弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,90 それぞれの時間

 

 

宿泊ホテル

 

歩夢 「侑ちゃん」

 

せつ菜 「お疲れ様です 侑さん」

 

侑 「歩夢 せつ菜ちゃん」

 

歩夢 「侑ちゃん、洗濯物手伝おうか?」

 

侑 「ありがとう歩夢、せつ菜ちゃん じゃあ早速手伝ってもらおうかな まだこんなにあるんだよね」

 

歩夢 「うげぇ すごい量だね」

 

せつ菜 「これは大変ですね」

 

 ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

侑 「色々あったね この2日間」

 

歩夢 「うん」

 

せつ菜 「ええ」

 

侑 「ファーストリザルトでは はじめさんと一差くんが出たけど その勝負の勝敗は箱根学園」

 

歩夢 「山岳で出るはずだった坂道くんがチームからはぐれて 代わりに純太さんが山岳勝負に出る事になって その勝負には負けてしまったけど」

 

せつ菜 「純太さんの懸命な走りが私たちやチームのみんなの心を熱くさせてくれた」

 

歩夢 「1日目のゴール争いは章吉くんが出て 途中追いついて来た京都伏見の御堂筋くんも加わり、それでも勝ったのは箱根学園」

 

せつ菜 「結局箱根学園は1日目のゼッケンを全部獲得」

 

侑 「そして今日2日目は スタートしてすぐ足が止まってしまった一差くん」

 

歩夢 「それを、はじめさんがチームを離れて一差くんを助けに行って その後 章吉くんがひとりチームを離れて箱根学園を追って行ったけど」

 

侑 「箱根学園がまたスプリント勝負に勝利した」

 

せつ菜 「山に入ってようやくチームが揃い望んだゴールスプリント ですが そこで勝利したのは 京都伏見の御堂筋さんでした」

 

歩夢 「結局ここまで虹学は まだ一度も勝利出来ていない みんなのやりたい事 まだ叶えられてない」

 

侑 「けどまだ明日がある」

 

歩夢 「明日、1番ゴールに入った人のチームが」

 

せつ菜 「今年の総合優勝 インターハイの覇者です!」

 

侑 「明日は見られるのかな? ほら、章吉くんが言った」

 

歩夢 「覚えてるよ 合宿の時に話してたアレ」

 

侑・歩夢 『虹学1-2-3フィニッシュ』

 

せつ菜 「実現出来るといいですね」

 

侑・歩夢 『うん』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果林 「純太くん、まだ仮眠をとってるの?」

 

彼方 「うん、純くん 夕飯の時から浮かない顔だったから 話しを聞こうかなって思ってたんだけど」

 

果林 「そうね、でも今日は疲れてると思うからそのまま寝かせておいた方が良いと思うわ」

 

彼方 「だよね」

 

 

 

 

 

手嶋 (ひとりでやって来たつもりはない でも、どこかで劣っていた 俺は俺の 自分の事で精一杯やれたら そうしたら、あいつが助けてくれる そう、心のどこかで思ってたんだ 「俺は弱い」という言葉を盾にして 今までもそうして来た けど、そうしてくれる度 あいつならなんとかしてくれる思ってた バカか俺は 頼りきってた あいつは丈夫なやつで あいつはいつでもいてくれる そう思ってた)

 

 

(青八木 大丈夫だ 問題ない)

 

 

手嶋 (問題ない訳ない なのに俺は夢なんて語って 青八木、痛みがあるのか 鏑木の救出できっと無理して膝が だったら明日のレースは!)

 

 

 

 

 

ホテルの屋上

 

青八木 「・・・」

 

青八木 (純太、ありがとう 夢を語ってくれて 俺はいつも出来なかった事にウジウジしてた だからお前の明るさに助けられているんだ いつも口にする「奇跡」とか「夢」とか「希」 お前がそうしている以上に見せてくれた 俺はまっすぐに進めるんだ 純太)

 

 ズキッ!

