弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,86 インターハイ2日目 ゴール争い

 

群馬県、西の名峰榛名山 標高1449m 山頂部は火山が作った大きなカルデラになっていて、カルデラに囲まれた火口群は水を讃える榛名湖に美しい円錐形の榛名富士が聳えている その榛名湖畔をぐるりと周回する道路の途中にある 「榛名富士ロープウェイ前駐車場」特設会場

 

 

幹 「ここが インターハイ2日目のゴール」

 

侑 「うわぁ〜すごい人 これがゴール前の インターハイ予選の比じゃないよ 今日は間に合って良かったね」

 

幹 「うん」

 

歩夢 「侑ちゃん!」

 

侑 「あ! 歩夢!」

 

歩夢 「侑ちゃん 良かったぁ 侑ちゃん 今日は一緒にゴール見られるね」

 

侑 「昨日歩夢が言ったじゃん? ‘明日は一緒にゴール見よう’って 一緒に応援しよ? 駿輔くんが1番にゴールするところを ね?」

 

歩夢 「ぁ・・・うん」

 

 

「山岳ライン、もう通過したってよ」

「良く追いついたな虹学」

「山岳ラインギリギリまでクライマーが引いて先頭に繋いだらしい 虹学のエース今泉に」

 

 

杉元 「っ! 今泉 くぅぅぅ! 今泉、今泉! くぅぅぅ!」

 

侑 「ど、どうしたの照文くん!?」

 

歩夢 「も、悶絶?」

 

杉元 「良くやった…良くやったよお前は あと少し あと少しだ 頑張れ 頑張れ…」

 

 

杉元 「頑張れぇ❗️今泉ィィ❗️

 

 

侑・歩夢 『うわああ❗️』

 

侑 「いきなり大声をだした!」

 

歩夢 「て、照文くん 人の目考えて 流石にここから声届くはずは…」

 

幹 「届くよ きっと」

 

侑・歩夢 『え?』

 

幹 「想いはきっと 彼らはそれらを受け取って 全身全霊で走ってるはずよ」

 

 

幹 (頑張って今泉くん そして お疲れ様 小野田くん)

 

 

 

 

 

 

小野田 (皆さん、速い 下り区間のペースが速い 僕は下りが苦手だから散り散り置いていかれる けど 最後)

 

 

小野田 「はああああ❗️」

 

 

今泉 「っ! 小野田 どうした? 明日もレースはあるんだ 下がって良い もう無駄足は使わなくて良い 一体なん…」

 

 ポン 小野田が今泉のゼッケンに手を置いた

 

小野田 「ハァ、ハァ、ハァ ごめん、忘れてたから へへっ」

 

今泉 「・・・ふっ」

 

 

小野田 「託すよ想い❗️」

 

今泉 「ああ、託せ❗️」

 

 

小野田 「ゴールまであと2キロ! 頑張って 大変だと思うけど あ、あの ええと きついと思うけど」

 

今泉 「下手くそかよ」

 

小野田 「だけどあの…」

 

 

小野田 「みんなの想い預けるから!」

 

(手嶋さん、青八木さん、鏑木くん、杉元くん、寒咲さん、古賀さん、段竹くん達1年生のみなさん 高咲さん達スクールアイドル同好会のみなさんの想いを)

 

小野田 「頑張って」

 

 

小野田 「今泉くん❗️」

 

今泉 「ああ❗️」

 

 

 

小野田 (預けた 最後、エースに ここまでみんなの想いが詰まったジャージを…)

 

フラッ

 

小野田 「うわっ はぁ 安心して力が抜きすぎた 明日もレースはあるんだ ちゃんとゴールをしなくちゃ 繋いだよ ちゃんと」

 

 

 

 

 

  (鳴子くん)

 

 

 

 

 

鏑木 「鳴子さんだ!」

 

手嶋 「おお! 鳴子!」

 

鳴子 「あっ」

 

手嶋 「生きてたかよ 大丈夫か?」

 

