弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中) 作:サクータ
御堂筋 「ホッギャァァァァ‼️」
御堂筋 (ハエ 目の前のハエ ハエは常に捕食される側や! 捕食する!)
御堂筋 「キィィィアァァァ‼️」
悠人 (な、なんだ なんだあの背中の筋肉のコブ? 競り上がってる 間違いない こいつは「飛ぶライド」進化版)
悠人 「るっしゃぁぁぁ‼️(ヤバいでしよ!)」
御堂筋 「ホッギャァァァァ‼️」
「京伏せまる!スッゲェ!」
「うわっキモッ!」
「お尻がぶりんぶりんしてるし」
「てか、ほぎゃってなんだろう」
御堂筋 (覆す覆す覆す覆す! 期待も想像も希望も先入観も常識も!)
御堂筋 (僕が覆してやるよぉ❗️このレースに勝利して僕は 絶対に勝利する男
かすみ 「うわっ!なんなんですかあの人!」
璃奈 「すごい執念 璃奈ちゃんボードあわわ「´д` ;」」
果林 「追いつかれてしまうわ!」
侑 「駿輔くん逃げて!」
歩夢 「の、残り100m!」
御堂筋 (捕まえるには十分な距離や そやそや 去年は、せっかくつかんだ勝利の結晶を強く握りすぎてこぼしてしもたんやった 今年は大丈夫や 勝利の結晶も 強く両手で握るから 何処にも逃がさんように)
(御堂筋母 ホタルの上手な掴み方言うのがあるんやで こうやってな 潰さんように優しい優しいや なんでもそうやで翔 大切な物はそっと掴むんやで)
御堂筋 「ヒァァァァ‼️」
「京伏迫る!すげぇ執念!」
「なんだよあのフォーム!?」
御堂筋 (勝利の玉 転がる玉 今度は逃がさへんよ 忘れとったわ 掴むのは両手でや 力いっぱい握るけど決して壊さんように そっとや 大切なもんやから 走るよ 僕は! 勝利のために!)
「京伏、先行する虹学に追いついた!」
悠人 (並ばれた 残り100mを切ってる なのに、どうしちまったんだ俺 危機的状況なのに 葦木場さんからエース託されて ゴールゲートはすぐそこなのに 俺、クライマーなのに 体中がヒリヒリして心臓が高鳴って この状況にすげぇ興奮してる この感覚!)
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兄は偉大なスプリンターだった 早くに自転車を始めた兄はメキメキと昇格を表し あるが気づいた時には
{小学生の部 優勝はまたも新開隼人選手!}
いつも表彰台の上にいて輝いてた 俺が自転車を始めるのはそんなに時間は掛からなかった
新開 「あげるぞぉ〜」
悠人 「待ってよ隼人ぉ〜」
新開 「悠人、あそこの東屋まで競争だ」
悠人 「うん、よっしゃぁぁ!」
全てが新しくて 兄に褒められるのが嬉しくて 毎日自転車に乗っていた
新開 「食う?」
悠人 「食う!」
モグモグ
悠人 「なんか隼人から貰う補給食は美味しく感じる」
新開 「アハハハ どれも味は同じだよ」
悠人 「ねぇ? どうすれば隼人みたいに速く走れる?」
新開 「結局は練習量かな」
悠人 「分かった」
新開 「悠人とは3つ違いだから この先、一緒に中学や高校では 一緒に部活出来ないな」
悠人 「え? 俺が中学に上がる頃には隼人は卒業…えっ、ヤダ❗️」
新開 「ヤダって言ってもなぁ」
悠人 「隼人と一緒がいい!」
新開 「アッハハハ」
あんまりしつこく言うもんで先生が掛け持ってくれたらしい 毎週日曜の練習だけならって まだ小学生だった俺は、兄が通う自転車部が強い中学校「秦野第一中学校」の練習で走れることになった
新開 「こいつは悠人 俺の弟だ 最近自転車始めたんだ 才能ある」
悠人 (うん? 才能? 才能ってなんだ? まぁいっか、これからもずっと隼人と一緒に走れる)
あの当時俺はそれがすごく楽しみにしていた 中学生になった隼人がどれくらい速いのか テレビのスター選手の活躍を待ち侘びるかのように それを間近で見られる事を夢に見て 眠れない夜は何度もあった
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悠人 (なに変なことを思い出してんだ俺 レース中だよ!)
