弱虫ペダル Rainbow Ride (全話編集中)   作:サクータ

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RIDE,92 先輩からの言葉(2)

 

箱根学園の宿泊ホテル

 

 

真波 「ほら、また見えた」

 

1年生A 「えっ? どこですか」

 

真波 「ひとつ、ふたつ…ああ、3つ目も ふたつはすごいペースで移動してて 3つ目はそれを追いかけてる感じ」

 

1年生A 「いやぁUFOじゃないですかね? 山の上ですし」

 

1年生B (この先輩不思議なところあるからなぁ)

 

真波 「いや、自転車のライトだよ あれ」

 

A・B 『え!?』

 

真波 「ひとつの隙間からチラチラ見えてる 速いね 誰かが誰かと勝負してて きっと、本気の勝負を」

 

1年生A 「お前見えるか?」ヒソヒソ

 

1年生B 「らしき光がひとつだけ けど自転車か?」ヒソヒソ

 

1年生A 「3つって言ってたぞ」ヒソヒソ

 

1年生B 「無駄に目が良いんだな真波さん」ヒソヒソ

 

真波 「あっ…終わっちゃった」

 

1年生A 「あのところで真波さん 明日のスケジュール…」

 

真波 「あ〜あ 残念だったねぇ まだ続いていたら見に行ってたのにねぇ ね?」

 

1年生B (え!? 今から!? 自転車で!?)

 

1年生A (ね?って俺たちもか!?)

 

A・B 《発想がすげえ! 真波さん!》

 

真波 「そういえばさっき東堂さん ミーティングに顔を出した後 終わったら慌てて出て行ったけど…」

 

1年生A 「なんか ‘自転車貸してくれ!’ って言ってましたけど?」

 

1年生B 「良いなぁ東堂さんに自転車貸せたやつ」

 

1年生A 「友達が近くにいる…とかですかね?」

 

真波 「だったら 会えてると良いね」

 

 

 

 

 

 

小野田 「あ、あの! 今、下まで行ってお飲み物を買って来ました お疲れ様でした! よかったらあの…どうぞ!」

 

 

 

 

東堂 「・・・」

 

巻島 「・・・」

 

東堂 「なんでそんなに離れてるんだメガネくん?」

 

巻島 「取りにくいッショ」

 

小野田 「はわっ! あ、あの神々しいと言いますか 近寄りがたいというか すごい戦いの後ですし 邪魔かなぁっていうのもありますしええと…巻島さんにお会いしてお話しするのはすごい久しぶりなので 緊張してます」

 

巻島 「クッハ、俺はそんな上等なモンじゃないッショ たまたまインハイを見に日本に戻って来て たまたま名もねぇ峠をウロウロしている先輩ってだけショ?」

 

 

小野田「巻島さんですね」

 

 

巻島 「っ!」

 

小野田 (優しくて、頼りになって、強くて 僕の知っている巻島さんです 良かったです 変わってないです)

 

巻島 「ハッ、そりゃちょっと美化しすぎショ 怖いでいいよ」

 

東堂 「フッ」

 

小野田 「僕は先ほど 後ろからふたりを追いかけながら ずっと、夢なら覚めるなって思ってました すごすぎる状況に夢かもしれないって思ってました」

 

巻島 「どっちッショ」

 

小野田 「一緒に走らせてくれてありがとうございました!」

 

 ふたりの前に行き飲み物を差し出す

 

東堂 「すまんなメガネくん」

 

巻島 「冷えてるッショ」

 

小野田 「はぁ…」

 

 

小野田 「はい❗️」

 

 

巻島 「はいがデカいッショ」

 

 

 

巻島 「じゃ戻るわ」

 

小野田 「ぇ」

 

巻島 「金城と田所を待たせてある」

 

小野田 「ぁ…」

 

巻島 「自転車(こいつ)も金城から無理矢理借りた…じゃあな 東堂」

 

東堂 「…ああ」

 

小野田 「あ、あの」

 

 

巻島 「手紙…ありがとよ 坂道」

 

 

小野田 「っ!」

 

巻島 「部の事とか新入生の事とか練習中の出来事とか読んで伝わって来たショ 読んで安心してる」

 

小野田 「・・・」

 

巻島 「けど」

 

小野田 「?」

 

 

巻島「「蜘蛛太郎」とかいうアニメキャラの情報 あれ、あんまいらないッショ」

 

小野田「あっそうでしたか? 以前プレゼントした時すごく興味がある感じでしたので」

 

巻島「いや、無いッショ」

 

 

巻島 「フッ お前らしくて良いけどな」

 

小野田 「アハハ…」

 

巻島 「迷うか? 坂道」

 

小野田 「えっ」

 

巻島 「手紙に「今年のインターハイは不安です」って書いてあった」

 

小野田 「ぁ」

 

巻島 「2年ってのは大変だ 上からは命令されるし、下からは頼られる 前の年より頑張んなきゃいけねぇし、みんなはそれを期待する 命令を聞いてるだけの1年とは違う 周りのことを見えて来て「ああしなきゃ」「こうでなきゃ」と 自分で縛っちゃうものだ オメェの事だ 去年と同じで あ〜だこうだ と頭を抱えているんじゃないかと」

 

小野田 「はぁ」

 

巻島 「けど 気にすんな そういうのは 基本はずっと同じショ オメェのスタイル オメェの手紙と同じ アニメの事を書きたければめいいっぱい書け 貫け」

 

 

巻島 「自転車は自由だ 自分らしさ最後まで貫けたら それ、最高にカッコいいッショ!」

 

 

巻島 「じゃあな坂道 東堂」

 

小野田 「あ、はい」

 

東堂 「ああ、巻ちゃん」

 

 

 

巻島 「あっ そういや、山のところで見てたっていえば良かったッショ・・・まぁいいっか」

 

 

 

 

小野田 ✨「ありがとうございます巻島さん 僕は明日最終日、精一杯全力で走ります!」

 

 

東堂 (フッ メガネくんくんに火をつけてしまったか やはり一緒に走らせるべきではなかったか…いや、違う ライバルとは常に最高の状態で戦いたいものだ 迷ったり落ち込んだりするのは望まむもの 強ければ強いほどに だろ? 真波よ)

 

 

 

 

1年生A 「あの真波さん どちらへ?」

 

真波 「う〜とねぇ 歯磨きっかなぁ〜」

 

1年生A・B 《ご一緒してよろしいでしょうか?》

 

真波 「ええひとりでいいよ別に」

 

1年生B (黒田さんから見張ってろって言われてんだぁ)

 

1年生A (遅刻魔だから早く寝かせろって)

 

真波 (東堂さん)

 

***************

 

東堂 「俺はすでにOBだ とやかくアドバイスを言うつもりだなんて微塵もない」

 

真波 「ええ? じゃなんで呼び出したんですか? ミーティング前に」

 

東堂 「確かめに来たのだよ 今日メガネくんと勝負出来なかった事に お前の目が腐ってないかをな」

 

真波 「やだなぁ 腐ってなんかないですよぉ〜 むしろ」

 

 

真波 「とっておきが最終日にとってあるんです ワクワクしないわけないでしょ」キリッ

 

 

東堂 (いい目だ フッ この男問題なさそうだな)

 

***************

 

 

 ザアアアア!

 

1年生A 「ああしまった! 窓が!」

 

1年生B 「真波さんに逃げられたぁ!」

 

 

 

 

真波 「3日目は今日よりすごい山がある そしてインハイの最終日 この状況、ワクワクしないわけないでしょ!」

 

 

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