 

青八木 「イッ!」

 

青八木 (無理をしすぎた 痛みが酷くなってる 仕方ない 頼むしかないな 誰だ、1年経験者 鏑木か…いや)

 

 

 

 

 

 

一階廊下

 

エマ 「はぁ〜 温泉きもちよかったねぇ〜」

 

しずく 「はい 疲れが一気に取れました」

 

璃奈 「わたしも、璃奈ちゃんボード「ほわわ〜ん」(*´꒳`*)」

 

エマ 「ふふふ」

 

 

段竹 「え、ケガ!?」

 

 

エマ・しずく・璃奈 『うん?』

 

廊下突き当たりを曲がった所から段竹の言葉が聞こえ、角からそっと覗く3人

 

璃奈 「あっ」

 

しずく 「竜包くんと」

 

エマ 「はしめくん?」

 

璃奈 「なんの話してんだろう?」

 

 

 

青八木 「段竹、俺は明日も走る だから準備してくれ」

 

段竹 「…はい」(・_・;

 

青八木 「ありったけのテーピングとサポーター、アイシング…」

 

 

青八木 「痛み止めを」

 

 

段竹 「・・・」(・_・;

 

青八木 「部屋でマッサージをお前に頼む そしてこの事は誰にも言うな 鏑木や同好会のみんなにもだ 余計な不安を増やす必要はない」

 

段竹 「はい」

 

 

 

 

一階ロビー

 

鳴子 「カブは?」

 

かすみ 「寝ました 今日のことがあって 明日にも響かないように このかすみんが一差を寝かせました」

 

鳴子 「流石やな ワイらだと全然言うこと聞かんのに」

 

愛 「やるねぇ かすかす」

 

かすみ 「かすみんです!」

 

鳴子 「ハッハハハ おっ?」

 

愛 「あれ? 坂道?」

 

かすみ 「こんな時間にどこへ?」

 

 

 

小野田 「♪〜」

 

 

鳴子 「なんや? 小野田くん」

 

愛 「こんな時間にどこ行くの?」

 

鳴子 「風呂上がりにまた乗るんかいな?」

 

かすみ 「ちゃんと休まないとダメですよ」

 

小野田 「あ 鳴子くん、宮下さん、中須さん あのね、通司さんが明日のレースのために登り用の軽いギアに交換してくれて その試しに少し走って来ようかなって」

 

愛 「へぇ〜」

 

小野田 「って言うのもあるけど」

 

鳴子・愛・かすみ 『ん?』

 

小野田 「明日が最後でしょ? 今年のインターハイ なんて言うかまだやり残したことがあるような感じでソワソワして 自転車に乗ってたら落ち着くかなって」

 

鳴子 「ハハハハ 小野田くんらしいわ でも、もっと小野田くんらしいのは 超絶美少女アニメ「なんとかヒメ」のCDをヘビロテで聞くと思っとったけどなぁ」

 

かすみ 「え!?」

 

小野田 「うわあ! その手があったねぇ! ああ、どっちにしよう?」

 

鳴子 「乗り掛かった船や とりあえず乗ってきぃや」

 

愛 「やりすぎはダメだぞ?」

 

小野田 「うん、すぐ戻るよ」

 

 

 

 

 

 

 

小野田 (緊張してる 明日が最後のレースだから この1年間、一生懸命やって来た すごく頑張って来た だけど、このインターハイで虹学は まだ一枚もゼッケンを獲れていない 今日も最後、今泉くんが頑張ってくれたけど獲れなかった 明日は最後の日だ 僕が頑張らないといけない 去年獲ったから みんな期待してる 出来るかな僕)

 

 

小野田 「って! そう言う事を考えるからダメなんだ 落ち着かなくなるんだよ もう!」

 

 

小野田 (でも去年は 巻島さんがいてくれたから)

 

 

(巻島 楽しめ、この緊張感を)

(巻島 意外とみんなの背中 押してるんだぜ)

(巻島 そいつをどうやってひっくり返すかを考えるんだよ)

 

 

小野田 「・・・ダメだ何を考えてるんだ僕 去年とは違うって 強くなってるんだって青八木さんも言ってた よし、ラブヒメの歌を歌おう」

 

 

小野田 「♪ひーめた〜 想いずぅと〜 君は…」

 

 

小野田 (あれ? 自転車? こんな夜に、こんな小さな峠を)

 

 ドクン

 

小野田 (見たことある あのフォーム)

 

 スーーー

 

小野田 (速い、そして音がしない!)

 

 

小野田 「はあああああ

 

 

小野田 (まるでレールの上を走るかのような音のしない登り あまりにも静かさに森さえ眠る)

 

 

小野田 (スリーピング・クライム)

 

 

小野田 (間違いない あれは、去年のインターハイで山を沸かせた)

 

 

小野田 「箱根学園の山神 東堂さん!」

 

 

東堂 「なんだ、メガネくんじゃないか!」

 

 

 

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