悠人 「るっしゃああああ‼️」
けれど兄は 俺が想像するよりも凄い勢いで遠くへいっちまった
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悠人 「(え?こんな大勢で走るのかよ 前の奴ら邪魔 これじゃ隼人と一緒に走れないじゃないか!)あの! ちょっと!」
「おお、お前はまだ小さいから 後ろで風除けに入っても良いぞ 遠慮するな」
悠人 「いや、じゃなくて ここじゃ意味ないでしょ? 隼人と…」
「お前の兄貴はすごいぞぉ 入ってすぐの大会で 一年生なのに3位入賞!」
悠人 「前いって良いっすか?」
「前? 無駄だよ 新開はすごいから ここから先は別メニューだ」
悠人 「(ええ!? 嘘、待って!)俺も行きます!」
「無理無理 あっちはハードコース」
悠人 「じゃあいつ隼人と走れます?」
「あいつ下手な高校生より速いから マジ、お前には無理だよ)
悠人 「⁉️」
外野の奴らは、俺と兄の格差で楽しく話してた
悠人 (レベルが違うだと ふざけるなクソッ だったらそのレベル上げてやるよ レースってのに出て そんで優勝してやるよ! 結局は練習量だ そこを勘違いするなって隼人も言ってた)
俺は1人で練習を始めた 隼人に近づくために
悠人 「しゃああああ!」
「うわっ! 小学生速え」
そして
おおおお!
8度目のレースで優勝した
悠人 (しゃあ、見たかよ外野連中 あははは これで文句はねぇだろ? てかレースで勝つって気持ちいなぁ 隼人もこんな気持ちだったのかぁ 悪くないな これで悠人って名が響き渡る)
けど、そのレースで知ったのは
{小学生の部 優勝はあの新開隼人選手の弟です❗️}
悠人 (⁉️)
兄の偉大さだった
「スッゲェな 隼人の弟だって」
「あいつの兄貴 小学生の時」
「知ってる あのレースだろ?」
悠人 (おい、待ってくれよ 勝ったのは俺だよ 結構努力したんだぜ 俺は 悠人だ)
記者 「おめでとう インタビュー良い?」
悠人 「え? あ、はい」
記者 「この後、中学校の部でお兄さん走るけど 勝てると思う?」
悠人 「え? あっ」
記者 「普段のお兄さんはどんな人?」
悠人 「え?兄…ですか テレビのリモコン取れとか言いますよ」
記者 「早くお兄さんのようになれると良いね」
悠人 「…そうっすね」
悠人 (なにニコニコしながら隼人の事喋ってんだ俺)
それから俺は その日を境に兄貴と気まずくなりあまり話さなくなった
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悠人 「るっしゃああああ‼️」
「スッゲェ加速!」
「箱学16番 追いつく気だ!」
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新開 「どうした悠人 この間の優勝 嬉しくないのか?」
悠人 「別に 嬉しかったよ」
新開 「そっか」
悠人 「あのさ、中学の人達とやる練習 やっぱ辞める」
新開 「そっか」
悠人 「ずっと隼人くんの弟だから」
新開 「そっか…」
悠人 「閉めてって ドア」
新開 「ああ」
新開 (隼人くんの弟…か いつまでも弟だと ストレスだもんな)
悠人 (全員いう、みんな言う 隼人はスゴイ 隼人を見習え 隼人になれ なれねぇよ! ふざけるな! 俺は新開悠人だ! このまま走ったら俺はずっと隼人の弟だ 隼人がスプリンターなら 俺はクライマーになる!)
