あ〜仕事が大変なんじゃあ〜。疲れるんじゃ〜。
休息抜きって大事だよね!?
ってな感じで投稿しまーーーす!!
薄暗い自身の個室の中、六ツ輪はノートパソコンと向き合っていた。六ツ輪は画面に映るものを見てマズそうな顔を浮かべていた。
「……とうとうあの娘が目覚めてしまいましたか。……ということはNebelが本来の力を得たのは確実ですね……」
六ツ輪は溜息をついて再びモニターを眺める。そこには白狼の最新のデータが更新され続けていた。
「あの子は純粋すぎる。純粋すぎるが故に勝つことにしか興味を抱いていない……あの子は危険すぎる。だから眠らせたというのに……少佐殿の部隊もどうやら足止めを食らっているご様子……あとはもう大尉に任せるしかないみたいですね」
六ツ輪は白狼のデータを閉じてパソコンにある一枚の写真をクリックしてその写真を見る。そこには笑顔のシュレディンガー、箒と睨み合いをする鈴、それを諫めようと頑張るシャルロット、大尉に肩を寄せるセシリア、フランクフルトを頬張るラウラ、そしてそれらを眺めて若干笑っているように見える大尉が写っている写真だった。
「……大尉、私達の戦争は終わりました。もうあなたは死に場所を求めずとも良いのです。化物の力を有していながらもあなたは立派な人間です。ですから……彼女たちの元に''彼女たちの知る''大尉として帰ってきて下さい。決してあの子と共に血の匂いしかしない混沌の世界へ行かぬよう、頼みますよ」
他愛の無い日常の中の一枚の写真、そこには大尉がこの世界でこのように平凡で幸せな日常を送って欲しいという六ツ輪の願いが込められていた。写真を見ながら呟いた六ツ輪の独り言は誰もいない個室に静かに響いていた。
◆
大尉の顔の左半分が歪な笑みを浮かべると、やがて顔の左半分も狼のような顔へと変貌する。その様子を見ていたMOON18は大尉からただならぬ雰囲気を感じ取り、片手にショットガンを展開して大尉との間合いを測る。
「…………」
「……早いっ!!だが!!」
MOON18はHIGH PRIESTESS2から送られてくる戦闘予測を元に予め先に散弾を放つ。放たれた散弾は大尉に直撃し大尉の顔面が抉れ、牙が露わになる。しかし大尉は散弾を食らおうともお構いなしにMOON18の首すじ目掛けて食らいついてくる。
「やらせるか!!」
MOON18はクレイフィッシュシザースで大尉の牙を受け止めてそれを防ぎ、大尉の腹目掛けて散弾を撃とうとする。MOON18が引き金を引こうとした時、HIGHPRIESTESS2から早口で通信が届いてくる。
『ダメだ!引け!!』
HIGHPRIESTESS2からその通信を聞いた時、MOON18が目にしたのは大尉の胸部分の装甲の毛が大尉の背中に移動して集まっていき、その毛たちは二本の腕の様な形を形成したと思ったらその手には二天狼の一本とロングモーゼルが握られていた
「しまった!?」
既に大尉の腕はMOON18の腕と頭を掴んでいた。逃げ場を失ったMOON18に向かって天狼が振り下ろされる。
「くっ……!Grow Out!!」
MOON18がそう叫ぶとMOON18はクレイフィッシュシザースから手を放し、自身のバリアを残して脱皮をするかのように大尉から離れて天狼による一撃をどうにか回避する。MOON18の顔には非常に危機的状況だったのを表すかのように額から汗と頬の切り傷から血が流れていた。
「ハァ……ハァ……危なかった……グァッ!!?」
MOON18がそう呟いた直後ロングモーゼルから何発もの弾丸が放たれMOON18の身体に直撃する。そしてそれに追撃をかける様に装甲が元の姿に戻っている大尉がイグニッションブーストで近づきMOON18の腹に破狼を叩き込む。
「ッ!!?ガハッッ!!!」