鳴子 「ハッハハハ まぁ、なんとか いやいやいやいや! 誰に言うとるんすか ワイは天才鳴子ですよ!?」

 

 

黒田 (合流した)

 

泉田 (鳴子 自分の身を削り、虹学を先頭に連れて行った男)

 

 

手嶋 「良くやった 良くやってくれたよ!」

 

鳴子 「ハハハ ソース味ですわ…で? あのスカしたスカシ野郎は 追いついたんすか?」

 

手嶋 「ああ、先導車のサインボードで戦況は伝わっている 先頭は今1番小野田を切り離し 今泉を含めた4名が 最後の戦いに入ってる!」

 

 

 

 

 おおおおおお‼️

 

{来ました先頭4名!下り区間が終わり榛名湖畔の平坦道に入ります ゴールまで残り1500m!}

 

 

今泉 (空耳か? 今杉元の声が聞こえた気が…ハッ 負けねぇよ 京伏、箱学! 先頭は俺が走る!)

 

 

 

悠人 (箱学はエースを失った エースはゴールスプリントに備えて最後に1発脚を貯めていくものだ それをギリギリの場所で爆発させ他を蹴落とすために 御堂筋さんも今泉さんもそうしている それを箱学は使っちまった くだらない山岳賞を獲るために 俺は今何のために引いてる 弾の入ってないピストルを持っているのと同じだ 今までそんな事無かった 葦木場さんは冷静で 知的で 判断もすでに正確だ 優しさと強さを持ってる 俺に言わせれば他の先輩達より何倍も凄くて)

 

 

(葦木場 なんだ悠人? また髪切れって? そうだな、伸びすぎだな随分と)

 

(悠人 いえ、眺めてただけです 葦木場さん デッカいなって)

 

(葦木場 ははっ)

 

 コツン

 

(悠人 いてっ…ハハッ)

 

 

悠人 (だから俺はあなたを尊敬し続けてきた なのに なんでなんすか葦木場さん)

 

 

悠人 「なんも考えずに動く人ではなかったでしょ葦木場さん! あなたは! 山岳賞を諦めてればこのゴールは確実に獲れたんです 余裕で!」

 

葦木場 「前を向け悠人」

 

悠人 「まだレース中だって言うんですか」

 

葦木場 「そうだ 前を向け」

 

悠人 「もう無駄ですよ! 箱学は弾を使っちまったんです!」

 

葦木場 「俺は山岳とゴール まだどちらも諦めていない!」

 

悠人 「・・・」

 

 

 うおおおお❗️

 

悠人 「っ❗️」

 

 

「箱根学園エース 失速!」

「この勝負どころで!?」

「てか、あいつさっき山岳賞獲ったばかりだろ!?」

「それが脚にきてるんじゃ」

「アシスト16番 後ろに下がる」

「先頭2人と後ろの2人と距離ができた」

「差は30mだが、ロードレースでは圧倒的な差だ!」

「ゴールまで残り」

 

 「1キロ!」

 

 

今泉 (失速した! 葦木場さん一瞬気を緩んだのか いや、やはりあの山岳賞での全開アタック ここまで戦ってその脚じゃ持たなかったって事だ)

 

御堂筋 (ブックゥ 残念やったねぇ箱学 山岳賞とゴール どっちが大事か 天秤に掛ければすぐにわかる事やけどねぇ しくじった…やね まぁ後は2人で3位争いをすればええよ)

 

 

悠人 「葦木場さぁん❗️」

 

葦木場 「いよいよ脚にきた 一瞬のペースアップを踏めなかった」

 

悠人 「なんなんすか なんでなんすか カッコつけて俺は両方諦めてないとか言って もう、もうダメじゃないっすか それで俺があの時 素直に山岳を獲っていれば良かったのに…すみませんでした」

 

葦木場 「悠人、過ぎた時間のことをいくら言っても変わらないよ だから…」

 

 

葦木場 「だから俺はフェイクをかけた」

 

 

悠人 (フェイク?)