しずく 「聞いたよ悠人くん この間自転車のレースで優勝したんだって? すごいね!」
俺と同い年で家が近く 小さい時よく一緒に遊んでいた 桜坂しずく
悠人 「え? あ、ありがとう」
しずくは小さい頃から芝居が好きで よくしずくの考える難しい設定のおままごとに参加させられていた
(悠人 がいこーかん?(外交官))
(しずく 外国との交渉をする人の事だよ 悠人くんはその外交官のお父さん役ね)
(悠人 え? う、うん)
とても園児が考えられないような設定ばかりで俺も俺以外のやつもついていけず、次第に離れていった
俺が自転車を始める少し前、しずくは女優になると言う夢を見つけた
想像力が豊かなしずくには受け付けかもしれない
練習帰りでしずくの家の前を通ると 家の2階の窓に灯りがついていてカーテン越しだが、しずくのシルエットが見える事がある 芝居の練習をしているところを写し出されていて
悠人 (今日も芝居の練習してる 凄いな 夢を追いかけるのって)
俺は密かにしずくの事を尊敬するようになっていた
そして中学生3年の時、あのニュースを耳にする事になる インターハイ常勝校「箱根学園の敗北」しかも兄貴の世代で 絶対王者と呼ばれた箱根学園が まだロード始めたばかりの1年生クライマーに負けてしまったと
しずく 「悠人くん 確か箱根学園の試験を受けるんだよね?」
悠人 「まぁな」
しずく 「やっぱり、お兄さんの事 意識してる?」
悠人 「別に してねぇよ」
しずく 「でも、お兄さんがいた自転車部に入ろうとしているんだよね?」
悠人 「そうだけど」イラッ
しずく 「悠人くんが入れば きっとみんな喜ぶと思うよ だってあの新開隼人さんのおとう…」
悠人 「うるさいなぁ! さっきから兄貴兄貴って!」
しずく 「ゆ、悠人くん!?」
悠人 「俺が箱学に入る理由は兄貴の為なんかじゃねぇよ! 俺は、今年のインハイで優勝した虹ヶ咲学園の「山の1番」ってのと戦ってみたいと思ったからだ! そういうしずくはその虹ヶ咲学園に行くんだろ! そこで芝居と両立するためにスクールアイドルをやるとか」
しずく 「え? う、うん 女優に近づくためにはそうするしかないと思って」
悠人 「ハッ! まぁせいぜい頑張れよ じゃあな」
しずく 「ちょ 悠人くん!」
悠人 「それから もう俺の前で兄貴の事を口にするな」
しずく 「悠人くん…」
悠人 (なんだよ なんだよ! 結局しずくもかよ…クソッ!)
その日からしずくと気まずくなり 中学卒業まで話すことがなくなっていた
悠人 (呼べよ 呼べよ! 俺を新開悠人って呼べよ❗️)
「あいつ、小さいのに速え!」
「あの顔見たことあるぞ! 新開隼人の弟だ!」
悠人 (ヒルクライムも制覇してやる そして、インターハイに出て山の最強なやつに勝って俺が新開悠人だって証明してやる!俺は兄と同じ道を歩まない!)
***************
悠人 (って おかしいな なんの因果かしずくが今年のインハイを見に来ているし あの時同じ道に進まないって決心したはずなんだけど 葦木場さんに託されたあの瞬間から心臓のざわつきが止まらないんだ 懐かしい感覚 このスピード この感覚 緊張感 インターハイ2日目のゴール前 この状況でおかしいな俺 なに思い出してんだ)
(新開 あそこの東屋まで競争だ)
(悠人 うん!)
悠人 (昔隼人と遊びでやった スプリント)
(新開 いいぞ悠人 もっとスピードを上げろ)
悠人 (泣きながら 笑いながら)
(新開 強いよ お前は)
悠人 (喜びながら)
悠人 (教えてもらったスプリントだ!) ( ;∀;)
悠人 「箱根の直線に昔鬼がいてさ 実はその鬼に弟がいたって噂…知ってるかい?」
悠人 「しゃるらああああ‼️」ギロッ
今泉 (弟⁉️こいつ、目つきが変わりやがった⁉️)
御堂筋 (鬼⁉️こいつもなるんか スプリントの鬼に⁉️)
悠人 「しゃるらあああああ‼️」
「並んだ! 虹学と京伏の間に強引に入った!」
「抜いたぁぁ!」
箱根学園のサポーター達
「イッケェ! 悠人!」
「踏め踏め踏めぇぇ!」
「そのまま突っ走れぇ!」
「残り50m!」
悠人 (きつい きっつい! けど超快感だよ❗️)
悠人 「しゃるらあああああ‼️」
次回 3人のゴールスプリント
最も長いステージで勝利を掲げた者は…