木くんは 昨日スプリントを頑張った鏑木は!?」
手嶋 「・・・置いていく」
小野田 「!? ま、待ちましょうせめて!ペースを落として鏑木くんが自力で戻って来られるように!」
手嶋 「出来ない」
小野田 「出来ます!」
手嶋 「いや、出来ないんだよ小野田 見ろよ箱根学園は もうそこまで追いついて来てる!」
小野田達がいる所からひとつ下の葛折のカーブのところから箱根学園が下から睨みつけていた
小野田 「っは!」
手嶋 「(すまない鏑木、1年で凄く頑張って来てくれたのに)これより3名で先頭の今泉達と合流する!」
小野田 (本当は僕が下がって連れ戻したい なのに出来ない!)
手嶋 「全員前を向け!」
小野田 「っく・・・はい」
青八木 「純太、一旦後ろに下がって良いか?」
小野田 「え!?」
手嶋 「っ!」
青八木 「バカをひとり 後ろに置いて来た」