MOON18の身体は絶対防御で防御され身体は無事だったがその蹴りの衝撃で内臓が揺さぶられるような感覚を覚え、口から血を吐く。それをスコープ越しに見たHIGHPRIESTESS2はこれ以上やらせないと大尉の身体目掛けてレールガンを撃つ。
『MOON18!これ以上やらせるかあああっ!!』
「……白狼」
『ああ、わかっているとも』
大尉は遠くから放たれるレールガンを視認すると自身と共に存在する白狼に声をかける。白狼が大尉の声に応えると同時に白狼の装甲に何ヶ所か穴が形成され、大尉の地肌が露わとなる。遠方から飛んできたレールガンはその穴部分に命中し大尉の身体に風穴ができる。そしてその風穴に霧が埋まると大尉の身体は何もなかったかの様に戻り、穴となっていた部分は再び毛のような装甲に包まれる。
「…………」
レールガンが身体を貫通したがなんとも思わない大尉の表情にMOON18は苦笑いを浮かべて大尉に最も似合う言葉を呟く。
「……化物め」
MOON18はそう呟くとHIGH PRIESTESS2に通信を開く。
「……HIGH PRIESTESS2、俺が時間を稼ぐ。シルバリオ・ゴスペルのコアを回収してここから離脱しろ。」
『!?、何を言っているMOON18!!』
「もうお前の援護も戦闘予測も意味が無くなった。もう奴には勝てない。白狼の奪取は失敗だが俺が時間を稼げばもう片方の任務は達成できる。……頼んだぞ」
通信越しにでも解るMOON18の真剣な言葉にHIGH PRIESTESS2は少し沈黙した後レールガンをしまう。
『わかった。お前の覚悟を無駄にはしない。必ずシルバリオ・ゴスペルのコアは本部に届けてみせる。……じゃあなエドワード』
「ああ、地獄で会おう。アドウェール」
二人は長年連れ添った友人のように親しげにコードネームではなくお互いの本名を呼び合い別れを告げて通信を切る。大尉は隙だらけだったMOON18に攻撃を仕掛けずただただ親しげに話すMOON18を眺めていた。その事に気付いたMOON18は大尉に向かって軽く頭を下げる。
「礼を言う。お陰で友と別れを告げる事が出来た。」
「…………」
大尉はMOON18の言葉に気にするなと首を横に振る。それを理解したMOON18は大尉に感謝しながらももう一つのクレイフィッシュシザースとショットガンを手にして大尉に殺意を向ける。
「……化物にも礼儀はあるという事か。だがこれからの殺し合いで礼儀は必要ない!始めるぞ化物!!」
MOON18の言葉と同時にMOON18の身体、顔に血管が浮き出る。血管の中では血ではない何かが蠢いておりMOON18の動体視力、身体能力が向上したのを大尉は理解する。
大尉とMOON18は同時に動き出しお互いの銃器を乱射する。そして両者は互いに接近して剣を振り下ろす。剣がぶつかり激しい鍔迫り合いが生じる。MOON18の腕は大尉の力に負けんと血管が激しく蠢くと腕の筋力が強まっていく。
激しい鍔迫り合いの中、押し勝ったのは大尉だった。大尉はMOON18を弾き飛ばすと天狼の切っ先をMOON18目掛けて突き刺す。MOON18は姿勢を崩され防御する間も無く腕部分に天狼が突き刺さり、痛みを感じながらも雄叫びを上げてショットガンを大尉目掛けて乱射する。
「アアアア”ッ!!」
「…………」
散弾は大尉に直撃しながらも白狼の装甲の毛自体は散弾を避けており、大尉の身体が元に戻ると同時に装甲も元に戻る。大尉は足の装甲を腕に集め腕部分に破狼の破壊エネルギーを宿しMOON18の顔面目掛けて殴りかかる。
「Grow……Out!!」
破狼が来ることを予知していたMOON18はシールドエネルギーを置き去りにして破狼を避けるとクレイフィッシュシザースを片手で構えて大尉を迎え撃つ態勢に入る。