 

葦木場 「山岳賞を獲った後、京伏や虹学に気づかれないように振る舞った わざと脚を貯め アシストの後ろに入って わざと引かせて 俺が今日のゴールを獲るエースだと 思い込ませるようにフェイクをした」

 

悠人 「⁉️」

 

葦木場 「箱学はもうダメだと思わせ 奴らの警戒心を解くために 山で出るって決めた時、俺はもう脚を使ってしまうって分かった だったら次の手を考えなきゃって思った 俺以外に誰がゴールを獲れるかなって すぐに答えが出たよ」

 

 ポン

 

葦木場 「少し心配があった そいつはクライマーだったから けどすぐに払拭した そいつの兄貴は一流のスプリンターだったから」

 

悠人 「俺が2日目のゴールを」

 

葦木場 「結果お前にもフェイクをかける事になった 悪かったな 胸のジッパーを上げろ 出来るよお前なら」

 

 

(おい悠人 たまには平坦練習参加しないか?)

(お前のスプリント見たいって先輩言ってるぞ)

 

(悠人 いや良いっすよ 俺隼人くんじゃないし クライマーなんで)

 

 

悠人 (俺は悠人だ だけど 葦木場さんが行けって言ってる!)

 

葦木場 「あげろ悠人 もう時間も距離もない お前が今日のゴールを獲るんだ」

 

 

葦木場 「ジッパーをあげろ新開悠人‼️」

 

 

悠人 「くっ!」 ジリジリ

 

 

悠人 「はい❗️」

 

 

葦木場 「はあああ!」

 

悠人 (葦木場さん 俺、今度は行きます!)

 

 

「なんだ?エースが前に出た」

「嘘だろ、あの一年生をゴールで戦わせる気か クライマーだろ!」

「いや、昔から言われてる 箱根学園は6人全員がエースだ!」

 

 

葦木場 「この30mの差は俺が埋める 合図したら前に出ろ それまでは俺が風除けになってやる!」

 

悠人 「っ! はい」

 

葦木場 「いくぞ悠人!」

 

悠人 「はい!」

 

 

葦木場 「うあああああ‼️」

 

 

「エース葦木場、さらに加速する!」

 

 

 

悠人 (ゴール 俺がゴール ゴールスプリント!)

 

 ドクン

 

悠人 (なんだ? なんだこれ?)

 

 ドクン

 

悠人 (緊張感 違う)

 

 ドクン

 

悠人 (なんだ? 一体なんだ?)

 

 ドクン ドクン

 

悠人 (この細胞がざわつく感じは!)

 

 

 

「箱根学園、きわっきわで息を吹き返した!」

「箱学は今日のゴールを 16番にエースとして発射するつもりだ!」

 

 

御堂筋 「⁉️」

 

今泉 「⁉️」

 

今泉 (なんだ!? 上がって来てる!? 一度沈んだと思った箱学が エースを入れ替えてる 最後のエースを16番に!)

 

御堂筋 (嘘やろ16番!? こいつ、たった今の思いつきか いや、違う あのデカいのはそう言う目やない こうなることを計算して あの時から葦木場くんはフェイクを仕掛けて来とったんや)

 

 

葦木場 「はあああ‼️ 行けるか悠人 出ろ悠人ォォォ‼️」

 

 

葦木場 「っ! 悠人」

 

悠人 「大丈夫っす 出ますよ葦木場さん なんかわかんないっすけど 体中の細胞がざわついて なんか落ち着かなくて 分かってますよ すぐに行けますよ!」

 

葦木場 「ふっ」

 

 ポン

 

葦木場 「うううおおおるらああ‼️」

 

 

エース葦木場、16番新開悠人を発射させた

 

 

悠人 「るっしゃああああああ‼️」

 

 

「箱学出たァァ!」

 

 

悠人 (なんだこれ! やっばい! なんだこの感覚! やっばい! スピードが上がる度 スッゲェ細胞がざわつく! 快感だ!)

 

 

16番新開、今泉と御堂筋の間に入る

 

 

 

悠人 「お待たせしました❗️今泉さん 御堂筋さん❗️

 

 

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