「ハア……ハア''……!出鱈目だなクソッタレ……!」
天狼が突き刺さっていた腕はもう動かないと垂れ下がっており、呼吸も荒立たしくなっていた。口元の血を拭って大尉に向かって悪態をつくMOON18の視線の先には巨大な狼が佇んでおり獲物を見る目でMOON18を睨んでいた。
「(……身体強化用ナノマシンのお陰で奴の早さにはどうにかついてこれているはずだ。奴が来たらカウンターで首を落とす。奴は死なないだろうが少しでも時間を稼ぐ!)」
MOON18がそう決意したその時、狼がMOON18目掛けて遅いかかる。
「(……決めるッ!!)」
タイミングを見計らいMOON18は狼の首目掛けてクレイフィッシュシザースで挟み込んだ……筈だった。狼はクレイフィッシュシザースの寸前で急停止してカウンターを避けるとサマーソルトの要領で回転する。狼の尻尾には天狼がくっついており回転した勢いでMOON18のクレイフィッシュシザースを弾き飛ばす。
「グッ!読み負けた!?」
「GRRRRR!!」
狼は唸り越えを上げ、足元にシールドを展開し足場を作るとMOON18に飛びかかり首元に食らいつく。MOON18は絶対防御のお陰で死にはしないが狼はMOON18の首に食らいついて離さない。狼はブースターで加速するとMOON18に食らいついたまま空を駆ける。恐ろしいスピードで空を駆け、狼はMOON18を無人島の山にフルスピードのままMOON18を叩きるける。
「ガハッッ……!!」
その衝撃を受けたMOON18は大量の血を吐き出すと大尉の方に顔を向ける。大尉は既に狼から人間の姿へと戻っておりMOON18の首元を軽く掴んでいた。
「……完敗だ……化物……」
ISの性能のお陰で意識を失わずに済んでいるMOON18は大尉に賞賛の意を込めて力の無い笑顔と言葉を送る。
「ハハハ…狩るつも……りが……狩られ……て……しまうとは……無様なものだ」
自嘲気味に笑うMOON18に大尉は首を横に振り口を開く。
「……お前は一度俺に勝っている……それに福音のコアはもう回収されてしまった……結果的には……俺の負けだ」
大尉は静かにそう呟くと人間の身で仲間の為に自身を相手にして奮闘し、仲間を無事に離脱させたMOON18に戦士として尊敬の念を抱いていた。
「……お前の覚悟……尊敬に値する……戦士よ……お前の名前を教えて欲しい……コードネームではなく……お前の本当の名を……」
大尉がそう言うとMOON18は少し驚いた顔をすると良い友と出会えたかのような笑顔を見せて自らの名を口にする。
「……俺は……エドワード……だ……化物……いや……織斑一夏……俺はお前が俺の''死''で良かった……多少の心残りは……あるが……十分だ……化物でありながら……化物が持たない感情を持つ……お前は不思議な男だ……お前は人間か……それとも化物か…どっちなのだろうな……」
口から血を吐き出しながら息も絶え絶えで喋るMOON18、エドワードは血がついた手で大尉の肩を掴むと''最後に''と言って口を開く。
「……俺に勝った報酬として……一つ情報を……くれてやる」
そう言ったエドワードの身体から青い炎が湧き出る。大尉は目の前の光景に驚愕し目を見開く。目を見開く大尉を見てエドワードは青い炎に包まれる中面白いものを見つけた様に笑いながら言葉を発する。
「…S…O…E……」
その言葉を口にし、エドワードの身体は無くなり大尉の手にはエドワードだった灰が握られていた。
ドーモ、最近財布を無くした内臓マグナムデス。
友達と食事してたら無くす。正に天国から地獄状態でした。
私の諭吉さんとその他諸々が……T_T
でも日が経つと諦めで意外と吹っ切れますよ。
ええ、本当にorz
セカンドシフト後の白狼等についてはまた新しい追加設定で書きますね〜。